箱に入ってキリッとしているきりちゃん。
『背筋が伸びる座り心地ですにゃ~よ』
ねえ、周りの段ボールを見て何か思いませんか?
『え?
そう云えば随分な散らかりようですにゃん?』
『おかあさん、ちゃんと片付けないとダメですにゃ~ん』
いや、だから…
今箱を潰してまとめている途中なのよ~。
『……』
『じゃあこの箱も…
潰すのですかにゃ?』
はい、そのようにしたいんですよ
『にゃんと』
『りつこ、とっても気に入りましたにゃ…
それでも潰すのですかにゃ』
うん、ごめんね。
もうすぐ回収車が来る時間なんですよ。
『…、
わかりましたにゃ。ここで駄々をこねたら…
おりこうりつこの…
名が廃りますにゃん
は~ とぼとぼ
邪魔にならないように…
あっちに行きますにゃ~ん』
若干恩着せがましく寂しげに去って行きました。
きりちゃんごめんよ~。
さて、それでは箱を畳みましょうか。
『おかあさんおかあさん、見てごらんにゃさい』
え、なになに?って振り返ったら…
『ジャストフィットですにゃん』
…
りんこちゃん、今すぐ出てちょうだいよっ
『い~やですにゃ~ん』
またまた出たわね、ブラックりんこ
『りつこはおかあさんの言うことを聞いて…
ちゃんと箱から出たのにゃ~ん』
おりこうきりちゃん、
今日もまたおりこうゆえのとばっちりでしたね。