結局、札幌信金OL殺害事件の犯人はまんまと時効成立となり、TVのチカラは残念ながら力及ばずでした。
昨日は3時間スペシャルだったのですが、最初から観られそうになかったのでビデオに撮っておいて、今日観たのだけれども、時効寸前の犯人を見事に逃したばかりなのに、早くも次の難事件を抱え込んで東奔西走していて、新しい素敵な超能力者も登場していたし、とうとう心霊現象みたいなものにまで手を出していて、とても楽しかったです。
そして、何時間放送しようが、何ひとつ時間内にはきっちりと解決しないのもいつもどおりで、安心して観ていられました。
TVのチカラは、あくまでもバラエティ番組なので、過度な期待は禁物だし(そもそも誰も期待していないか)、視聴者サイドが番組の製作姿勢に真摯な態度を求めたら「負け」だと思っています。
無駄に多い出演者と大袈裟なアナウンサー連中の中に、さりげなくプロっぽい人を入れて、一見ソレらしく思わせる作りになっていますが、テレチカは「超能力者が登場してこそ」の番組です。
探偵による浮気調査の延長のような自発的失踪者捜索や、マジに警察に喧嘩を売るような告発系のネタばかりになったら、つまらないし、今のメンツでその路線はヘヴィすぎるというか無理があります。
というか、硬派な報道番組が観たい場合は、同じ局に『ザ・スクープ』という本物の番組があるし、そちらを観たほうが精神衛生上も好ましいです。
シリアスな報道番組だと思って真剣にテレチカを観れば、腹が立つだけです。
本当なら、いま盛んにアジっている三重の白骨遺体で発見された女性など、未解決事件でもとくにシリアスなケースのような場合は、テレチカではなく、『ザ・スクープ』で取り上げてもらったほうが良いかもしれません。
番組に依頼してくる人は真剣かもしれませんが、これまでの放送を見てその実態を踏まえた上で敢えて依頼してきているのだから、ある程度覚悟は決めているだろうし、その心情を視聴者が慮って今更「フザケすぎている」と怒るのは筋違いというか、大きなお世話のような。
視聴者としては、この番組はマヌケなスタッフによるマヌケな調査に腹を抱えて笑い、超能力者がトンチンカンなことを言うのを「おおっ!」と単純に面白がり、そしてスタジオで繰り広げられるディスカッションに「おいおい、それは違うだろ」と地団太を踏みまくり、思わせぶりな再現VTRを長々と見せられながら「っていうか、どうせガセだったんだろ?」とイライラしまくり、しかし、もしもまかり間違って解決するようなことがあれば「おおっ、良かったじゃねーか!」と喜びを共有しあう……そのための楽しい一時間です。
そんな楽しい時間の中で、最も面白いのが、超能力捜査の場面です。
昨日もやっていたけれども、たとえば失踪者の捜索で超能力者が透視を行い、「○○さんは『水』に関係する場所にいます」などとぶち上げた場合、たいていスタッフが現地へ乗り込んで行きます。
そして、現場で捜索を始めると、やがてスタッフの一人が「あれ、見てください!」と騒ぎだし、カメラが駆け寄ると、そこには透視のビジョン通りに「池」があり、「ほら、水です。ありました!」と得意げに言い放ちます。
するとそれを受けて、存在意義のいまいちよくわからないパネラー連中が俄然色めき立ち、いかにも尤もらしく「透視結果と一致しますね!」と真剣な表情で頷き合って強引な推理合戦を始めます。
そういう場面を「おまえら、アホだろ?」とゲラゲラ笑いながら見ると、とても楽しいです。
このとき、自然と口からは「ヒデ、黙ってろ」とか「カジワラ、ウルセーよ」とか「オオサワ先生はマトモだな」とか「おいおい、コブ平……」とか「カワイクンは何でもフーゾクに結びつけるなあ」とか、様々な汚い言葉が無意識のうちに吐き出されますが、それも楽しみの一環です。
実際、テレチカ・レギュラーの中で、自分なんかカジワラクンは本当に鬱陶しく思えてならないのですが、あの人が風邪か何かで番組を休んだ時は、若干寂しさを感じてしまい、テレチカの術中にすっかり嵌り込んでいる自分自身を改めて再発見してしまいました。
あの若手アナウンサーの男の子に、カジワラクンの役は荷が重すぎます。
ただ、オトナなら冷笑しながら面白く観ていられますが、世間を知らない中学生くらいの子だと、わりと真剣に観てしまいそうで、そのへんが少し拙いような気はします。
昨日は3時間スペシャルだったのですが、最初から観られそうになかったのでビデオに撮っておいて、今日観たのだけれども、時効寸前の犯人を見事に逃したばかりなのに、早くも次の難事件を抱え込んで東奔西走していて、新しい素敵な超能力者も登場していたし、とうとう心霊現象みたいなものにまで手を出していて、とても楽しかったです。
そして、何時間放送しようが、何ひとつ時間内にはきっちりと解決しないのもいつもどおりで、安心して観ていられました。
TVのチカラは、あくまでもバラエティ番組なので、過度な期待は禁物だし(そもそも誰も期待していないか)、視聴者サイドが番組の製作姿勢に真摯な態度を求めたら「負け」だと思っています。
無駄に多い出演者と大袈裟なアナウンサー連中の中に、さりげなくプロっぽい人を入れて、一見ソレらしく思わせる作りになっていますが、テレチカは「超能力者が登場してこそ」の番組です。
探偵による浮気調査の延長のような自発的失踪者捜索や、マジに警察に喧嘩を売るような告発系のネタばかりになったら、つまらないし、今のメンツでその路線はヘヴィすぎるというか無理があります。
というか、硬派な報道番組が観たい場合は、同じ局に『ザ・スクープ』という本物の番組があるし、そちらを観たほうが精神衛生上も好ましいです。
シリアスな報道番組だと思って真剣にテレチカを観れば、腹が立つだけです。
本当なら、いま盛んにアジっている三重の白骨遺体で発見された女性など、未解決事件でもとくにシリアスなケースのような場合は、テレチカではなく、『ザ・スクープ』で取り上げてもらったほうが良いかもしれません。
番組に依頼してくる人は真剣かもしれませんが、これまでの放送を見てその実態を踏まえた上で敢えて依頼してきているのだから、ある程度覚悟は決めているだろうし、その心情を視聴者が慮って今更「フザケすぎている」と怒るのは筋違いというか、大きなお世話のような。
視聴者としては、この番組はマヌケなスタッフによるマヌケな調査に腹を抱えて笑い、超能力者がトンチンカンなことを言うのを「おおっ!」と単純に面白がり、そしてスタジオで繰り広げられるディスカッションに「おいおい、それは違うだろ」と地団太を踏みまくり、思わせぶりな再現VTRを長々と見せられながら「っていうか、どうせガセだったんだろ?」とイライラしまくり、しかし、もしもまかり間違って解決するようなことがあれば「おおっ、良かったじゃねーか!」と喜びを共有しあう……そのための楽しい一時間です。
そんな楽しい時間の中で、最も面白いのが、超能力捜査の場面です。
昨日もやっていたけれども、たとえば失踪者の捜索で超能力者が透視を行い、「○○さんは『水』に関係する場所にいます」などとぶち上げた場合、たいていスタッフが現地へ乗り込んで行きます。
そして、現場で捜索を始めると、やがてスタッフの一人が「あれ、見てください!」と騒ぎだし、カメラが駆け寄ると、そこには透視のビジョン通りに「池」があり、「ほら、水です。ありました!」と得意げに言い放ちます。
するとそれを受けて、存在意義のいまいちよくわからないパネラー連中が俄然色めき立ち、いかにも尤もらしく「透視結果と一致しますね!」と真剣な表情で頷き合って強引な推理合戦を始めます。
そういう場面を「おまえら、アホだろ?」とゲラゲラ笑いながら見ると、とても楽しいです。
このとき、自然と口からは「ヒデ、黙ってろ」とか「カジワラ、ウルセーよ」とか「オオサワ先生はマトモだな」とか「おいおい、コブ平……」とか「カワイクンは何でもフーゾクに結びつけるなあ」とか、様々な汚い言葉が無意識のうちに吐き出されますが、それも楽しみの一環です。
実際、テレチカ・レギュラーの中で、自分なんかカジワラクンは本当に鬱陶しく思えてならないのですが、あの人が風邪か何かで番組を休んだ時は、若干寂しさを感じてしまい、テレチカの術中にすっかり嵌り込んでいる自分自身を改めて再発見してしまいました。
あの若手アナウンサーの男の子に、カジワラクンの役は荷が重すぎます。
ただ、オトナなら冷笑しながら面白く観ていられますが、世間を知らない中学生くらいの子だと、わりと真剣に観てしまいそうで、そのへんが少し拙いような気はします。