ぴてのひとりごと

法務や福岡ソフトバンクホークスの話題など、徒然なるままに書き込んでいるブログです。

審議終了廃案?

2006-08-23 00:42:07 | 正しい日本語?
 電車の中に貼ってあった漢字検定の広告にこんな問題がありました。

審議終了で廃案となった。

ん?なんか変なような。審議が終了したら通常はすぐ採決するので廃案ではなくて可決か否決というのが通常ですよね。

一般的には「審議未了で廃案となった。」かと思うのですが・・・。

実務立法技術

2006-04-09 00:32:26 | 正しい日本語?
 さすがに4月は決算短信やら営業報告書の作成やらで目が回るほどの忙しさです。ということで、ブログのエントリーの方もぱったり止まってしまっています。

 そんなか、商事法務メルマガでこんな本を見つけました。

実務立法技術

 目次を見ると「第四編 用字用語配字」などもあって、正に「正しい日本語?」ワールド炸裂のようです。これは是非買ってみて読まなければなりませんね!(笑)

正しい日本語?(その7)「○○してください」「申し上げます」

2006-03-01 00:39:26 | 正しい日本語?
 ついに2月も終わってしまいました。営業報告書、招集通知等総会関連事務のことを考えると、春は憂鬱な季節です・・・。

 さて、株主総会の招集通知には「ご出席くださいますようお願い申し上げます。」というフレーズが入ってきます。理由は分からないのですが、「(ご出席)ください」はひらがな、「(お願い)申し上げます」は漢字で書くことになっています。同じ「ください」でも、なにか物を恵んで欲しいという意味のときは「下さい」と漢字で書くようです。

 どなたか、この使い分けの根拠について教えていただければうれしいです。

正しい日本語?(その6)「削る」と「削除」

2006-02-03 22:23:34 | 正しい日本語?
 2月に入り、いよいよ株主総会へのカウントダウンが始まりました。そろそろ会社法施行に伴う定款変更の詰めの作業に入っている会社も多いのではないかと思います。もっとも会社法施行規則の公布が遅れており、しかも内容がパブリックコメントからだいぶ変更になるということで、施行規則公布後にもう一度施行規則を読み直してから最終的な読み合わせに入ることになります。

 さて、定款変更の作業をやる際に気をつけなければいけないのは、「削る」と「削除」の使い分けです。「削る」と「削除」はなにが違うのか疑問に思われる方もいらっしゃると思いますが、文書・株式の世界では一応使い分けられています。

 「削る」は条項そのものを丸ごとなくしてしまうこと、「削除」は本文はなくしてしまいますが条項そのものは残ることを言います。つまり、「削る」では後ろの条項の番号が繰り上がりますが、「削除」では条項の番号はそのままになるので、条文番号(第○○条)等を変更したくないときは「削除」を使います。
 刑法を見ると「第二○○条 (削除)」と書いてあり、条文の本文はなくなっていますが、第二○○条という条文番号だけが残っているため、後ろの条文の番号も繰り上がらずにそのままになります。

 法律では、一般によく知られている条文番号が変更されると混乱を招くので、それを変更しないために「削除」は使われます。しかし、会社の定款ではそんな必要はないので、ほとんどの場合「削る」を使います。

 本当に使い道のない豆知識でした。

正しい日本語?(その5):「お慶び」?「お喜び」?

2006-01-06 00:07:06 | 正しい日本語?
 本日仕事始めだったのですが、本当に寒かったですね。凍えるかと思いましたよ。

 さて、年賀状でよく「初春のお慶びを申し上げます。」と書かれていることがありますが、文書株式担当者は思わずこの表記に反応してしまいます。

 株主総会招集通知の冒頭で「ますます御清栄のこととお喜び申し上げます。」とよく書かれていますが、「お慶び申し上げます。」と書かれていることは直感的にあまりないように思います。

 実は、常用漢字表には「慶」の読みに「よろこぶ」はないので(こちら)、「喜ぶ」を使うのが正解のようです(「喜」には「よろこぶ」という読みがある(こちら))。

 個人的な感覚としては、「お慶び申し上げます。」の方が格好いいと思うのですけどね・・・。

正しい日本語?(その4):正午は何時?

2006-01-02 00:18:44 | 正しい日本語?
 新年あけましておめでとうございます.いつもマイナーなこちらのBlogにお越しいただきありがとうございます.今年もどうぞよろしくお願いいたします.

 さて,「正午は何時と言うか」ということについては国立天文台が明確な答えを示しています.
 正午は,「午前12時」と言うことになっています(こちら).明治5年11月9日太政官達第337号という根拠があるので,新たな有権解釈が示されない限り,「正しい日本語」の世界では,午前12時と書くしかなさそうです.

 とは言っても,お昼の12時30分を「午前12時30分」というのは,既に午後になっているのに「午前」と書くことになり抵抗がありますし,かと言ってお昼の12時~12時30分を「自午前12時 至午後0時30分」と書くのもなんか変な感じです.

 ということで,個人的には,お昼の12時は文脈上許される範囲で「正午」と記載するか,24時間制で時刻を記述することにしています.

 ちなみに,米国で「noon to midnight」と書かれているのを見たことがあり,最初は「お昼から深夜までってなんだろう?」と思ったものです.ご推察のとおり,これは「正午から深夜0時まで」という意味だったんですね.

正しい日本語?(その3)○○一丁目、○○1丁目

2005-11-01 00:43:30 | 正しい日本語?
 全国ごくわずかの日本語ジャンキーの読者の皆さん、こんにちは。今回は、ましーん10号さんのコメントに触発されて、町名の表記について書いてみます。

 住所を記載するとき、「○○一丁目」か「○○1丁目」で迷いませんか?私は、ある政令指定都市のある区が、同じ区内であるにもかかわらず「○○一丁目」という住民票と「○○1丁目」という住民票を発行しているのを見たことがあります。どちらが正しいのでしょうか?

 結論としては、「○○一丁目」が正しいようです。理由は、「○○一丁目」(例えば銀座一丁目)というのが1個の「町名」であるからです。つまり、「銀座一丁目」で1個の固有名詞ということなので、漢数字を使用するのが正しいということのようです。ただし、このルールを明示的に示した文献が手元にありません。どなたかこのルールがどこで決められているのかご存知の方、ご教示いただけますでしょうか。

正しい日本語?(その2)「より」と「から」

2005-10-29 00:58:21 | 正しい日本語?
 ある弁護士事務所から挨拶状をいただきました。その手紙には「○○は、9月より勤務しています」というような表現がありました(表記は少し変えてあります。)。特に違和感を感じなかった方、正常です。何か違和感を感じた方、かなり文書・株式担当の日本語病に毒されています。

 公用文においては「より」は比較を示す場合にだけ使用されるので、期間や場所の起点を示す場合には「から」を使います(公用文作成の要領 第2 文体について 4.注1を参照)。したがって、上記の事例では「○○は、9月から勤務しています。」が正しいことになります。

 一般人にとってはどうでもいい内容ですが、どうも文書・株式の仕事をしていると「より」と「から」の使分けが気になってしょうがありません。完全に病気ですね・・・。