オーマイニュース(以下OMN)の週間賞のシステムが、先週(6/28~7/4)掲載分から変更になりました。リニューアルした週間賞発表記事では、全ての受賞記事に編集部員の署名入りで選考理由が公表されています。この試みは、透明性を確保する意味で一歩前進といっていいでしょう。今後も継続されるものと考え、期待しています。
さて、今回の受賞記事は6本でした。やや少ないような気はするものの、平野日出木編集長によれば出稿が低調だったとの事ですから、仕方がない部分はありそうです。ただし、出稿が低調だった理由に引っかかりを覚えます。
平野氏は、原稿料改定と人事異動を低調だった理由として上げていますが、原稿料改定はともかく人事異動がどうして出稿に影響するのか、いまいちその関係が不明です。確かに社長は小宮紳一氏に代わりましたが、就任挨拶で新創刊の具体的な内容に触れたわけではありません。平野氏が冗談めかしているようにも思えなくはないのですが、そうだとしても、社長が代わったから投稿が減ったとも受け取れる表現は、やはり気になるところです。
そんなもやもやを抱えていたとき、コメント欄に高橋篤哉記者の書き込みがありました。(引用部分はイタリック体で表示、フォント変更・太字は筆者)
週刊かわらばんの編集部日乗を見ても、この4人(日乗はOさんとういう方の名前もありました。)の一言がありました。
もしかして、編集している人って、リストラで4人しか残っていなかったりして。。
(中略)
4人しかいないのかはわかりませんが、人数が減ったのは確かなようです。
オーマイの灯を絶やさないように、残った編集部の人を小さな声で応援します。
OMNのサイト内にはリストラの有無についてのアナウンスはありませんが、これが事実なら大事件です。この中に事実誤認が含まれているのなら、これまでの傾向からして編集部は黙っていないでしょう。さあ削除はいつだと注目していましたが、書き込みから丸4日も経つというのに、このコメントは削除されずに残っています。
そこで、アルバイトを含む編集部員各氏の現状を確認してみました。
なお、掲載順は(たぶん)50音順。今回の週間賞発表記事に顔を出している編集部員には、肩書きの後に(週)と付け加えてあります。
鵜飼亮次記者
ニックネーム変更 編集部・鵜飼 → うかい
外部向けプロフィール 公開 → 非公開
小長谷祐介記者
ニックネーム変更 コハセ → こはすけ
外部向けプロフィール 公開 → 非公開
小宮山圭祐記者
ニックネーム変更 編集部・小宮山 → こみー
軸丸靖子記者
直近の掲載記事 演歌はムードだ! ジェロがカラオケのコツを伝授(6/24)
萩原浩介記者
記事にて退社報告あり
ニックネーム変更 編集部・こうすけ → こうすけ
朴哲鉉記者(週)
ニックネーム変更 てつ → 編集部・朴(てつ)
直近の掲載記事 警察に殴打される韓国市民たち(7/3)
橋爪明日香記者
7月に入ってからの記事は全て一般市民記者枠での掲載
(註)7月11日に掲載された中村中氏のインタビュー動画は6月30日記事受付
馬場一哉記者(週)
直近の掲載記事 二度と会えない相手だからこそ……(7/11)
平野日出木編集長(週)
特記事項なし
森直央記者(週)
直近の掲載記事 横田夫妻が会見、「拉致は、経済支援をカードに使え」(7/2)
吉川忠行記者
自ブログにて7月末で退社との記述あり、最終出社日は6月30日との事
直近の掲載記事 スバル、7人乗りミニバン「エクシーガ」発表(6/17)
ご覧のように、ここで名前を上げた11名のうち、今回の週間賞発表記事に顔を出している4名以外には全て気になる箇所がありました。
まずニックネームを含めたプロフィールの変更です。鵜飼・小宮山・萩原の3氏はニックネームから“編集部”の肩書きを削除しました。退社が明らかになっている萩原氏が肩書きを消すのは当然ですが、残る2名についてはどうなのでしょうか?これまでニックネームに肩書きがなかった朴氏が、逆に肩書きを加えている事を考えると、疑問はさらに膨らみます。
次に、鵜飼・小長谷の両氏が外部に公開していたプロフィールを非公開とした点にも不自然さを感じます。OMNが元木体制になって以降、男性の編集部員は原則としてプロフィールを公開していた点と、ニックネームの変更と公開設定の変更がセットで行われている点に疑問を覚えました。一市民記者ならば、プロフィールを外部に公開するかどうかは完全に個人の自由です。
そして、軸丸氏についてはこれだけ長期にわたって記事の掲載がないこと自体が不自然です。平野氏は、今年2月に行われたインタビューで次のように答えていました。
―編集部の取材専門の方はどういう風に仕事をしているのか?
編集長: 取材をもっぱらやっているのが2人。1人は主に医療関係。医療がらみの記事は結構注目度が高い。関心のままに書いてもらっている。もう1人は写真がうまいので、イベントがらみの取材に関わってもらっている。
ここに出てくる2人のうち、前者は明らかに軸丸氏を指しています。関心のままという事は、取材テーマの選択がほぼ軸丸氏の選択に委ねられていたとの解釈が可能です。平野氏によれば、取材をもっぱらやっている記者は2名しかいません。長期休暇やネタに困っている可能性もゼロではありませんが、関心を失った(ネタが切れた)からといって記事を執筆せずにいられる人的余裕が今のOMNにあるでしょうか?
更に、「Kさんをはげます会」に参加した市民記者のブログには、OMNの雇用体制を疑問視する思わせぶりな記述もあります。
結局、拙ブログとしては、高橋氏の指摘はほぼ正しいという結論に達しました。
これではさすがの編集部も削除は無理でしょう。
最後に、ほんの2ヶ月前に行われたインタビューから抜粋して引用します。
Q1-5 編集長として、編集部に今一番ほしいものはなんですか?
編集ルーティンを超えて、サイト前進のために割くことのできる時間と人です。