津軽版を送ってくださった堤さんから写真が届きました

大地にどっかと根を張り、
天を掴むほどに大きく枝を広げるナラの大木。
でも始まりは、小さな小さな一粒のドングリ。
そう、最初はこんなにもか弱く小さかった。
堤 勝彦

大地にどっかと根を張り、
天を掴むほどに大きく枝を広げるナラの大木。
でも始まりは、小さな小さな一粒のドングリ。
そう、最初はこんなにもか弱く小さかった。
堤 勝彦
これはナラの木ではありません。ブナの木です。植物学的にいえばわりあい近い仲間です。日本では雪深い奥山に立派な林があり、私たちを感動させます。これは数少ない太平洋側のブナ林といってよい宮城県金華山のブナです。今回の被災地のひとつです。ブナ林はふつう標高800mくらい以上にあるのですが、ここのブナ林は標高100mくらいある特異なものです。そんなブナ林も春の強風で倒れることが多く、林はすきまが多くなっているのですが、この木はまわりにブナの木がなくなって孤立しています。
ブナではありますが、今の私には「ナラの木」と重なって見えます。「孤高」ということばにふさわしい姿です。独りになっても黙って立っている。ブナもまた強い木だと思います。
2011.9.16

ブナ 2008年10月27日 宮城県金華山
ブナではありますが、今の私には「ナラの木」と重なって見えます。「孤高」ということばにふさわしい姿です。独りになっても黙って立っている。ブナもまた強い木だと思います。
2011.9.16

ブナ 2008年10月27日 宮城県金華山
北海道の知人から大きなコナラの木をみつけたと知らせてもらいました。日高地方で直径が70cmくらいあったそうです。木の中ほどで大きくY字状に分かれています。昔何かがあったのかもしれません。周りの木が細く見えますが、われわれが雑木林で見る木よりはよほど太いはずで、それだけにこのコナラがいかに立派かわかります。写真では木の大きさというのはなかなか表現できないものですが、ワイドレンズをつかって見事に表現されていると思います。上が5月で、下が9月のようすです。



台風が近づいていた日、コナラの梢が大きく揺れ、コナラの葉の裏側が意外なほど白い色を見せて揺さぶられていました。風に飛ぶ葉がありましたが、写真では捉えられませんでした。でも「ナラの木」の詩のように、枝が折れることも、まして樹皮がはがれることもありませんでした。この程度の風など平気なのだなと思いました。

狭山丘陵

狭山丘陵
慣れてくると花がなくても、葉がなくても、木の名前がわかるようになる。コナラとミズナラを樹皮で見分けるのはむずかしいが、冬芽を見ればわかる。クヌギは独特の樹皮をしているからすぐわかる。この内側に厚いコルク層があるので、火に強いらしい。

クヌギの樹皮 東京都町田市

クヌギの樹皮 東京都町田市
「写真」というくらいだから、ものを正確にうつしとるわけで、その意味ではカラーのほうが正確なはずなのだが、樹皮に限っていえばときにモノクロのほうが「正確に」表現できるような気がする。

クヌギの樹皮


クヌギの樹皮