遺体屋の仕事

日常生活では見ることも聞くこともない「遺体屋の仕事」とは・・・

再会

2006-05-23 09:45:23 | 湯灌の儀式
今日の湯灌は、都内某所・・・
ご自宅での施行でした。

いつもは先輩の運転するクルマに乗って施行場所まで地図を見ながら案内するのですが、今日は地図を見なくても近くまでいける。
それは、以前、私が勤務していた会社の近くだったからです。

ご葬家に到着し、インターホンを鳴らすと・・・
出てきた方は見覚えのある顔。(男性で喪主様)
それは前の仕事のお客さんでした。しかも仲良くしていただいたお客さんでした。
故人様は、この方のお父様です。
私も特に余計な声をかけるわけでもなく、喪主様も私に声をかけてきませんでした。

準備が終わり、湯灌をはじめても無反応というか・・・不思議そうに私を見ていました。
喪主様は落ち着きがなく、部屋を出たり入ったり・・・

喪主様を除くそれ以外の家族は涙され、非常に悲しんでおられました。

湯灌と納棺が終わり、ご遺族の方には喜んでいただけ、感謝のお言葉もいただきましたが、喪主様だけは、最後まで私と言葉を交わしませんでした。

喪主様も他のご遺族同様、悲しんでおられたのかもしれませんが、私が行ったことにより、充分なお別れができなかったのでは・・・とスッキリしない再会と業務になってしまい、申し訳ない気持ちです。






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1 コメント

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喪主の人 (てる)
2006-05-23 13:32:03
複雑な心境なのかもしれないね。知り合いにオヤジを洗ってもらうなんて。
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