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plainriver music: yuichi hirakawa, drummer in new york city

ニューヨークで暮らすドラマー、Yuichi Hirakawaのブログ

アメリカサイズの一皿

2005年09月29日 | 食生活
自宅からすごく近いレストランには正直あまり行かない。わざわざ外出して食事をするのに寝起きする場所と同じような場所では夢がない、というかイベント性に欠けるというか、、、。

とは言ってもたまには自炊したくない、ですぐ夕食にしたい、ということがあるからそんな時は家の近所の「飯屋」に行く。先日は自宅から3分の所にエクアドル出身の夫婦がやっているcomidas=食堂に。まるで日本での定食が全て一つの皿に盛れるだけ盛られたかのような、まぁアメリカではお約束の光景を画像に取り込んだ。

中央の大皿の内容は、右側の白いご飯の上に鶏のシチュー、真ん中上のトマトソース付きの薄切りステーキの下には味付け無しで茹でた巨大な白トウモロコシの粒、ご飯の上の謎の物体もトウモロコシを擦り潰した団子のようなもの、左側には小エビ、イカ、玉ねぎ、キュウリのマリネ。ライムも付いてきた。これが、一人前である。皿自体の大きさも凄いが、この皿に目一杯縁からこぼれそうなほど盛る、という伝統も凄い。これらはしかし簡単に慣れてしまうので、たまに日本などの違う国に行ってこれが常識かどうかを自問自答する必要がある。(?)

画像の奥に写っているのは大きめバナナ=プランタン揚げ、左側に全然収まり切れていないのはシーフードスープ=そぱ、で、まりすこす。(正確なスペイン語の綴り、忘れました)こちらも、ムール貝、イカ、小エビ、タコなどがどっさり入ったドでかボールに蟹が一匹丸ごと半分だけスープに横になって浸かっていた。

仕事場への長~い道のり

2005年09月19日 | 音楽
昨晩はフィラデルフィアの少し向こう側で仕事をして来た。

キーボード、スピーカー、アンプ、ドラムセットを載せたポンティアックのセダンにバンドリーダーとシンガーと共に乗り込み、昼の2時頃にマンハッタンを出発。一時間半後には画像にあるような、本当にだだっ広い土地をひたすら疾走していた。この州出身のバンド仲間がステージ上でよく冗談で「ペンシルタッキー出身でーす!」(ペンシルバニア+ケンタッキー÷2)なんて言っているのを思い出す。

仕事開始時刻はキーボードのリーダーだけ6時半、バンドは7時半。結果的に大幅に早く到着しそうになり、途中休憩でチーズバーガーを食べる。一重にこれは渋滞が殆ど無かったからである。しかし仕事場での賄いもまたハンバーガー、、、。そう滅多にあるものでは無いからいいけれど、、。

帰りも渋滞なし。予想では3時間の行程は、実際は2時間半あるかないかだった。

ここは何処、誰の土地?

2005年09月15日 | ニューヨークあれこれ
去る6月にチャリティーコンサートで演奏した。2ヶ月間、毎週リハーサルを重ねていた曲のうち、写真に写っている譜面の曲だけはタイムテーブルの都合上演奏しないことになった。アメリカ民謡として知られるこの"This land is your land"、4度目の9/11が過ぎたこの頃、これこそまず演奏すべき歌だったのかもしれない、とふと思った。

ライブのはしご

2005年09月12日 | 音楽
夜のギグが無くて、聴きたい!と思わせるライブが同じ夜に3つもあって、気力体力共に充実していた先日、一晩でライブを3軒もはしごした。ギタリストのラッセルマローン、ジョンスコフィールド、そしてテナーサックスのマークターナーという、それぞれ個性的なステージをものの6時間以内に聴きまくるというのは貴重な体験でした。

最初のラッセルマローンカルテットは、どジャズな演奏スタイルでオリジナルやR&Bのアイズリーブラザーズの曲を披露。伝統度とポピュラー度とのバランスが素晴らしく、お客さんからは"I love you!"というラブコールが。ただ残念だったのは音楽とは関係ないのだが、そのお店の食事。前回はトレードマークのバーベキューがとても美味しかったのだが、今回はパサつきが酷く、オリジナルのバーベキューソースもイマイチだった。

お次は常に「今時」のギタリスであり続けるジョンスコ率いるクインテットが送る、故レイチャールズの名曲の数々。どんな編成でも自分のカラーを発揮する彼のステージは、レイチャールズが持っていたゴスペルやリズムアンドブルース、ブルースという要素にラテンやファンクのリズムを混ぜた独自のものだった。セット中最も独自だったのは曲中にジョンスコ作のファンク調の曲を数分間に渡って挿入した時かもしれない。その他にもメジャーブルースをマイナーに変えるなど、様々な工夫がなされていた。

最後はテナーサックスの名手マークターナーのコードレストリオ。サックス、ベース、ドラムスという編成だが一曲目から最後の曲まで、幾層にも重なった豊かなサウンドが響く。単音楽器のサックスを、コードの構成音を素早く正確にアルペジオのように吹けるテクニックと耳とでメロディーと伴奏両方を自分一人でやってしまうマークターナー。ベースのジョンバーグはアコースティックならではのリッチな音色で適時適所に二音或は三音同時弾きをして厚みのあるバンドのサウンド造りに貢献していた。ドラムのエリックハーランドは、もう、「表現力の塊」!ドラムソロは、ドラムやシンバルからの音が何かの形になって見えるんぢぁないかというくらい、クリアでパワフルで美しかった。地下ビリヤード場(卓球台付き)の一室であるFat Cat (Smallsの姉妹店)の、寄せ集めの中古カウチの一つに埋もれるように座って聴いたこのライブは、ニューヨークのアンダーグランドジャズシーンそのものだ。

普段ライブも映画もはしごってあまりしないのだけれど、自分に気力がありさえすればこういうのも有りかな、と思った。こんな滅多にしない遊びに、3日間のNY滞在最終日に付き合ってくれたKさん、どうもありがとう。これに懲りずにまたNYで刺激たっぷりの音楽を聴きにきて下さい。その時はお腹の方の刺激、99¢ホットドッグもお忘れなく。

ニューオリンズの被害

2005年09月04日 | アメリカあれこれ
テレビニュースではまだハリケーンと洪水の被害を受けたニューオリンズの特集報道が続いている。被災後5日後にやっと連邦政府からの大規模の救援物資が届いた、とかテキサスのアストロズ球場が見積もりより僅かな人数しか収容できないことが判明した、など。主要な石油のパイプラインが幾つも壊れたらしい。国内でのガソリンの値段はもうすぐ1ガロン4ドルになろうとしている。こうなると、全ての物品の値段が上がるだろう。でもミュージシャンのギャラは変わらなかったりして、、、。

アメリカ史上最悪の天災

2005年09月01日 | アメリカあれこれ
今ニューオリンズが大変なことになっている。ハリケーンカタリーナの直撃を受け、堤防が数箇所決壊した結果、都市が丸ごと水浸しになっている。現時点でもまだそのままである。注意報は発令されていたようだったが、逃げ仰せたのは逃げるお金があった人たちだけだ。未だに軒スレスレまで泥水に浸かった家のボロボロになった屋根の上から"Help Us!"と書いた紙を掲げている人たちがニュース番組に映し出される。その直後に政治家のコメントが続く。ブッシュ大統領の顔は勇気づけようとして微笑んでいるのか、ただ休暇明けで弛んでいるのか、判断がつかない。ガソリンの小売り価格は1ガロン3ドルを突破した。いい加減にこの国の金持ち層にはまともな精神を取り戻して欲しい。墓場に持ち込む金に何の意味がある?