ぴてのひとりごと

法務や福岡ソフトバンクホークスの話題など、徒然なるままに書き込んでいるブログです。

創業家出身会長の解任

2006-11-21 23:03:10 | 法務
 SIIで知られるセイコーインスツル株式会社の取締役会は、創業家出身の会長兼社長代行を解任したそうです(こちら)。
 セイコーインスツル株式会社は非上場会社のため、この会長兼社長代行を始めとした創業家がどれくらい株式を保有しているのか分かりませんが、非上場であることから推測するとおそらくは創業家が株式の過半を持っていたのではないでしょうか。役付取締役や代表取締役を取締役会において多数決で解任することは会社法上可能ですが、取締役の選任は株主総会において株主の多数決で行われるわけですから、本当に思い切ったことをしたものです。SIIのリリースでは、解任理由として「独断的な経営手法によって合理的な経営執行を怠」ったとまで言っているので、内部では相当な軋轢があったのでしょうね。

純損益と包括損益

2006-11-20 00:21:55 | 経営、経済
 先週の日経新聞に、純損益を廃止して包括損益に一本化することで、IASBとFASBが合意、というニュースが報道されていました。
 損益計算書に包括損益が表示されるというのはどうもイメージが湧きません。包括損益は未実現損益なので、損益計算書を経由せず貸借対照表に表示されると理解してきたのですが、この考え方が変わるのですね。実現、未実現という考え方がなくなるのでしょうか?
 包括損益が損益計算書に計上されてしまうと、株式等の時価評価額の変動が損益計算書上直接影響が出てしまうので、上場株式を多く所有している会社の損益がかなり株式市場の動向に影響を受けてしまいますね。
 それにしても、欧州と米国の会計基準が包括損益に一本化するのであれば、日本も追随せざるを得ないのでしょうね。ASBJの動向に注目です。