にいはんは周回遅れ

世間の流れとは違う時空に生きる

禁じ手を認めるオーマイニュース

2007-08-25 | オーマイニュース

夏の全国高校野球大会は、22日、佐賀北高校の優勝で幕を閉じました。今年は天候に恵まれ、雨による日程変更が全くなかった大会となりました。その一方で、連日の猛暑で足に痙攣を起こす選手がいたり、熱中症とみられる症状で試合中に一時ベンチを外れる指導者が出るなど、以前から指摘されていた投手の連投とは違った角度から、健康管理についての議論が起こったりもしました。

そして、決勝戦の翌日に各スポーツ紙をにぎわせたのが、惜しくも準優勝に終わった広陵高校の監督が、試合後に公然と審判の判定を批判した件です。

高校野球の世界では、審判に対する批判は禁じ手という不文律があります。昔なら、こういった発言があってもメディアが取り上げなかったかもしれませんが、時代も変わったものです。ネット上でも審判の判定が不自然であるとか、指導者としてそのような発言は慎むべきといった様々な意見が出ました。

この件について触れた記事は、オーマイニュース(以下OMN)にも掲載されています。当該記事については、拙ブログのコメント欄に「無断盗用ではないか」との指摘が寄せられていますが、同様の指摘は既にOMNにもされているという事ですので、週明けには編集部が何らかの対処をするものと思われます。

さて、拙ブログでは、以前OMNが高校野球特集を設けた件を取り上げました。その時点で記事は1本しか掲載されていなかったものの、企画の意図は評価に値するもなので、そのまま埋もれさせるには惜しいと書きました。

そのように書いた手前、高校野球特集がその後どうなったのかは当然気になります。結局、今日の時点で8本の記事が収録されました。

しかし、ちょっと待って下さい。募集記事にはこのように書かれていました。(引用部分はイタリック体で表示、フォント変更、太字は筆者)

 ただし、条件が1つだけ。

 現場に足を運び、見聞きし、感じたことを記事にすること(写真を撮る、練習を見る、試合を応援するなど。可能ならインタビュー取材も)。「テレビの中継を見て、新聞を読んで」というスタイルは、本特集では禁じ手といたします。

収録されている記事の中には「テレビの中継を見て、新聞を読んで」というスタイルの記事が複数本あります。個人的には、現場に足を運んでさえいれば、それがもう一つの甲子園だったり、過去の記憶に思いをはせる内容でも一向に構わないと思います。しかし、編集部名義の募集記事で禁じ手と定めたものを、何故高校野球特集に収録したのでしょうか?

担当編集者がこのルールを知って(覚えて)いたかどうかはわかりません。ですが、どちらにしても自らが決めたルールを恣意的に運用したり、最初からなかった事にする企業が外部から信頼されるはずがありません。禁じ手を使った記事は速やかに特集から外し、その経緯をきちんとアナウンスするべきでしょう。蛇足ですが、先日触れた編集長賞にしても問題の根は同じです。


OMNは、自分で決めたルールをきちんと守りましょう


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