ニュージーランド・ラグビー:オフ・ザ・ピッチ

ラグビー王国からのそのまんまレポート。子どもラグビーからオールブラックスまで、見たこと感じたことをお送りしています。

西のネズミ、東のネコ

2006-04-27 | スーパー14
「信じられないかもしれないけど、クルセイダーズが20:8で負けてるんだけど。」
と、夫が言いに来たのは夜中の12時半にならんとする時間でした。

「スーパー14全勝中のクルセイダーズ対全敗中のフォースとの試合だなんて、クルセイダーズのボロ勝ちで終わりでしょう。相手が誰でも手を抜かないチームなんだから。」
と高をくくって、その日に限ってテレビの前にいませんでした。いつもはどんな試合でも、時間がある限り見ていたのに・・・

リビングに飛んでいくと、前半戦が終わったところでした。信じがたいことに、
本当にクルセイダーズが負けてる―― 
テレビは何度も前半のトライシーンを写し出していました。堂々としたフォース。輝くライトブルーのジャージが目にしみるようです。

ウェスタン・フォースは、オーストラリアは西部のパースを本拠地にする今年からできた新チーム。パースはイギリス人たちが「ダウンアンダー」と呼んだ「地球の裏側=オーストラリア」という表現そのもののような場所。当初から発展の中心だった東部から広大な砂漠を隔てた反対側。しかもその下の方、大陸に引っかかるような位置にある街。

前の週に見に行った対ブルース戦では39:8で負け、ブルースが自信を取り戻す踏み台となり、練習相手のようだった彼ら。
「今週の相手はフォースか。勝って4点、ボーナスポイントももらって1点と、シメシメ・・・」
と、相手チームのファンをほくそ笑ませてきたチーム。
まるで負けるために試合をしているかのような、弱さにさえ印象のないチームでした。

その彼らがクルセイダーズの前に立ちはだかったとは!
このチームで唯一みんなが名前の言える15番カメロン・シェパード(ワラタスから移籍)が先制トライ。自分でキックも決めて7:0とリード。すぐにクルセイダーズの8番モーズ・トゥイアリイがお返しのトライを決め7:5。しかし、ダニエル・カーターはキックを外します。
(↑ブルース戦の時は黄色のセカンドジャージで)

「へ~、フォースもなかなかやるじゃん。」
この時点でテレビの前の大多数の人たちはソファーにもたれながら、大差がついたまま面白みがないまま終わるより、ちょっとは期待させてくれるフォースを褒め、
「まっ、そうは言ってもネコにいたぶられるネズミだよな。」
と思っていたことでしょう。
(つづく)

ニワトリの次はハートで!

2006-04-26 | スーパー14
スーパー14も第11週を終え、
書いてみたいことは山のよう。

全敗のフォースが全勝のクルセイダーズにまさかの引き分け、
あのリッチー・マッコウが顔面蒼白でインタビューを受けてました。
ブランビーズのマット・ギトーが来年からフォースに移籍して
「年間200万ドル男」
になるそうで、キウイプレーヤーもソワソワソワソワ。
そのブランビーズにハリケーンズは負けてしまい、みんなちょいイラ。

でもでも、ど~にこ~にも時間がなく残念無念TT

というのも、今週から2週間のコースに通い始め、朝出て行ったら2時過ぎまでかかり、ランチを食べたらもう3時@@ という生活に。
たかが2週間。
されど2週間。
(シーズン中ですからね~)

「書いてる時間はなくても、テンプレくらい・・・」
と、1分で変更してみました。
「ラグビーにニワトリねぇ~」
と自分で選んでおきながらずっと気になってたキャラ系から、
「ハッ、ハートですかい?意味不明な“Thank you”なんてメッセージ付きでぇ?」
という気もしなくはないオブジェ系に。

ラグビーとなんにも関係ないことにかけちゃ、前のとどっこいどっこいなんですが。
ちょっと気分転換ということで・・・
時間を見つけて、ぜひぜひまた戻ってきま~す!

最後に一言!
フォースは勝ってましたよ(断言)。
終了間際のビデオ判定になったあのトライ、
映像を何回も何回も流してましたが、あれのどこがノートライと?
ラグビー番組のコメンテーターたちもいっせいに首をかしげるばかり。
「歴史的瞬間」を作るのが怖かったんでしょうね、あのレフリー。
見たかったな、その瞬間。

スーパー14第10週 ハリケーンズ戦-ジェイソンのうさぎトライ

2006-04-20 | スーパー14
一昨日からの続きです。
先週のハリケーンズ、ハイランダーズ戦では9本のキックのうち7本を外し、肩に力が入ったぎくしゃくした試合展開で、意外にも苦戦していました。
これにはちょっとした訳が・・・。

しかし、後半15分、ジェイソン・イートンがフリーボールをひょいっとトライ。
本当に「へっ?」てなもんでした。
トライの瞬間、どアップになったジェイソン、両肘をグラウンドに突きながら顔の前で外側に向けた両手の指を口の両脇でクルっと折り曲げ、
前代未聞の猫ポーズでニッコリ! 
招き猫が両手で招いてる状態☆_☆
思わずチカラが抜けました。

ジェイソンと言えば、2トライを決めて大活躍だったフォース戦の時も、
ヘナラ~とした妙なガッツポーズを編み出し、
話題になりました。(このブログでだけですが)
しかし、今回はあれを超える大胆ポーズ♪ 
最近、ポリネシアン系ラガーの間で大流行の「十字架+投げキッス」ポーズが霞みました。
(セブンスでもバンバンやっててちょっと安売り気味だったし)

「十字架じゃなくって、これからは招き猫ね!」
と、感動してると、
「ママ、これ猫じゃないよ。バニーラビットだよ。」
と9歳になったばかりの息子が、横で冷静に言っています。
えぇぇ?うさぎぃ? 

「だって、今はイースターじゃん。だからバニーラビットなの!」
と、目からウロコがバリバリ剥がれるようなことを言うじゃありませんか! 
確かに先週末はイースター休暇で4連休。試合があったのは連休2日目の土曜日でした。さすが香港生まれ、英語教育オンリー。いくら海外生活22年といえども純ジャパの親とは発想が違います。

「なぜ、イースターにうさぎなのか?」という論議はここでは置いといて、(「なぜサンタクロースにトナカイなのか?犬ぞりじゃいけないのか?」というような話だと思います。まっ、いにしえからのイベントの小道具ということで)
(←可愛いのでうちでは1年中使っているアルツベルグのイースター食器。ここにもイースターエッグを持ったバニーラビットが)

かくしてジェイソンのポーズは一瞬にして、『猫⇒うさぎ』となりました。

とにかく15:13と逆転。イエローウォールにカチッとスイッチが入った瞬間です。
その10分後には、
「珍しいですね~。ジェイソン・イートンがハーフバックやってますよ~」
と解説者が言ったとたん、球はホントの9番ピリ・ウィープに渡り、ここで彼が上手く抜け、
「こういう場にはオレっきゃない!」
の14番、今シーズン冴えまくりのロメ・ファアタウがガッツリ後を引き受け、3歩でトップスピード。
もう誰も止められず、4本目のボーナス・トラ~イ!

最後にイサイア・トエアバがもう1本トライを決め29:13の大差で勝利! 最終的にはトライ5本と大漁豊作でした。外した7本のキックが決まっていたら、どーなってたんでしょうね? 結局、ハリケーンズは33ポイントで3位。四強入りをより確実にしました。

ジェイソンの逆転トライとそれに次ぐうさぎポーズでチカラが抜けたのは、大いに意味があったのです。というのも、ハリケーンズは試合のあったハイランダーズの本拠地カリスブルック(ダニーデン)では、
1996年以来つまり10年来、1度も勝ったことがなかったのです。
前半の動きの硬さ、雑な試合運びは、そんな負い目の反映だったのかもしれません。
そのチカラを骨抜きにしたのがジェイソンだったかと・・・。

苦しい過去の生き証人、タナ・ウマガが自らジンクスを断ち切るように先制トラ~イ!
「96年?ボクなんかまだ14歳。中学生だってば。」
そんなの無視、無視と、ジェイソンがひょいっと、逆転うさぎトラ~イ!(中高一貫校のNZでは14歳は一応高校生なんですが)
「オレなんかまだサモアにいたもんね~♪」
とロメが他人事のようにトラ~イ!(うそうそ´。`;彼はサモア代表でもウェリントン生まれです)
「オイラなんかまだ10歳。小学生だもんね~♪」
とイサイアがダメ押しの追加トラ~イ!

こうしてジンクスは粉々に打ち砕かれたのでした。

負けたハイランダーズは22ポイントでシャークス、チーフス、ブルースと並んで6位となったものの、すでに10試合を終えており(他の3チームは各9試合)、四強入りの望みは完全になくなりました。10番ニック・エバンスなどケガ人の多さに泣かされ、シーズン中といえどもホープの7番ジョシュ・ブラッキーをコモンウェルス大会(英連邦のオリンピック)のセブンス戦に惜しげもなく貸し出し、見事NZに金メダルをもたらしてくれたことは絶対忘れません。
ありがとう、ハイランダーズ!

ひぇ~、ハリケーンズだけでこの長さ@@
ハリケーンズ > チーフス > クルセイダーズという、天下御免のクルセイダーズ軽視。
ファンのみなさま、すいませ~ん(ササササっ)

スーパー14第10週 ハリケーンズ戦-訳ありの試合

2006-04-18 | スーパー14
昨日はクルセイダーズ戦とチーフス戦の話をしましたが、UPしたエントリをよくよく見て、
「どこの世界に天下のクルセイダーズよりチーフスの話の方が長くなるブログがあるかな」
と、自分でも可笑しくなってしまいました。しかも、クルセイダーズの話で出てくる選手は、
ブラッド・ミカだけ。
「誰ソレ?」
と言われても、キラ星を集めたようなチームにあっては文句の言えないドラフト選手。

世界最高の7番と言われるリッチー・マッコウの「リ」の字も、国の至宝となりつつあるダニエル・カーターの「ダ」の字も出て来ないなんて、やっぱり素人ブログ。書いてる本人も先が読めませ~ん。

それでも、4年半も続いているNZ移住日記「さいらん日和」 (去年11月からブログ化)よりも、
このラグビーブログの方がアクセスの多い日がけっこうあって、驚きです☆_☆
う~ん、世の中、不思議がいっぱい@@
たくさんのご訪問、本当にありがとうございます。ラグビー強し、です。

さて、前置きが長くなりましたが昨日の続きです。

ハリケーンズ対ハイランダーズ戦■29:13
前半はお互いミスが目立ち、キックもボロボロ、ハリケーンズの7番クリス・マソエにはペナルティーの多さから早々に警告が出るなど、なんだか雑~な印象の試合。テレビ解説者の、
「なんてsloppy(ずさんな、だらしない、ルーズな、粗雑な、いい加減な、でれでれする:英辞郎より)な試合なんでしょう!」
という感嘆に思わずうなずいてしまいました。

「ハリケーンズはこれだけオールブラックスを揃え今年は戦績も悪くないのに、10番ニック・エバンスのいないハイランダーズにここまでてこずるってどういうこと?」
と、ビックリ@@ 
しかし、これにはちょっとした訳が・・・。

そんなモヤモヤにもケガからカンバックしたタナ・ウマガの先制トライでちょっと晴れ間が。しかし、10番ジミー・ゴパースがまったく不振で、キックが決まらないばかりか、バックパスならぬ世にも珍し~いバックキックなんかやって、もーガタガタ。けっきょく、13:5と力強さはないもののハイランダーズのリードで前半終了。

後半はジミーに代わって夫が「ヤンキー」と呼んで気に入ってるデビッド・ホルウェル登場。
リーゼントっぽいヘアスタイルといい、マッチョなハリケーンズのポリネシアン軍団に囲まれると、優男(やさおとこ)に見えるところといい、都会で花開くことなく故郷で終わった往年のロックンローラーという雰囲気。

「これでキックも決まるだろう♪」
とホッとしてたら、甘い甘い。ハリケーンズですからね~、安心なんかさせてくれません(笑)
せっかく最年少オールブラックの15番イサイア・トエアバが2本目のトライを決めたのに、デビッドはゴールキックを外し、計2本のキックをフイに。

50メートルのペナルティーキックでは、とうとう9番ピリ・ウィープまで借り出され、本人、
「なっ、なんでオレが?」
という浮かない表情のまま、「今シーズン初」という練習してないのがアリアリのキックを一発・・・
もちろん外れました。
(キックはね~、6割男なんだよ、オレ。特に今シーズンは標高の高いチーターズのホームで高山病になったり、「謎の熱」に苦しめられたりなんだから、カンベンしてよ~→)

こんなにチャンスがあるのにスコアは13:10のままTT
(あまりにも前置きが長すぎて~、つづく)

スーパー14第10週 クルセイダーズ戦とチーフス戦

2006-04-17 | スーパー14
ニュージーランドは今日までイースター・ホリデーの4連休でした。
「だからナニ?」ということはありません。スーパー14の試合は通常通り、サクサク進められました。ブルース対フォース戦以降、テレビ観戦した試合をサラッと振り返ってみます。

クルセイダーズ対チーターズ戦■53:17
「クルセイダーズが50点取るのは間違いないだろう」と思っていたら、本当に間違いありませんでした(笑)アーロン・メイジャーなど主力選手を数人休ませ、多少戦力を落としてきたものの、そこはさすがにクルセイダーズ、戦力に遜色ないのは立派です。

意外だったのは、最初から果敢な攻めできたこと。
このチームはいつも前半で様子見、後半でジリジリっ~と追い上げ、まったく疲れもミスもないまま、気がつくと大差で勝っているという、不気味にして底力のほどを見せ付けるチームなのですが、今回は前半からガンガンきました。これはチーターズ側も「見誤った」と認めるところで、後半戦に焦点を合わせてきた彼らは大いに外されました。
クルセイダーズは余裕で全勝を守って1位、チーターズは10位。

個人的には5番ブラッド・ミカが良かったです。
彼はNPCの所属はオークランドですが、スーパー14はドラフトでクルセイダーズに行っています。しかし、誇り高き赤ジャージを着るとなると、走って走って走って、さらに走らないといけないので、本当にどんどんプレーが洗練されていく感じです。オークランドの青白の段柄ジャージ(そうでなくても太って見える横縞!)でモサモサぁ~と走ったり、ラインアウトで重そぉ~にリフティングされたりしていたのとは雲泥の差。
一回り大きくなって、じゃなかった、一回りほっそりして帰って来てね♪

チーフス対ストーマーズ戦■30:20
「これはチーフスで決まりでしょう!いくら緊張感が80分持たないチームでも・・・」
と思っていましたが、前半は14:7でストーマーズのリード。新聞に「ブルドーザー」「破壊マシーン」と好き放題に褒められている(これでも´▽`?)シオネ・ラウアキが珍し~くケガで休場しているのも、ちょぉぉっとばかり心細いか?

まとまりがない割には、それを補うほどの個人技もなく、形勢が不利になってくると途中で投げ出さんばかりにメルトダウンしてしまうのがチーフス。

応援だけはピカ一でも、ファンがプレーするわけじゃなし・・・

(←何世代にも跨る熱い応援。子どもが多い球場には未来を感じます)

しかし、先週のチーフスは違いました。
チーム全体に妙な落ち着きがあり、ホームのハミルトンではないマウント・マウンガヌイの地方球場にやってきた選手とファンの間には、強い自信が立ちこめていました。相変わらずカウベルがガランガラン鳴り響き、ピッチを取り巻く黒いツナギにアフロヘアのおニイさんたちが応援の音頭を取り、マスコットが走り回り・・・どこにあっても、とってもチーフスでした♪
(初めて見た時はギョッとしてもだんだん愛くるしく見えてくる、不思議なマスコット。ホントにお人形がほしいよ~♪→)
(チーフスの熱い応援についてはコチラをどうぞ)

「このままメルトダウンするよりもガツンと一発、行きそー♪」
と、観ているこちらまで、期待ムンムン。今年は特別にハリケーンズを応援していますが、そうでなければ常にNZチームびいきですからね~、相手がNZ以外のチームとなると俄然応援に力が入るってもんです。

予想通り、後半は全体がぐっと締まり、ミスも少なく、キックも決まり、トライも2本決まって、
いぃ~感じ♪ 
時間が経つにつれ、どんどん自信をつけ、波に乗っていくのがわかりました。こうなると、ストーマーズには付け入るのが難しく、終了まであと10分というところで比較的簡単なペナルティー・キックを外してしまったところで、「勝負あり!」という感じでした。

実際、その直後にチーフスが3本目のトライ+キックを決め、得点差を10点と広げ、ストーマーズは得点7点差以内で獲得できるボーナス・ポイントも逃してしまいました。
チーフスは22ポイントで、シャークス、ブルース、ハイランダーズに並んで6位。
これに23ポイントのブルスも加え、本当にどんぐりの背比べ。

しかし、四強はクルセイダーズ、ワラタス、ハリケーンズ、ブランビーズでほぼ決まりのようで、どんぐりたちがここから頭ひとつ飛び出るのは、自力ではかなり難しそう。
でも、何が起きるかわからないのが勝負の世界。
まだまだわからないですよ~(えっ?わかる´▽`?)

「ハイランダーズ対ハリケーンズ戦」「ワラタス対ブランビーズ戦」は、また次回。(つづく)

女性の健康に1日1ラガー?!

2006-04-15 | その他
日本在住の女性読者の方から、先日のエントリ「社長ラガーの練習方法」
に対し抱腹絶倒の「女性版練習方法」メールをいただきました。この、“いとをかし”ぶりをみなさんと分かち合いたいので、ご紹介させていただきまーす。ハンドル名がわからないので、ここでは勝手に「JCルーキーさん」と呼ばせていただきますね。
(この名前にピンときたアナタは相当なニュージーランド・ポリネシアン・プレーヤー通!)

みことさま
ジョギング、頑張っていらっしゃるんですね。
(私のジョギングに関してはコチラをどーぞ byみこと)
私も、ただいま、減量中です。筋肉を引き締めるためにジムでマシントレーニングをしています。
先日の「男性向けのトレーニング」からヒントを得て、次のような実験をしてみました。

エアロバイクで、65回転/1分、心拍数120回/1分を保つ
     ↓
 心拍数が安定したら、
     ↓
(雑誌を読んでいるフリをしながら)写真を1分間見つめ、心拍数の変化をみる。
実験対象にした写真と結果は、次のとおりです。

■俳優代表=ジョニー・デップ
「パイレーツ・オブ・カリビアン2」のジャック・スパローのプロモ写真を選んでみました
 →心拍数は124にアップ  (さすが、セクシー俳優!?)

■スポーツ選手代表=ジェリー・コリンズ
ブルーズ戦のトライシーンを選んでみました
 →心拍数は131にアップ!! (恐るべし!!!)

■デザート代表=いちごのショートケーキ
白いお皿にのった、おいしそうなショートケーキ(*^-^*)
 →心拍数は119にダウン (アップするかと思っていたのに)

■花代表=桜
先週末に自分で撮影したもので、川沿いの桜並木です
 →心拍数は115にダウン (癒されました^^)

“性的興奮”云々はおいといて、、、
心拍数が上がって血液の循環がよくなれば、健康にはよいはず…。

ということで、
パワフルなラガーの写真を毎日10分間見つめ続けることをお奨めします(爆)。

ちなみに、上の写真を5秒間見つめ→レッグプレスの限界に挑戦!
などということもやってみました(変なヤツです)。
やっぱりこれもジェリーが効果的。
90Kg台まで記録が伸びました。

次回は、別の競技の選手でも試してみよう。。。
(カッコ内のコメントはJCルーキーご本人のもの)

おぉぉぉ!あの秋の実り、黄金の稲穂カットのジェリー・コリンズで心拍数131@@
う~ん。これはかなり効いてますね~(笑)
JCルーキーさん、ありがとうございました♪ 特に斬新な比較(ケーキや桜まで@@)は、なかなか参考になりました。レッグプレスの限界っていうのもなかなかツボでした。(私もあのマシーンはお気に入り)

「頭の中、パワフルなジェリーで、ウ~~~ン(マシーンで踏ん張っているところ)」
と、
「頭の中、はかなげなピンクの桜で、ウ~~~ン(同じ)」
じゃ、やっぱり力の入り具合、変わりそう(笑)
しかし、90kg台ってスゴいな~。

誰が効果的?
ということで、オールブラックスを中心に「実験向き」選手を目的別に選別してみましょう。



ジェリー系見たまんまの「パワフル・マッチョ系」だと、
同じくハリケーンズのマア・ノヌ    (ツタンカーメン・メイクで老若男女問わずスゴい人気)
チーフスのシオネ・ラウアキ    (ポジションは違うけれど、マアに匹敵する破壊マシーン)
クルセイダーズのモーズ・トゥイアリイ    (ストイックな坊主頭が修行者風な知的マッチョ)
の3人なんていかがでしょう?

「そこまで濃くなくても」と言うアナタへの、「アーバン・マッチョ系」では、
ブルースのルーク・マクアリスター  (去年のライオンズ戦で衝撃のオールブラックデビュー)
クルセイダーズのリコ・ギア    (「佐川急便かリコか?」と言われる、“飛脚走り”が華麗)
ブルースのダグ・ハウレット    (自分のブランドを持つオールブラックでは一番の都会派)
などは?この辺だと、日本人の間でもけっこう人気が高そうです。

「ポリネシアンより白人!」というかなりの多数派向けの、「正統ヨーロピアン系」では、
クルセイダーズのリッチー・マッコウ  (性格ワルそうですが、ルックスと技で十二分にお釣が)
クルセイダーズのダニエル・カーター  (絶大な人気と実力で、キックを蹴り出す左足は国宝級) 
チーフスのバイロン・ケラハ      (俳優顔負けの役者ぶりでラガー引退後もばら色?)
バイロン以外のふたりはラグビーを観ない人にも人気があります。

ここまでは「心拍数アップ組」ですが、
「心拍数ダウン組」となりそうな「癒し系」では?
ハイランダーズのジョシュ・ブラッキー(我慢の人。フランケンシュタイン系ルックスに癒される?)
ハイランダーズのニック・エバンス (キッカーだけれどキックが入るとついホッさせられる癒し系)
ハリケーンズのジェイソン・イートン (2.02mの長身がまず癒し。「一家にひとりはロックを」の彼)

以下の3人は、
心拍数が上がるか下がるか、とことん下がるか、結果が読めない「出たとこ勝負系」´。`A
ハリケーンズのタナ・ウマガ  (素顔で京劇ができそうなこのルックス、心拍数はどっちへ?)
ハイランダーズのアントン・オリバー    (う~ん。癒しを超えてどこまでも下がりそうな?)
クルセイダーズのアーロン・メイジャー  (ダン・カーターのお守り役、女房役は癒しを超える?)

「健康第一」ですからね、社長ラガーばかりでなく、女性もいろいろお試しくださ~い(笑)
JCルーキーさん、からだを張っての実験(?)本当にありがとうございました。またの実験結果を楽しみに♪ しかし、体重47キロだなんて羨ましいです。私は中学以来、そんな体重、目にしたことがありませ~んTT

青い竜、今週も快調

2006-04-14 | スーパー14
行ってきました、「ブルース対フォース戦」。

試合はいつものイーデンパークではなく、ノースショアにあるノースハーバー・スタジアムでした。なぜそんな所でするかと言うと、ブルースの下にはフランチャイズと呼ばれる3つのNPC(地域代表)チーム、オークランド、ノースハーバー(通称ハーバー)、ノースランドがあります。
ノースハーバー・スタジアムは名前の通りハーバーの本拠地なのです。

(←新しいものの資金不足もあってかなりローカルちっくなスタジアム。男性が集まるこの手の場所には珍しい「資生堂」の広告。写真は座席のない学生スタンド。雨の日はちょっとツラいです。経験者語る´▽`)

去年のNPCはオークランドが優勝したのにもかかわらず、今年のブルースには驚くほどたくさんのハーバーの選手がレギュラーとして出ています。
(屋根があるのも片側だけ。大きな試合をイーデンパークに取られてしまい、非常に苦しい台所事情のよう。そのためにも強くなって集客力を上げるのが命題なんだそうです→)

これは、
1) オークランドの選手にかなりの負傷者が出ている
2) ハーバーはNPCで準決勝まで進み、粒よりな選手を揃えている

ということが理由のようです。

例年であれば、ハーバーからのレギュラー組はオールブラックスの1番トニー・ウッドコック、10番ルーク・マクアリスターくらいなものでした。ところが今年は、

4番 グレッグ・ロウリンソン (スタメン定着でアリ・ウィリアムズとコンビに)
6番 トロイ・フラベル     (日本帰りの元オールブラック。危険なプレーヤーで有名)
8番 ニック・ウィリアムズ  (ケガをしたジャスティン・コリンズの代わり)
12番 ルア・ティポキ     (チーフスにドラフトされたサム・トゥイトゥポの代わり)

がレギュラーで出ており、他にもケガをしたブルース選手の代わりに、

13番 アントニー・トゥイタバケ     (ベン・アティガの代わり)
14番 ヴィリアム・ワカセドゥアドゥア (ダグ・ハウレットの代わり)

が数試合連続で出場し、よくよくピッチを見ると、
「半分がハーバーの選手ぅ@@」
というほどでした。

しかも、今シーズンは初戦から9番のポジションをノースランドのジョン・セニオ(クルセイダーズの9番ケビン・セニオの弟)が務めています。(オークランドの9番、手術後のデイビッド・ギブソン、初戦で頭を強く打ったスティーブ・ディバインはともに休場中)

本当に今シーズンのブルースはオークランドの選手を中心にケガ人の山!
他にもオールブラックのジェローム・カイノがシーズン最初から術後の療養で休養中。アンガス・マクドナルドも全治半年というケガをしてしまい、休場中。

ケガ人が出るたび、普段は一緒に練習していない選手で埋めてきたわけですから、混成チームもいいところ。しかも、急なメンバーチェンジでなかなか息が合わず、今年のブルースが勝ちに行けないチームとなってしまったのも、ある意味仕方がなかったのかもしれません。
しかし、勝負の世界には言い訳はありません。
勝ちは勝ち。負けは負けです。
キビシイですよね?

ハーバーの説明が長くなりこれで終わってしまいそうですが、今日のフォース戦。
来週からの南アフリカ遠征を控え、かなり抑えた戦力で臨みましたが39:8と圧勝しました。
青い竜の瞳こと、ルークの華麗にして力強い采配が再びカギを握りました。

実際の試合運びはブルースがグイグイ押していくというよりも、フォースの緩いディフェンスをついて得点を積み上げたという感じでしたが、負け癖がつき、すっかり自信を失くしていたチームが、遅ればせながら勝ちに行くチームへと体勢を整えようとしているのを強く感じました。立て直しを支え、自ら先陣を切っているのがルークです。

試合開始後11分で彼が初トライを決めたのは、その典型でしょう。
パスしてよし、蹴ってよし、当たってよし。
たくさんのカードが次々と切れる実力とフィジカルと度胸。そして、チームを勝利に導く天賦の才と精神力。先週のストーマーズ戦以降、メディアがこぞって、
Class player (ワンランク上の選手)
と褒め称えていたのがよくわかります。

今夜は特に、彼らのホームでの試合ということも追い風だったでしょう。
ハーバーでキャプテンを務めるティポキはハットトリックまで決めて大喝采でした。これで6トライのうち4トライがハーバー勢@@
ハーバーでスーパー14の試合があるのは1年に1度なのでファンもさぞや大喜びだったはず。
(←今夜のためだけに描かれた「スーパー14」のロゴ。色が鮮やか)

これでゲーム感覚をより確実なものにし、アウェイの南アフリカでいい戦績を残して!

社長ラガーの練習方法

2006-04-10 | クラブラグビー
夫はとあるクラブチームの「プレジデント」というチームでラグビーをしています。

名前はカッコいいのですが、まぁ、平たく言えば、年齢制限、体重制限がなく、ついでに技術も問わない・・・というのが、「プレジデント」です。必然的に集まってくるのは、こういう人とか


こうい人とかで


試合ともなれば、ピッチに鳥がいっぱい舞い降りてきてゆっくりその辺をほじくり返し、なにやらついばんだりしています→ 

ボールも選手も大きく動かず一所で固まっているので、ピッチの大半はガラ~ンという状態。
「閑古鳥とはこのことか!」
と思わずうなずいてしまいました。

彼らは別に、全員が全員、社長業をやっているわけではないのですが、かなりの人が会社のエグゼクティブや自営業者のようです(超ぉぉぉぉ~~零細ですがうちも自営業)。昼間はしれっとスーツに身を包みシティーを闊歩してたりするんでしょうが、土曜日ともなればビール腹やひざ小僧を堂々と出し、ラグビーパンツにハイソックス(本当はストッキングと言います)を履いて、泥んこになって走り回っているという、
まぁ、人畜無害の愛すべき万年青年たちです。

年齢・体重に制限がなく、技術も問わず、仕事はそこそこ忙しいらしい彼ら、練習はピッチでからだを動かすのではなく、もっぱらバーで口を動かす(=飲んで、しゃべって)というのが“お約束”。それでいて、土曜日ともなれば堂々と試合をするんですから、戦績だけは聞かないであげて下さい。

そんな彼らに新たな練習課題が課せられました!
「これが我々の新しいトレーニング方法だ。1日1時間は必要だろう。」
というメッセージとともに送られてきたその課題とは?

この写真を1日10分見つめるというもの・・・
(クリックすると拡大できます。トレーニングしたい方どうぞ)
「マジかよ~」
と言う、そのこアナタ。まぁ、聞いてあげて下さい。

一緒に添付されてきた新聞記事によれば→、イギリスのお堅い学会誌に発表された、ドクター・カレン・ウェザービーによるドイツでの最新調査結果によると、男性が1日10分、女性の胸を見つめ続けると、ジムで30分間エアロビをするのと同じくらい健康にいいんだそうです。

200人を対象にした5年間の調査の結果(マジですよ~@@)、“busty beauties”(「巨乳美人」ですかね?)を楽しんだ人は、楽しまなかった人に比べて、
血圧が下がり、
心臓病が少なく、
脈拍数が少なくなった

そうです!

ドクター・ウェザービー(女性ですよ@@)は、
「性的興奮は心拍を上げ、血液の循環を良くする。」
「胸を見ることが男性をより健康にすることは疑いようがない。」
「1日数分そうすることで、脳卒中や心臓発作のリスクを軽減できる。」
「これを長く続けることで、男性は平均4、5年寿命を延ばすことができる。」
と、もうもう男性にとっては女神のよう!

で、先ほどのメッセージ、
「これが我々の新しいトレーニング方法だ。1日1時間は必要だろう。」
に戻ると言うわけです。

こんなメールが“月曜日の朝10時57分”に送られて来るって、
プレジデントたち、平日なにしてるんでしょうね?
胸なんか見なくても、長生きするよ、アナタたち!(含む:夫)

竜の瞳

2006-04-09 | スーパー14
昨夜もイーデンパークに出向き、「ブルース対ストーマーズ戦」を見てきました。
再び南アフリカ・チームで、先週みたいにガラガラなのかと思いきや、少し早目に出たにもかかわらず、スタジアムからかなり遠いところにクルマを停めざるを得ないほどの混み方で、意外や意外。さすが先週のブルス戦で「負けなかった」ため(詳細はコチラで)、ファンも気合を入れて観に来てるんでしょうか?

試合の方ですが、ご存知のように連勝でした。
先週の一番の感想として、
今、彼らに欠けているのは「自信」じゃないかと思います。
と書きましたが、今週、特に後半戦、彼らは自信の片鱗をつかんだように思います。
それをリードしたのは紛れもなく、10番ルーク・マクアリスターでしょう。

前半のブルースは、先週は哀しいほど決まらなかったラインアウトの好調もあって、手堅い試合運び。しかし、波に乗っているという風でもなく、相手のペナルティーの多さなどにも助けられ13:6で折り返し。
先週同様、単に「負けていない」状態でした。
この辺の器用な展開は、マルチタレントで再び司令塔の10番をサクサク務めた、 イサ・ナセワらしい感じがしました。
しかし、「負けない」から「勝つ」に変わるためには、何かが足りないのです。

後半早々、イライラが募ってきたストーマーズに2枚もイエローカードが出、その直後、ブルースの新キャプテン、ケビン・メアラムがしっかりとトライを決めたものの、それ以外はむしろ押されがちで、もっけのチャンスを得点に結びつけることができませんでした。しかし、そこで崩れてしまうことなく、ゲーム展開をガラリと変えたのが、イサの代わりに10番に入ったルークだと思っています。

あごの骨折、肩のケガと、今シーズンは立ち上がりからケガに泣かされて来た彼がピッチに出るや、急にブルースラインがピシッと締まったような錯覚を覚えました。14番に下がってピッチに残ったイサも、なんだか水を得た魚のように一層軽やかに見え、
画竜点睛――
竜の絵にとうとう最後の瞳が入り、いよいよ動き出した――
そんな感じがしました。

特にルークが何か特別なことをしたと言うわけではないのですが、
「ミスらないように、負けないように」
と、用心深くプレーをしてきたチームに、竜の息吹を吹き込み、
「自分のプレーをして、勝ちに行こう!」
と自信の炎をめらめらと燃え上がらせたようです。

そうなれば、話は早いというもの。もともと、
star-studded (スター軍団)
と呼ばれているチーム。精巧な機械にたっぷり油が差されたも同然。
最終的にトライ4本を決め、今シーズン初のボーナス・ポイントまで取っての勝利。
(14チーム中、ボーナス・ポイントを取っていなかったのはブルースだけでした)

「これがオールブラックスの10番なんだろうな。」
試合後の夫の感想に同感でした。ルークに率いられ、チームが一段上に上ったようでした。彼のオールブラックス・デビューは12年に一度しかない、去年のライオンズ戦。しかも、ルーキーとは思えない安定したプレーとキックでチームを勝利に導いたその実力。今、ブルースが最もほしいのはこんな勝ちに行く司令塔なのでは?
(試合後のイサとルーク。ふたりで話し込んでました→)

イサは本当にそつがなく、とんでもないプレッシャーの下でも本当に良くやったと思いますが、やはり別のポジションの方が向いているように思います。(本人は専任のポジションがほしいところでしょうが)チームとしても、彼のマルチタレントぶりを活かす方法がもっとあるように思います。

今の時点で、イサがスーパー14クラスだとしたら、
タセサ・ラヴェアはNPCクラスなのかもしれません。
タセサは、先週はベンチで出番がなく、今週はとうとうベンチ入りもできませんでした。辛いところですが、国内選手権のNPCと強豪3カ国で争われるスーパー14では、それほどレベルが違うということを、改めて思い知らされました。

さて来週は、そのルーク、同じくオールブラックのトニー・ウッドコック、12番ルア・ティポキ、今年人気のニック・ウィリアムズやアントニー・トゥイタバケなど、NPCではノースハーバー所属の面々のホームである、ノースハーバー・スタジアムでのフォース戦。

今週の自信がどうつながるか、しかと見届けてきます。

クリス・ジャックの相棒は?

2006-04-05 | プレーヤー
ドンドンドンドン、ドンどこドン・・・・
(↑地団太踏んでる音TT)

今日はせっかく、ここでも何度か登場している情報通の友人がブルースの練習の見学に誘ってくれたというのに、私、熱を出して寝てました。
午後には下がりましたが、練習は午前中TT
行かれませんでした~(ガクッ)
ちょっと予定続きで、「ここで悪化させられない」という事情もあったんですが、本当に残念TT

情報通さんは本当にサービス業が天職のような、親切+気配り+忍耐の人で(私にはどれもないです)、
「そろそろブログの写真が切れるだろうから。」
という、温か~いお言葉付きのお誘い、ありがたかったです(再びTT)

話は変わって、スカイ・テレビが
「クリス・ジャックの相棒に最もふさわしいのは?」
と視聴者にアンケートをとったところ、
1位はジェイソン・イートンでした~☆
得票率、なんと60%@@ スゴ~い支持率。
ここでもひつこく、ひつこく彼を取り上げてますが、遠い親戚のおニイさんが有名になるようで、
ウレシです(惚)

取ってよし、
走ってよし、
タックルよし、おまけに、
トライまでしちゃう、2.02メートルのルーキー。
先が楽しみですぅ。
(↑去年のグランドスラム・ツアー出発直前の練習にて。ケガをしていたアリがいないのは偶然なんですが´。`A
左からジェイソン。今はヒゲもじゃでキリストみたいです@@ 
中央がかぶり物が大好きなジェームス。
右が大御所クリス。先週のハイランダーズ戦では片耳が真ん丸くなるほど腫れてましたがプロのド根性で戦い抜きました)

ロック界一の宴会男、アリ・ウィリアムスはブルースが不振なこともあって厳しい立場に。
ジェームズ・ライアンはハイランダーズ全体のがんばりが認められている感じです。
これはチームメートのトム・ドネリーにも指摘されてますが。

ジェイソン関係の今までのエントリはこちらで。
「清き一票を!」
「モモンガとマジックハンドⅢ」
「ナキ・ボーイズ」
「ジェイソンを根堀り葉堀り」
「オールブラックの秘密練習」
「オールブラックスのパスポート」

魂のセブンス

2006-04-03 | セブンス
今年の「香港セブンス」のカップ戦の決勝は、イングランド対フィジーでした。
ニュージーランドでは国営の地上波が、毎年「香港セブンス」をライブ中継しています。NZは準決勝でフィジーに敗れ、その時のフィジーを観て、並々ならぬ意気込みを感じ、
「もしかしたら、フィジーが勝つかも。」
と思っていました。先月終わったばかりの英連邦のオリンピック「コモンウェルス・ゲーム」では、フィジーはイングランドに敗れ、NZはそのイングランドを制して連続優勝していました。

手に汗握る20分。
試合は前半、フィジーにイエローカードが出たこともあり、イングランド優勢でしたが、後半の終了間際、フィジーは24:19と新星ウィリアム・ライダーのトライで逆転するものの、ゴールキックを外します。しかし、勢いに乗った彼らには鬼気迫るものがあり、
「もうワントライ!」
と誰もが思い、彼らもそう思っていたことでしょう。

その矢先、事件が起きました。
フィジー選手の一人が肘から手首にかけての腕を折ってしまったのです。全身の体重をかけた腕がぐにゃりとなるのがテレビに映るほどの大骨折です!セブンスの精神であり、フィジーのキャプテンでもプレーヤーでもある、今年38歳のセルヴィの苦渋に歪む顔が、大写しになりました。

イングランドは動揺するフィジーの不意をつきトライ。ゴールキックも決めて26:24と逆転。優勝を決めました。その瞬間、
“England, you got everything!”(イングランド、あなたたちは何でも持ってるじゃない!)
という言葉が、思わず口をついて出そうでした。肩を落とすフィジーの選手たち。こちらまで涙ぐみそうでした。

去年の「香港セブンス」はIRB主催の4年に一度のワールドカップでした。優勝したのはフィジー。試合後のセルヴィのインタビューは今でも忘れられません。

「フィジーのみんな、どこにいるんだい?優勝したよ。これはキミたちのためだよ。ボクらにはなにもない。経済支援も、なにもかも。みんな海外へ出て散り散りだけど、がんばっているキミたちのためにこれを贈るよ。」
(セルヴィ。ウェリントン・セブンスにて→)

本国ではテレビどころか、ラジオの前でみんなが優勝の吉報とセルヴィのメッセージに涙していたことでしょう。彼は以前、あるインタビューで、「香港セブンス」がフィジー人にとってどれだけ特別なものか、ラグビーの海外試合と言えば今でも香港であること、ラガーにとってセブンス選手に選ばれて香港に行くことがどんなに栄誉あることかを、とくとくと語っていました。
「15人制よりセブンス、しかも香港なんだ。」
と言う言葉は真実でしょう。

オールブラックスで活躍するような超一流選手を数え切れないほど輩出していながら、フィジーの15人制は資金不足で常に青息吐息なのです。お金がないため海外でのテストマッチ(国対校試合)にも行かれないほどで、昨年のNZでのテストマッチもNZ側がかなりの資金援助をしていました。

そんな彼らの夢、「香港セブンス」。
そこで目の前にした優勝を逃してしまったのです。

しかもフィジーは今年に入って早々、政情不安に見舞われ、
「すわ?クーデターか?」
という一触即発な状態でした。ほとんどのセブンス選手が軍人なので、彼らの身分は常に軍の意向を反映し、非常に政治的、かつ不安定なものなのです。そんな中で、すべてを黙らせるためには勝ち続けるしかないのです。

しかし、負けてしまいました。すべてを持っているイングランドに。

でも、みんなはあなたたちを忘れないよ。
魂のセブンスを見せてくれる、白いウォリアーズを。

黄色い青二才

2006-04-02 | スーパー14
昨日はすべての予定を投げ打って(うそうそ´。`A)、夕方5時からスーパー14のハリケーンズ対クルセイダーズ戦を観ました。観るまでは、
「今年一番の大勝負?」
と期待満々。例年はひいきのチームもないまま万遍な~く応援しているのですが、今年はハリケーンズに並々ならぬ肩入れ中。
「ここは何としても全勝中のクルセイダーズに“待った”をかけてほしい・・・」
と思っていました。

しかし、結果は20:11と、クルセイダーズが余裕で全勝を守りました。
個人技を超えたチームプレー、
基本に忠実な安定した試合運び、
正確なキック
と、クルセイダーズの勝因を挙げていったら切りがありませんが、何よりも秀でていたのは、
精神力とプライド
じゃないかと思います。

クルセイダーズが大人なら、ハリケーンズは元気のいいティーンエイジャーでした。
踏んでいる場数、選手の足並みに多大な差があるのは歴然でした。特に試合が膠着し、攻めても攻めても堅いディフェンスを突破できなくなるや、黄色いジャージ軍団のフラストレーションがグィ~ンと上がっていくのが手に取るようにわかり、
「なんだかヤ~な予感」
と思っていたら、いきなりオールブラックでもある3番ニーミア・ティアラタが、あろうことに7番リッチー・マッコウの首をグッとしめて離さないじゃありませんか!他にも、
「よっしゃ!」
と周りで身構えてる黄色ジャージが何人か@@

この時点で負けを覚悟しました。
こういうことがあると、試合の流れってなぜか変わってしまうものです。
去年のスーパー12のブルース対クルセイダーズ戦で、カルロス・スペンサーがいきなりダニエル・カーターに襲いかかり、リッチーが必死で止めに入るのを目の前で見たとき、
「カルロス、終わったな。」
とはっきり思い、本当に彼はそれを最後にシーズン途中でいなくなり、2度と青ジャージを着てグラウンドに立つことはありませんでした。

あの時の想いにも似た寂寞感。
残酷なまでの精神力の差。
どんなに個人技で勝ってもどうしても超えられないチーム力。
クルセイダーズは何枚も上手でした。

ニーミアの一件の直後、今後はオールブラックでも中堅に入る6番ジェリー・コリンズが、ボールをリッチーの首筋に向けて投げつけるのを見て、
せっかく買ったTAB(ラグビーくじ)が紙くずになったのを自覚しました。

青いよ、ハリケーンズ!
イエローカードが出なかったのに感謝しなきゃ。

ここにタナ・ウマガがいたら、みんなを集めて喝を入れることもできたでしょうが(ケガで休場中)、新キャプテン8番ロドニー・ソオイアロにはそこまでの統率力はなかったのでしょう。むしろ年齢的にちょっと上の7番クリス・マソエあたりの方が、メルトダウンしてきた士気に砂を噛む思いだったのでは?

5番ジェイソン・イートンが飄々としながらも相変わらずの活躍で(新聞も絶賛)、
15番イサイア・トエアバが兄貴たちの動揺を尻目に手堅かった(来年はブルースでしょうが)
のが、せめてもの救いでしょうか?

どうかこの悔しさをバネに四強入りを果たし、再びクルセイダーズの前に立ちはからんことを!