ようやくこのときが来ました。
中学を卒業して、すぐに入門し、
初土俵から5年目で三役に。
それから6年。
常に大関候補と期待され、注目され続けてきましたが、
なかなかあと一歩が届かず、
気がつけば、日馬富士や把瑠都、
そして琴奨菊までもが先に大関に。
そして迎えた今場所。
先場所の相撲内容や、11勝というノルマからすれば、
今までになく目標に手が届く可能性が高いと思われてましたが、
そこへ直前の親方の死。
心技体で一番大事だと言われる「心」の整理がつかないままに場所が始まってしまいました。
ですから周囲の目は、手のひらを返すかのように、
諦めムードが広がってましたが、
私とかみさんは、今場所で決めなければいつ決める!
との思いで十五日間を見守ってきました。
連敗しても諦めずに応援し続けました。
ですから、今回、大関昇進の機会が与えられたことを、
素直に喜びたいと思います。
でも、本当に大変なのはこれからです。
今までは、挑戦者として、負けてもそれは自分の問題でしたが、
これからはそうはいきません。
大関としての責任を背負っていかなければなりません。
本人も会見で言っているように、
まだまだ技術的にも精神的にも鍛えなければいけません。
それは今場所の土俵で見た通りです。
それでも、2ヶ月後には、新大関としての初場所がやってきます。
そこまでどうやって大関としての心技体を作り上げていくか。
稀勢の里にとっては、一番苦しい2ヶ月になるかもしれません。
地位が人を作る。
まさにその言葉の通りになることを願ってます。
そうそう、お祝いの言葉は、正式に決まってからにしましょうね。