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TONALITY OF LIFE

作曲家デビュー間近のR. I. が出会った
お気に入りの時間、空間、モノ・・・
その余韻を楽しむためのブログ

Your journey starts here ~ シアトル・タコマ国際空港にて

2013-09-03 00:34:17 | 旅行
シアトル・タコマ国際空港のレンタカー・ファシリティは巨大だ。
専用のシャトルバスを降りると、レンタカー約10社のカウンターがまるで航空会社のように連なっている。
そして階下にはフロア毎に各社の車が収容されている仕組み。

日本から予約をした会社のカウンター。
係の女性はこう手書きして書類を渡してくれた。
Your journey starts here
3rd Level
3階へ行くと車が用意されています、と。
その文字は今回の旅がいよいよ本格的に始まろうとしていることを教えてくれた。
英語ならではのさりげない語感が心地いい。
日本語だと硬くなってしまう。
「あなたの旅はここから始まります」...

まず目指すはオリンピック半島のポートアンジェルス。
成田の出発が一時間半遅れ、シアトルの入国審査はシステムダウンで一時間以上待たされた。
17時20分のフェリーは難しそうだ。
ミニバンの車種を確認したり、シートの収納方法を教わっているうちにさらに時間を食って、
21時30分の最終になることはほぼ見えていた。
サマータイムでもさすがに暗くなっているに違いない。
その先は車ごとフェリーに乗り込んで、カナダのバンクーバー島へと渡る。

左ハンドルに右車線。
身が引き締まる思いで、Interstate Highway 5(通称アイファイブ)南下の流れに乗った。
片道5車線計10車線の大動脈。
もう完全に北米大陸の一隅に放り出されている。
それでも6年前に一度走った経験が、ほんの少し余裕を与えてくれた。
外は弱い雨。
時折カプチーノをすすりながら。


バンクーバー島、マウント・ワシントンでスキーをするのなら

2013-02-10 14:27:25 | 旅行
かのウィスラーと比べると、マウント・ワシントンは日本ではまったくもって無名。
スキー・ツアーを組んでいる旅行社は見たことがないし、ネットを検索しても情報は数えるほどである。
しかし雪質は近年アイスバーン状態のウィスラーよりも上と言われ、
バンクーバー冬季五輪前にはここで最終合宿をおこなったチームもあったほどよく整備されている。
バンクーバー島の南端、ブリティッシュ・コロンビア州の州都・ビクトリアからは車で約3時間半。
ハイウェイを北上するだけなので分かりやすい。
No.130の出口を左折すると、Strathcona Parkwayを突き当りまで約20キロ弱。
今回はそこを右折して、麓の町・コートニーで念のためチェーンを購入した。

あらかじめ宿に確認していたとおり、山へと向かう道路は “plowed” されて(轢かれて)いる。
島自体はもともと雪が少ないので、よほどの悪天候でなければチェーンは必要なさそうだ。
それでも目的地のロッジへ近づくにつれ、除雪された雪の壁は高くなっていった。
Deer Lodgeはこのスキー場が初めてなら間違いなくおススメである。
地下に宿泊者専用のパーキングがあって屋根のあるところに車を停められるのも安心だし、
なんと言ってもゲレンデにski in、ski outできるのがいい。
12月頭に予約した際、最後の一室と言われたその部屋は1階で、窓の外は雪に埋もれていた。
かみさんの交渉が成功して途中から3階に移ると、
今度は滑降してくるスキーヤーたちを正面に望むウィンター・リゾートらしい眺めが手に入った。
ちなみにBear Lodgeという別棟もあって、こちらの方が若干新しい。
スキー場内にレストランや食堂はあるものの、せっかくのキッチン付きなので、食材を持ち込んでの自炊が正解だろう。
食器類、調理用具は揃っていて、冷蔵庫はもちろんのこと食洗機、洗濯機、乾燥機も各部屋に完備されている。
食洗機も換気扇もこちらの家電は音が大きいのが玉にきず(笑)。
4泊5日で約115,000円也(1,332カナダ$、為替レート約86円)。

スキー場はeasy acresと呼ばれる初心者エリアからExpert Onlyのコースまで計81のrunがある。
人口密度は印象としては低めで、特に昼間オンリーのチケットが終了する15時半以降はがらっと空いた。
ノルディックのコース(クロスカントリー)があったり、靴や板の広大なレンタル・スペースがあったりと、
そこはさすがのウィンター・スポーツ王国。
但しウェア類のレンタルは始まったばかりとかで種類が非常に限られていた。
また初日はミンモのスキー板が、2日目はR. I. のが誰かに持っていかれたので、そこはご注意を。


Slopeside Accommodations at Bear and Deer Lodge
http://www.mountwashington.ca/slopeside-accommodations.html

バンクーバー島、マウント・ワシントン・アルパイン・リゾートにて

2013-01-20 00:00:24 | 旅行
最後の日、冒険して乗ったWhiskey Jackというリフト。
15時半を過ぎるとEasiestコースのリフトが動かなくなり、
せっかく買った半日券なので思い切ってトライしてみようということになった。
帰りは自ずとMore Difficultコース。
スキー場スタッフのお兄さんに初心者でも大丈夫かと尋ねると、何とかなるさと背中を押してもらい...

山頂近くの稜線に降り立つと、日没後のピンクが空に残る時間帯。
雲海、樹氷、ゲレンデもほんのりと染まっていた。
対岸の山脈のスカイラインが様々なギザギザをくっきりと浮かび上がらせているのもすばらしい。
やはりここに来ないと見られなかった絶景。
斜面との格闘を開始する前に、すっかり冷え切ったカメラをリュックから取り出した。

人生4度目のスキーが、この冬カナダのバンクーバー・アイランドで実現した。
この島唯一のスキー場はそのほぼ中央部に位置する。
Mount Washington Alpine Resortで2012年を見送り、2013年を迎えた。

http://www.mountwashington.ca/

ビーチドライブへもう一度

2012-11-11 11:57:38 | 旅行
ダウンタウンで買い物を済ませると、Beach Drive経由で家まで戻ることにした。
明日発つ前に、もう一度ここを走っておきたかったから。

数日前、少し迷いながらこの道に辿り着いたとき、
その日はあまりにもすばらしいお天気だったので
付近に広がる高級邸宅街の輝きが目に焼きついてしまったのである。
かみさんとほぼ同時に上げた感嘆詞!
たっぷりと取られた家々のフロントヤード、そこの芝生は陽光を浴びて眩しく、街路樹の緑陰は夏のように濃かった。
Driveの途中でビーチに面した公園と駐車場を見つけたので、車を停めて歩くことにした。
その遊歩道からの景色もまた圧巻だった。
海原を走るヨットの帆と、その彼方に見える冠雪した山。
遠近2つの白がダイナミックなパノラマのアクセントになっていて、
葉山あたりから江ノ島越しに眺める富士山に勝るとも劣らない。

今は夕暮れどき、グリーンの柱の街灯がともり始め、
シャッフル中のiTunesからは偶然ビル・ラバウンティの曲が流れてきた。
70年代~80年代の名曲がフロントグラス越しの景色にすっと溶け込んでいる。
古きよき時代から変わることなく維持されている北米有数の美しき邸宅地。
次に来たときは、ここをジョギングすることに決めた。

Life In A Northwest Coastal Town

2012-11-04 13:36:38 | 旅行
滞在してみて実感するのは自然の近さ、それもスケールの大きな自然である。
「それがここに暮らす醍醐味さ」と大家さん。
この家の敷地は斜面になっていて、段状の広い庭には、トランポリンにツリーハウス、バレーボールのコートなどが配されている。
何よりも清冽な雰囲気を醸し出す針葉樹と、その間に見える海がいい。

海に行ったことを話すと「starfish(ヒトデ)を触った?」と長男のエヴァンが聞いてきた。
その海岸ではいろんな水鳥を間近に見ることができたし、
ここの庭にも次から次へと鳥がやってくる。
なかでももてはやされているのがハミングバード。
長い口ばしで蜜水を吸わせるためのハミングバードフィーダーなる容器が軒下にぶら下がっていて、
姿を見せると至近距離で観察することができる。
何種類かいるらしく、得意げに図鑑を持ち出してきたのは双子の弟の一人ニコラス。
映画『スタンド・バイ・ミー』に出てくるような男の子だ。
この鳥図鑑、開いたページのボタンを押すと鳴き声が再生される仕組みで、
かみさんが明け方フクロウが鳴くのを聞いたと言うと、
早速どの種類かを調べてくれた。

ミンモと学校に行く途中、霧がかった庭先から立派な角の鹿が現れたときは驚いた。
牡鹿は気性が荒いと教えられていたミンモは尻込みしてしまったが、しばし見とれたほどである。
東京で例えるとしたら、砧公園のなかに道路が走り、住宅が点在しているような感じと言って伝わるだろうか。
一区画が広く、昔から自生していたと思われる大きな木々に囲まれている。
木の実を抱えながら走るリスにも何度か遭遇した。

ダウンタウンから車で20分ほど走ると鮭が遡上する川の入り口があって、州立公園に指定されている。
訪れたのは10月の上旬、まだ平和な光景が広がっていた。
下旬を過ぎるとたくさんの鮭が死力を尽くしながら押し寄せ、
空から降下する猛禽類との生々しい生態系を目の当たりにすることになると聞いた。

鹿は農作物を荒らすので駆除の対象になっていると言うし、
ハミングバードは人間に愛でられる存在ゆえ、甘い水に釣られて分布域を広げているらしい。
人間のエゴと無縁というわけにはいかないが、
それでも自然の息遣いがすぐ傍から聞こえてくる “Life In A Northwest Coastal Town”。
アウトドア以外の服は不要なものに思えてくる。

ブラックベリーを摘みながら海へ

2012-10-21 09:27:21 | 旅行
「ブラックベリーをつみながらうみに行く」、
ミンモが「パパといくとこリスト」の最初に書いたというコレをとても楽しみにしていた。

10月初旬、彼の地はすでに秋が深まりつつあるのを想像していた。
しかし昼間は半袖で過ごせるほどの暖かさ。
すばらしいお天気が続いていたおかげで、ブラックベリーの季節に間に合った。
大家さん宅の2、3軒隣から海へ通じる小径があって、
その途中に野生のブラックベリーが生い茂っている。
ルビーのように赤く輝いたのについ目が行ってしまうがこれは若い実で、
熟せば熟すほど名前のとおり黒くなる。
枝にはトゲがあるから触っちゃダメ、とミンモ。
口に入れる前、フッと息を吹きかけてブラックベリーのヒゲ?を払う横顔がすっかり様になっている(笑)。
甘いのに当たると思わず声にしてしまう。
どれどれとミンモが寄って来るので、近くに生ったのを摘んであげる。
お返しにと今度はミンモやママゴンがくれたのを食べてみる。


この小径を緩やかに下って、最後は木の階段を降りると海だ。
左手には岩場、右には石ころの入り江が広がる静かな海岸。
知っているのはきっと地元の人だけに違いない。
いくつも横たわった流木の上を平均台のように歩いたり、岩の窪みにたまった海水を覗いて生き物を観察したりと、
海の空気を吸いながら久々に三人の散歩を楽しんだ。
帰り道、またブラックベリーを摘んでは口に入れながら。

♪「TYPHOON」が似合う町

2012-07-12 21:17:54 | 旅行
少し前に通り過ぎた雨が、空気の粒子を膨張させていた。
ただでさえ海洋性の湿り気に晒された町。
夏の植物が発散するエネルギーと合わさって、濃密な夕方を迎えている。
駅の裏手に広がる住宅街、昔住んでいた家はまだあるだろうか。

松任谷由実1983年のアルバム『VOYAGER』。
B面の2曲目に位置する♪「TYPHOON」は、十代を過ごした瀬戸内の記憶と繋がっている。
下がった気圧を想起させるイントロ。
台風は必ずやって来て、「夏の島」は2階の部屋から見えたし、
「ちっぽけな町」はまるでそのものだった。
もともと小林麻美に提供された作品だという。
なるほど、検索して聴いてみると彼女の声質に寄り添っている。
この曲の色っぽさは当時まだ知る由もなかったが、雰囲気だけで十分だった。
♪「夕涼み」、♪「月夜のロケット花火」と並んで
あの頃へトリップさせてくれるR. I. にとってのユーミン夏の三部作。

果たしてその家は、まだあった。
視界に入ったときの安堵感...外構が少し変わっているけれど中央にレンガを敷いたガレージはそのままだ。
両親が転勤となって数年後、悩んだ末に手放した家。
2階の窓は雲の多い夕空を映し出していた。
あそこから見えた景色を探しに、近所を歩いてみることにした。
住宅地は海側の斜面にも拡張され、その一画にセンスのいいカフェを見つけた。
そこのテラスからの眺めの懐かしさ。
当時急に感じていたはずの坂は今歩いたらなだらかだったのに、
この景色は昔のままぴったりと一致していた。

小淵沢の休日 Vol. 3 ~ スケート@八ヶ岳スケートセンター

2012-03-24 09:58:05 | 旅行
久々の一歩はドキドキする。
紐をきつく締め上げたスケート靴、いざ氷の上へ。
まずはペンギン歩きで勘を取り戻す。
今回は初めてのスピードリンク、ヨチヨチと一周するのに随分時間が掛かった。

山梨県立八ヶ岳スケートセンターは八ヶ岳リゾートアウトレットに隣接、
一周400メートル、幅13メートルの本格的な野外スケート場である。
到着したのは16時前、トワイライトの空のもと風を切りたいとスケート靴を履いた。
本当はもっと早くに来るはずだった。
朝食前の散歩でママゴンが足元の氷に気付かず転倒、
大事をとって韮崎の脳外科まで往復しているうちにこんな時間になっていた。
でも来られてよかった。
もし異常が認められれば東京にすぐ戻ることになっていたかもしれない。
そんなアクシデントがあったので、三人ともヘルメットを被った。
空を眺める余裕が出たのは日も落ちてナイターが灯る頃。
昼間から浮かんでいた満月は、いつの間に夜空に煌々と輝いていた。
それにしても空いている。
スピードスケートの練習をしている姉弟がいるほど(笑)。
リンクの外でコーチらしきお父さんがタイムを計っていた。
話しかけてみると、数日後に地元の大会を控えているという。
満月の下、氷を駆ける子供とストップウォッチを手に見守る父親の姿は、
それがこの親子にとっての日常と想像されるがゆえに、豊かで幸せな情景として映った。

スケート靴がイマイチで苦戦しているミンモ。
屋内のリンクに比べると氷の表面は粗くて滑りにくい。
ここで慣れて、来月の早朝スケート教室@こどもの国に繋げたいところ。
(2012年1月の思い出)

http://www.sports.pref.yamanashi.jp/ysi_wdm/html/taikyo/92369678629.html

小淵沢の休日 Vol. 2 ~ スキー@富士見パノラマリゾート

2012-01-29 10:21:12 | 旅行
東京に戻っても雪上の感覚がまだ残っている。
毎日滑ればもっと上達するのになあ...
昨年初めてレッスンを取って、今年はもう1ランク上で腕を磨きたいと張り切ってみたものの、
クラス分けの滑走は中級コースのてっぺんから始まって惨憺たる結果に。
考えてみれば今回が3度目のスキー。
前回から1年近く経っている訳で、そのあいだに上達しているはずもない。
今年もストックは持たずになだらかなコースでS字滑走を教わることになった。
八ヶ岳移住を考えている中年のご夫婦と、スキー合宿の予習に来ていた高校生男子と4人のクラス。
先生は千葉在住の会社員の方で、定年後をスキーと関わって過ごすべく準備を始めているという。
ポイントは脱力、余計な力を入れないこと。
スピードを出すときは板を平行に、カーブの時はハの字から片方の足を自然に前へ出す、その使い分け。
顔を上げて姿勢よく。
だんだん思い出して来たぞ。
途中で靴の締め方が緩いのではと指摘された。
直してもらうと、その後動きが見違えるようになったと言われる。
スキーもスケートも靴をいかに身体の一部にするかがきっと重要で、
そのことはイメージできても実際にどう履けばよいのかまだまだ経験が足りない。
一本目とラストの滑りをそれぞれ録画してもらって違いを確認した。
成果ありと誉められる。
昨年築いた小さな土台が役に立ってよかった。

この日は3人とも午前のレッスンを取り、興が乗ったかみさんは午後も続けて受講した。
そのあいだはずっとミンモと一緒。
リフトに乗っているときはいろんな話をした。
ふいに「ねえ、ミンモは煙出てる?」と訊かれる。
どうやら滑走のときに尾を引く雪煙りのことらしい。
「見とくからやってみて」
リフトを降りると、ボーゲンでみるみる小さくなっていくミンモ。
「うん、出てたよ」、ふもとで追いついてそう答えてあげるとニッコリ。
このスキー場の正面にはそれは見事に八ヶ岳が望まれる。
むかし、富士山の神様と八ヶ岳の神様がどっちが高いか比べっこをしたそうな。
勝ったのは八ヶ岳。
怒った富士山は八ヶ岳の頭をぶって、8つに割れてしまったそうな。
スキーの先生から教わったというそんなお話しも聞かせてくれた。

http://www.fujimipanorama.com/snow/index.php

小淵沢の休日 Vol. 1 ~ 粉雪のプロローグ

2012-01-28 12:30:18 | 旅行
特急あずさから小淵沢の駅に降り立つと、かすかなかすかな粉雪が迎えてくれた。
スーツケースを転がしながら見上げてみる空。
胸躍る4泊5日のプロローグ。
今回はなか3日あるうちの2日はスキー、1日はスケートと
冬のスポーツを存分に楽しむ計画である。

宿泊先のリゾナーレにはチェックインの時刻前に到着。
大震災後はガランとしていたロビーも、この日はカウンターに列ができるほど賑わっていた。
部屋で一息ついたあと、スキー用品をレンタルしに出かけた。
2度目の利用となると勝手が分かるのがいい。
その後徐々に勢いを増した雪は、長靴を持ってくればよかったとミンモが後悔するほど積もった。
イルミネーションも灯ってみるみるうちに別世界へと変わっていくピーマン通り。
スキー板を調整してもらっていると、
出入りするスタッフのあいだでゲレンデ情報が飛び交い、
ウィンターリゾートらしい活気に包まれる。
さあ、明日は人生3度目のスキーへ。

http://www.risonare.com/