電子オセロ書籍 ～ スマホ版COBRA

しばらく前から思ってたことがありまして。今まで結構な数の棋譜集を発行してきたわけですが、やっぱりね、印刷物にするってのは、作る手間もそうですが、(当然)印刷代はかかるし、みなさまのお手元に届けるには送らなければならないし、いろいろと手間が発生してしまいます。

棋譜集を購入する側としても、代金を支払ってから数日待たないと手元に届かないわけですし、また、棋譜集に掲載されている棋譜を実際に並べるって、かなりの手間ですよね。

そんなわけでして、スマホなりPCで棋譜集を見られるようにしたらいいんじゃないかと。

今回ちょうどスマホ版COBRAを公開しまして、スマホで便利に棋譜を見る方法は提供したわけでして・・・

ってことはですね、オセロに特化した電子書籍リーダーを作成して、今後は棋譜集も電子的に提供するようにしたらお互いにいいんじゃないかと！

そんなわけで早速ですが、作ってみました！

とりあえずサンプルとして、第1回品川スーパーリーグの棋譜集を電子化してみました。

一番左が表紙ね。次が「はじめに」で、一番右が大会概要のページ。印刷物バージョンの棋譜集と同じです。

まーね、この辺は別に何も真新しくないですよね。紙だったのを単にHTML化しただけでしょ、って感じかと思います。

電子書籍ならではの機能は次からですよ！

棋譜はこんな感じで表示されます。

誰と誰が打って、何対何だった、ってのがわかります。

・・・って、もちろんそれだけじゃありませんよ！

見たい棋譜をタップすると、2番目の画像のように研究COBRAが鑑賞モードで開きます！ 進めたり戻したり評価値を見たりしながら簡単に棋譜の鑑賞ができちゃうわけですよ。

で、品川スーパーリーグの棋譜集と言えば、アレですよね、アレ。

そうそう、後半の「逆転の瞬間（とき）」ですよ。

品川スーパーリーグに参加しているようなトッププレイヤーでもやっぱり終盤ミスるわけで。その、終盤で逆転の悪手を打ってしまった局面ばっかりを集めた詰めオセロ集です。

逆転の瞬間はこんな感じに表示されます。

印刷物版とまったく同じですね。あ、カラーの分こっちのが雰囲気が出る？

まぁ、そんなことはどーでもよくてですね、一番左の画像、画面下側に3つのボタンがあるでしょ。

これが、さすが電子版って感じのものです。

真ん中の [詰めオセロ] ボタンをタップすると・・・

２番目の画面のように、その局面からコンピュータ相手に実際に詰めオセロができます！

また、[研究COBRA] ボタンを押すと、まさにこの局面がセットされた状態で研究COBRAが起動されます。ここからのいろーんな変化を自由に研究できちゃうわけですね。

もちろん、印刷物版と同様に解説もあります。[解説を見る] ボタンを押してみます。

こんな感じで、印刷物版と同様に、最善を打つにはどう考えたら良いのか、実戦で打たれた手は何がまずかったのか、と言ったことが詳細に解説されています。

電子オセロ書籍リーダー、こんな感じのものです。まだちょっと細かい部分を詰めないといけないのですぐには公開できませんが、どうです、なかなかよさげでしょ？

とりあえずね、もう少し進んだら、第1回品川スーパーリーグ棋譜集のお試し版を公開してみます。その時はぜひ見てみて下さい。

で、少なくともこの品川スーパーリーグについては、過去に発行したものを全て電子化しちゃおうと思ってます。あとあれか、オールスター戦とか、品川インターナショナルとか、その辺もですね。あぁあとあれだ、SOSはたぶんやらないけども、それに載ってたオセロの散歩道、あれもこういう電子書籍と相性がいいかもですね。

スマホ版COBRA公開しましたよ～

大変お待たせしました！
スマホ版COBRA、ようやく公開です！

今月の中ごろには公開できるかなぁと思ってたのですが、急遽研究COBRAについてはAndroid向けに専用アプリが必要と判断しまして、それを開発していた分遅くなってしまいました。

ガラケー時代のCOBRAやオセロ道場を知らない人のためにちょっと説明しますと、COBRAってのは、どっぷりとオセロにはまっている人たちにとってとっても有用なアプリ群です。

今回のスマホ版では、研究COBRA、終盤COBRA、電脳COBRAの３つのアプリが用意されています。

基本ブラウザ上で動作するWebアプリなので、AndroidでもiPhoneでも動作します。

それぞれのアプリについて、写真付きで結構細かく説明してありますので、ぜひぜひ Othello! JAPAN for スマートフォンのサイトを見てみて下さい。
スマフォ向けのサイトですが、PCからでもご覧になれます。

⇒Othello! JAPAN for スマートフォン

スマホ版研究COBRA

ではまず、研究用のアプリ、研究COBRAについて軽く紹介。

ガラケー版同様、「棋譜ライブラリ」というものがあります。 フォルダ形式でいろんな棋譜集が収録されてまして、それを見ることができるわけです。 新しいので言うと、１つ目の画像を見てもらうと、Othello World Cup 2013 の棋譜集が含まれてるのがわかりますね。

２つ目の画像は、その棋譜集の中から、伊藤六段(当時)―為則九段戦の棋譜を見ているところです。右下にある評価値ボタンを押すと、画像のように評価値が表示されます。

そしてマニアックな機能として、返し忘れ・返し過ぎにも対応しました。

さすがにこの局面ではないと思いますが、例えば左の画像の局面にて、○d6に打ってe5の石を返し忘れたとしましょう。通常のソフトだとここで再現不能になるわけですが・・・

スマホ版研究COBRAでは、○d6と打った後で返し忘れた石、ここではe5の石の上でホールド（長押し）すると、２番目の画像のような確認ダイアログがでます。 ここで Yes を選択することで次の画像のように返し忘れた石を黒に戻してくれます。

で、この後も引き続き打つことができますし、ここより前の局面に戻ることもできます。そしてもちろん、保存する時にも返し忘れの情報を含んで保存されるので、その次その棋譜を開いて見る時には、返し忘れも含んで再現されます。

ここまででも結構すごいでしょ、と思うのですが、更にすごいのがあります！

スマホ版研究COBRAの一押しの機能、棋譜検索機能です！

 例えば大会で次の組み合わせが発表されて、私の相手は小出三段ということがわかったとしましょう。 そしたら、下の１番目の画像のように、自分の名前と相手の名前を入れて過去の棋譜を検索します。

すると次の画面のように、過去の棋譜の一覧が表示されます。 残念ながら小出三段との対戦はあまりないので、この例では１局しか表示されていません。 で、一覧から任意のゲームを選んでタップすると、一番右の画面が表示されます。 [進む] ボタンで１手ずつ局面を進めて棋譜を見ることができるわけです。

・・・が、そんなことをやってたら、試合の合間の短い時間にできる対策としてはいまいち。 で、どんなことができるかと言うと・・・

画面を下から上にスワイプ（はらう動き）すると、上の一番左の局面にいきなり飛びます。どういうことかと言うと、自分が（予め）コメントを書いておいた局面に飛ぶわけです。
この研究COBRAでは、一番右の画像のように任意の局面に対してコメントが書けます。
なので試合前に思い出したいポイントについて、何らかのコメントを予め書いておけば良いわけ。
で、１番左の画面で更にスワイプすると、２番目の画面になります。 メモを見ると、前回はここで○e2と行ったけど、次に小出三段と当ったら○f2を試してみよう、と書いてあります。

 こんな感じです。

 検索して、棋譜を選んで、スワイプ、スワイプ、で、過去に書いたポイントをさくさくっと見直せるわけです。 ね、どーですこれ、すごくないですか？ 実際、こういうのがあったらいいなぁ、と自分が欲しかったものを作ってみた、ということなんですけどもね。

スマホ版COBRA

ガラケーではかなり多くの方に愛用されたCOBRAですが、これのスマホ版を現在開発中です。
一言で「スマホ」と言っちゃってますが、もちろん iPhone もめちゃめちゃ含まれます。iPhoneでもAndroidでも動作するものです。

現在開発中のものが、以下の３つになります。

　1. 研究COBRA
　2. 終盤COBRA
　3. 電脳COBRA

わかる人にはこれでわかると思いますが、1 は研究用のアプリです。評価値を出したり、棋譜をメールで送ったり、棋譜を保存したりできます。ガラケー版の時はこんなもんでしたが、スマホ版では保存・検索系がめちゃめちゃパワーアップしています。

2 の終盤COBRAは詰めオセロができるアプリ。ガラケーの時は10個空き局面まででしたが、スマホ版では最大18個空きの問題まで用意しています。
そして更にですね、研究COBRAで興味深い局面に出会ったら、それを終盤COBRAに詰めオセロ問題として「投稿」することができます！
投稿した問題はプライベートな問題集としてできますし、また「公開」に設定すればその投稿した問題を他の会員にも見せることができます。

3 の電脳COBRAはコンピュータと対戦するアプリ。レベルは５段階。オンラインオセロ教室で「有能こんぴ」として常駐しているコンピュータと同じ思考ルーチンを使ってますが、レベル５では有能こんぴより悪手を打たない設定になっています。強いです。

この3つのアプリ、今月中に公開できると思ってますが、おおよそ完成してますので、どんなことができるのか、スクリーンショットを添えて今後ちょろちょろと発表して行きたいと思います。