大分発のブログ

由布・鶴見やくじゅうをメインにした野鳥や山野草、県内四季折々の風景などアウトドア写真のブログです。 

ハナシノブとオオヤマレンゲほか

2022-06-12 18:11:00 | 季節の花と山野草
くじゅう男池近くでクモキリソウ。2022.6.12


なかなか良い状態でした。

花のアップ

同じ場所でウメガサソウ

この場所では初見ですが20株ほど咲いていました。

男池に移動


花後のヤマシャクヤク


ヤマルリソウ

珍しい花でもないようですが初見です。

ヨツバムグラ


バイケイソウ


「九重野の花の郷」でオオヤマレンゲ。



お手軽なので、ここ3年ほどここで鑑賞。

木が低いので目の前で見れます。


花数は昨年の半分以下。


レンリソウ



咲き始めたハナシノブ







ほかにはイブキトラノオくらい。


タデ原を覗いたけれどあまり咲いていませんでした。










思考の原則

2022-06-12 00:22:00 | 哲学
以下は古代ギリシャに端を発する伝統的な思考パターンです。

 同一律

  論理学で矛盾律,排中律とともに三大原理と呼ばれるものの一つ。〈自同律〉,〈同一原理〉ともいい,この原理は,主語と述語の関係を基軸にした伝統的論理学では〈AはAである〉と定式化され,自明な*命題の代表例。
 百科事典マイペディアの解説

例 犬は犬である。
 

「あるものはあり、ないものはない」 バルメニデスの名言
 

 矛盾律

 論理学の法則であり、アリストテレスによれば「ある事物について同じ観点でかつ同時に、それを肯定しつつ否定することはできない」こと。

  
  アリストテレス
例 
彼は生きていると同時に死んでいることはできない。

 排中律

 形式論理学の用語。 あるものについて,その肯定と否定とがある場合,一方が真ならば他方は偽,他方が真ならば一方は偽であり,その両方のどちらでもない中間的第三者は認められないという論理法則をいう。 「第三者拒斥の原理」とも呼ばれる。その一般的形式「全ての判断は真または偽である」 これはライプニッツの非常に単純な定式化である 。(排中律wiki) 

「全ての判断は真または偽である」 ライプニッツ

 

  

*アリストテレス論理学において命題は、主題の叙述するものを肯定または否定する、特定の種類の文である。アリストテレス的命題は「全ての人間は死ぬ」「ソクラテスは人間である」というような形を取る。(命題wiki)

  • 同一律

    「AはAである。」

  • 矛盾律

    「Aは非Aでない。」

  • 排中律「AはBか非Bかのいずれかである。」


 (ある、ない) (肯定、否定)(真、偽)といったように、古典論理学では、二つの概念を対立させて扱います。この二分性が西洋型思考の特徴になっていて、それは「二元論」とか「二項対立」とか呼ばれ、同一律、矛盾律、排中律はそこから派生したものです。


 二元論(にげんろん)

•多元論の一つで,一元論に対する。 世界や事象を,二つの相互に独立の根本原理によって説明する立場。 神話や宗教では,光と闇,天と地,善神と悪神,神と被造物など。 哲学史上では,プラトンやアリストテレスの形相と質料,デカルトの精神と物質,カントの理性と感性などの対立にみられる。(百科事典マイペディアの解説)

•二元論とは、世界や事物の根本的な原理として、それらは背反する二つの原理や基本的要素から構成される、または二つからなる区分に分けられるとする概念のこと。例えば、原理としては善と悪、要素としては精神と物体など。二元論的な考え方は、それが語られる地域や時代に応じて多岐に渡っている。(二元論wiki )

 二つの対立概念に分けるとき、そもそも、その二つの概念が互いに相手の補完になっていなければ論理そのものが成り立ちません。

 

二項対立

2022-06-12 00:21:00 | 哲学
 動と静、生じることと滅すすること、有と無、これらは二項対立の関係にあるといわれていますが、それに関する記事や解説をいくつか選んでみました。 

二項対立 dichotomy

 二項対立(にこうたいりつとは論理学用語の一つ。二つの概念が存在しており、それらが互いに矛盾や対立をしているような様のことを言う。元々は一つの概念であったものを二分することにより、それを矛盾や対立をする関係へと持っていくことを二項対立と言うこともある。

 陸と海、子供と大人、彼らと我々、臆病者と英雄、男らしさと女らしさ、既婚者と独身者、白と黒、運動と静止、明と暗のように、相対立する一対の概念を二項対立という。 (二項対立 wiki)

 この解説には違和感がありますね。陸と海が対立し、子供と大人が矛盾する云々とは考えにくいのでwikiの解説は疑問。

 つぎはデジタル大辞泉の解説 
 
✧二項対立(dichotomy)

 論理学で、二つの概念が矛盾または対立の関係にあること。また、概念をそのように二分すること。内側と外側、男と女、主体と客体、西洋と非西洋など。二分法。

 内と外が対立し男と女が矛盾しているとは考えにくいのでこの解説も疑問。

 これも難しい言葉をつかってますがこちらのほうがよいと思います。

 ✧対概念(ついがいねん)

 互いに対照的な要素を持ち、一方が言及される場合には自ずと他方の存在が前提されている、といった関係の概念。対をなす二つ一組の概念。
     「実用日本語表現辞典 」

*調べると「dichotomy」は二つに分ける、分類する、くらいの意味で、対立とか矛盾の意味はあまり含まれていないようです。単なる分類、区別、あるいは差異くらいの意味合いの言葉だと思われます。対立を強調する、「二項対立」というより比較の対象によって使い分けできる「二項関係」のほうが関係を考える上ではよいと思います。

やや難しい言葉を使ってますがこれなら納得。

✧反対概念

 論理学で、同一の類概念に属する概念のうち、その内包上最も対立度ないし差異の大きな概念。例えば、白と黒の関係。両者の間に灰色という中間の概念が介在する点が矛盾概念と異なる。

 内包はある概念がもつ共通な性質のことを指し、外延は具体的にどんなものがあるかを指すものである。 これらは互いに対義語の関係をもつ

デジタル大辞泉

対義語・反対語辞典
対義語・反対語・反意語・反義語とは、意味の上で互いに反対の関係にある語をいう。「善」⇔「悪」のように全く反対の概念を表す語を反対語、「右」⇔「左」のように、組になる語を対義語と区別することもある。

 わたしとしてはこれが一番よかった。

✧はんたい言葉

 




 矛盾概念には両者の中間にあたる概念がなく、反対概念には中間の概念があるので区別できます。

○✕  ○(△)✕
生死  生(病老)死
生滅  生(住異)滅

 二項対立の考え方を解消する方法のひとつに弁証法があります。「正」「反」の対立関係から、より高次の「合(ジンテーゼ)」が導かれることを、ヘーゲルは「アウフヘーベン」という言葉を用いて説明します。
 たとえば男を「正」とするなら女が「反」なります。これを結びつけると夫婦になります。さらに子供が生まれると家族になります。アウフヘーベンには高次にすると同時に保存するという意味があります。男女、子供と老人を含む概念としては「家族」という概念があります。そして男、女、子供、老人という個々の存在はそのまま保たれています。各自がその性質を保ちながら統一されるのがアウフヘーベンです。

 弁証法的にみると、陸と海はつながっています。子供と大人もつながっています。彼らと我々も臆病者も英雄も同じ人間です。男と女は結びついているもの、やがて結ばれるものです。白と黒は連続しています。運動と静止、明暗も連続しています。

 内と外はつながっています。男と女は結びついています。主体と客体も切り離せません。西洋と非西洋だけは矛盾概念です。

 このようにすべてのつながっているもの、結びついているもの、連続しているものを分断するのが二分割思考、二項対立、二元論です。では、二項対立の反対は何でしょうか。量子力学の概念ですがこれかな。

✧相補性

 相補性とは、光や電子の粒子性と波動性や、古典論における因果的な運動の記述と量子論における確率的な運動の記述のように、互いに排他的な性質を統合する認識論的な性質であり、排他的な性質が相互に補うことで初めて系の完全な記述が得られるという考えのことである。

✧相補関係

 複数の人や物事が、互いに相手を非常に重視する関係にあること 。緊密な関係、2つで1つ、一心同体、相補的な関係、相補的関係、互いを補い合う関係、2人で1セット等
Weblio類語辞書

これで決まりですね。


✧表裏一体

 相反する二つのものが大もとでは一つであること。また、二つのものの関係が密接で切り離せないこと。

 表裏一体とは、「密接に結びついていて決して切り離せないこと」を意味します。 コインの表と裏は本来別々の面であっても、決して切り離すことはできないことから、二つのものが密接に結びついた関係にあるなら、それは一つであるという考えのもと用いられる言葉です。

 表裏一体の類義語・対義語 類義語には、決して分けられないという意味の「不可分」などが挙げられます。また「陰と陽」などの考えかたも表裏一体と同じだといえます。
 また対義語には「二律背反」が挙げられます。互いに矛盾し、決して交わらない二つのことを指す言葉です。

 なんのことはない、人間が表裏一体そのものでした。
    
  
  画 ルネ•マグリット