Othello! JAPAN

Othello! JAPAN 管理人 nakaji のオセロに関するつぶやきです。

底辺層の拡大を目指して

2006-07-31 16:00:01 | オセロの普及
やっぱりオセロ人口がもっと増えたらうれしいですよね。

「自分がオセロを楽しめればそれで良い」というような言い方をする人もいますが、自分が大好きなオセロ、やっぱりもっと多くの人が好きになってくれたらいいなと私は思っています。オセロ人口が増えるといろんな意味でますます「楽しく」なると思うんですね。

実は一昔前と比べると今はそういう状況になっているとも言えるんですが、ほぼ毎週必ずどこかでオセロ大会が開かれています。私がオセロを始めた頃は、関東地区では、東京で月に一度の関東オープン、埼玉で月に一度の川越順位戦の2つだけでした。級位者を対象とした大会とか、三段までを対象とした大会とか、そういう細かい(?)大会などなくて、全てオープン大会だったんですね。

私の場合、幸いデビュー前の半年間の特訓でそこそこ強くなれていて、初めから結構勝つことができてました。そのおかげもあって「全然勝てないからもういいや」と思うこともなくオセロを続け、今に至っています。

長くオセロに接してきた中で、「オセロの大会に出てはみたものの、コテンパンにやっつけられ、二度と大会に顔を出さない」という人をたくさん見てきました。当時は「それなら次は勝てるように頑張るぞと思う人だけ残ればいいさ」くらいに考えていたのですが、オセロ界としてみたら、これ、とってももったいないことなんですよね。折角オセロに興味を持って大会に足を運ぶことまでしてもらってるのに、それ1回きりで終わってしまうわけですから。

最近はインターネットの普及もあって、わざわざ大会に足を運ばなくてもいろんな人と対戦できるようになりました。すると、大会に出なくてもある程度強くなることは出来、大会に出ようと思う頃にはそれなりの(「もう二度と出るか!」と思わないで済む程度の)実力がついています。そんなわけで、1回大会に出てみて、生オセロの楽しさにはまり、結構な頻度で大会に出るようになる、という人が増えてきたんだと思います。

ただ、それでも「やっぱり大会に出てみたはいいけどもーれつな実力の差を感じて恐くて二度と参加出来ない」って人は結構な数に上っていると思います。これを解消するにはやっぱり、オセロ人口を増やすしかないんですね。つまり、級位者対象の大会を開いた時に、そういうレベルの人間がたくさんいるような状態を作る。6試合中2試合か3試合くらい、そこそこ楽しめるゲームが打てれば、「面白かったな」とも思えると思うんですよ。それが6試合全てコテンパンにやられちゃったら、やっぱりつまらないですもんね。

2004年5月から大会を始めて2年とちょっと、中級者~上級者の参加者は増やすことが出来たと思っています。最初は月に1回だった大会も、今は3大会になりました。1大会当たりの参加者数でいうと若干減りましたが、3大会とも今のところそれなりの人数が集められており、とりあえず「大きな器」は用意できていると思っています。

参加者がもっと増えた場合の「器」を用意するところまではできたので、今度はどうやってその器をいっぱいにするかが大きな課題です。これはもう、今までの話の流れで分かるとおり、初級クラスの参加者を増やすことしかありません。今まで生の大会に参加したことのない人に足を運んでもらい、更に生の大会を楽しいと思ってもらい、そして生オセロを続けようという気になってもらう。

一応「生の大会を楽しいと思ってもらう」については、それなりにいろいろと考えてやっているつもりです。そしてたぶん、それなりに出来ていると思っています。

「今まで生の大会に参加したことのない人に足を運んでもらう」についても、これは実は最初から計算していたわけではないのですが、運良くCOBRAがそういう役を成すようになってきました。COBRAで夜な夜なオセロを打って力を付け、生オセロに挑戦する、という流れが出来つつあります。

ただ、COBRAから流れてくる人は既に相当強いんですよね。本当の初心者が対戦したらコテンパンにやっつけられてしまうくらい。なのでやっぱり今の状態はまだまだ不完全。「5年でオセロ人口を10倍にするぞ!」などと大きな目標は立てたものの、底辺を思いっきり拡大するのに有効な手段については、まだ見つけられていません。
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成谷四段の強さ

2006-07-31 02:31:23 | オセロプレイヤ
一応今のところなんとか勝てているのですが、成谷四段は強い!

独特の序盤から力強い中盤戦、そしてしっかりとした終盤戦。中学生とは思えないしっかりとしたオセロを打ちます。

彼の最近の品川の大会の成績を見てみると:

 4月シーサイドOP 5勝1敗 3位
 5月シーサイドOP 4勝2敗 5位
 6月シーサイドOP 5勝1敗 2位
 6月天王洲カップ 4勝2敗 5位
 7月シーサイドOP 5勝1敗 2位
 7月天王洲カップ 4勝2敗 4位

なんと全て4勝か5勝。そして勝率7割5分!
このまま品川の大会に出続けていれば、年内に1回は優勝するんじゃないでしょうか。もちろん、私はそれを阻止出来るよう全力で頑張りますが。

実は土曜の天王洲カップの最終戦、成谷四段と対戦があったのですが、中盤でうまく打たれて劣勢になり、そのまま終盤戦に突入。敗戦を覚悟しつつもなんとか粘って、10個空きで敗着を打たせることが出来てぎりぎり逆転できた、というゲームでした。

暗記でなくあそこまでしっかりとした序中盤が打てるってのは、ほんと、底力があります。今後更に経験を積んで、終盤力に更に磨きをかければ、私なんかあっという間に抜いてしまう逸材でしょう。

次の末国九段は、きっと成谷君だと思っています。
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U12 とか U18 とか

2006-07-30 22:36:42 | オセロ大会方式
小学生の部の次はいきなり無差別という今の状況、こいつはかなり問題だなぁと思ってます。

榎本君みたいなすごい奴はどーでもいいんですが、普通、小学生でそこそこ強くても、中学生になって何十年もオセロやってるようなおっさん達と一緒に無差別で戦わなくてはならないってなると、そうそう簡単には勝てなくなっちゃうと思うんですよね。

今年はメガハウスがウン千万円を注ぎ込んで、小学生集めにもーれつに力を入れました。実際力を入れると、予選には何百人もが参加し、全国大会にも100人以上集まったりするんですよね。で、その流れもあったおかげで、先日品川支部で開催した天王洲ジュニアカップにも30人近い小学生が集まりました。

で、こうやって折角機会を与えた小学生、このうち何%かが残るとしても、小学校を卒業して無差別の中にぶっこまれると、なかなか勝てなくてやめて行ってしまう人が殆どってことになっちゃうと思います。

昔は「少年少女の部」という呼び名で、中学生以下が参加できる部門がありました。でもこれもやっぱり同様で、中学を卒業しちゃうと無差別にぶっこまれてたわけで、なかなかそのままオセロを続けるって人は多くなかったんですね。

この辺が出来る限り細かく部門分けされていると、とってもいいと思うんですよね。「勝てないから止める」って人が減ると思います。ただもちろん部門が増えれば増えるだけ運営側の手間も増えるわけで、好きなだけ増やせるってわけじゃぁないわけですが。

それで、意味合いとしては「中高生の部」となる「U18(アンダー18)」部門を新設したらいいなぁ、と思っています。「中高生の部」と呼ばないのは、高校に行ってる行ってないは関係なくただの年齢制限であるということを明らかにするためと、小学生の参加も認めるため。

ちなみに小学生の部、小学生より下の子が出られるのかどうか知らないのですが、「U12(アンダー12)」部門と名前を変えて、12才以下なら誰でも出られる、としていいんじゃないかと思っています。

ってことで、無差別の部、女子の部、U18部門、U12部門の4部門。それに「青年の部」みたいな普及部門の5部門制、という感じになったらいいんだけどなぁ、と思ってます。
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天王洲カップ

2006-07-29 23:57:22 | オセロ大会
うぅ、いきなり負けちまったぁ。。

どうも佐藤二段相手だと打ちづらいんですよ。
序盤でやや不利になるのは誰と打ってもかわらないのですが、佐藤二段相手だとなかなかうまくひっくり返せないんですよね。
今日のゲームも、序盤でやや不利になってそのまま逃げ切られてしまいました。

折角村上九段が参加してくれたのに当たれなかったら悲しいなぁと思いつつその後頑張って、4回戦でめでたく対戦。
村上九段の序盤の変化にうまく対応でき、逆転のチャンスを与えずにうまく勝ちきれました。

初戦を落とした時には、今年に入って初めて2敗の危険を感じたわけですが、一応5勝1敗にまとめることができました。ただ、ガシガシ石を稼いだ村上九段にはポイントが全く届かず、村上九段優勝、私は準優勝でした。
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明日は天王洲カップ~村上九段も参戦

2006-07-28 16:53:19 | オセロ大会
明日は第3回天王洲カップです。

3回目なのでみなさんご存知と思いますが、初段以下のチャレンジ部門と、二段以上のアドバンスト部門の二部門制です。

そして、明日のアドバンスト部門には私が参加するのはもちろんのこと、村上九段も参加予定です!シーサイドオープンではないので指名制度はありませんが、アドバンスト部門に参加できる二段以上の人は、頑張って勝ち進んで、村上九段と当たれるように頑張って下さい!
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王座戦

2006-07-28 00:51:54 | オセロ大会
すごい思い切ったやり方にしたもんですよね。

予選7回戦、そして準決勝&決勝。全部で9試合ですよ、9試合。単なる棋力以外に、気力を持続させるための体力も必要っぽ。
ま、世界選手権代表選考会としては、きっとこれは良いことですよね。世界選手権を勝ち抜くには、3日で17~19試合戦わなくてはならないんですから。そんな体力勝負の世界選手権で活躍できる選手を選出するのに、十分な試合数と言えるでしょう。

何よりもですね、そんなことしたら大会を仕切る連盟事務局と理事達が大変なわけですよ。試合が多くなればなるほど、帰りが遅くなるわけですし。でもそれをしてでも、この大会でほんとに強い人が選出されることを望んでるんだなぁ、と。改めて連盟が選手寄りの考え方をしてくれるようになってきてるなぁと感じてます。

私としても水戸は遠くてちょっとアレなんですが、奇跡の三冠目指して頑張りたいと思います。
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新オセロ方式検証2

2006-07-27 16:58:20 | オセロ大会方式

「新オセロ方式検証」に対する「いば。」氏の突っ込みを受けまして、またちょっと違ったシミュレートをば。

実力順位1位の人間が、評価順位1位, 2位, ... 8位とされた場合のそれぞれの優勝確率、2位以内に入る確率、... 16位以内に入る確率を求めてみたので紹介します。

評価順位 N位以内に入る確率
1 位 2 位 4 位 8 位 16位
1 .309 .489 .673 .851 .964
2 .278 .433 .650 .834 .957
3 .249 .387 .616 .810 .953
4 .231 .361 .595 .799 .950
5 .217 .339 .576 .781 .945
6 .207 .327 .555 .777 .943
7 .203 .306 .538 .767 .938
8 .193 .295 .536 .759 .938

評価順位が下がれば下がるほど組合せが少しずつきつくなるので、当然ですが優勝確率も落ちて行きます。ただ、実力順位1位の人にとっては、評価順位で4位以内に入っていれば、少なくとも通常の新オセロ方式と比較して優勝確率・入賞確率が高くなると言えます。

いば。氏のご指摘どおり、(真の)実力順位と評価順位が一致しないと、先日紹介したシミュレート結果ほどは良い結果は得られないわけですが、上記のように、実力順位と評価順位がある程度近ければ、少なくとも従来方式より優れた結果が得られそうだと言えそうです。

でですね、こういう数字を持ち出しといて何なんですが、要は全日本選手権なり名人戦を、更に「重み」のあるものにしていきたいんですよ。

例えばこういう方式を採用して、評価順位に段位を適用したとすると、短期間で実力を付けて初段ながらも全日本参加を果たした人、こういう人にとってはいきなり全日本で優勝するのが相当困難になるわけですね。1回戦からずーっとチャンピオンクラスと当たり続けるわけですから。で、この人が更に1年頑張って三段に昇段したとしましょう。すると今度は、1回目と比較してぐっと優勝に近づくわけですね。で、その年頑張って五段を取ったとしましょう。すると次の年の全日本では更に勝ちやすくなるわけです。結局のところ、全日本のような大会で優勝するには、通常数年はかかる、みたいな雰囲気になったらいいなぁ、と。

もちろん運をも味方につけた一発の瞬発力も実力だとは思うんですが、こういう、努力の積み重ねが生きるようになったらいいなと思うわけです。一段一段、段級位が上がっていく喜びも更に増すと思うんですね。

そんなわけでこの方式、段位がかなり重要になってきますから、段級位認定基準の見直しも欠かせません。現行の仕組みのまま行って、九段、七段、四段があふれてしまったら、段位順で並べることがあまり意味をなさなくなってしまいますからね。

とゆーことでここ数日、自分の案をいろいろ書いてみましたが、絶対にこれがベストの策だ、と思っているわけではありません。いろんな人の意見を聞いて、なるべく多くの人の賛同を得られる方式が考えられたらいいなと思ってます。

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名人戦に関する提案

2006-07-27 00:45:54 | オセロ大会方式
名人戦も全日本選手権も新オセロ方式で行うようになりました。運営上のメリットもあるし、順位決定に石数を用いない良さもあるのですが、でもやっぱり、名人戦は名人戦の、全日本は全日本の、大会毎の特色って、あった方が面白い気がするんですよね。

ってことで、先に書いた段級位認定や新・新オセロ方式に関する提案ほど真面目な提案ではないのですが、名人戦をこんな感じにたら面白いんじゃないかなぁ、というレベルのアイデアを、ちょっと紹介させて頂きたいと思います。

部門構成

 1. 無差別の部
 2. 女子の部
 3. 小学生の部
 4. 普及部門(適当な名前が思い浮かばないので仮にこう呼ぶ)

1~3は20~30人程度の参加、4は64人の参加を想定しています。
2 と 3 については今年の様子を見るに、今年同様オープンでいいかと思います。

で、無差別の部の参加資格を以下のようにします。

【無差別の部参加資格】
 a. 七段以上の人
 b. 地区名人

つまり七段以上(主に2大大会優勝経験者)は予選無しで参加可能とします。
六段以下の選手は、地区名人戦で優勝することでのみ参加可能。ここで、七段以上の選手は地区名人戦には参加出来ないものとします。
七段以上の選手は地区名人戦に参加しないので、代表枠を全ての地区で1つとしても、レベル差による不公平はさほど大きくならないだろうと考えます。

次、普及部門の参加資格を以下のようにします。

【普及部門参加資格】
 地区名人戦の 2 位~N 位
 ※N は全日本のようにブロックによって枠を割り振ります

こうすることで、地区名人戦の重要度が相当アップします。六段以下の選手は、地区名人にならない限り「名人」を目指せないわけですから。で、無差別部門、七段以上の選手と地区名人しか出られないわけで、かなりレベルの高い、濃い大会になります。地区名人になった暁には、是非とも本戦にも参加したいと思うでしょう。
また、普及部門に参加するにもとりあえず地区予選に出て N 位以内に入る必要があるので、「予選がある」状態になります。「予選を通る」ことにより、完全にオープンな大会よりも東京遠征をする動機になるんじゃないでしょか。

例えば普及部門の上位3名には、翌年の無差別部門の参加資格を与えたらいいんじゃないかと思います。
無差別部門もそうですね、例えば10位以内に入れば翌年の参加資格を得られる、みたいなのがあっていいかもですね。

要はですね、その大会に参加できる「ありがたみ」があった方がいいなってことと、それとは逆に優勝を狙える実力がなくても「楽しめる」という2つの要素が必要だと思ってます。
なので参加者を絞った無差別部門と、参加資格の広い普及部門と、この2つにわけることで、それが実現できるんじゃないかなぁと考えています。
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新オセロ方式検証

2006-07-26 13:02:59 | オセロ大会方式

とりあえず新オセロ方式改良版なるものを提案してみましたが、数値的な検証もしておかないと左脳人間ぽくないので、ちょっとしたプログラムを使って10000回のシミュレーションをしてみました。

まず、64人参加の全日本を例に、以下のような仮定の下で検証します:

 参加者64人の「実力順位」がわかっている
 実力順位の差が 4以内の場合、実力上位者の勝つ確率を60%とする
 実力順位の差が 8以内の場合、実力上位者の勝つ確率を70%とする
 実力順位の差が16以内の場合、実力上位者の勝つ確率を80%とする
 実力順位の差が32以内の場合、実力上位者の勝つ確率を90%とする
 実力順位の差が33以上の場合、実力上位者の勝つ確率を95%とする

この仮定の下で、新オセロ方式(シード無し)を用いた場合、実力順位1~16の選手の、1位になる確率、2位以内に入る確率、4位以内に入る確率、8位以内に入る確率、16位以内に入る確率を10000回のシミュレーションにより求めた結果が以下になります。

■結果1 新オセロ方式-シード無し

実力順位 N位以内に入る確率
1 位 2 位 4 位 8 位 16位
1 .225 .322 .518 .754 .905
2 .177 .286 .476 .722 .896
3 .136 .236 .420 .670 .872
4 .113 .206 .380 .633 .850
5 .084 .170 .334 .583 .837
6 .063 .142 .292 .535 .810
7 .048 .117 .259 .498 .782
8 .038 .097 .221 .455 .757
9 .027 .079 .188 .408 .729
10 .022 .068 .163 .365 .701
11 .013 .050 .126 .321 .658
12 .012 .043 .110 .276 .625
13 .007 .034 .090 .244 .589
14 .007 .030 .078 .216 .548
15 .005 .023 .063 .196 .533
16 .004 .020 .057 .176 .487

この方式では、実力順位1位の選手が優勝する確率は22.5%、実力2位の選手が優勝する確率は17.7%、実力3位の選手が優勝する確率は13.6%ということが読み取れます。
また、実力順位16位の選手が16位以内に入る確率は48.7%、およそ五分五分であることがわかります。

さて、現在全日本選手権で採用されている、16名をシードとする方式をシミュレートしてみましょう。実際とは若干異なりますが、実力順位1位~16位の選手を2回戦までは当たらないように振り分けて、上と同じ方式でシミュレートした結果が以下となります。

■結果2 新オセロ方式-シード有り

実力順位 N位以内に入る確率
1 位 2 位 4 位 8 位 16位
1 .225 .336 .535 .748 .920
2 .178 .287 .497 .711 .895
3 .141 .251 .448 .667 .878
4 .115 .214 .409 .637 .865
5 .085 .180 .358 .586 .846
6 .064 .144 .311 .531 .816
7 .051 .130 .275 .494 .792
8 .040 .101 .230 .444 .757
9 .027 .079 .196 .394 .719
10 .017 .061 .160 .342 .674
11 .015 .054 .136 .315 .643
12 .010 .039 .103 .261 .604
13 .008 .033 .087 .231 .550
14 .006 .026 .078 .222 .533
15 .004 .021 .060 .186 .478
16 .003 .017 .049 .169 .444

うーん、あんまり違いが見えてきませんね。16人を違うテーブルに割り振る現行のシード方式って、実は大して意味がないのかしら。

さて、最後は昨日私が提案した方式です。

■結果3 新・新オセロ方式

実力順位 N位以内に入る確率
1 位 2 位 4 位 8 位 16位
1 .309 .489 .673 .851 .964
2 .221 .412 .624 .814 .949
3 .145 .288 .518 .748 .933
4 .106 .230 .459 .700 .920
5 .071 .167 .386 .632 .894
6 .045 .119 .319 .557 .870
7 .035 .093 .273 .505 .842
8 .025 .070 .216 .437 .798
9 .014 .040 .152 .365 .748
10 .008 .027 .106 .309 .701
11 .004 .014 .071 .256 .650
12 .003 .012 .059 .222 .586
13 .002 .009 .039 .187 .540
14 .002 .007 .030 .164 .488
15 .001 .006 .022 .142 .444
16 .001 .005 .017 .121 .397

実力順位1位の選手の優勝確率、2位以内に入る確率が格段に改善されています。
実力順位2位の選手の2位以内に入る確率、4位以内に入る確率が格段に改善されています。
実力順位4位以内の選手の4位以内に入る確率、8位以内に入る確率が格段に改善されています。
実力順位11位以内の選手の16位以内に入る確率が格段に改善されています。

こんな感じでして、一応この検証によれば、私が昨日提案した方式の方が、実力順位に近い結果が出やすいと言うことが出来そうです。

もちろん仮定に基づく検証ですので、仮定が正しくなかったら何の意味もない数字なんですが、少なくとも激しくおかしい仮定ではないはずなので、この結果はそれなりに参考には出来るはずじゃぁないかと思っています。

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新オセロ方式に更なる改良を

2006-07-25 18:32:33 | オセロ大会方式
長谷川会長考案の新オセロ方式、いろんな意味で、かなり優れた方式だと思っています。

ただ、トーナメント方式がベースになっているため、最初にくじを引いた時点で最後までの組合せが確定します。だからこそ組合せを行う運営側はやりやすくなるのですが、そのために番狂わせが発生した場合や、強豪が偏ったりした場合には、それによって得をする人・損をする人が出てきます。

単純な例を挙げると、、、

例1. 番狂わせ

実力5の人間が、実力3の人間と対戦しているとします。
隣の席では、実力9の人が実力1の人間と対戦しています。
それぞれ実力上位者が勝った場合には、実力5の人間は次は実力9の人間と対戦します。
しかし、奇跡的に実力1の人間が実力9の人間を倒したとすると、実力9の人間と対戦するはずだった実力5の選手は、次に実力1の選手と対戦することになります。恐らく楽々勝つでしょう。これすなわち、実力1の選手が実力9の選手を倒してくれたおかげで、実力5の選手にとっては、実力1の選手に勝つだけで実力9の選手をも倒したことになる、ということになります。

例2. 偏り

1回戦、実力9の選手が実力8の選手と当たりました。実力9の選手が勝ちました。2回戦、この実力9の選手は実力7の選手と当たりました。実力9の選手が勝ちました。
別な山で、実力5の選手が1回戦に実力3の選手を倒し、2回戦で実力4の選手を倒しました。
そして3回戦、この実力9の選手と実力5の選手が対戦。頑張って実力5の選手が勝ったとします。するとこれは、実力5の選手にとって、実力9の選手1人を倒しただけで、実力9の選手が倒した実力8の選手、実力7の選手をも倒したことになります。
つまり、自分が楽な山に入っていると、きつい山を勝ち上がって来た人1人に勝つことで、実力の高い選手複数を倒したのと同じ価値を得られてしまうわけです。

さて、ここで以下のようなやり方を提案したいと思います。

1. 参加者を何らかの方法により「強い順」に並べ、1~64の番号を割り振る
2. 勝敗の並びが同じ選手毎に分け(新オセロ方式と同じ)、番号順に並べ、
  上と下を順に組み合わせる

新オセロ方式では 1 はランダム、2 は上から2人ずつ組合せる、となっているわけですね。

さて、こうすることによって、何回戦でも勝敗の並びが同じ選手の中で、必ず強い人と弱い人が組み合わされます。勝ち上がった人の中で上と下を組み合わせるため、番狂わせが起こった場合に大きく得をする人、というのが出てきません。本当なら次のラウンドで実力9の人と対戦するはずだったのが、実力8の人と対戦することになった、程度の差になります。

また、「強い順」に並べて上と下を当てるため、強い人同士の対戦が、早い段階で組まれることがありません。例えば九段が4人参加していれば、九段同士の対戦は早くても準決勝ということになります。先に負けるほど順位が低くなる新オセロ方式で順位を正確なものに近づけるには、この方式は優れているはずです。

そして、この「強い順」に、段位を使用したらどうかと思っています。今まで単なる「ステータス」でしかなかった段位に、「実質的な価値」を与えるのが目的です。
例えば全日本選手権、上は九段、下は1級まで参加者がいたとしましょう。
すると1級の選手は、1回戦の相手は九段の選手になります。
これに頑張って勝った場合、2回戦の相手も(おそらく)他の九段の選手になります。
つまり、段級位が一番下の選手は、最初から最後まで、勝敗の並びが同じ選手の中で最も段級位が高い選手と対戦することになります。
全日本選手権で1つでも上の順位に入るには、1つでも上の段位を取っておいた方が有利ということになります。

こんな感じで、先に書いた段級位認定基準に関する提案と併せてこの方式を導入すれば、「段位」というものの価値が今よりもぐっと向上して、みんなが「目指す」ものになり得るんじゃないかなぁと考えています。
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中島名人のオセロ道場

docomoのケータイでオセロを楽しみながら強くなれる「中島名人のオセロ道場」

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