宮城の春夏秋冬

日々の事や私の趣味の事などを綴ります。
独り言なので異論もあるかとは存じますが宥恕賜りたく存じます。m(__)m

春蘭 柄物一覧

2009年12月29日 | 古典園芸
春蘭の柄物の種類を以下で見て下さい。
私の趣味の東洋蘭の芸(斑)は趣味者以外の方々には分かりづらいようです。
この記事を見て少しでも興味を持って頂ければ嬉しいです。(*^^)v

最近では複合した芸を持つものも出てきていますが、この4種類の芸が基本形になります。


「覆輪」(ふくりん)
この芸は他の芸に比べると比較的容易に発見する事が出来ます。
と言っても一日中山の中を歩き回って探しまくった結果、1株でも見つかったとしたら「ラッキィ~!(^^)v」と言う程度の確率なのですが。(~_~)

この芸は非常に単純明快で、葉の縁が白く(又は黄色)抜けているのです。
但しこの覆輪斑が葉の根元までしっかりと回っていることが芸として求められます。
そうならずに葉の途中で消えるものは「爪」あるいは「爪覆輪」と呼びます。
また芸が単純なだけに葉の色と覆輪とのコントラストが求められ、覆輪そのものも太くくっきりと入るものが珍重されます。
覆輪の良さは単純明快な芸でありながら空間を切り裂こうとするかのような清冽さが魅力で、東洋蘭の真髄を体現していると感じてしまうのです。



「中透け」(なかすけ)
この芸は趣味家の心を一番捉えて放さない芸かもしれません。
私もご多分に洩れませんです。(*^^)v

この芸は「覆輪斑」とまったく逆になって葉の縁にのみ緑色が残り、葉の中央部分が黄色又は白く透けています。
くっきりと中が透けてしまうものとか中透けの中に薄く縞状に緑を残すものとか、色々な芸の表れ方が有るので、数多くの品種が登録されているのです。
この中透け芸そのものは優しい感じを受けるかもしれません。
しかし繊細優美な中にも悠久の大地を流れる大河のような力強く堂々とした感じをうけるのです。



「虎斑」(とらふ)

この芸は春蘭の独壇場と言ってよいほどで、他の東洋蘭の虎斑などは「なんちゃって虎」と言いたい程なのです。
でも、しっかり恵蘭の虎斑の種類も作っている私でぇ~す。(^^♪
また他の芸に比べて「作り手」の技量が比較的多く求められる所も魅力の一つなのかもしれません。
で…、私は春蘭虎斑は2種類しか持っておりません って言うか持てませんです。┏(-_-|||)┓

この芸は斑(薄黄又は黄色)がくっきりと葉を横断した模様になります。
虎斑としての必要用件としては斑が必ず葉を横断し、斑と葉の緑の差がくっきりとしている事にあります。
つまり斑が虎の縞のように形が崩れる事無く、葉を横切って斑を表すことが理想と言えるでしょう。
この芸は華麗な姿なので仕上がった作品はまことに絢爛豪華という他はありません。



「蛇皮斑」(だひふ・じゃがわ)

この芸も春蘭以外にはあまり見ない芸のようです。
葉の中ほどに現われる模様が蛇の鱗に見立ててのネーミングのようですが、なかなか当を得ていると思うのです。

この芸は虎斑とは違って葉面に大きな黄色の斑がやさしく広がり、その斑の中に緑の小点を散らします。
この芸は一寸見には茫洋としてとらえどころが無いと思われるかも知れませんが、実に繊細な芸でいつまでも見飽きる事もなく幽玄の世界に誘われるといったら言い過ぎでしょうか。




以上が芸の4大種類です。
説明文には時代錯誤で大仰な物言いをしましたが、日本人の良い所でもあり悪い所でもある「道」をこんな道楽にも持ち込んで、精神世界云々…と言わないと一丁前扱いされないもので一寸言ってみましたぁ~。(^_^;)
コメント (4)
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