フラワーガーデン

ようやく再会したハルナとトオル。
2人の下す決断は?

儀式

2005年09月02日 01時43分32秒 | 第3章 恋愛パズルメント編~ハルナの章~
かずにぃはベッドから身体を起こすと、机の引出しに腕を伸ばした。
そして箱を取り出すと、フィルムで出来た小さな袋のようなものを取り出した。

それがなんなのか分かった途端、恥ずかしさに体中が熱くなった。
私は慌ててブランケットで身体を隠し、かずにぃに背を向けて身を強張らせた。
「初めての時は、ナイフで突かれるみたいで痛かったよぉ」とトモは言っていた。

……恐い。

カチャカチャとベルトを外す音がする。
ズボンを脱ぎ、ふっと息を噴く音を背中で聞いていた。

通りの道を車が走る度にヘッドライトの明かりがブラインドから差込み、壁を照らしながら過ぎていく。
ほんの少しの時間だったかもしれない。
でも、それは凄く長い時間のように思われた。

かずにぃはくるりとこちらを向くと、素早く私を仰向けにし、ブランケットを剥いでしまった。
そして、片膝を私の両足の間に滑り込ませ、あっという間に私のショーツを脱がすと、半ば、強引に私の秘所に手を忍ばせ、

「大丈夫……」

と言いながら、両足を押し開こうとした。


その時、




ピンポーン




と、誰かがチャイムを鳴らす音がした。

「か……、かずにぃ、誰か来たよ」

「…………」

「ね、ね。かずにぃ、出ないと……」

声が涙声になっていくのが自分でも分かった。

お願い、出て。
そしてもう私を解放して……。
心の中で何度も願った。


「宅配だろ。時期、帰るさ。それより、こっちが大事」

突然、かずにぃは私の秘所に顔をうずめ、舌で愛撫し始めた。


あまりの恥ずかしさに私は身を捩り、咄嗟に叫んだ。

「だ、だめ!!いや!!!いや!!!助けて!トオ……ルく…………」

顔を挙げたかずにぃと目が合い、はっとした。


すると、玄関の方で鍵が開き、ドアが開く音がした。



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哀願

2005年09月01日 22時52分50秒 | 第3章 恋愛パズルメント編~ハルナの章~
かずにぃに対する恋心をはっきりと自覚したのは2年前だった。

2年前のあの日……。

微かに遠のく意識の中で、ぼんやりとあの日のことを思い出そうとした。
かずにぃを好きなのか、そうでないのか、私の心は今もさ迷っていた。

両胸を優しく弄っていたかずにぃの手が徐々に下に降りて来てショーツのラインをなぞり始め、少しずつその中へと入ろうとしてきた。

私はその指先の動きに今まで堪えてきた恐怖が頂点に達した。

「待って!お……ね、がい……待って……。いや……」

泣きながら必死でかずにぃの手の動きを制した。

かずにぃはその手に優しくキスをしながら、右手で私の両手首を交差させ、頭の上へ引き上げ、しっかりと固定してしまった。

「もう、何年も待った。……限界」

唇で胸を愛撫しながら、左手で再びウエストの括れをなぞり始めた。
「……や…………めっ……」

リビングに隣接するシンクの方から、不規則に水が滴る音が聞こえる。
その音を聞きながら私は必死に意識を保とうとしていた。

かずにぃはさっきまで激しかったその動きを止め、じっと私を見つめながら、ゆっくりとショーツの中の更に深く、私の中にその指を侵入させてきた。

もう、どんなに哀願しても決してかずにぃは止めない。
静かな絶望感がじわじわと心を支配し始めていた。

「SEXって気持ちいいよ~。ハマルよ~」
そんなことトモがうっとりしながら言っていたことを思い出す。
「濡れてきた……な」
かずにぃは喜びに顔をほころばせ、更に指を奥へと忍ばせ、私の中を掻き乱した。
痛みに顔が歪み、私は顔を横に振った。

かずにぃは私の涙を拭いながら、「……いいか?」と耳元で囁いた。



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