岡山市立市民病院 総合診療グループ(ER+GIM)

岡山市立市民病院の総合診療グループである『総合内科』と『救急総合診療科』の日常の雰囲気を伝えていきます。

『Group Round』 (総合内科グループ) (2017/04/27)

2017-04-28 15:01:49 | 院内カンファレンス
4/27木曜日は総合内科グループ回診の日でした。

今日の取り上げられたテーマを列挙すると以下のとおりでした。
「溶連菌(GBS)による硬膜外膿瘍と多発感染性関節炎」、「ラトケ嚢胞と副腎不全」、「慢性副腎不全の気管支炎」、「慢性副腎不全のステロイドカバーのやり方」、「一過性全健忘症の診断の進め方」、「一過性全健忘症のMRI所見」、「低K血症の鑑別の進め方」

4-8月は岡山大学から学生実習で数名の医学生も参加しています。
内容はちょっと難しかったようでしたが、国家試験にパスして臨床に入れば身につけねばならない知識であることは感じたようです。

このグループ回診の特徴は短時間ながら効率良く知識とスキルを伸ばすことにあるため、医学生の皆さんにはちょっとハードルがあるかもしれませんが、様々な意味で刺激にはなると認識しています。
総合内科、膠原病内科、神経内科の実習に回った医学生の方には参加してもらうようにしています。
これらの診療科以外の実習の医学生の方で参加希望の方がいらっしゃれば、参加は担当スタッフに許可ももらって参加してみてください。



マイナビRESIDENT FESTIVAL in 広島(2017/04/23)

2017-04-28 14:37:24 | 院外活動
こんにちは。Dr.Waveです。

4/23に広島産業会館で開催された「マイナビRESIDENT FESTIVAL in 広島」に参加してきました。
株式会社マイナビが運営する医学生のための合同臨床研修プログラム説明会です。
研修医採用を行っている病院が一堂に会し、医学生の皆さんへ臨床研修プログラムの説明を行うイベントです。

事務スタッフ3名、医師3名で臨みましたが、
27名の学生さんが当院のブースに足を運んでくれました。
広島まで足を運んだ甲斐があり、スタッフ一同心より感謝の意を申し上げます。
来年度は初期研修医も同伴して臨みたいと思います。

☞マイフェスについて:https://resident.mynavi.jp/conts/event/#about

現在リクルート活動は岡山市立市民病院の重点項目の一つです。

やる気の高い初期研修医を当院に招くことにより、当院で提供できる医療サービスの質が向上します。
そして当院でしっかりとした教育理念と研修環境のもと研修医を育成することで未来の医療を育成することにつながります。

リクルート活動と研修プログラムの充実は車の両輪です。
今後も岡山市立市民病院全体で頑張っていきたいと思います。













岡山市民病院ケースカンファレンス(2017/04/21):可逆性後部白質脳症症候群

2017-04-25 17:15:16 | 岡山について
こんにちは。Dr.Waveです。
4月は新鮮な気持ちになって元気がでますね。

4/21には2017年度最初のケースカンファレンスが開催されました。
入院後にPRES(posterior reversible encephalopathy syndrome:可逆性後部白質脳症症候群)を発症した一例についてでした。

前日心窩部痛で入院された中年女性患者さんに対し、朝の回診時に担当医が違和感を感じ、神経学的診察をしたところ半盲を認め、診断に至りました。
PRESの症状の出現から入院時診断を見直し、潜在疾患の鑑別診断を進めました。
最終的には臨床経過を全て説明できる病態の診断には至れませんでしたが、どのような病態に留意しながらその後の診療を進めるのかを皆でdiscussionしました。

またこの症例では普段の「回診」のやり方についてもフォーカスされました。
今回、患者さんが病室内のトイレに向かうのにスリッパを履こうとしているところに担当医はちょうど出くわしました。
何とも言えない違和感を感じた担当医は朝の限られた時間帯ながら追加診察を行いました。

普段担当患者さんをよく観察していないと気が付きにくい症状や所見というものがあります。
視野異常はご本人自身が気が付きにくい場合もあり、第三者の観察眼を要することもあります。
「何かおかしい」と担当医が感じて気が付く場合もあります。
普段の回診を見直すのに非常によいケースカンファレンスであったと思います。

W波先生、プレゼンのほどありがとうございました。







『Group Round』 (総合内科グループ) (2017/04/20)

2017-04-20 13:24:36 | 院内カンファレンス
こんにちは。Dr.Waveです。
昨年度のレポートを溜め込んだまま2017年度に突入したところ、
背の荷の重さに一向に前に進まないため、仕切り直すことにしました。
昨年度のレポートは一旦忘れて今年度のレポートを再開しようと思います。

ということで、2017年度は新しいメンバーを迎え、今まで通りに日々を送っています。

今日木曜日は総合内科グループ回診の日でした。

今日の取り上げられたテーマを列挙すると以下のとおりです。
「腎膿瘍の外科的治療適応」、「アルコール関連疾患」、「クローン病の活動性の評価」、
「クローン病と関節炎」、「ACTH単独欠損症」、「低血糖の鑑別の進め方」、
「多系統萎縮症」、「パーキンソニズムを呈する疾患と鑑別ポイント」、「急性小脳炎」

かなり内容の濃いケースばかりでした。
限られた時間内でのプログラムなので、正直言うと時間が足りない感がありました。
ただお互いに知識や経験を共有して、お互いの診療サービスの向上に寄与する機会にはなったかと思います。

総合内科グループのモットーは普通に日常業務をこなしていたら成長につながる職場環境です。
たくさんの患者さんをしっかり診ること、一つ一つのclinical questionを丁寧に掘り下げること、
そしてお互いに知識や経験を共有し、普段から自分の診療について多角的な評価がなされること
にこだわっていきたいと思います。

今後も粛々と継続してまいりたいと思います。