国家検定一級和裁技能士のブログ、裁縫記:It is a blog of tailor of a kimono.

着物や和裁を紹介しています。
I am explaining a kimono and sartorial art.

和裁、表の素縫い、衽付け

2009年05月11日 12時53分07秒 | 袷の着物
脇縫いの鏝あてが済みましたら、前身頃を出来上がりの状態にして脇縫いの前身頃のきせ山より前巾のへらをします。
 映像の着物は前巾通しなので適当な間隔でへらをしていますが、抱き巾=前巾-4分の場合は、裾の裁ち切りと裾の裁ち切りの1寸上は前巾+5厘にへらをして、裾裁ち切りの1寸上から身八っ口のへら迄の間は4均等間隔で1分づつ狭くしていきます。
 衽下りの身巾のへらは抱き巾のへらの縫込みを計り、前巾通しならば同寸に、4分曲げならば5厘プラスして耳からあたります。
 次に衽のへらは褄下の縦の地の目を通したい物は、褄下に5分程度の縫い代をとり鏝で折りをして、衽巾通しの場合はそこから衽巾+5厘のへらを褄下のへら迄適当な間隔でして、褄下から衽頭のへらまでは4均等間隔で縫込みを5厘づつ多くします。
 合褄巾=衽巾-2分の時は、裾の裁ち切りと裾の裁ち切りの1寸上は衽巾+5厘、裾の裁ち切りの1寸上から褄下までを4均等間隔で5厘づつ狭くして、褄下から衽頭のへらまでは4均等間隔で縫込みを1分づつ多くします。
 それ以外の縦の地の目が気にならない物は、褄下に5分程度の縫い代がとれる様に裾口の縫込みを割出し、衽巾通しの時は褄下までは同じ縫込みを適当な間隔でへらをして、合褄巾=衽巾-2分の時は、裾の裁ち切りと裾の裁ち切りの1寸上は同じ縫込みで、そこから褄下までは4均等間隔で縫込みを5厘づつ多くします。
 褄下から衽頭のへらまでは、褄下に折りをした時と同じです。
身幅などのへら付けが済みましたら、上前衽から待ち針を裾口、裾から1寸上(この間は衽を気持ちゆるくします)2尺目のへら、揚げの縫い、衽頭にしてあとは送り待ち針で衽頭のへらの1分上まで縫います。(絵羽物の衽付けは衽を見て行い、それ以外は裾から衽付けを縫います)
 衽付けが上前、下前とも縫い終わりましたら衽の縫込みを衽側に倒して折り鏝をして平鏝をします。
 最後に衽付けの縫込みを裾口におさえ、褄下の縫込みの部分は裾の裁ち切りから1分5厘、上前と下前の褄先の間は3分のへらをして通しべらをした後、鏝で裾合せの出来上がりの折りをします。

次回5月16、17日の和裁教室の予約状況は16日(土)が3名、17日(日)は2名様の予定で両日とも定員に余裕がございます。

こちらから脇縫いに関する映像がご覧になれます。
前巾のへら付け  前身頃、衽のへら  衽付けの縫い1 衽付けの縫い2  衽付けの縫い3  上前の衽付けと鏝あて  下前の衽付けと鏝あて  裾の折り 

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