遺体屋の仕事

日常生活では見ることも聞くこともない「遺体屋の仕事」とは・・・

10年間の介護

2006-06-06 09:20:58 | エンゼルメイク
都内某所・・・

故人様は85歳のお婆ちゃんです。
ご遺族様の立会いは3名で50歳から60歳くらいの女性だけです。(多分、娘さんだったと思います。)

故人様のお身体は、10年間入院していたとのことでガリガリに痩せてしまい、皮膚もカサカサになっていましたが、長期入院していた割りに床ずれなどはなく、きれいです。


湯かんがはじまり、女性たちの話を聞いていると・・・

10年間入院していて、その内5年間は意識もなく呼吸をしているだけの状態だったそうです。
5年間意識がなく寝たきりなのに、床ずれひとつないというのは、ご遺族様の熱心なケアがあったからだと思います。

故人様の足もシャンプーもご遺族様が積極的に参加してくださり、私たちもその姿勢に暖かさを感じました。



・・・お着物の着付けが済み、最期のお別れをしていただいていると、ご遺族様の一人が、

「お婆ちゃん、もういいよね?」

「お婆ちゃんも私も頑張ったよね?」

「お婆ちゃん、いいところに行ってね」

と、お声かけをされてました。

10年間の介護の疲れと悲しみと・・・


私には理解できない想いを感じさせる言葉がとても印象的でした。







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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2006-06-06 21:53:23
介護は本人だけでなく家族にとっても非常に苦しく深刻な問題だと思います。しかも10年も付き添われたとは。あたたかい家族に介護してもらい、きっと故人はいいところに行ったと思います。
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友人で亡くなった人を運び出した人がいます (yosiyosi)
2006-06-06 23:42:05
若い頃恋人を亡くしてそれからずっと一生独身で独りで通した女の人が自宅でひっそり亡くなっていたので友人が運び出したそうです。
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