おはなし屋パモンの日記

おはなしを書くのが大好きなパモンの日記です。

『アンヴィル!』~夢を諦めきれない男たち~

2009年12月24日 | こんな映画を見た
「キャピタリズム」と同日に観たのが、
「アンヴィル!」という映画。

これは、1980年代に一世を風靡したカナダの
ヘビメタバンド、アンヴィルのドキュメンタリー映画です。

同時期に出た他のバンドは、売れたのに、
何故か、アンヴィルだけは売れずに、消えてしまったのです。

けれど、本人たちは、現在50代になって、給食の配送係や、
建設作業員をしながら、もう一度舞台に立つ日を夢見ているのです。

夢はズバリ「ロックスターになること」。


・・・実は、私はこの映画の存在を知った時、
よっしゃ!パワーを貰いに行くぞ、と思ったのですが、
観ているうちに、なんだか息苦しくなってしまいました~・・・。

それは何故かというと、自分と照らし合わせて
余りにも状況が似ていたからです。

私も作家を目指して、なんのご褒美もないのに、
日々生き続けています。

なんのためにこんなことをしているのか・・・と
悩む毎日なのに、それでもいつかは・・・と
夢見ている状況なのです。

なので、あまりにもリアルに現実が迫って来て、
正直苦しかったです。


しかし、「キャピタリズム」で、資本主義は邪悪だと
言われ、そうして、この映画を観ると、
生活費もカツカツなのに、さらに夢のために
(CDを出す為に)、お金を工面しなければならなくて・・・
ほんと、世の中は不公平に出来ているなあ~と思ってしまいました。

結論、芸術家は貧乏なのだ!
もう、しょうがないのだ!

と思いました。

(でも、そんなのは私の勝手な思い込みで、
主人公たちは、至って前向きに頑張っていましたが・・・)


最後に主人公の一人が、

少なくとも、死ぬ時に、
ああ、あれもやっていない、これもやっていない、
という後悔だけはしないから、これでよかったんだ、

と言っていた言葉が印象的でした。


そうですよね。
結局成功なんかしなくても、
死ぬ時に、「これで良かったんだ」と思えれば、
もうそれで、成功なのかもしれません。

そんなことを考えました。

それにしても、対称的な二本のドキュメンタリー。

でも根底に流れているテーマは、似通っていて・・・。
(マネー、マネー、マネー)

なんだか、身につまされた一日でした。


☆それでは、今日もよい一日でありますように。

この映画、とてもいい映画なので、機会があったら、
観る事をお勧めします。(^~^)/



「アンヴィル!」こんな映画です。
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壮大な思想映画「キャピタリズム マネーは踊る」 

2009年12月24日 | こんな映画を見た
マイケル・ムーア監督の最新作ということで、
観て来た。

実は・・・お恥ずかしい事ですが、
私はこの映画を観るまで、

民主主義 と 資本主義は、= と思っていました~・・・。

映画の中で、民主主義は資本主義に負けた・・・とか、
資本主義は邪悪だ・・・とかの言葉がでてくるのですが、

それを聞いて、初めて、「ええっ!違うんだ」と
思ってしまいました~。
(いや~お恥ずかしい・・・)

けれど、みていると、なんだか資本主義って
今まで考えたり、疑問に思ったりしたこともなかったけれど、
そんなにいいものではないんだなあ・・・なーんて、
そんな気持ちになってくる映画でした~。

(ウチの夫などは、ムーアの映画は、
プロパガンダ映画などといっておりますが・・・)


実は最近まで、カブの話を書いていて、
私も色々な本を読んだのですが、
さっぱり分からない・・・。
なかなか理解できなくて、結局は、
書き続けることができなくなってしまいました。

(まあ、映画の中でも、カブの仕組みは、
複雑怪奇だということは言っていましたが・・・)


そして、これを観ていて、あることを思い出しました。

それは、「引き寄せの法則」というものです。

有名な言葉なので、ご存知の方が多いと思いますが、
人は思いで出来ているので、
自分の願いを、ただ“引き寄せ”ればいいというもの。

私は、この考えの根底に流れる、“引き寄せ”るものが、
すべて「成功」とか、「お金」とか「名声」というもので
あることに、ちょっと疑問を感じていたんですよね。

でも、私だって“成功”がしたいのです。
なので、必死こいて、“引き寄せ”ようと努力しました。

けれど、結果は惨敗でした~・・・。

私の望むものは、つまり、お金とか、名声とか、仕事とか・・・は、
手に入りませんでした~・・・。

それは、やり方が悪いのだ、または、
努力が足りないのだ、とも言えますが、
私がどんなに願っても“引き寄せ”られなかったのは、
事実のことで・・・、
そう思うと、この考え方も眉唾ものだなあ~と普段から
考えていたのです。

それに、“引き寄せ”るものが、結局お金である?という考え方にも、
うらやましいけど、なんだか釈然としないものを感じていました。
(まあ、世界の大富豪たちのノウハウだから?)

本当にお金だけなの?
本当にお金がないと、人は幸せにはなれないの?

今なら、「金持ち父さん、貧乏父さん」(ロバート・キヨサキ著)の
貧乏父さんのやっていた教師という仕事は、確かにお金は稼げないけど、
尊い仕事だったのだと言えます。

しかし、何年か前に、あの本を読んだときに、受けたショック、
今まで自分が受けて来た教育や、価値観を一から覆す、考え方
(今思えば、ラクして稼ぐというあの考え方)が、
いかに歪んだものだったのかを思い知らされますが・・・
当時は、なんて斬新な考え方だろう、明るい未来がやってきた、
くらいに思っていました。

しかし、現在では、ウォール街が世界を牛耳っており、
そこでは毎日、他人のお金を使って、公然と盛大なパクチが
繰り広げられていて(と映画の中で語っている)、
こんな世界がやっぱりいい訳ないよなあ~・・・
貧乏でも誠実な人たちがむくわれなければいけないよな~・・・と
思ってしまいました。

いやはや・・・しかし、
壮大ですね、ムーアの映画は。

彼は大いなる思想家だと思います。

ただし、今回ばかりは、さすがのムーアも疲れたのか、
(敵が大きすぎて)ボクだけの力ではダメだ、
みんな立ち上がってくれ!と泣き言を言っていましたが・・・。

私の小説の主人公も、このあと、盛大な博打に参加して、
見事ポシャり、会社を追われてしまう、という展開になる筈だった
のですが、コレも見事にボシャリました・・・。
(まあ、いつか書ければ嬉しいですが・・・)

しかし、それじゃあ、資本主義に変わる経済政策って何?って
言われると、う~ん・・・と頭を抱えてしまうのですが、
一つのヒントは、映画の中でもでてきた、
労働者が皆オーナーという制度、
あれなども、一つのアイディアかもしれません。

労働者も単なる労働者でなく、
自身も経営に口をだせて、
会社自体を自ら運営して行く?
そうなれば、がぜんやる気だって、違いますよね。

今日、テレビを見ていたら、
超常現象の番組だったのですが、
偶然「2012」という映画にふれて、
(2012に宇宙人に滅ぼされるというアレですよね)

山口敏太郎さんという研究家?の方が、
実際は、文明が破壊されるということではなくて、
資本主義が滅ぶということではないか?
と語っていたのが、印象的でした。

資本主義が終る?
2012年に・・・。
そして、新しい経済システムができるそうです。

う~ん・・・、
ちょうど、この映画をみた後だったので、
すごく印象的な言葉でした。

2012年・・・何かが起こる。
果たしてこの“邪悪な”資本主義は滅びるのか・・・?

なーんて、
ちょっと、楽しみですね~。


☆それでは、おやすみなさい。









「キャピタリズム」こんな映画です。
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