かいぼりした井の頭池で、久しぶりにカイツブリの雛が孵った。
5月10日のカイツブリ
私が井の頭池でカイツブリの子育ての様子を初めて観たのは2003年5月のこと。雛の愛らしさ、世話をする親鳥のかいがいしさに、すっかり魅了されてしまった。
その後、毎年のように子育ての様子が見られていたのだが、次第になぜかうまく育たなくなり、2010年2月というとんでもない時期に子育てして1羽が育ったのを最後に、子育ての様子は見られなくなってしまった。
カイツブリを個体識別して観察していた井の頭かんさつ会の田中さんは、井の頭池に外来生物が増えたことがその原因ではないかと推測した。
井の頭池は、ブラックバスやブルーギル、ミシシッピアカミミガメがたくさん増え、カイツブリの餌となる小魚(主にモツゴ)やエビなどを食べつくし、大きなブラックバスやアカミミガメは雛を直接襲うような脅威にもなっているようだった。
NPO法人生態工房さんが光が丘公園で行ったかいぼりの報告は、その推測を裏付けるものだった。光が丘でも外来生物が増えるとカイツブリが子育てしなくなり、かい掘りした後はすぐに子育てが始まったそうだ。
そして今年、井の頭池のかいぼりが行われ、かい掘りした後の池に在来魚などが放流されたとたん、かいつぶりが営巣を始めたのである。
カイツブリが子育てできる池に戻したいというのが、かいぼりの目的の一つだったのだが、あまりにも予想通りで、びっくりするぐらいだった。
親は、雛たちに次々に餌を採ってきては与えている。いったい何を与えているのだろうか。
何人かのカメラマンの方々と一緒に、写真に写った獲物をチェックすると、テナガエビ・トンボのヤゴ・小さな小さな小魚(モツゴの稚魚だろうか)、そして小さなザリガニのハサミも写っていた。
池の上には、今まで見たこともない量のアメンボが浮いているが、それも食べているようだ。写真に撮ると、白い点々が写るのは、ユスリカだろうか。
池からは、約200匹いた大きな鯉やフナも捕獲されて他の池に移されたので、カイツブリの雛は、広い池を何恐れることなく泳ぎ回り成長していった。
5月16日の雛
餌をもらう
その後、私自身はアオゲラやコチドリの方に気をとられて、あまり観察しなかったのだが、そこで、悲劇が起こった。
6月上旬、親鳥のオスが、事故死してしまったのだ。
雛たちはどうなるのだろうと心配したが、すでにかなり大きくなっていたので、なんとか自立することができた。
6月26日の雛
仲良く2羽で泳ぎながら、上手にもぐったりもしていた。
7月16日の雛
すでに縞々模様がなくなっている。
その後、たまに池の隅にいるのを目撃したりもしたが、いつのまにかいなくなった。
飛べるようになって、別の場所に移っていったと思いたい。
このようにして復活した井の頭池でのカイツブリの子育ては、その後さらに予想を超えた展開となる。
つづく
5月10日のカイツブリ
私が井の頭池でカイツブリの子育ての様子を初めて観たのは2003年5月のこと。雛の愛らしさ、世話をする親鳥のかいがいしさに、すっかり魅了されてしまった。
その後、毎年のように子育ての様子が見られていたのだが、次第になぜかうまく育たなくなり、2010年2月というとんでもない時期に子育てして1羽が育ったのを最後に、子育ての様子は見られなくなってしまった。
カイツブリを個体識別して観察していた井の頭かんさつ会の田中さんは、井の頭池に外来生物が増えたことがその原因ではないかと推測した。
井の頭池は、ブラックバスやブルーギル、ミシシッピアカミミガメがたくさん増え、カイツブリの餌となる小魚(主にモツゴ)やエビなどを食べつくし、大きなブラックバスやアカミミガメは雛を直接襲うような脅威にもなっているようだった。
NPO法人生態工房さんが光が丘公園で行ったかいぼりの報告は、その推測を裏付けるものだった。光が丘でも外来生物が増えるとカイツブリが子育てしなくなり、かい掘りした後はすぐに子育てが始まったそうだ。
そして今年、井の頭池のかいぼりが行われ、かい掘りした後の池に在来魚などが放流されたとたん、かいつぶりが営巣を始めたのである。
カイツブリが子育てできる池に戻したいというのが、かいぼりの目的の一つだったのだが、あまりにも予想通りで、びっくりするぐらいだった。
親は、雛たちに次々に餌を採ってきては与えている。いったい何を与えているのだろうか。
何人かのカメラマンの方々と一緒に、写真に写った獲物をチェックすると、テナガエビ・トンボのヤゴ・小さな小さな小魚(モツゴの稚魚だろうか)、そして小さなザリガニのハサミも写っていた。
池の上には、今まで見たこともない量のアメンボが浮いているが、それも食べているようだ。写真に撮ると、白い点々が写るのは、ユスリカだろうか。
池からは、約200匹いた大きな鯉やフナも捕獲されて他の池に移されたので、カイツブリの雛は、広い池を何恐れることなく泳ぎ回り成長していった。
5月16日の雛
餌をもらう
その後、私自身はアオゲラやコチドリの方に気をとられて、あまり観察しなかったのだが、そこで、悲劇が起こった。
6月上旬、親鳥のオスが、事故死してしまったのだ。
雛たちはどうなるのだろうと心配したが、すでにかなり大きくなっていたので、なんとか自立することができた。
6月26日の雛
仲良く2羽で泳ぎながら、上手にもぐったりもしていた。
7月16日の雛
すでに縞々模様がなくなっている。
その後、たまに池の隅にいるのを目撃したりもしたが、いつのまにかいなくなった。
飛べるようになって、別の場所に移っていったと思いたい。
このようにして復活した井の頭池でのカイツブリの子育ては、その後さらに予想を超えた展開となる。
つづく
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