ぱどまの会日記

ヨーガとインナーチャイルドの癒し方とアーユルヴェーダ

ぱどまの会NEWS

アーユルヴェーダやヨーガにはインナーチャイルドを癒すヒントが沢山つまっています★★ヨーガで心も体も魂もリフレッシュ!ヨーガ教室再開しました。どなたでもご参加頂けます ★★アーユルヴェーダおはなし会、ヨーガ、インナーチャイルド癒しのレッスン、ぱどまの会・ぱどま堂で行っております★★

白檀(サンダルウッド)とバラ水

2007-07-26 | アーユルヴェーダ
熱中症の危険が増える季節です。
アーユルヴェーダでも夏は熱のエネルギーPitta(ピッタ)が増加、そしてピッタ性の病が発症しやすいといいます。
例えば皮膚炎。皮膚にはPittaエネルギーが常在するのでPitta悪化時期にエネルギーが憎悪しやすくなるのです。汗疹(あせも)や水虫の他にもアトピー、カンジダなど慢性皮膚疾患も夏場に悪化します。
治療には血の浄化が必要ですが(血もPittaが常在しています)併せて現在の皮膚のPittaを沈静する必要があります。
そこでお勧めはアロマセラピーでも有名なサンダルウッド。日本名は白檀。線香や扇子に使用されています。
インドでは白檀をチャンダンといいます。インドでもチャンダンのお香は人気ですが、皮膚炎の薬としても頻繁に使用されます。またチャンダンは熱を抑えますので、真夏はペースト状のチャンダン・パウダーを頭につけて太陽の熱から脳を守ります。
私の治療院にも夏は皮膚炎が悪化する方・熱中症予備軍の方が多くなります。
そんなときに白檀のパウダーを皮膚に塗布し、頭皮から頚部・胸部をパウダー・マッサージをします。余分な熱がとれます。
またバラ水もPitta沈静に有効。最近は飲むバラ水も販売されていますが、インドや中東では熱中症予防の飲み物として常用されています。
バラ水を塗布することで皮膚の熱が取り除かれ、細胞のターンオーバーを整え、代謝が活性化するといいます。

注意は白檀もバラ水も品質が良いものを使用することです。
とくに白檀は大変高価。日本では100g数万円もざらです。実はインドでも本物は大変高値で取引されています。

本物は効果大です・・・。(最近はインドから純度が高いものが個人輸入できるようです)

女性疾患にオイルマッサージは?

2007-07-19 | アーユルヴェーダ
いつもぱどまの会のブログをご覧下さいまして、ありがとうございます。
現在次回のセミナーの内容を検討中です。もう少々お待ちください。

ぱどまの会ではアーユルヴェーダの講演の他に、女性性を高めるセミナーやワークショップを主催しています。女性の心と体をゆるめることは、現代社会のために必要だと実感しています。

最近「生理痛にオイルマッサージはいいですか?」「筋腫があっても近所のエステに行っていいですか」など生殖器疾患に対する油剤療法についての質問が多くなりました。
まずアーユルヴェーダでは月経中は未消化物(Ama)が多くなるので油剤療法は行いません。もしオイルトリートメントを受ける場合は、月経4日目以降となります。
油剤療法は痛みに対して大変効果がありますので、低体温期・排卵期・高温期全ての期間通しての治療はおすすめです。
また子宮筋腫はエストロゲンで大きくなる場合がありますので女性ホルモンに作用する薬草(フィト・エストロゲンを含む)の使用には注意が必要です。アーユルヴェーダの中の小児科婦人科に精通した先生にご相談ください。

ちなみにアジア人は生理解剖学的に月経期間は3~4日が正常です。
教科書的には7日と書いてありますが、1週間も月経があるのは何かしら原因があると思われます。また月経量を多くすると言われる昨今の生理用品にも原因があります。
体の女性性を高めていくと子宮の位置が変わり、月経周期が整い&不快感なく3~4日で生理は終わります。また布のナプキンに変えると任脈(とくに会陰)に力がつきます。皮膚炎も軽減されます。


鍼灸師は職業か?生き方か?

2007-07-11 | アーユルヴェーダ
先日ご講演いただいたインドのアーユルヴェーダ医師・Dr.Bheema Bhatと会話をしていると「いつ休んでいるんですか?」と思うことがあります。例えばデリーの病院で診察の勉強をさせていただいた後も、私のために宿舎まで来てケーススタディをしてくれるし、その後も急に「バラナシ(ベナレスのこと。ガンジス川で有名)で要人の急患が出たからこれから行ってくる」と夜中に飛び出していきます。
実際ドクターに聞いてみると「医者になってから休みは1日もない」とのお答え。
毎日5時間睡眠ですが、30年以上病気なし。病院から皆勤賞として特別休暇をもらっても、出勤して患者さんを診ている毎日。日本他海外で講演を行う際には年休を利用しているそうですが、海外といっても毎日講演会です。休暇ではありません。

「疲れませんか?」と聞いても「全く疲れません。」

さすがKapha(カファ)体質。アーユルヴェーダの本を読むと「カファは体が重く、太り気味。だるくなりやすい」などと書いてありますが、良質のカファは体力を蓄えてフットワーク軽やかです!!(本のイメージとは違いますよね)

もちろんマントラを唱えたりヨーガを行ったり、毎日のセルフケアの賜物ではあります。
しかし先生からこのようなお言葉をうかがった事があります。

「私は医者です。患者さんが待っていればそこに駆けつけるものなのです。」

先生は生き方が「医者」なのだ、と思った瞬間でした。

インドでは宗教家に会う機会が沢山ありますが、インドの宗教家の方々も「坊主という生き方」をしていると思います。決して宗教家を職業としていない。
バット先生も医者という職を持っているのではなく、医者という生き方をなさっているのでしょう。

さて鍼灸師や柔道整復師の先生方は医者(*)は職ですか?生き方ですか?

私は・・・・


*インドでは鍼灸は医師が行う技術です。私はあえてインドでは自分の職業を「Acupuncture doctor」といいます*

痰濁とアーマ

2007-07-05 | アーユルヴェーダ
「怪病多痰」
中医学を専門する方々はこの言葉を思いだす、そんな気候が続きます。
「原因不明の病は体内に痰濁が多いために生じる」

とくに今年の梅雨時は気温が高く、体内に痰火(熱く濁った水)が溜まりやすいようです。
消化力を妨害するこの痰濁。下痢や便秘など消化器疾患の以外にも、RAやアトピー性皮膚炎など慢性疾患を悪化させます。

アーユルヴェーダでこの痰濁を説明するなら、この言葉でしょう。
「アーマ(Ama)~未消化物」
アーマは経路(スロータス)の閉塞を生じます。
疲労・倦怠感・のぼせなど全身症状の他、各臓器疾患・整形外科的疾患・皮膚疾患など様々な疾患の原因となります。

アーマの有無は便の状態がひとつの指標となります。
未消化物を多く含む便は水に沈みます。痰火が多い場合はベタベタとした臭い便が出ます。
しかし最近はウォシュレットの普及のために、ご自分の便の状態をご存じない患者さんもいます。臭いのがイヤ!と匂いを確認しない方もいます。

体から出るものは、体からのお知らせ。


*アーマがある場合はオイルマッサージは出来ません。オイルを消化できないため、皮膚疾患や疲労増加、頭痛などを生じますのでご注意ください*

女性の糖尿病

2007-07-01 | アーユルヴェーダ
「糖尿病または糖尿病の可能性がある人の割合は、女性より男性に多い。
ただ、30、40代に限れば、30代が男性3.5%に対して女性5.3%、40代が男性7.8%に対して女性11.9%。就職や結婚・出産・育児・介護など様々なライフイベントがあり、ストレスや肥満など発症の引き金となる要因が多い時期でもある。(7月1日 朝日新聞から抜粋)」

妊娠中は胎盤からのホルモンの影響でインスリン作用が低下し、糖尿病になりやすくなります(妊娠糖尿病)。糖尿病と診断されると、お母さんは‘おなかの子供のため!!‘と運動・食事制限など苦もなく頑張れます。しかし、喉もと過ぎればなんとやら。出産という大仕事が終わると、自分のことは二の次。運動も食事も「そんな事に気をつかってられないわよねぇ~」と、日常生活で精いっぱいになりやすい。
しかししかし、この産後の生活習慣が糖尿病発症の最大原因なのです!

アーユルヴェーダでは「産後はVATA(風の性質)が通常よりもUPする」といいます。産後直ぐにオイルマッサージを受けるもの、このVATAを鎮静するためです。
糖尿病のベースはKAPHA(水の性質)の悪化ですが、運搬を司るVATAが悪化するとKAPHAの停滞~質の悪化が生じるのです。この体質の変化と、それに反する生活習慣が産後の女性の糖尿病の原因です。

女性の場合、産後(とくに2,3か月)の生活が10年後の健康状態に非常に関係がある!といいます。
先日行われたバット先生の「リウマチについて」のセミナーでも、30,40代の女性のRAの原因は出産直後2・3か月の生活の間違えにある、とおっしゃっていたそうです。

妊娠中の生活はもちろん大事。だけど妊娠前も出産後も、子供との幸せな生活のためには重要です。