農園の愉しみ, 感動の種を蒔きたい。

畑から一句(俳句)
畑のエピソード(エッセイ)
畑の感動(写真)

里山よ 蝶よ 花よ 里芋よ

2018-10-09 08:46:27 | 日記
私たちが野菜作りをしている、上野原の里山の農園に秋の風情を感じる季節となりました。ほんの数か月前、鮮やかな紅色の佇まいで見る目を楽しませてくれた百日紅は、いつの間にか、紅葉を始めています。こういった環境の中、ここでは、色々な命のドラマが繰り広げられていますが、ファーブル先生や、熊谷守一画伯のように、生き物や、昆虫、作物、あらゆる樹々をしっかりと見つめないと、小さなドラマを見逃してしまうことになります。たとえば毎年、この時期になると、色鮮やかな暖色系のコスモスが、収穫を終えた畑や農道を彩ります。その蜜を求めてやって来るのが、蝶々類です。この頃に姿を現す紋白蝶、モンキ蝶、揚羽蝶などは、秋の蝶、つまり秋蝶と呼ばれ束の間の命を燃焼させて舞い続けているわけです。ただ、揚羽蝶は春から夏にかけて年に6回ほど繁殖するのが一般的で、蛹になるのは別として、成虫では冬を越せない宿命があります(冬の寒さの厳しさと、栄養源の蜂蜜が収集できないことが要因と、言われるようです)。その上に成虫になってから2週間くらいで寿命が尽きてしまうという、自然界の厳しい現実が待っているワケです。つまり先程見かけた揚羽蝶と、その2週間後に見る揚羽蝶は、もう違う揚羽蝶ということですね。
ですから、これをきっかけとして、農園にやって来る小生物や花や木を、見つめていこうと思うのです。ところで、この命のドラマの舞台では、いつもと同じように、里芋の葉が黄色に色付いて、収穫のシグナルを送り始めています。週末は、天気も上々、まず試し掘り。先日見かけた揚羽蝶が、週末も、元気で飛んでいますよう!(ストロー・ハット)。