11月23日(火曜日)
休日の朝。
カミサンは、午前中の The Studio F-link でのヨガのレッスンの後、お母さんとの買い物のため梅田へ。
私はといえば、すっかりなまりきった体を鍛え直そうと思いながら、なかなかリズムがつかめないままきているので、コナミ・スポーツへ。
そう思って用意をしていると、やはり電話が入り、店舗内で起こった事故の賠償について、友人からの問い合わせ。
「保険に入っているから、保険の範囲で、しっかり対応しますと言っているのに、ごちゃごちゃ言ってきはる。詳しいことは、保険屋さんに聞いてって言ってるのに。」
よく聞かれるフレーズで、本人は精一杯対応している気持ちです。
しかし、基本的には、この表現は間違っているのです。
- 事故である以上、民法上の不法行為(民法709条以下)が、成立するのか否か。
- 成立する以上、民法が(判例が)認める範囲での、「損害賠償」の義務を負う。
- 保険に入っていれば、被害者に賠償した範囲で、契約の対価として損害額が填補される。
本来は、こういった理屈で、加害者になる保険加入者は、自腹を切らなくても住むだけで、「保険に入っているか否か。」は相手には関係のないことです。
このことは、「加害者が保険に入っていなければ、賠償義務はないのか?」という極論を想定すればわかりやすいはずです。
ただ、この友人もそうですが、「こんな時に備えて、俺はしっかり保険に入り、毎月保険料を支払っている。」という思いがあるので、上のような表現になるのです。
さらにやっかいなことは、「保険会社に聞いてくれ。」という表現は、交通事故ならともかく、それ以外の施設賠償などのケースでは当てはまらないと言うことです。
なぜなら、良い悪いは別として、「交通事故」に関しては、歴史上の事情から、保険会社に示談交渉権が認められていますが、それ以外の事故については、弁護士代理の原則通りで、保険会社には示談交渉権は認められていないのです。
世の中、損害保険と言えば、自動車保険がほとんどですから、誤解が生じているのも無理もありません。
代理店も、販売するときに、事後が起こったときの対応と解決までのプロセスを、しっかりレクチャーすべきと、勉強会等では常々言っているのですが・・・。
そんなこんなのやりとりを電話でしながら、1時間遅れで、コナミ・スポーツへ。
ずいぶん体はなまっていました。
帰った後は、午後に時間を読書三昧に当てました。
「現代人の祈り:釈 徹宗・内田 樹・名越 康文 (サンガ)」

仕事には直接関係しませんが、お坊さん、大学の教授、精神科医という異色の取り合わせとも言える対談形式の本。
主旋律は、「宗教性の多様な側面を通して、私と他者とを語」るというもので、かなり面白かったですね。