ニュージーランド・ラグビー:オフ・ザ・ピッチ

ラグビー王国からのそのまんまレポート。子どもラグビーからオールブラックスまで、見たこと感じたことをお送りしています。

モモンガとマジックハンド

2005-12-27 | プレーヤー
12月に入ったとたん、新聞のスポーツ欄からラグビー関連の記事が消え、本当に、
「OFF~~~~~」
という感じです(悲)

ニュースはなくても思い出なら振り返れないほどたくさんあります。その中でも鮮明なところで、
「モモンガ・マソエ」と「マジックハンド・ジェイソン
な~んてのも。・・・と私が勝手に言ってるだけですが(素)

2人ともグランドスラム・ツアーでオールブラックス・デビューを飾ったナキ・ボーイズ
「タラナキ?NPCで下から2番目のぉ?」
選ばれた時には誰もが思ったであろう、地味~な存在だった2人。

このポジションには、「NPC後半の粘りでそのまま黒ジャージ?」と思われた、オタゴの7番ジョシュ・ブラッキーと4番トム・ドネリーのコンビが来るのではないかと思っていたのに!

しかし、セレクターたちは見抜いていたんですね~。グランドスラム・ツアーが始まるや、この選抜に異論を唱える人はいなくなり、
ジョシュ・ファンの私ですら黙りました。(ごめん、ジョシュ)

リッチーの代わりなんて誰にも勤まりっこない。」
と、ざわつく周囲を一気に黙らせた男、それがクリス・マソエです!新人なのに、グランドスラム・ツアーの初戦、ウェールズ戦に先発。41:3の圧勝をがっつり支えました。

(中央がマソエ。右手前がリッチー、奥がジェイソン。左がロドニー、手前のクルクルヘアーがアンガス。グランドスラム・ツアー出発当日の練習にて→)

その後も、頭痛で大事を取ったリッチーに代わってツアー最大の山場、イングランド戦にも先発しました。この試合はそれまでの2試合と違い、現地で人選を行った即席チームで戦ったため、練習もままならないまま本番に。しかも、オールブラックス3人にイエローカードが出るというワイルドゲームでしたが、大変なプレッシャーの中、23:19で逃げ切りました。

いずれの試合でもマソエの落ち着きぶりには驚嘆しました。
唯一、「あっ!」と思ったのがイングランド戦。イエローカードが出たプロップ2人の身代わりに(そのままではスクラムが組めないので)、20分近く引っ込んでいたマソエ。やっとピッチに戻ってホッとしたのもつかの間、今度は自身に3枚目のイエローカードが@@

さすがにこの時は無念さを隠し切れず、試合時間も残り3分しかなかったため、指のテーピングを外しつつ、顔を伏せながら憮然とした表情でピッチの外へ出る姿が印象的でした。思わず、
「ご苦労さま。大丈夫、絶対勝つから!」
と声をかけたくなるほどでした。

なぜイエローカードなのか客観的にも判然としない状況だったせいか、余計に虚しかったことでしょう。
で、彼がなぜモモンガなのかというと・・・。

あ~っと、あまりに長いので続きは次回に。(つづく) 


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