ぱどまの会日記

ヨーガとインナーチャイルドの癒し方とアーユルヴェーダ

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チャワンプラーシュ

2007-08-26 | アーユルヴェーダ
アーユルヴェーダの特徴のひとつである強壮科。元気に若々しく人生を過ごすための医学。現代でいうとアンチエイジング医学でしょうか。
先日TVの情報番組で「ビタミンCが少なくなると、老化が早くなる」というマウス実験を発表していました。熱に弱い水溶性ビタミンのひとつビタミンC。体内にたまりにくいので常時摂取が勧められています。特に今年は気温が高いので体内のビタミンCは消費スピードが早くなっています。

アーユルヴェーダの強壮科で勧めている薬剤にアーマラキーがあります。

アーマラキー(アムラ)
和名・アンマクロ 学名・Embelica offcinalis
すぐれた強壮剤 精力促進剤 眼によい ピッタ性出血・熱病・疲労・嘔吐・便秘・腹部膨満感によい 熱に壊れないビタミンCが含まれている 抗酸化作用が強い 抵抗力を高める 古典《チャラカサンヒター》では「これに勝る強壮剤はない」といっている(出帆新社 アーユルヴェーダで治すアトピー より)

2007年5月の当ブログでもご紹介した薬草です。通常は熟した実を乾燥させて粉にしたものを摂取します。またはハチミツ・黒砂糖などと混ぜた舐め剤、チャワンプラーシュがインドでは大変一般的です。
ここで注目は、上記のとおり熱に強いビタミンCが含まれていること。そして錠剤ではなく消化に負担がかからない粉末やジャム状態で摂取すること。
古代インドにはビタミンという知識は当然ありません。しかし優れた先代達は、データはなくても経験でわかっていたんですね。そして現在、なぜアーマラキーが強壮のための優れた薬剤なのかが実証されているのです。

私は患者さん方にピッタ(熱のエネルギー)を沈静するアーマラキーをこの季節に勧めています。私も毎日舐め剤チャワンプラーシュを朝なめています。

ジンジャーハニー

2007-08-20 | アーユルヴェーダ
アーユルヴェーダでは生姜(ジンジャー)は重要な薬剤の一つです。
ピリッをした辛さが消化力を上げますが、体の中では甘味の作用を発揮するため、胸やけなど辛味の副作用をおこしません。そのため夏でも使いやすい薬剤です。

最近キリンが発売したドリンクもジンジャー入りですが、やっぱり自家製にはかないません。とくに生姜とハチミツを混ぜたドリンク(ただし温めたものは薬剤になりません)は肥満の特効薬として文献にも載っています。

生姜を蜂蜜と一緒にとると飲んだ時は甘く涼しくなりますが、その後腹部に熱を感じて汗をかきます。これが夏の冷房病や熱中症に有効なのです。

さて、写真は東京・荻窪の老舗自然食レストラン「グルッペ」の人気ドリンク「ジンジャー・ハニー・エール」の原液です。
実はこのジンジャーエールは、アーユルヴェーダ的考えをもとに試行錯誤して作ってもらった傑作。
秋にかけては生姜の他にスパイスを追加してもらい、秋に悪化する火のエネルギー(ピッタ)を沈静しながらも寒さのエネルギー(ワータ)の悪化を防ぐ、スペシャルバージョンに変更する予定です。

アーユルヴェーダがインド医学を知らないレストランのお客さんにも貢献しているのです。


戦争は今も

2007-08-12 | アーユルヴェーダ
8月15日は終戦記念日です。
そしてインドは独立記念日。イギリスの植民地化から独立した日です。
今年は戦後62年。政治家の問題発言や日系アメリカ人監督による広島原爆ドキュメンタリー映画が公開など、改めて62年前に思いを寄せる夏です。
当院に通院していた白血病の患者さんの治療方針について、南インドのアーユルヴェーダ医師に質問した事があります。ドクターは「被爆国・日本の人には白血病になりやすい体質があるんじゃないのかな」とおっしゃいました。「この患者さん広島にも長崎にも住んでいないし、年齢も若いですよ」と私が言うと、ドクターは「いや、日本という国自体が被爆したという後遺症を持っている。精神的被爆後遺症が日本人の根本体質にないかな」と答えました。
この意見はアーユルヴェーダ的考えとは少々違います。(別の先生に同じ質問をしたとき、精神的被爆後遺症がカルマとして受け継がれることはない、ということでした)ただ、30代以上、つまりご両親が戦争体験者である患者さんの場合は、精神疾患、整形外科疾患など無関係に見えても家族歴に戦争や被爆を考慮することは必要だろう、と私は考えています。

月経期と排卵期を大切に

2007-08-10 | アーユルヴェーダ
残暑お見舞い申し上げます。

猛暑日が続くと女性の場合PMS(月経前症候群)の方が増えます。これは月経前(高温期にあたります)に熱のエネルギー(ピッタpitta)が上昇し、併せて悪化した外気の熱が加わるために起こります。同じ原因から、排卵期に逆上せや皮膚炎がおこりやすいのも夏の特徴です。

月経中は風・運動のエネルギー(ワータvata)のうち、特にアパーナヴァーユという下向きの力が強くなります。月経中にバタバタと忙しくしているとワータが悪化し、月経痛など各種痛みや冷え・消化力低下が生じます。

月経中や排卵中は静かに平穏に過ごす・・・これはアーユルヴェーダの古典に書かれていること。
アーユルヴェーダでは「健康的な出産と健康的な長寿」を大変重要な事柄と位置づけ、内科・外科などとともに婦人小児科を独立させています。そして健康な子供を授かる心がけの一つとして、月経中と排卵中の生活を大切にしています。排卵期は良いエネルギーを持つ卵細胞を産むため、月経期は次回の排卵期に良質な卵細胞を誕生させるため。そしてこれらは、もちろん結婚前から始めるべきであるといいます。

最近は女性の社会進出が一般的となり、地位の高いポストで働いている方も多いようです。ただ、もしお子さんができなくて悩んでいるようでしたら、まずは止まってください。止まって、落ち着いて、ドーシャ(アーユルヴェーダでのエネルギー。ワータ・ピッタ・カパのこと)を整えてプラーナ(気)を子宮の中に充満させましょう。
焦りはワータ悪化の影響です。イライラはピッタ悪化。
日本の社会には生理休暇という習慣があります。不妊の方は、もっと生理休暇をとってほしい。自分から率先して排卵期や月経期の活動(残業や頭脳労働)を控えてほしいです。。。。。

基礎体温をつけよう

2007-08-02 | ゆるゆる女性性
ぱどまの会・世話人のhottaが院長をしている鍼灸院にいらっしゃる患者さんは、それまで鍼もお灸も経験がない方がほとんどです。最近はアーユルヴェーダなんて名前も知らずに通院していて、知らず知らずにアーユルヴェーダ的生活を心がけるようになる、という方も多いのです。
ある女性の患者さん(50代)。義母の介護で疲労困憊、更年期や完璧主義の性格も重なり、倒れる寸前でご来院なさいました。
この症状はアーユルヴェーダではVata(ワータ)性疾患に含まれますので油療法が適用です。しかし油を消化する力が無い、と判断。したがって鍼灸の治療のみを続け、家では白湯・生姜・ホットミルク・ラジオ体操を毎日続けるなどのアーユルヴェーダ的ホームケアを行ってもらいました。
いまだに当院ではこの方にオイルトリートメントは行っていませんが、患者さんは力が抜けてきたのを実感、やれることだけをやろう!という良い意味でユルイ心が生まれてきています。

治癒の為に自宅でできる事をお伝えする。。。これもアーユルヴェーダ治療なのです。

アーユルヴェーダ治療には医者や薬の他に「優れた患者」「優れた看護人」が治癒のためには必要といいます。
ご自分の症状について患者さんに理解してもらい、看護人~ご自宅ではご家族~も治癒のためにご尽力頂く、そのための指導をするのもアーユルヴェーダ医師の役目です。

例えば、女性の患者さんで「基礎体温」をつけない方が多いようです。
肩こり腰痛ひとつとっても生殖器のトラブルと関わりが大きいのが女性の体です。よく「月経は普通です」といいますが、普通ってなんでしょうか。月経痛がある、1週間も月経が続く、陰部が痒くなる、毎回鎮痛剤を飲む、毎回性行為時痛がある・・・・これが普通でしょうか?
未成熟排卵の場合も多く、月経が28日周期であっても問題なしとはいえません。
将来の妊娠のためにも、今から生殖器をゆるくしてほしいのです。
是非、女性の皆さんは基礎体温をつけて下さい。そして自分のホルモンの状態を知ってほしいです。そして、そのご指導のために、医療従事者の先生方も基礎体温をつけて下さい。

少子化を真剣に考えるなら、様々な助成なども大切ですが、まずは自分を見つめてみましょう。
このような指導をすることもアーユルヴェーダ治療です。