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☆ 今 日 の 幸 せ ☆

♪~生きていることに感謝、あなたに出会えたことに感謝、そして・・・明日が見えないことに感謝~♪

インド予想曲/アントニオ・タブツキ

2008-08-02 | ・・・シリーズ、
須賀敦子さんの翻訳は、日本語がスムーズにはいってくる。

友人の消息を尋ねて、あちこちとインド各地を旅するという体裁の内容。

汗と、埃と、人いきれが、せまってくる本。

タージマハルホテルで、きちんとした身なりの従業員が、庭のカラスを追い払うという仕事をしてる場面では、笑ってしまった。

「見る、という行為の中には、必ずサデイズムがある」

マンテーニャ イタリア人画家。

ちいさなちいさな王様/アクセル・ハッケ

2008-07-16 | ・・・シリーズ、
子供向けの本といっても、内容的には、中学生以上だろうか、、、

産まれてから段々と大きくなって、歳をとって、少しだけ縮んで死んでしまう人間。

その僕が、ある日、ふらりとやってきた、親指大ほどの小さな王様に自分の部屋で出会い、起きてると思っていた毎日が夢で、夢の中の世界が、本当じゃないとどうしてわかるのか? って、王様に言われたり、王様と一緒に、いつも通る通勤路を歩いてみて、いままでと違うアスペクトから人を眺めたり。

別に、教訓を押し付ける類いの本ではないが、子供時代に、こんな本に出会ったら、生きる方向が変わるかも。

お金を使う生活/老いはこうしてつくられる、より

2008-02-26 | ・・・シリーズ、
「お金を使う目的をもった高齢者が 一番充実した生活を送っているようだ。」

いろんな実験データから、老いとはなにかを分析した本だが、お金を自分の裁量で使うという行動を いつまでも、続けていきたいものである。

予算をたて、目的のために貯金をし、収入とのバランスを考える。

まず、目的を見つけなくては。

いつまでも、そんな事ができる、体力と知力が残っていますように。

死の人称/バカの壁&死の壁

2008-02-04 | ・・・シリーズ、
かなり売れたらしい、養老孟司の本2冊。

穢れの記述については、??? の部分もあったが、なかなか面白い、視点で、壁の向こうにあって、みえにくいものを解説していた。

情報が変わるのではない、変わるのは、人の身体のほうである。

人の死を人称で、分けると、

1、私の死、これは、死んだら本人の意識はないので、じっさいには経験できない。
2、自分と親しいあなたの死、これが一般に一番、悲しみや強い影響を及ぼす。
3、そして、三人称の死。「本日の交通事故死、○○県、3名」、「テロに巻き込まれて、23名死」
  
最近であれば、死には、至らなくても、「冷凍餃子で、重体6名、」みたいなこと?

インターネットの憲法学/松井 茂記

2008-01-28 | ・・・シリーズ、
ネットワーク関係の本を立て続けに読んでいる。

時々,波のように、読書傾向が揺れ動く。

これまでの法律を、どの程度、このネットの世界に適用できるか。

デジタルとか、情報とか、これまでは考えられなかった形のものを相手にする場合これまでの法律は当てはまらない部分がでてくる。

かなりの労作であるが、もうちょっと分かりやすくコンパクトにまとめられなかったものかしら?

最初は、真面目に読み進めていたのだが、途中から、飛ばし読みになってしまった。

「レクサスとオリーブの木」でも、そうだが、居ながらにして、wwwに接続して、Google earth などという、信じられないソフトも使えて、情報だけは、飛び交う現代。

でも、相変わらず戦争はなくならない。

ケニアの暴動騒ぎを見ていて、ネットって、平和に何か役にたつのかしら? ITを使いこなせる国は、それを、自国の利益に利用しようとして、操作するのでは、などと、未来を想像するのである。


主婦になりきれない女/橘 由子

2008-01-27 | ・・・シリーズ、
上昇志向、中流家庭、戦後、60年代アメリカ映画の中流家庭のような生活へのあこがれ。


当時は、まだ四年制大学をでることがエリートのような時代のころ、大学を卒業し、翻訳,作家という、知的とおもわれる仕事をし、年収一千万円以上の男性と結婚し、子供を二人持ち、理想としていた家庭像に合った生活をしていた主人公。

ところがどうも、彼女は、餌を貰って「家族の世話をする」生活が性に合ってなかったようだ。

義理の両親と一緒の二世帯住宅を作る計画が出たときに、ついに耐えきれなくなり鬱状態になる。

世間常識からみると、離婚の原因になるものはない。
生活の心配はない、旦那は優しい、義理の両親も親切。 

幸せ、幸せ !  ← 何処に不満があるの? という内なる声

離婚すると、収入ボーダーライン以下の生活が、口をあけて待ってる。
(4年生大学をでている、少し翻訳の仕事がある、くらいでは、たいした収入にはならない)

迷って迷って、それでも、離婚届けを出してしまった彼女。

今は、子供を1人引き取って、食材の配達で、年収300万円前後で、「自立した」生活をしてるそうだ。

でも、いくつか、本を書いてそこそこ売れてるようだから、印税が入るかな?

彼女の生き様が、そのまま本になってる。

いまや、大学院をでても、正職員の道を見つけられるのは、半数ほどだそうだ。
(男性でもそうならば、女性はいわんやおや)

1つの人生の選択肢を提案してくれる本。


___
1人の男性と延々と続く結婚生活という枠の中の性生活
それにウンザリしても、不倫は、倫理観がゆるさない。

そこで、教育ママになる。

もしくは、ボランティアや、もっと不運な人達への、カウンセリングという上等な仕事にのめり込む。

(というようなことを、彼女が書いてるんですよ)

天才たちの死/ハンス・バンクル(1992)

2007-12-04 | ・・・シリーズ、
昨晩、おかしな夢を見たのは、こんな本を読んだせいだろうか?

それとも厳しい冷え込みのせい?

毛沢東は長生き:
彼の死後まもなく、1989年 学生運動が鎮圧された。 までは、知っていたが,その後年金生活者によるスパイ組織ができたとは、知らなかった。 今でもあるのかしら?

時間と好奇心の一杯ある900万人の老女が、その役目に携わっているそうだ。
パーキンソン病で死


アインシュタイン:
存在しているものの調和と秩序が重要であり、存在の証明できない形而上学的なものには、興味をしめさなかった。
ノーベル賞の賞金は、離婚したもとの奥さんに渡した。

ネルソン提督:
戦争中の負傷でなくなる。

マリリン・モンロー:
薬物中毒,自殺

ナポレオン:
癌か肝臓病か

ヘミングウェイ:
鬱病

モーツァルト:
腎臓病?

その他もろもろ、それにしても、現代なら助かる命。 医学の進歩を痛感させられた。

圧巻は、イエス・キリストの十字架の死。

元々頑健な身体を持つイエスが、24時間で、消耗して、十字架に架けられてからは3時間で亡くなった。
十字架での死がどのような経過をたどるか、詳しくかかれているので、想像して、気分が悪くなりそうだった。


歩く民の物語/斎藤 孝:The walking people

2007-11-06 | ・・・シリーズ、
ナンバ歩き:右足と、右手が同時に出る歩き方。

天秤の担ぎ方。
先日、テレビの番組で、水を運ぶ、女の子がでていたが、まさにバランスをとって、ナンバ歩きをしていた。

中国では、宋代以降、椅子が普及した。

磨く:何を砥石として、自分をみがくか?

身体感覚を磨くと、歌ができる。

場や空間の持つ鼓動。

古典の素読、型の大切さ。

*型は、長い間かかって、作られたものだ。 理屈抜きで、型を身につける大切さというのはあるだろう。
ただし、その為には、型をつくる側には、膨大な経験と思考量と責任が求められるのは言うまでもない。

「習う」こと。
初級であればあるほど、教える側の責任は、重大であるはずなのだが、何度も、繰り返し、同じような内容を教えているうちに、そのことを、忘れがちになってしまう。

カラフル/直木賞、森 絵都

2007-10-04 | ・・・シリーズ、
自殺した若者が、魂の抽選で、当選し、、、

上手くまとまったストーリーである。

自分の存在を、別の視点で、眺める努力をすることで、見えてくるものがあるのだ、ということを伝えたいわけね。

この世は、舞台の上でお芝居をしてるようなものだ、って言ったのは、シェークスピア?

カラフルというこの本の題は、この世は、白でも黒でもない、いろんな色が様々に混ざり合ったものだ。 だから、何が正しい何が間違ってるって、決めつけることはない。 と言いたいのでしょうね。

歴史と過去は違う。

2007-08-31 | ・・・シリーズ、
女性史なるものの、研究が進んできたのは、ごく近年のことらしい。

いったい、どうして、世界中で、男性と女性との間に地位の差ができてきているのか、いつも不思議に思っていた。

そんなところに、この本に出会った。

西洋の世界を中心とした女性史なので、キリスト教が、浸透してるとはいいがたい日本においては、多分、別の理由を見つけなくてはならないのだろう。 もしかしたら、敗戦によるアメリカの文化の強制輸入のせい?

「男性支配の起源と歴史」/ゲルダ・ラーナー著

家父長制が、歴史のプロセスの中で産まれた物であれば、歴史を変えることで、家父長制を終わらせることも可能である。

ハムラビ法や、アッシリア法で、すでに、女性は、父親や、夫の財産的扱いをされていて、女性の性は、その支配のために利用され、法律で、細かく規定されていた。

女性が強姦を受けた場合、被害者は、本人ではなく、父親もしくは、夫と考えられていた。 なぜなら、所有財産だからだ。

息子を産んだ女性、娘のみ、もしくは、子供を産めなかった女性。  結婚後も、その処遇は、大変なちがい。

女性の地位は、頼るところの男性次第。つまり性的関係がどのようであるかで、社会的地位が決まるが、
男性の社会的地位は、経済関係により、決定する。

ヘブライの一神教(god=man)の登場により、女神の地位は、徹底的に下落し、打撃を受けた。

ハムラビ法典の中の花嫁料

ユダヤ人のレブィレート婚

本妻と妾の地位関係

女奴隷になることを避けるために、売春婦になることを選ぶ女性。

売春制度は、「身持ちのいい女」とか「身持ちの悪い女」とかで、女性の地位を差別化し、さらに支配しやすくするために、産まれたものか、、、(性的に寛大な社会では、必要がない?)

アリストテレス哲学では、女は男とは違い、不完全なもので、男性に従属するのが、自然であると説く。 これにより西洋イデオロギーが確立した。

それでも、やっぱり、ハムラビ法が出来た経緯がわからないので、問題は、解決しない。