♪ Walk this way ♪

花と料理・ケーキ作りが大好きな
平凡主婦
こんな風に、、、歩んでます。

茶の木人形

2007-01-22 | 手作り

 

 先週の金曜日、サクランボさんと私は一寒さん宅を訪問しました。

 一寒さんの所には今回が二度目となりました。

 前日に作ったスィーツを持って、前回同様、自宅から徒歩で出かけました。

 時間にして、片道45分。 1人で歩けば、この道程は嫌になるでしょう。

 でもサクランボさんと歩くと、時間はあっと言う間に過ぎていきます。

 前回は去年12月の初め、雨が降る中でした。

 サクランボさんとその仲間4人で自費出版された本を届けに付いて行ったのです。

 一寒さんご夫婦はサクランボさんを娘のように慕われていて、本の出版にとても喜んでおられました。

 

 初対面の私をお二人は優しい笑みを浮かべ、快く受け入れて下さいました。

 初めてお会いするのに、そんな気がしない、とても居心地よいものでした。

 今回お邪魔した時も。。。

 奥さんは 「 今日はお二人が来てくれるので、朝からとても楽しみにず~っと待ってたんよ 」 と満面の笑みを浮かべて。

 その言葉に一寒さんが横でうなずいておられました。

 私が作った グラス・ド・ポム をお二人共とても喜んで食べて下さって

 「 また、今度、違う物を作ってきますから」 と言うと

 「楽しみにしてるわね、これでまた、次に来て貰えるのがもっと楽しみになったわ」 と嬉しいお返事。

 お菓子を作り意欲も益々湧いてきました。

 いっぱいお話をして、その中で。。。

 「 人にプレゼントがあるの」 と奥さんから差し出された2個の

 早速、中を開けて見ました。

 とても綺麗なハンカチ。 サクランボさんと色違いで頂きました。

 

 「 私、2番目の娘が出来たようで嬉しいわ」 と言って下さいました。

 さて、実は一寒さんは仏像彫刻師さん。

 今までに彫られた観音像、阿弥陀像はお寺や個人のお宅に奉られ、人々の願いを受け止めておられます。

 一寒さんの作品はどれも穏やかな表情をされたお顔。

 どことなくご本人に似ています。

 ご自宅にも沢山の作品が有り、何体か画像に収めさせて頂きました。

 

      

    玄関に飾られた 布袋様

  

        最新作 尋牛

 思わず合掌したくなる仏像もありましたが、画像に収めるには心が。。。

 今まで彫ってこられた数々を写真で紹介して頂いて、どれも一寒さんの精魂が窺えるようでした。

 その傍で何時も支えておられる奥様のご苦労も。。。

 時間が過ぎ、一寒さんが

 「 お茶の木があるのなら、仏像を彫る合間に2個くらいなら作ってあげるから持って来られたらいいですよ」 と。

 そう言いながら、今まで作られた 茶の木人形 を見せて下さいました。

 沢山あった中からどうしても私の手から離すことが出来なくなった人形がありました。

 「もう、随分前に作ったから色も褪せてるし、作ってあげますよ」 と言って頂いても私の目も心も掌に乗った人形から離れません。

 それを察知されたのか。。。

 「良かったらあげますよ」 と。

 そう言って頂いた途端、私の目から涙が溢れました。

 一寒さん、奥さん、サクランボさんはそんな私に驚かれ、いったい何が??と思われたそうです。

 実はその人形の姿、顔が   にとても似ていて、母と重なってしまったのでした。

 「 この人形、すごい母に似てるんですよね

 「 やっ!ほんまや。 お母さんによう似てるわ。写真で見たのとそっくりやなぁ

 「 あぁ、そうですか! 亡くなったお母さんを思い出されたんですねぇ

 ??? 

 「 あははぁ、母は生きてますよ。」

 ??? 

 母を思って涙が溢れ、一寒さんの言葉で可笑しいやら、面白いやらで笑い涙。

 もう、4人で大笑いでした。

 「 若い頃から、控えめで何時も俯き加減で、今では腰も曲がってしまった母に見えてしまって

 その私の言葉に何故、この人形を選んだか理解して貰えました。

 もう、一つの人形は。。。

 サクランボさん曰く、私に顔が似ているそうです。

 

 

 一寒さんご夫婦との出会い。

 思いがけない茶の木人形との出会い。

 どれもこれもサクランボさんのお陰。

 一寒さんご夫婦の仲むつまじいご様子を見ていると、実家の両親にとても会いたい、顔を見せなくては!!と思いました。

 何時までも手を振って見送って下さったお二人の優しさ、笑顔。

 ありがとうございました。

 帰り道の足取りも軽く、心も満たされてサクランボさんとまた、楽しくお喋りしながら帰路に着きました。

 頂いた 茶の木人形 を握り締めて。。。

 縁は異な物味な物 

 そんな言葉が脳裏を横切ります。

 実家の両親に一寒さんとの出会いを話したら、きっと涙して喜んでくれる事でしょう。

 これからも人との出会いを大切に大切に、生きていきたいなぁ~。