おじちゃんありがとう

１ヶ月前に私の家の近くの病院に入院されていたおじちゃん。

子供達もかわいがってもらっていたし、私も気軽におじちゃんおばちゃんちに遊びに行って

勝手にコーヒーを入れるようなアットホームなつきあいでした。

直腸ガンから始まって、骨とリンパに転移をして抗ガン剤治療を勧められていたのですが

おばちゃんの希望で自宅で過ごす事になっていました。

余命宣告もされていました・・・


昨日、１ヶ月ぶりに自宅に帰ってきたんですよ。

ずっと食べ物を食べれなくて水分しかとってなかったのに

私が煮てきた魚を少しだけ食べてくれたんです。

おばちゃんと一緒に喜びました。

「おじちゃん、飲み込める？」

「飲み込めれない」

「ごめんね。口から出していいよ。」

それが最後の会話となってしまいました。

その後、会話が出来なくなってしまい・・・

私はずっとおじちゃんの手を握っていました。

とっても冷たい手だったのでさすって温めていました。

その後、またくるね。って行って自宅に帰ってきたんですが・・・



今日の昼過ぎ、おじちゃんは息を引き取りました。

元気な頃から口数は少なかったおじちゃんですが、

私の心には穏やかなおじちゃんの思い出がいっぱいあります。

自宅に帰ってきてすぐ逝っちゃって、きっと自宅で最後を迎えたかったんですね。

泣いているおばちゃんにかける言葉が見あたらず・・・・

ありきたりなご冥福をお祈りします。なんて言葉もなんかよそよそしくてね。

「おばちゃん、おじちゃんって最後まで優しかったね。

おばちゃんに介護で苦労かけまいと、一日で天国に行ってしまったね」

そうゆう事しか言えませんでした。

おじちゃんは人工肛門をつけているので介護するおばちゃんは大変です。

大変な事を承知で自宅でお世話すると決めたおばちゃん。

なのに自宅に戻って次の日に逝ってしまったおじちゃん。

土曜、日曜で通夜と告別式をするそうです。

名古屋に住んでみえる息子さんにとっても会社が休みのこのタイミング、

さすがおじちゃんだなってびっくりしました。

いつかは自分もお迎えがくると思いますが、

その日まで後悔ない人生を送っていきたいなと改めて思いました。

おじちゃん、ありがとう