岡山市立市民病院 総合診療グループ(ER+GIM)

岡山市立市民病院の総合診療グループである『総合内科』と『救急総合診療科』の日常の雰囲気を伝えていきます。

岡山市立市民病院 後期CPC(2015/03/24)

2015-03-26 18:44:44 | 院内カンファレンス
こんばんは。Dr.Waveです。

今日も送別会です。これから行ってきます。


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3/24は後期CPCが行われました。

症例は3例でした。

1つ目はMDSの治療中に発症した肺炎で転帰を迎えたケースで化学療法のコントロールは良好でしたが全身に侵襲性真菌感染症を認めました。コントロール不良の肺炎領域は感染ではなくて真菌による血栓による肺壊死でした。通常の抗真菌薬や抗菌薬でコントロールできない肺炎の場合にはこうした病態を想定せねばならないことを再認識しました。

2つ目は進行膵体尾部癌のケースで化学療法により腫瘍崩壊症候群を起こし積極的加療が不能となり転帰を迎えました。腫瘍崩壊症候群か薬物性肝障害による全身悪化かが病理で言及を試みましたが、腫瘍増殖の速度が速いため線維化や瘢痕化の領域をあまり確認できませんでした。進行癌における化学療法は進むも退くも厳しい状況が想定できるため、癌診療のの難しさを再確認しました。

3つ目は肺腺扁平上皮癌の術後に発生した肝腫瘤と肺腫瘤のケースで途中経過でさらに別のタイプの肝腫瘤を併発し全身状態が悪化し転帰をたどりました。
最終的に肝細胞癌と肺小細胞癌と肺小細胞癌肝転移と病理診断がなされました。肺小細胞癌は気管支鏡的に組織を採取するのが困難でCTガイド下でも不可能な領域にあり、確定に至るに難渋をしました。
いわゆる中期的に見た場合triple cancerであり、組織採取困難部位を含む場合臨床診断が非常に困難であることを再認識しました。

CPCは臨床医の臨床経過と病理所見を照らし合わせることにより、decision makingのevaluationができ、臨床能力を各段に上げてくれます。

岡山市立市民病院で年に2回行われるCPCは今後も学びの場として大切にしていきたいと思います。






















「岡山大学 診療参加型臨床実習」についての意見交換会(2015/03/24)

2015-03-26 18:14:38 | 理念やコンセプト
こんばんは。Dr.Waveです。

3/24は岡山大学病院にて『「岡山大学 診療参加型臨床実習」についての意見交換会』がありました。

岡山市立市民病院は岡山大学医学部の学生実習を積極的に受け入れています。

これまでは自由な設定で受け入れていましたが、現場で戸惑う学生さんも多くみられました。
Dr.Waveとしては折角当院での実習を選んでくれている限りは実習の質の向上に尽力できればと今回から参加としました。

総合内科部長の岸田先生も2014年度より岡山大学病院総合内科の客員教授となり連携大学院のDirectorとなっており、学生実習も含めた教育プログラムや環境の整備により一層力をそそぎ込む体制となっています。

「権限」と「自由」、「診療サービスにおける時間」と「教育」という点で市中病院における学生実習は条件が難しいところがありますが、しっかりperformanceを上げていきたいと考えています。










マイナビ「RESIDENT FESTIVAL」in Okayama(2015/03/22)

2015-03-25 22:43:39 | 院外活動
こんばんは。Dr.Waveです。

今年度の活動報告が何とか追いつきました。
1月からイベントが盛りだくさんでdelayが続きました。



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3/22は岡山コンベンションセンターで『マイナビ「RESIDENT FESTIVAL」in Okayama』が開催されました。

これは岡山を中心とした中四国の初期研修プログラムの紹介イベントです。

岡山では元々「NPO法人 岡山医師研修支援機構」が開催する「マッチングプラザ」という病院合同説明会・医師研修セミナーが年に1度ありました。

2014年度より「マイナビ RESIDENT」がもう一つ病院合同説明会を開催してくださることとなり、現在は年に2度大きな病院合同説明会が行われることとなりました。

岡山は伝統的に医局による人事システムが大きくありましたが、この数年は各施設が独自に初期研修プログラムを鍛えて、大学病院での統合プログラムと各施設の独自の研修プログラムの2本立ての研修プログラムを選ぶことができます。

岡山は人口対医師数が多く、岡山市内においては大学病院、市民病院、国立病院、日赤病院、労災病院、川崎病院と大きな病院がひしめき合っているため、それぞれの病院に特徴を有しています。そのなかで各施設は自分のところの強みを活かしながら、初期研修プログラムを作成しています。

岡山市外であれば、倉敷中央病院、津山中央病院、水島協同病院など地域の中核病院があり、総合的な研修プログラムを受けることができます。

ちなみに岡山市立市民病院の初期研修プログラムの特徴は、2次救急を中心とした救急診療プログラムと総合内科を含めた内科研修となります。もちろん血液内科、肝臓内科、脳神経外科も岡山屈指の研修を受けることができます。来年度には膠原病内科と神経内科、循環器科も大きな柱として加わるため、初期研修プログラムや総合診療的後期研修プログラムにおいては魅力的な環境になると考えています。


「リクルート活動は研修プログラムを鍛える」という格言(私が勝手に作ったものですが)があるように、こうした病院説明会は参加される学生さんにとって有用のみならず、病院スタッフも自分達の病院の強みと弱みを知ることができ、どんな病院に成長させていけるかを考える良い機会となります。

岡山市立市民病院は今後もこのような病院説明会を重点項目として扱っていく予定としています。



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マイナビ「RESIDENT FESTIVAL」(医学生向けイベント)

https://resident.mynavi.jp/conts/event/

マイナビ RESIDENT

https://resident.mynavi.jp/


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広島白熱教室+なんでも症例検討会(2015/03/21)

2015-03-25 17:32:49 | 院外イベント
こんにちは。Dr.Waveです。

3/21は広島大学病院で「広島白熱教室」、広島市民病院で「なんでも症例検討会」が開催されました。
場所は違えどほぼ「joint」開催で、ほとんどの方は両方の勉強会に参加されました。
朝から晩までたっぷり勉強をさせていただきました!



簡単にセミナー報告をします。

「広島白熱教室」から。

まず国立国際医療センター感染症科の怱那賢志先生より「STDを疑う際の問診の取り方」と「海外渡航歴の考え方」についてケースを交えてレクチャーいただきました。
泌尿器科に受診するSTDが多いのですが、本人がSTDと認識せずに内科に受診するケースもあるので、STD診療は内科医にとっても重要とのことでした。
STDの問診にしろ、海外渡航歴にしろ、きちんとした問診の仕方について考える機会は乏しいのが現状で、非常に勉強になりました。

次は市立奈良病院感染制御内科の北和也先生より「ポリファーマシー」についてワークショップ形式で勉強させていただきました。
ポリファーマーシーの問題については、医師側のみならず、患者心理なども考慮する必要があることを学びました。

そして広島大学脳神経内科の土肥栄祐先生より「神経所見の使い方・考え方」のレクチャーを時間たっぷりまでしていただきました。
神経生理を理解しながら、コアとなる神経学的診察方法から身につけていくことで、神経学的な考え方ができることを学びました。

結論から申し上げると、どれもレベルが高いながら、初学者にも理解しやすい内容でした。
今回の「広島白熱教室」を開催してくださった感染症セミナー広島事務局スタッフと広島大学院溝岡雅文先生には非常に感謝の意を表したいと思います。ありがとうございました。
今後も開催されるようであれば、岡山からもっと研修医を連れて参加していきたいと思います。


次に「なんでも症例検討会」です。

これは以前にも参加報告をしましたが、2か月に1回広島市民病院で開催される総合的な症例検討会です。

今回のケースは「体重減少を主訴とした血管内悪性リンパ腫の高齢男性」の症例と「精神症状が先行した初発SLEの若年女性」の症例でした。

特別講演は洛和会音羽病院総合診療科・感染症科の神谷亨先生から「日本の医療と研修」について講演いただきました。
日本の卒後研修と米国での研修状況についてご自身の経験を交えてご提示いただき、今後の日本の医療や研修の課題や提案について色々お話いただきました。

夜は懇親会があり、食事をしながらの話題に花が咲きました。

広島は熱い!です。

岡山に限らず成長を促せる環境があれば、研修医を連れてどんどん勉強していきたいと思っています。
今後ともよろしくお願いします。



















岡山市民病院ケースカンファレンス(2015/03/20)

2015-03-25 15:45:21 | 院内カンファレンス
こんにちは。Dr.Waveです。

3/20の「岡山市民病院ケースカンファレンス」は倦怠感と呼吸苦を主訴に来院した高齢者の一例でした。

診断学的には容易でしたが、緊急心臓カテーテル検査には「door to baloon」という時間の制約があるため、どの時点で疑い、循環器科にコンサルトをかけるかが重要となります。
心電図までの時間、心臓エコーまでの時間がものをいいます。

心臓エコーは普段からトレーニングを行い閾値を下げておくことと、救急外来においてどの場所でも手間暇かからずエコーにアクセスできることが肝腎です。

O田先生、プレゼンテーションありがとうございました。










たけのこ倶楽部送別会(2015/03/19)

2015-03-25 13:26:13 | 院内イベント
こんにちは。Dr.Waveです。

3月は旅立ちの月です。

3/19に初期研修医の送別会を行いました。

岡山市立市民病院は研修医グループを「たけのこ倶楽部」と称して活動単位としています。
顧問は麻酔科の越智先生に務めていただいています。

今年度は5人中3名が岡山市立市民病院後期研修プログラムに残り(血液内科1名、外科1名、脳神経外科1名)、2名が他施設にうつることとなりました。

これからが(これからも)医師として勝負の期間となりますので、しっかり頑張っていただきたいと思います。






















OCH救命救急 M&Mカンファレンス(2015/03/13)

2015-03-24 20:24:51 | 院内カンファレンス
こんにちは。Dr.Waveです。

3月は頭脳戦の月です。院内外の人事も動くし、各部署のシステムも変わるし、不確定要素がかなり増えます。

管理業務に携わっている者にとっては情報網がものを言う時期であり、あふれる不確定要素の情報をどのように扱うかのセンスが大切になります。


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3/13の「OCH救命救急 M&Mカンファレンス」では外来における内服薬情報の扱い方がテーマになりました。

高齢者医療においてはpolypharmacyという問題がでてきていますが、これは高齢者のみならず現在の専門診療科中心の医療文化でも容易に起きています。

薬は何かを改善するため投与されますが、同時に別の病態を作ることもありますし、別の薬の薬効を上げたり下げたりすることもあります。
あらゆる病態で薬は重要な立ち位置を示します。

薬に関する情報は、実は救急外来で一つの大きなテーマです。
薬手帳で管理をしていない患者さん、薬手帳を忘れた患者さん、薬が実際処方されていても内服しているかどうか分からない患者さん、など様々な状況が想定されます。
多忙な救急外来ながら薬に関する情報をどのように集めて更に「記載」を行うかは救急医療教育として重要です。

また薬物中毒診療については内服した薬は何が何錠内服されたかが重要ですが、それは普段処方されている薬の範囲内でおきることもあるし、友人やインターネットから手渡された薬物もありますし、農薬などの毒物の内服などもあります。
実際「Toxidrome」という身体徴候を評価して内服した可能性のある薬物のカテゴリーを推測する方法もあります。

薬の情報の扱い方も岡山市立市民病院の臨床教育の重点項目として指導していく予定です。







第4回中四国総合医セミナー(2015/03/07-03/08)

2015-03-20 23:43:19 | 院外イベント
こんばんは。Dr.Waveです。

つい先ほどまでK山救急センター長と岡山市民病院救急センターの今後について色々と話し込んでいました。
岡山市民病院だけでなく、県北も含んだ岡山全体の救急の課題にどう取り組んでいくかなど非常に有意義な話ができました。



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3/7-3/8は徳島で「第4回中四国総合医セミナー」が開催されました。
中四国の各大学や各施設から有志が集い、共に学び、共に語ったセミナーでした。

参加できなかった方へのセミナー報告をしたいと思います。

初日の最初のプログラムは、ケースカンファレンス2例でした。徳島県立中央病院と亀田総合病院の先生方から症例提示をいただきました。一瞬かぶったように思える臨床経過でしたが、一つは悪性リンパ腫、もう一つは腸腰筋膿瘍を伴った椎間板炎でした。臨床推論を進めながら、様々な鑑別診断を通して多くのパールを学ぶことができました。

その後、特別講演として国立国際医療研究センター病院国際感染症センター長の大曲貴夫先生から『発熱の診方』についてレクチャーいただきました。こういうタイトルからすると、お決まりの内容と思われると思いますが、ところがどっこい。「大曲先生節」にかかると、ここまで奥深いものになるかと、多くのTipsを教えていただきました。10数枚用意しておられましたが1つ1つのトピックが拡がり、たった2-3枚のスライドで終わったこともちょっとしたサプライズとなりました。

特別講演が終わった後はみんなで夕食となりました。
途中、有志の施設がフリータイトルでプレゼンテーションをしてくださり、会場を盛り上げてくださいました。

夕食の後は二次会(同じホテル内でしたが)となり、ざっくばらんな雰囲気のなかリアルなトークに花が咲き、お互いに多くの情報交換をすることができました。

2日目のプログラムは、大曲先生から前日の続きのレクチャーをいただきました。本当にお忙しい中東京から徳島にお越しいただき、十二分にご講演いただきましたことを改めて感謝の意を申し上げたいと思います。

講演の後は、3つのグループに分かれたワークショップとなりました。テーマは「外傷診療」「頸椎X線の診方」「気胸エコー」でした。シミュレーターや画像を用意いただき、非常に分かりやすい内容でした。明日から役に立つ内容でした。ファシリテーターの皆様、ありがとうございました。



こうして昼の12時に全プログラムは終了したのですが、本当に「あっ」と言う間の2日間でした。

今回このようなセミナーの準備・運営してくださった那賀町国民健康保険木頭診療所の小幡史明先生をはじめとした運営スタッフの皆様には多大なる感謝の意を表したいと思います。

来年度は3月に高知で開催される予定です。

中四国で総合医の道を考えられている皆様、もしくは総合医のスキルを身につけておきたいと考えている皆様、是非このセミナーに参加していただければと思います。



























岡山市民病院ケースカンファレンス(2015/03/06)

2015-03-20 23:36:31 | 院内カンファレンス
こんばんは。Dr.Waveです。
送別会と来年度に向けた各スタッフとの会食で食生活が乱れ傾向の日々です。


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3/6の「岡山市民病院ケースカンファレンス」は血友病の症例でした。

血友病単独かどうかは臨床的疑問が残る部分がありましたが、今回は血友病の患者さんがどのようなプレゼンテーションで救急外来や内科初診外来を受診し、どのように診断を進めていくかを勉強しました。そして凝固に関する知識を血液内科のY本先生のコメントも交え皆で勉強しました。

O崎先生、プレゼンありがとうございました。













OCH救急地域連携カンファレンス(2015/3/5)

2015-03-20 23:26:02 | 院内カンファレンス
こんばんは。Dr.Waveです。

毎月第一週の木曜日17:00-17:30は救急委員会を開催しています。
救急外来の受診状況や救急対応状況を全スタッフで把握し、改善点などを議論しています。

その救急委員会の後、隔月となりますが、17:30-18:00に『岡山市民病院救急地域連携カンファレンス』を行っています。

当院の医師、看護師と岡山市の救急救命士とで、ケースカンファレンスやレクチャーを行っています。

多職種カンファレンスであり、「病院前救急」「救急外来診療」「入院後診療」とカテゴリーに分けてディスカッションをできるようにしています。

今回は『低体温』をテーマに2題のケースディスカッションを行いました。
O先生、I内先生、症例提示ありがとうございました。
















市場晋吾先生によるECMOの院内講演(2015/02/24)

2015-03-11 00:52:15 | 院内イベント
こんばんは。Dr.Waveです。

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科地域医療学講座教授で岡山市立市民病院の救急センター長を務められた市場晋吾先生は来年度より日本医科大学に異動されECMOセンターの教授となられます。

2015/02/24は退官記念として「ECMOについての最新の知見」について院内講演を開催しました。多くの院内スタッフが参加されました。

市場先生、4年間にわたる岡山救急へのご尽力のほどありがとうございました。場所を関東に移されても、益々のご健勝とご発展をお祈り申し上げます。

来年度からはセンター長には現副センター長の桐山先生がなり、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科地域医療学講座から引き続き2名の救急専門医が当院救急センターで勤務する予定となっています。










岡山市民病院ケースカンファレンス(2015/02/20)

2015-03-10 23:54:40 | 院内カンファレンス
こんばんは。Dr.Waveです。
来年度がもうすぐそこまで来ています。

2/20の岡山市民病院ケースカンファレンスは、「偶発的にDdimer高値を見つけた場合どのように対応するか」について岸田先生よりレクチャーをいただきました。

Ddimerは様々な疾患で高値となりますが、まず懸念されるのは血栓症です。とくに疫学的に遭遇率の高いDVTとPTEが議論の焦点となります。
造影CTを含んだ精査を速やかに行うか、ヘパリンなどの抗凝固療法を速やかに導入するかのdispositionを検討せねばなりません。

DVTを疑う場合、経過や所見を複合的に評価するCPR(Clinical Prediction Rule)を用いて診断確率を導くため、「偶発的」なDdimer高値と言われると違和感を感じられる方もいらっしゃるかもしれません。「偶発的」Ddimer高値とは、大動脈解離やDICなどの鑑別の際にこれらは認めなかったがDdimer高値だったという状況を示します。

controvesialな領域ではありますが、診療の標準化を目指して文献などを参考に当院でのアルゴリズムを提示されました。今後はデータを集め、アルゴリズムのフィードバックをかけていく予定です。

この日は岡山大学病院で「たすき掛け」研修をしている研修医の振り返りがあり、「2年間専属」研修医のみで行われたので、いつもよりはこじんまりとした会となりました。










研修医OSCE -Resident cup in OKAYAMA- (2015/02/14)

2015-03-10 19:14:26 | 院外イベント
こんばんは。Dr.Waveです。

2015/02/14に『研修医OSCE -Resident cup in OKAYAMA-』が開催されました。

シミュレーターや熟練された模擬患者さんを活用して、研修医が診療を行い、それを評価指導医が評価する「客観的臨床能力試験」です。

岡山と県外を含めた臨床研修施設から23名の初期研修医が集まって行われました。
当院からも3名の初期研修医が参加しました。

当院の総合内科・内分泌科の主任医長の岸田先生も評価指導医として参加されました。
Dr.Waveは今回は見学と写真撮影のみでした。

臨床現場では実践を通して成長を遂げていきますが、シミュレーションながらフォーカスをあてて自己評価できる機会は非常に有意義で貴重だと思います。

初期研修医の皆さん、今回のOSCEの企画・運営をしてくださったスタッフの方にはしっかり感謝しましょう。






















岡山市民病院ケースカンファレンス(2015/02/13)

2015-03-10 02:16:34 | 院内カンファレンス
こんばんは。Dr.Waveです。

02/13のケースカンファレンスは「粟粒結核」と続発性「血球貪食症候群」の一例でした。

今回のケースでは診断に至るまで特に難はありませんでしたが、粟粒結核は診断学的に難しいプレゼンテーションで来る場合があります。

結核自体あらゆる臓器で病態を形成するため、全症状について結核の関与を一度は考えてみることが肝要です。
そして粟粒結核の関与を疑ったら骨髄生検をためらわず行う必要があります。

また結核診療が難しい理由の一つに、慢性的な結核感染で徐々に体力が低下し誤嚥性肺炎など他の疾患を発症して搬送されることがあるということです。
もしくは悪性腫瘍などにより免疫低下が誘発され潜在性結核感染が粟粒結核に至り、そのうえに誤嚥性肺炎などを起こすなど三重に病態を作ることもあります。

診断の基本は、まず一元的に病態を考え(「Occum's Razor」)、一元的に説明がつかない場合や治療経過が合致しない場合に複合的な病態を考えていきます(「Hiccum's Dictim」)。
要は「確定診断は治癒に至って初めて得ることができる」というスタンスをもって、普段から診療に臨むことが重要です。

今回の考察では結核と血球貪食症候群の基本的な知識(疫学や診断、治療など)を盛り込んでくれました。
参加した研修医達は今回のカンファレンスで、結核は「すぐそこにある」疾患であることを再認識してくれたと思っています。


S尾先生、プレゼンテーションありがとうございました。














OCH救命救急 M&Mカンファレンス(2015/02/06)

2015-03-10 01:47:08 | 院内カンファレンス
こんばんは。Dr.Waveです。

金曜日のカンファレンスは2-4回のケースカンファレンスと1回のM&AMカンファレンスで構成されます。

02/06は『OCH救命救急 M&Mカンファレンス』となりました。
今回は「急変時対応の『Informed consent』」について話し合われました。

医療従事者と一般の人の「言葉」の認識や理解の違い、ICの本質、同意書の意義、キーパーソンの考え方、診療のサービス性について、対話の中で各人で考えることとなりました。

今後も医療スタッフ内でICについてお互いに認識を深める機会を定期的に設け、岡山市民病院全体の診療サービスの向上と標準化を図るようにしていく予定です。