岡山市立市民病院 総合診療グループ(ER+GIM)

岡山市立市民病院の総合診療グループである『総合内科』と『救急総合診療科』の日常の雰囲気を伝えていきます。

第24回医師研修セミナー「いざというときの救命のために ~中毒の標準診療~ ~災害医療~」(2015/11/21)

2015-11-30 22:18:48 | 院内イベント
こんにちは。Dr.Waveです。

11/21はNPO岡山医師研修支援機構と当院の救急センターと臨床教育研修委員会の合同による「医師研修セミナー」を開催しました。
鹿児島にある米盛病院救急科の冨岡譲二先生より中毒診療と災害医療について講演いただきました。

まず前半の中毒診療についてです。
中毒は「種類」について言及すれば無数ですが、最初のステップは他の病態と同様に「ABCDE」からです。救命処置を行い、生命管理下に置くことが基本です。
その後は薬剤が同定されている場合とされていない場合に分かれ、同定されていれば特異的な処置と特異的な禁忌を確認後、各処置を行います。薬剤が分からない場合はToxidromeに基づいて原因薬剤の推定し各処置を行います。今回提示していただいたケースは限られていましたが、セミナーを通して中毒診療の考え方と進め方についてしっかり学ぶことができました。

後半は災害医療についてでした。
通常の救急医療と災害医療の違いを学び、歴史から学んで成長することの大切さについても教わりました。

セミナーは最終的に70名の参加者となり、この岡山医師研修セミナーでは最大級の規模となりました。
非常に分かりやすいプレゼンテーションと富岡先生の熱い思いが混ざり、あっという間の3時間のセミナーでした。

講演が終わってからは有志のメンバーで冨岡先生の歓迎会をさせて頂き、そこでも冨岡先生から多くの示唆に富むお話を伺うことができました。

冨岡先生、お忙しい中、本当にありがとうございました。
そして今回の準備・進行をしてくださった運営スタッフの方にも感謝の意を申し上げます。



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米盛病院 社会医療法人緑泉会
http://www.yonemorihp.jp/

NPO法人岡山医師研修支援機構
http://www.ishikenshuushien.com/

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岡山市民病院ケースカンファレンス(2015/11/13)

2015-11-30 21:47:34 | 院内カンファレンス
こんばんは。Dr.Waveです。

11月はセミナーに講義に委員会に忙しい月でした。
最終週末はしっかりと風邪をひいてしまい、自分の部屋で閉じこもって2日間療養をしていました。

さて11/6のケースカンファレンスは学会や講演で多数不在であったため休講としました。1週明けての11/13ケースカンファレンスは「粘液水腫性昏睡の一例」でした。

認知症が背景にある高齢者でしたが、なかなか受診する機会が乏しかったり、受診後フォローのコンプライアンスが不良であったため、診断に至るのに時間がかかり、診断後も治療導入に労力を要したケースでした。

高齢社会となり、疾患によるもの、加齢によるもの、生き方によるもの、認知症によるものなど様々な要素が病態を形成しています。
いわゆる医学的なアプローチの限界とも言える状況になっているなか、どのような診療サービスを提供していくべきかを再度考え直す機会となりました。

A野先生、症例提示のほど誠にありがとうございました。






救急搬送事例検討会in岡山市立市民病院(2015/11/05)

2015-11-12 11:22:37 | 院内カンファレンス
こんにちは。Dr.Waveです。

11/5に「救急搬送事例検討会in岡山市立市民病院」が開催されました。
岡山市消防局と岡山市立市民病院救急センターが2か月に1回開催している合同症例検討会です。

今回は「救出までに時間を要したバイク事故の一例」と「肺塞栓症の一例」でした。

「バイク事故でどのような場合に重症化し選定病院に制限がでてくるか」や「呼吸困難の事例でどのような情報が病態診断に寄与するか」など、病院と消防局で意見交換を行い、救急の連携をより強化していきました。

H本救急救命士様、F谷救急救命士様、O田先生、Y本先生、事例提示のほどありがとうございました。






















OCH救命救急 M&Mカンファレンス(2015/10/30)

2015-11-07 22:47:21 | 院内カンファレンス
こんばんは。Dr.Waveです。

10/30はM&Mカンファレンスでした。

発熱患者を外来経過観察する際、重症化する場合を想定してどのような対応をとることが望まれるかというテーマでした(勿論診察時に重症である場合は即入院なのですが、診察時には重症ではないが経過次第で重症化する場合があります)。

帰宅前の予知としての重症化兆候のスクリーニング、帰宅後患者さんが気軽に問い合わせできる電話対応、患者さんが再診を考えることできる具体的な症状の提示、帰宅時パンフレットの作成、重症化して再診に至った場合の初診医へのフィードバックシステムなど様々な意見があがりました。

患者サイドに立って考える視点が重要であることを皆で再確認しました。

O田先生、症例提示ありがとうございました。







岡山市立市民病院 2015年度前期CPC(2015/10/19)

2015-11-04 08:54:23 | 院内カンファレンス
おはようございます。Dr.Waveです。
日常業務と来年度研修プログラムの準備と講義の準備、研修の課題対応と大忙しです(ありがたい限りです)。



10/19に「岡山市立市民病院 2015年度前期CPC」が開催されました。

全身多発性の肉芽腫の一例と悪性リンパ腫の治療中に亡くなられた一例でした。
生前の画像や針生検で診断がつかなった部位の診断がついたり、潜在病態が診断できたりと、病理カンファレンスでは様々な知見を得ることができます。

普段臨床診療を行うにあたり、病理テクニックでしか分かり得ない領域が存在することを「常に」念頭に置きながら、診断と治療を進めていくことが肝要と考えています。

M本先生、O山先生、O田先生、大学病理学教室Drの方々の準備・進行のほどありがとうございました。