織音 歌のお姉さん

織音(おりおん)の活動。大好きな音楽のブログです。

命を見つめて

2010年10月30日 18時27分53秒 | 日記
今日、長女の授業参観に行ってきました。

3時間目の道徳の授業。


「○○○を見つめて」

黒板に書かれていて、この○○○はなんだと思う?

先生が生徒に聞いていました。

「今から一人ずつ、こうなったら自分は幸せだって思うことを教えてください。」

全員立って端から順番に言って座っていきました。

「勉強しなくていい」

「学校に行かなくていい」

「塾に行かなくていい」

「お金がたくさんあったら幸せ」

「自由になんでもできるのが幸せ」

「ゲームをずっとしていたい」

「嫌な人がいなくなれば幸せ」

色々な意見があがりました。

「今が幸せ」

このの言葉をある生徒が言った時、教室は

「おおお~」

みんなの声であふれました。

うちの娘はなんて言うかな?って思っていたら




「毎日旅行が出来たら幸せ」

そうだね。ほとんど旅行行ってないもんね。

家族旅行なんていつしたっけな・・

そんな事を考えて聞いてました。



その後、一枚の中学生であろうと思われる女の子の写真が黒板に貼られ、

彼女の名前を先生が書きました。

「猿渡瞳さん」

この子の夢は世界中の病気の人を治せる薬を作る事だそうです。

さて、この女の子。この夢を聞いて皆さんはどんな女の子かと思いますか?



自分も病気なのかしら・・・(だって薬を作って治したいっていう思いは健康な人は普段感じないし)


世界中の人の事を考えて思いやりのある優しい子だな~

そんな彼女の性格が生徒の頭に浮かんできたみたいです。

そこで先生が一枚の紙を配りました。

彼女が生きた歴史が書かれていました。

余命半年と宣告されて彼女は2年でこの世を去ったそうです。

今日の道徳の授業は命の大切さや物事に対する自分の心の向きを勉強しようという内容だと

すぐに分かりました。

次に彼女が亡くなる2ヶ月前に行われた弁論大会の文が配られました。

親にも配られました。

私は恥ずかしかったのですが、その場で泣けて泣けて・・・・

あふれる涙を止める事が出来ず、声がふるえないように、すすりたい鼻を我慢して

紙で自分の顔を隠しながら後ろで授業を聞いていました。

彼女は幸せだった?

不幸だった?

クラスの意見は幸せが3分の一。不幸が3分の2でした。

娘は幸せの方に手を挙げていました。

「命の大切さが分かったから」

「余命半年なのに2年も生きれたから」

そんな理由が幸せの理由でした。

彼女はもう生きていない。

彼女は命はないけど、みんなと比べて、彼女が持っていて、みんなが持っていない物はなに?

先生、かなり鋭い所を聞いてきました。

でもこれが大切な事。

かわいそう。不幸。健康じゃない。苦しみをいっぱい感じてきた。

弁論大会で語られる彼女の強い姿勢の中の根底にはこんな事も絶対あっただろうと思います。

彼女にあって、自分達にないもの。

それは命の大切さをしっかりと受け止めている事。

周りへの感謝の気持ちがあふれている事。

そして、病気に負けないぞ!という強さ。

たくさんのものが自分達になくて彼女にある。と答えてくれました。

お金、地位、名誉。

そういった自分が置かれた環境の事を幸せだというのではなく、

心の持ち方で幸せが決まるという事を先生は生徒に教えたかったのですね。

先生、すばらしい授業をありがとうございました。

安心して子供を先生にお任せできるなって思いました。


弁論大会の模様です。

2ヶ月後に亡くなるなんて思えないほど、強く真剣に自分の伝えたい事を述べています。

猿渡瞳さん、すばらしい言葉をいっぱいありがとうございました。



http://www.aflac-ikiru.com/saruwatari/index.html

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