本丸
桜門(さくらもん)と竜虎石(りゅうこいし)
本丸への正面入り口が「桜門」です。
桜門へと向かう土橋の左右は「空堀」となっています。
桜門周辺が上町台地の中で本来一番高く地盤が堅かったため、
地下水の水脈のある深さまで掘ることが難しく、空堀になったよう
です。豊臣時代の大阪城もこの部分はやはり空堀でした。
桜門の両脇に「竜虎石」があります。
右側 ーーー 「竜石(たついし)」
左側 ーーー 「虎石(とらいし)」
雨が降ると石の表面に、右側には竜の姿が、左側には虎の姿が
浮き出ると言われています。赤枠で囲んだ部分がそうです。
実際に見た人がいるかどうかは未だにきいたことがないですが・・・
参考本の著者も何度も雨の日に通りましたが、
見たことがないと言っています。
竜虎石は、中国にある四神思想から、
北は亀の形をした玄武(げんぶ)、南は朱雀(すざく)という鳥、
東は青竜(せいりゅう)、西は白虎(びゃっこ)、
この4っつの動物が4っつの方角を守るという考えです。
それに基づいた命名らしいです。
大阪城本丸の正門がこの桜門ですが、秀吉の時代にもこれと
近い位置に門があり、門前に桜並木植えられていたため
「桜門」と呼ばれました。
その名前が徳川大阪城にも、継承されたのです。
『大阪城ふしぎ発見ウォーク』 :参照
大阪城天守閣主任学芸員:北川 央