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plainriver music: yuichi hirakawa, drummer in new york city

ニューヨークで暮らすドラマー、Yuichi Hirakawaのブログ

年の瀬の始まり/手持ちの最古参シンバル

2007年12月08日 | 音楽
ロックフェラーセンターの名物特大ツリー。地球環境に配慮して飾りは全て発光ダイオードで、その電力はロックフェラーセンターの屋上に設置されたソーラー・パネルから取ってきている。でも依然として巨大なもみの木を毎年どこかの森で切り倒し、はるばるマンハッタンまで持ってくるわけなのだが。



特大ツリーがある広場の目前にあるスケートリンクは丁度清掃及び氷の手入れ中。早くツルツルの氷に踊り出したくてウズウズしている子供達が時々歓声を上げていた。

ロックフェラーセンターからタイムズスクエアは目と鼻の先。その鼻の下には贔屓のドラムショップがある。散財の危機を感じたが、冷やかしに立ち寄る。

入店してまずDW社製の新製品、Jazz Seriesというセットが眼に留まる。
ちなみに僕が毎週ライブをしているArthur's Tavernで使わせてもらっているドラムセットが、種類は違うけれどDW社製ドラムセット。そういえば半年程前、Arthur'sの「店ドラム」を手配してくれたDW社のスタッフから、絶頂期のグレッチドラムをモデルにしたジャズ向けドラムを売り出すと聞いていた。Jazz Seriesと一緒にセットされていたシンバルも良い音がしている。

顔馴染みのショップのおじさんに"I haven't seen you for a long time. Where have you been?"なんて言われたけれど、そそくさと何も買わずに退散。しかし、今時タイムズスクエアという立地条件で、殺人的に高額な家賃を払ってまで営業しているドラム屋なんてここだけである。敬意を表するためだけに訪れて良いかもしれない。

でも、手持ちの楽器でより良い音を出すことで手一杯なのが僕の現状。消耗品であるスティックと皮のストックはまだ充分すぎる程ある。だから単品で買いたいものといえばシンバルくらいなのだが・・・。



このシンバルは16年前の秋、アメリカで暮らし始めてから最初に買った楽器。これを最近頻繁に使っている。演奏の腕が上がれば楽器を選ぶ耳も進化する、という僕の持論からはあり得ないことだけど、手持ちの他のシンバルとの相性が良くて叩き易いのだからしようがない。じつはこれ、買って数年してから音色が気に喰わなくなった。そこである日、ポコっと盛り上がった中心部(ベルカップ)とそうでない部分の境目辺りを打ち付けると余分な高音をカットできる、と当時学校の先輩ドラマーに言われたのを信じて金槌でガツンっガツンっガッツン・・・。上の画像では判りづらいが、表面にかなり金槌の跡がある。でもまぁ、10年以上経った今もこうして演奏に使っているのだから、こいつには勘弁してほしい。でもこんなことをしたシンバルをドラムショップに持って行こうものなら、もの凄く怖い目で睨まれること請け合いだから気をつけよう。間違っても売りに出そうなんてしないから・・・。