トモコ姉さん

私が今の職場へ異動してきたのと　同じくらいの時期に
定年退職を迎えた　トモコ姉さん。
惜しまれつつ　退職をし・・・
現在は　パートでお店に　顔を出しています。

トモコ姉さんは・・・
疲れた顔をしていると
「はいよ　これ　食べていきなさい」
そう言って　バナナを進めてくれます。
バナナを食べながら
「トモコねえさん　聞いてよ・・・」
弱音を吐いても　
「そうね　そうね・・・」
軽く　流されてしまうけど・・・
まぁ　それが　丁度よかったり。
笑顔が　見られれば　それで安心なんです。

そんな　トモコ姉さんが　
書類をみながら　何やら　寂しげな感じ
「どうした？」声を掛けると
「年金支給のために　
退職の書類を書かなきゃいけないのよ」
・・・・辞める　実感が　ずっしり　くるね・・・・

パートの日数が　毎日から週3日に減り・・・
「だんだん　私も来る回数が　減らされるのかね」
しんみり　つぶやくことも　増えました。

島の大きな行事の日。
ほとんど　スタッフが休みをとり　
お店は　人であふれ　商品の搬入もあり・・・
みんな　あたふた　あたふた　していると
トモコ姉さんが　颯爽と現れ
「はい　あんたは　レジ」
「はい　あんたは　豆腐を切て」
「この荷物は　後で大丈夫だから！」
その場を　きっちりと　切り盛りする姿は
やっぱり　頼れる　ステキな姉さん。

来る回数は　減ってしまったけれど
でも　会えると　ほっとする　そんな存在。
ずっと　ずっと　働きにきてね。
心の中で　つぶやいてしまうのです。