毎年、この時期になると我が家では 古老柿(ころがき) 作りが始まります。
今年は先週半ばから作業を開始しました。
畑からつるのこ柿(渋柿)を収穫し、剥いた柿を撚ったタグロープに上手く引っ掛けられるように柿を一つ、一つT字型に枝を切り離し持ち帰ります。
単に皮を剥くだけなら簡単ですが、額のヒラヒラした部分を取り、枝の付いた額の部分を出来るだけ少なく残して剥くのは遣り難く面倒なものです。
こんな風に一つ、一つ丁寧に剥きます。
まぁ、もうかれこれ20年近くやっているので、要領は分って剥くのも早くなりました。
主に、皮を剥くのが主人と私の作業。 その後が義父の重要な作業となります。
数日掛かって、軒先には皮を剥いた 柿のれん がお目見えしました。
これでも700個程の柿があるんですよ。
吊るした柿は、表面の色が変わり水分が抜け、元の1/2位の大きさになるまで寒風にさらす事、数週間。
その後、タグロープから柿を外し、残っている額などを綺麗に切り落とします。
むしろの上に重ならないように並べて天日干し、夜はむしろに包んでおきます。 天気の良い日に「箕(み)」の上で躍らせる事、一日数回。 この作業を何度も繰り返す事によって表面に白い粉を噴かせます。 この最後の作業が一番大切とも言えます。 出来上がった頃には柿は1/4位の大きさになっています。
ころ柿は作るのに手間がかかり、天候や気温にも左右され、剥く時期の見極めも重要なポイントになります。 柿ののれんが上がった頃、悪天候が続くとカビが生え苦労も水の泡になってしまいます。
収穫から約1ヶ月、とても甘い 古老柿 が出来上がります。
隣接する町ではこの古老柿が特産物として有名です。 田畑に柿屋を建て柿を乾燥させる方法なので、このように吊るす事はありません。
私の住む地域では沢山の家の軒先に、この 柿のれん が所狭しと吊り下げられています。
まさに冬の風物詩ですね。
今年も美味しい古老柿が出来ますように、、、