9.11について

2001年の9.11事件や、その他色々な感想、思い、などを書いていけたらなと、思っています。

9.11について <貨幣という謎> 西部忠(にしべまこと)著 その2

2018年01月09日 | 日記
とあるスナックで

小林
それでは続きを読んでいきましょう。 P-158


一般に、「平成バブル」は、1985年9月のプラザ合意による急速な円高(1ドル=242円から125円)に対応するための、日銀の低金利政策によってスタートしたと言われています。日銀は円高対策として、史上最低の公定歩合2.5%を87年2月から89年5月まで維持します。この日銀の金融政策によって、投機や財テクに対する企業や家計の関心が高まり、また戦後日本を支配していた「土地神話(地価は右肩上がりで、下がらない)にも支えられ、株や地価が急騰していきます。銀行も土地を担保に融資を拡大、株や土地を購入した企業や人は地価高騰の含み益による安心感からさらに土地や株への投機熱を高めていきます。

こうして、株価は1989年12月29日の日経平均で史上最高値の3万8957円44銭、地価は東京の山手線内の地下合計額でアメリカ全土を買うことができるほど高騰します。ロールスロイルなどの超高級車やブランド品が飛ぶように売れ、ゴッホやルノワールなどの名画を日本人がオークションで買いあさった事なども話題になりました。

しかし、いつの世もそうですが、バブルの崩壊は突如やってきます。1990年1月以降、東証の株価は暴落。また、あまりにも急激な地価高騰に危機感をもった政府は土地融資に関する規制を強化、日銀も公定歩合を6.5%にまで段階的に引き上げていきます。株価は、1992年の春にピーク時の半分の2万円に割り込み、その後も下落を続けていきました。

バブル崩壊によって、約1300兆円(コー注:今の税収で一体何年分にあたるんだろう。とんでもない金額だ。)といわれる膨大な資産評価損が生じ、銀行は大量の不良債権を抱えます。銀行の貸し渋りによる企業の倒産が続出し、失業者は増大、物価も下落するという「デフレスパイラル」状況に日本は突入することになります。1990年以降は、日本はほぼゼロないしマイナス成長を続けました。

以上が「平成バブル」の教科書的な説明です。
ですが、これでは、人びとがなぜ土地や株に熱狂したかについての外的条件の説明にはなっていても、なぜこれほどまでに当時の人びとが常軌を逸した行動(と、現在の私たちには思えてきます)をとったのか、その根本的な要因については、なんの説明も与えてくれません。

バブルとはなにか?

バブルとはいったいなんでしょうか。・・・・・。(続く)


コー
ここで割り込んで悪いんだけど、おもしろい動画がまたあったんだ。2008年のリーマンショックで国の金融システムが破綻したアイスランド(コー注:アイルランドではない)の人たちの動画なんだ。本当に無血革命と言っていいと思う。大声を出したり、殴り合ったりでなく、粘り強く話し合うという大切さ、なかなかできないね。動画の42分ごろに出てくる人の話を聞くと、今の金融制度(借金・債務貨幣制度)にはっきり反対の意見だと思う。今の(借金・債務貨幣制度)はどういうものかを理解しているんだと思う。そしてIMFや世界銀行というのは、こういう時、(ある国が財政的に破綻したとき)どういう政策を押し付けてくるかということだ。アジア通貨危機のときもそうだった。(コー注:ナオミ・クラインのショックドクトリンを思いだす)

アイスランドの人たちはこの時、IMFや他のヨーロッパの人たちのいわゆる救済策に対して、NOとはっきり言ったたんだと思う。

それは本当の救済策ではないと。それはアイスランドの豊かな資産を奪うものだとわかったんだと思う。

政治のことを人任せにする日本人にはできないな。

すぐ意見が別れてバラバラになる日本人にはできないな。

なんか知性が高い国民という気がするな。

意見の違いがあるのは当たり前なのだということを前提にして活動してるみたいだ。

そこからなんとかして前進しようとしているようだ。単に多数決で決めるのではなく。


なんとかこのまま頑張ってもらいたいな。第2、第3のアイスランドが出てくると思う。

世界中で、今の<債務・借金貨幣制度>をなんとか変えようという動きが出てくると思う。だれだって、家畜や奴隷ではイヤだよ。
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9.11について <貨幣という謎> 西部忠(にしべまこと)著 2014 NHK出版

2018年01月09日 | 日記
とあるスナックで

山田
いま、図書館で借りてきた、<貨幣という謎>という本を読んでいるんですが、この中で、今までの<バブル>のことが書かれているんですよ。これから起きるかもしれない<暗号通貨バブル>を考えるうえで参考になるかもしれませんね。 P-156

1 人間の同調願望が生み出すバブル

これまで、貨幣や市場についていろいろな角度から見てきました。しかし、これは実は基礎編で、次の応用編に行くための準備作業であったのです。貨幣と市場という二人の主役がそろったので、いよいよバブルの話をすることにしましょう。ここでも、ポイントとなるのが、第二章で説明した「観念の自己実現」です。

「バブル」という言葉

若い人たちはまだ生まれていなかったり、記憶にないという場合もあるでしょうが、今日「バブル」という言葉を私たちが耳にするとき、まっさきに思い浮かべるのは、1985年から90年まで続いたいわゆる「平成バブル」でしょう。
「バブル」という言葉は、1990年代には、流行語大賞といっても過言ではありませんでした。この間、「バブルがはじけた」や「バブル経済崩壊後の不況」といったフレーズを何度も耳にしました。しかし、いまやすっかり市民権を得たこの言葉も、バブル真っ最中の80年代には経済理論や経済史の一部の専門文献を除けば、ほとんど使われていませんでした。株式用語にも「ガラ(大暴落)」はありましたが、「バブル」はなかったはずです。

試しに、日経四紙(日本経済新聞、日本金融新聞、日経産業新聞、日経流通新聞)に掲載された記事件数を調べたあるレポートを見てみると「 バブル経済」というキーワードを含む記事件数は92年にピークに達し、その後は減少しています。これに対して、「バブル崩壊」の方は92年以降97年のピークをはさんで98年頃まで一貫して高い頻度で使われてきました。つまり、90年代を通じて「バブル」という言葉はずっと流行っていたのですが、前半から後半へとその使われ方が明らかに変化しているのです。
「バブル経済」に、80年代後半までは羽振りがよかったなあと懐かしむ気分が入っているとすれば、「バブル崩壊」には、90年代以降の長期不況(「失われた20年」とも言われています)の元凶はバブルにあったというように、当時を非難する意味が込められているわけです。
「バブル」という言葉の流通(流行)そのものが、いわばバブルの仕組みを表しているのではと考えさせられます。実際、バブルの発生から崩壊へと、人々の気分は気づかないうちにガラリと変わってしまうのです。

平成バブルについて

「平成バブルといっても、すでに四半世紀以上も前のことですから、若い読者の中には、その実態がどのようなものだったのか、わからない人も多いでしょう。まず「平成バブル」について、簡単におさらいしておきましょう。
・・・・。(続く)
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