岡山市立市民病院 総合診療グループ(ER+GIM)

岡山市立市民病院の総合診療グループである『総合内科』と『救急総合診療科』の日常の雰囲気を伝えていきます。

岡山市民病院ケースカンファレンス(2015/01/16)

2015-02-03 12:34:28 | 院内カンファレンス
こんにちは。Dr.Waveです。連投です。

1/16の『岡山市民病院ケースカンファレンス』は多発膿瘍の症例でした。

入院時にははっきりしなかった傍脊柱筋内の膿瘍が数日後の造影CTで顕在化してきたケースでした。

感染症診療ではフォーカスを同定することが重要ですが、入院時にどうしてもはっきりと同定できない場合があります。
どのようにフォーカスを同定していくか、日程を含めた検査計画・治療計画を組んでいかねばなりません。

一番避けたいのはCRPだけを見ながら「漫然」と抗菌薬を投与するスタイルです。臨床感染症がきちんと教えていないときは、よく見受けられたように思います。

最終的に当ケースでは腸腰筋、傍脊柱筋、骨髄、胸水にMSSAが感染していました。
ドレナージを適宜導入することで感染症のコントロールは上手くいきました。
今後は潜在疾患などの同定を行っていくこととなります。潜在疾患については、現在同定できなくても今後顕在化する可能性も踏まえてフォローしていかなくてはなりません。

「時間軸」を念頭に置いた診療計画を立てる意義を深く考えさせられたケースでした。


M田先生、プレゼンテーションのほどありがとうございました。









最新の画像もっと見る

コメントを投稿