TONALITY OF LIFE

作曲家デビュー間近のR. I. が出会った
お気に入りの時間、空間、モノ・・・
その余韻を楽しむためのブログ

8月の散財

2019-09-23 23:32:32 | ショッピング
カードの利用明細、総額が高いと犯人探しをする。
8月は2つの買い物が余計と言えば余計だった。
セールで割引きになっていたところに、フィーリングの合う店員さんから押されてしまった。

1つは淡いグリーンのフラワーベース。
数日前に剪定したアイビーを挿すのにぴったりのサイズだった。
アンティークでイギリスから届いたばかりだという。

もう一つは濃紺のスニーカー。
縁取りと靴底がホワイトで、夏向きである。
足を入れた瞬間のシュポッという音にイタリアを感じる。
なぜか左足だけなのだが。

「ピアニスト」という名の蘭

2015-01-10 15:16:28 | ショッピング
行きつけの園芸店の片隅に大幅プライスダウンのシンビジュームが3鉢。
その一つに「ピアニスト」という札が添えられていた。
数日前に立てた今年の抱負、それはピアノの小品3作をモノにすること。
その目標を後押ししてくれる気がして購入を決めた。
買い物にはなにかと理由付けが必要である(笑)。
曲はすでに決めていて、
チャイコフスキーの《四季》より6月 舟歌
プーランクのノヴェレッテ第1番
そしてドビュッシーの夢。
昨年より演奏のお誘いがあり、人前で余裕を持って弾けるようになりたい。
偶然の出会いを吉兆とし、譜読みを開始する。

甦ったJ. M. ウエストンのゴルフ

2014-06-23 00:40:51 | ショッピング
一生モノという響きに憧れて、20代後半に買ったJ. M. ウエストンのゴルフ。
頑強な靴として知られる。
豪雪の東北出張を念頭に置いたのと、
尊敬する音楽プロデューサー・松任谷正隆氏のエッセイに影響されての買い物だった。
以来悪天候の日を中心に酷使していたのが、先日遂にガタがきてしまった。
足を乗せる部分と本体が、縫い目以外のところから分離してきたのである。

持ち込んだJ. M. ウエストン青山店の反応はいただけなかった。
「修理は不可能です」とほぼ即答。
重症なのは分かっていたが、せめて「預かってご連絡差し上げます」くらいの対応はほしい。
修理に回すより新しいのを買わせたいというのが見え見えである。
あるブランドのダッフルコートは、ボタン部分の修理を依頼したとき
「大切に着ていただいてありがとうございます」と言われた。
クラフトマンシップが詰まったモノならば、長く大事に使ってほしい、というのが作り手の心情なのではないか。
かつてはいかにも靴の工房という雰囲気を醸し出していた青山店。
年季の入った工具類に囲まれて、エプロンを付けた職人さんが足を採寸してくれた時代があった。
いつからか洗練されたブティック風の店内に変わって久しい。
投資会社に買収でもされたのではないかと心配になる。

結局引き受けてくれたのは、銀座のとある修理工房だった。
甦った、という言葉がまさにピッタリの仕上がり。
クリーニングの腕前も見事で、目にした途端買ったばかりのときのことが思い出された。
こうなったら手入れを怠ることなく、死ぬまで履きたいと思うのである。
人生も折り返し地点を過ぎると、おぼろげだった “一生モノ” のイメージが以前よりも実感を伴って見えてくる。

http://www.sarto.jp/

別世界的名店 Vol. 5 ~ 南青山・ル・ベスベ

2013-06-13 08:10:22 | ショッピング
従妹の婚約式に花束を贈った。
特別な花となるとル・ベスベ。
結婚式の装花でお世話になって以来のファンである。
あのとき花の美しさ、そしてそれを引き出すセンスに確かに心を動かされた。
花のもつ造形が組合せによって何倍にも美しく見える不思議。

淡いピンクでブーケ風に小ぢんまりとと注文したところ、
かなりのヴォリュームに仕上がっていたのには驚いたが、
バラとクレマチスのハーモニーは完ぺきで期待を裏切らない。
ふわふわとした花は、きっとスズランの代わりに思えた。
予約のFAXを入れると電話がかかって来る。
そのとき、ホームベージに載っていたバラとスズランのイメージを伝えると、
スズランの季節は終わってしまって...と言われていたから。

雑誌にも登場する言わずと知れた有名店。
店主の高橋郁代さんの手に掛かると、花は新たな命を吹き込まれたかのようだ。
配達をお願いした今回、西麻布のビルの谷間にある店舗には寄りそこなってしまった。
そこはグリーンが忽然と生い茂る別世界的な佇まい。
共同経営者の松岡さんはお元気だろうか。

2013年11月追記:
先月妹が出産した。
病院に近いので寄ってみると、以前と変わらぬ懐かしい外観。
お祝いのアレンジをその場で作ってもらった。


2014年12月追記:
高橋郁代さん訃報の記事を偶然に見つける。
今年9月に59歳の若さでお亡くなりになったとのこと。
高橋さんが束ねた花を見ると目が留ってしまう、そして見入ってしまう。
まさに魅せられた一人でした。
とても悲しい。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。

http://www.levesuve.com/