ニュージーランド・ラグビー:オフ・ザ・ピッチ

ラグビー王国からのそのまんまレポート。子どもラグビーからオールブラックスまで、見たこと感じたことをお送りしています。

ミスティー・ナイト

2006-05-27 | スーパー14
信じがたいほどの濃霧の中で行われた、2006年スーパー14の決勝戦。
応援していたハリケーンズは1トライ1ゴール差、19:12で負けました。

グラウンドが見えない観客が、スタジアム観戦をあきらめてスポーツバーに向かったというほどの霧。15台のテレビカメラが必死で追っても、誰も何も映し出されない場面が何度もあり、ライブ中継で観ているはずなのに、ラジオ中継を聴いているようでした。

強烈なライトを受けた霧は途方もなく立ちはだかる壁のようだったでしょう。
霧の夜の運転を思い出してみてください。走っても走っても超えられない壁、あんな感じじゃなかったかと思います。両チームとも遠くからキックされた、突然視界に飛び込んでくるボールを苦労して取ったり、取り逃したりしていました。

どちらにとっても、敵はこの悪天候だったかもしれません。

寒さや雪に強いクルセイダーズも、
大雨や強風はお任せのハリケーンズも、
やさしく、しっとり、濃く、深く包まれ、決して逃れられない霧に手を焼いたことでしょう。
(←今日の「NZヘラルド」より)

しかし、ハリケーンズが霧の中で見失ったものはボールばかりではなかったようで、どうしても一枚岩になり切れない、小さな自我がペナルティーを誘い、その度にダニエル・カーターのスパイクが非情なキックを決め、点を積み上げていきました。

濃霧の中でも燦然と輝くトロフィーを目の前にしながら、
どうしても届かなかった夢――。

この悔しさから何かをつかめれば、霧の向こうに灯りを見出せれば、イエローウォールは来シーズンもこの大舞台に舞い戻ってくることでしょう。

来年はぜひ、「ケーキティン」(彼らの本拠地、ウェストパック・スタジアムの愛称)
でこの日を迎えよう!

ミスティー・ナイトのミスティー・レイン
ミスティー・アイで見つめるミスティー・メモリー


3ヶ月半の長い長い感動をありがとう!

勝敗を分けたかもしれない、当日のディナーメニューについては、
コチラをどーぞ。

決勝戦はこのメンツで!:クルセイダーズ

2006-05-26 | スーパー14
明日の今頃はもう結果が出ているかと思うと、ドキドキドキ☆

黄色いものが目の前で動くと興奮してしまうので、困っています。
闘牛の牛みたい。。。
普段は憎たらしい阪神タイガースの小旗までいとおしく思えます。
(阪神ファンでしたら、ごめんなさい)

(究極の黄色いもの→)

・・・というメールを読者の方からいただきました。ありがとうございます♪
(大丈夫ですよ~、阪神でも巨人でも。野球は全然見ませんので・・・笑)

この切ないような気持ち、今年はよぉぉ~くわかります。ケーンズのサポータージャージを買っとくんだった、と今さら後悔してます。
ホントに不思議です。今までどこもひいきのチームがなく、満遍なく応援していたというのに。それくらい、今年の彼らは違うんでしょう!

さて、続きです。(ホッ=3 よかった、続いて)

クルセイダーズ 
1. ワイアット・クロケット (キャンベルに代わって決勝戦スタメンに)
2. コーリー・フリン    (大活躍で再びオールブラック返り咲き?)
3. グレッグ・サマービル  (いいですね~、彼の安定感、好きです♪
4. クリス・ジャック    (この笑顔、この実力、ナンバーワン・ロック)
5. ロス・フィリポ     (なんとなく憎めない雰囲気で子どもに大人気)
6. ルーベン・ソーン    (クルセイダーズにこの人あり!でしょう)
7. リッチー・マッコウ   (異例のABキャプテン就任記者会見はさすが!)
8. モーズ・トゥイアリイ  (あの独特ガニ股走りでタックルできない?
9. ケビン・セニオ      (AB当確と言われたエリスのケガで返り咲き)
10. ダン・カーター    (押しも押されぬ10番!今や人間国宝級?)
11. スコット・ハミルトン (彼がマオリと言われても´▽` 急成長株!)
12. アーロン・メイジャー (今シーズン冴えまくり。天敵ノヌを迎撃?
13. ケーシー・ラウララ   (スタメンに華麗な返り咲き。AB復帰も?)
14. リコ・ギア      (佐川急便かリコか?飛脚走りで今日も行く!)
15. レオン・マクドナルド (今シーズンは向かうところ敵無しの冴え!)

新星アンドリュー・エリスの準決勝でのケガは痛かったでしょう、本人もチームも。
「今シーズンでのオールブラックス入りは当確」
と言われていたので、残念。その分、ホントは若い(余計なお世話?・・・笑)
ケビン・セニオががんばりまっす!

ところで質問です。このメンツでケビンがケガをしたらどうなるでしょう? 
もちろんリザーブには超若手のスティーブン・ブレットが入ってますが、準決勝のブルス戦でもチラリとそうなったように(あの時はアンドリューがケガ、ケビンが出血の手当て)、ダン・カーターが9番に入って、10番にカメロン・マッキンタイヤーが入るそうです! ホントにダンって万能なんですねぇ@@

もうメディアは明日のNZ対決の話で持ち切りです!
「マッスル VS マインド」
だなんて、あのね~´。`A <ケンカ売ってる?そこの「NZヘラルド」!

しかし、決勝戦が終わって一晩寝たら、今度は日曜午前11時(日本の8時)から、
オールブラックス(39人)
ニュージーランド・マオリ(26人)
ジュニア・オールブラックス(26人)
のメンバー発表でぇ~す@@ 
総勢91人の大量発表!
(スーパー14のNZ全5チームのスタメン全員より多いんですよ~@@)

あ~、これもドキドキもの☆

誇り高きニュージーランド・マオリの試合はテストマッチではないものの、彼らはジュニア・オールブラックスよりも高い位置づけで、誰が選ばれるか大いに注目されてます。毎年結成されるわけではないのでお楽しみも倍増。
「えぇぇぇぇ??この人、マオリだったのぉ?」
という意外な発見もお楽しみの一つです(笑)

昨日の敵は今日の仲間・・・
ということで、黄色ジャージや赤ジャージを黒ジャージに着替えて91人が一堂に会するわけですが、ここから試合のピッチに立つまで、まだまだセレクションのハードルを潜り抜けていくわけです。

でもジェリー・コリンズがインタビューで言っていたように、
「明日の結果がどうあれ、クルセイダーズの連中と飲むぞうっ!」
っていうこの見上げたプロフェッショナリズムとスポーツマンシップ、
好きです(惚)

きゃぁあ!そんなこと言ってるうちにあと17時間です!

決勝戦はこのメンツで!:ハリケーンズ

2006-05-25 | スーパー14
更新していなかった間のアクセス状況をしげしげと見てみたら、
更新しててもしてなくても、アクセス数が変わらない
という事実を発見してしまいました!
改めてその間もご訪問くださってた方々にお礼申し上げます&ごめんなさい。

サラッとスルーさせてくださ~い
なんて言っておきながら、また墓穴掘ってる墓堀管理人です(素)

発表されましたね~♪
スーパー14決勝戦のメンバー~☆
豪華絢爛、見ようによってはオールブラックスの紅白試合って感じですぅ。
あまりに楽しみなんで、名前なんか書き出しちゃいましょう。

ハリケーンズ (コホン、こちらが先です!写真はココで)

1. ジョン・シュワルガー (ルーキーでもがっつりポジションいただき!)
2. アンドリュー・ホーア (タラナキの名前を世界に知らしめてます!)
3. ニーミア・ティアラタ (スクラムの時のあの顔だけでも貢献大!)
4. ポール・ティト    (見よ!タラナキのキャプテンシー)
5. ジェイソン・イートン (もう今やスターダム街道驀進中!
6. ジェリー・コリンズ  (黄金の稲穂カットがうねる、実りの季節!)
7. クリス・マソエ    (以前のおばさんカットが懐かしい、今の貫禄!)
8. ロドニー・ソオイアロ (毎回同じスピーチでも全然OKなキャプテン!)
9. ピリ・ウィープ    (ナゾの熱が出たり話題もプレーも盛りだくさん)
10. デビッド・ホルウェル (往年のロッカー風兄貴。頼みまっせ!)
11. シャノン・パク    (ケガのホセ・ギアに代わって大活躍!)
12. タナ・ウマガ     (首都ウェリントンの精神的支柱!)
13. マア・ノヌ      (ケガのコンラッドの後をしっかり多彩に!)
14. ロメ・ファアタウ   (スーパーの走り屋、トライ山積み!)
15. イサイア・トエアバ  (NZの至宝になるかもの、クールガイ!)

リザーブだって、
ルーキーなのにめっちゃ馴染んでる16番ルーク・マホーニー、
今日のスポーツ新聞に大きく写真が出てた17番ジョー・マクドネル、
笑顔がラガーというより映画スタアの18番ルーク・アンドリューズ、
次男が大好きな19番トーマス・ウォードロム、
笑顔がラガーというよりお笑い系でなごみの20番ブレンドン・ハミ、
ふてぶてしそうでも繊細、準決勝で一皮剥けたジミー・ゴパース、
彼が「22番」なのはもったいなくて涙・・・の、タマちゃんこと、
タマティ・エリソン。

あ~、楽しみだなぁ・・・♪
と言ってるうちに長くなってしまったので、クルセイダーズはまた明日!
(うっ、まずい!こういう次回予告がアブナイんです、このブログ)

笑ってユルシテ

2006-05-24 | スーパー14
前回更新からほぼ1ヶ月@@
しかも、堂々と(つづく)と書いて続かない・・・@@

このブログにはありがちなことが、またまた起きてしまいました(素)
この間もご訪問くださったみなさま、ご足労ありがとうございます(伏)

日本のゴールデンウィーク前後にかけて、仕事が非常~に忙しくなってしまったことなど諸事情あったのですが、ここで言い訳してもまったく面白くもなんともないので、サラッとスルーさせてくださ~い(再び、伏)
ここはひとつ、「笑って、ユルシテぇ♪」
(・・・て、いくらなんでも古すぎ!35歳以上限定ってことでご勘弁)

お詫びにしばらくコメントを受け付けてみま~す。
(って全然関係ないっすねTT でも、よろしかったら一言どーぞ)

で、今週はもうもう「スーパー14」の決勝じゃないですか!
予想通り、というか当然というか、バリバリ私見というか(笑)、
ハリケーンズがスーパーゲーム始まって以来の決勝進出~♪
こりゃ秋から縁起がいいわいなぁ~、です(喜)

ジェリー・コリンズ、クリス・マソエ、ロドニー・ソオイアロのルーズフォワード(日本ではバックローですか?)サモア系職人軍団はいい仕事してたし、

5番のジェイソン・イートンは「先にオールブラックになっちゃった理由」を世間にパンパカパーンと知らしめる大活躍だったし、

10番デビッド・ホルウェルはいつも通り冷静沈着、兄貴の風格で、ややもすればメルトダウンしてしまうポリネシアンたちをグッと引っ張ったし(数少ない白人)、

タナ・ウマガはぼとぼとボールを落としても円陣組んでるときはしっかり説教して、相変わらず精神的支柱だったし(誰がキャプテン´▽`?)、

2番アンドリュー・ホーアはシリーズ中、計6本のトライ、しかも1回はハットトリックまでやっちゃって「ジョー・ロコココの立場はどーなる?」てな大活躍だったし、

14番ロメ・ファアタウはタックルできない分、トライ・マシーンと化して稼ぎまくりだし、(でも、やっぱりタックルも練習しよう!)

すでにオールブラックの15番イサイア・トエアバは20歳のドラフト選手とは思えない、不気味な落ち着きぶりで試合ごとにグングン成長していくのが手に取るようにわかったし、

タマちゃんこと、22番タマティ・エリソンは、「見せ場が少なすぎてごめんなさい」と代わってお詫びしたいくらいの、超~スーパーサブでありながら、準決勝での見事なトライ・セービング・タックルなど、短い出番でしっかり魅せてくれたし(しかもシーズン中でありながら、英連邦のオリンピック「コモンウェルス・ゲーム」に出場し、NZを金メダルに導いた立役者でもありました)、

9番ピリ・ウィープは「高地に弱い」(標高千メートルだかのチーターズのホームで倒れる寸前に)という弱点を見せてしまったものの、“ナゾのダブルウィンク”サインで何度もテレビで録画が流れて、もうすっかり兄貴肌だし、

3番ニーミア・ティアラタ13番マア・ノヌはイエローカードを出さないよう、彼らなりにグッとがまんしていい子にしてたし(あれでも・・・´。`;)、

4番ポール・ティトはずっと「60分オトコ」だったのに準決勝ではケガから復帰したばかりのジェイソンをかばって、自分もケガが治ったばかりだったのに本当にがんばったし、

10番ジミー・ゴパースは大勝負に弱いのに、準決勝では50メートルからの決勝点となるキックを決めたし・・・

こんな調子で褒めてったら、サブのサブまで褒められそう!

そう、今年のハリケーンズは違ったんです。特にひいきのチームがなかった私がここまで引き込まれる、「何か」がありました。
今週末にはその「何か」を思い切り出し切って、新しい歴史の1ページを切り開いて行ってね!

PS 前回の(つづく)の顛末は「窮鼠猫を噛む」で、引き分けでした・・・という顛末だったのですが、あまりにも間が開きすぎておマヌケなので、(つづきませんでした)ということに(深謝)

西のネズミ、東のネコ

2006-04-27 | スーパー14
「信じられないかもしれないけど、クルセイダーズが20:8で負けてるんだけど。」
と、夫が言いに来たのは夜中の12時半にならんとする時間でした。

「スーパー14全勝中のクルセイダーズ対全敗中のフォースとの試合だなんて、クルセイダーズのボロ勝ちで終わりでしょう。相手が誰でも手を抜かないチームなんだから。」
と高をくくって、その日に限ってテレビの前にいませんでした。いつもはどんな試合でも、時間がある限り見ていたのに・・・

リビングに飛んでいくと、前半戦が終わったところでした。信じがたいことに、
本当にクルセイダーズが負けてる―― 
テレビは何度も前半のトライシーンを写し出していました。堂々としたフォース。輝くライトブルーのジャージが目にしみるようです。

ウェスタン・フォースは、オーストラリアは西部のパースを本拠地にする今年からできた新チーム。パースはイギリス人たちが「ダウンアンダー」と呼んだ「地球の裏側=オーストラリア」という表現そのもののような場所。当初から発展の中心だった東部から広大な砂漠を隔てた反対側。しかもその下の方、大陸に引っかかるような位置にある街。

前の週に見に行った対ブルース戦では39:8で負け、ブルースが自信を取り戻す踏み台となり、練習相手のようだった彼ら。
「今週の相手はフォースか。勝って4点、ボーナスポイントももらって1点と、シメシメ・・・」
と、相手チームのファンをほくそ笑ませてきたチーム。
まるで負けるために試合をしているかのような、弱さにさえ印象のないチームでした。

その彼らがクルセイダーズの前に立ちはだかったとは!
このチームで唯一みんなが名前の言える15番カメロン・シェパード(ワラタスから移籍)が先制トライ。自分でキックも決めて7:0とリード。すぐにクルセイダーズの8番モーズ・トゥイアリイがお返しのトライを決め7:5。しかし、ダニエル・カーターはキックを外します。
(↑ブルース戦の時は黄色のセカンドジャージで)

「へ~、フォースもなかなかやるじゃん。」
この時点でテレビの前の大多数の人たちはソファーにもたれながら、大差がついたまま面白みがないまま終わるより、ちょっとは期待させてくれるフォースを褒め、
「まっ、そうは言ってもネコにいたぶられるネズミだよな。」
と思っていたことでしょう。
(つづく)

ニワトリの次はハートで!

2006-04-26 | スーパー14
スーパー14も第11週を終え、
書いてみたいことは山のよう。

全敗のフォースが全勝のクルセイダーズにまさかの引き分け、
あのリッチー・マッコウが顔面蒼白でインタビューを受けてました。
ブランビーズのマット・ギトーが来年からフォースに移籍して
「年間200万ドル男」
になるそうで、キウイプレーヤーもソワソワソワソワ。
そのブランビーズにハリケーンズは負けてしまい、みんなちょいイラ。

でもでも、ど~にこ~にも時間がなく残念無念TT

というのも、今週から2週間のコースに通い始め、朝出て行ったら2時過ぎまでかかり、ランチを食べたらもう3時@@ という生活に。
たかが2週間。
されど2週間。
(シーズン中ですからね~)

「書いてる時間はなくても、テンプレくらい・・・」
と、1分で変更してみました。
「ラグビーにニワトリねぇ~」
と自分で選んでおきながらずっと気になってたキャラ系から、
「ハッ、ハートですかい?意味不明な“Thank you”なんてメッセージ付きでぇ?」
という気もしなくはないオブジェ系に。

ラグビーとなんにも関係ないことにかけちゃ、前のとどっこいどっこいなんですが。
ちょっと気分転換ということで・・・
時間を見つけて、ぜひぜひまた戻ってきま~す!

最後に一言!
フォースは勝ってましたよ(断言)。
終了間際のビデオ判定になったあのトライ、
映像を何回も何回も流してましたが、あれのどこがノートライと?
ラグビー番組のコメンテーターたちもいっせいに首をかしげるばかり。
「歴史的瞬間」を作るのが怖かったんでしょうね、あのレフリー。
見たかったな、その瞬間。

スーパー14第10週 ハリケーンズ戦-ジェイソンのうさぎトライ

2006-04-20 | スーパー14
一昨日からの続きです。
先週のハリケーンズ、ハイランダーズ戦では9本のキックのうち7本を外し、肩に力が入ったぎくしゃくした試合展開で、意外にも苦戦していました。
これにはちょっとした訳が・・・。

しかし、後半15分、ジェイソン・イートンがフリーボールをひょいっとトライ。
本当に「へっ?」てなもんでした。
トライの瞬間、どアップになったジェイソン、両肘をグラウンドに突きながら顔の前で外側に向けた両手の指を口の両脇でクルっと折り曲げ、
前代未聞の猫ポーズでニッコリ! 
招き猫が両手で招いてる状態☆_☆
思わずチカラが抜けました。

ジェイソンと言えば、2トライを決めて大活躍だったフォース戦の時も、
ヘナラ~とした妙なガッツポーズを編み出し、
話題になりました。(このブログでだけですが)
しかし、今回はあれを超える大胆ポーズ♪ 
最近、ポリネシアン系ラガーの間で大流行の「十字架+投げキッス」ポーズが霞みました。
(セブンスでもバンバンやっててちょっと安売り気味だったし)

「十字架じゃなくって、これからは招き猫ね!」
と、感動してると、
「ママ、これ猫じゃないよ。バニーラビットだよ。」
と9歳になったばかりの息子が、横で冷静に言っています。
えぇぇ?うさぎぃ? 

「だって、今はイースターじゃん。だからバニーラビットなの!」
と、目からウロコがバリバリ剥がれるようなことを言うじゃありませんか! 
確かに先週末はイースター休暇で4連休。試合があったのは連休2日目の土曜日でした。さすが香港生まれ、英語教育オンリー。いくら海外生活22年といえども純ジャパの親とは発想が違います。

「なぜ、イースターにうさぎなのか?」という論議はここでは置いといて、(「なぜサンタクロースにトナカイなのか?犬ぞりじゃいけないのか?」というような話だと思います。まっ、いにしえからのイベントの小道具ということで)
(←可愛いのでうちでは1年中使っているアルツベルグのイースター食器。ここにもイースターエッグを持ったバニーラビットが)

かくしてジェイソンのポーズは一瞬にして、『猫⇒うさぎ』となりました。

とにかく15:13と逆転。イエローウォールにカチッとスイッチが入った瞬間です。
その10分後には、
「珍しいですね~。ジェイソン・イートンがハーフバックやってますよ~」
と解説者が言ったとたん、球はホントの9番ピリ・ウィープに渡り、ここで彼が上手く抜け、
「こういう場にはオレっきゃない!」
の14番、今シーズン冴えまくりのロメ・ファアタウがガッツリ後を引き受け、3歩でトップスピード。
もう誰も止められず、4本目のボーナス・トラ~イ!

最後にイサイア・トエアバがもう1本トライを決め29:13の大差で勝利! 最終的にはトライ5本と大漁豊作でした。外した7本のキックが決まっていたら、どーなってたんでしょうね? 結局、ハリケーンズは33ポイントで3位。四強入りをより確実にしました。

ジェイソンの逆転トライとそれに次ぐうさぎポーズでチカラが抜けたのは、大いに意味があったのです。というのも、ハリケーンズは試合のあったハイランダーズの本拠地カリスブルック(ダニーデン)では、
1996年以来つまり10年来、1度も勝ったことがなかったのです。
前半の動きの硬さ、雑な試合運びは、そんな負い目の反映だったのかもしれません。
そのチカラを骨抜きにしたのがジェイソンだったかと・・・。

苦しい過去の生き証人、タナ・ウマガが自らジンクスを断ち切るように先制トラ~イ!
「96年?ボクなんかまだ14歳。中学生だってば。」
そんなの無視、無視と、ジェイソンがひょいっと、逆転うさぎトラ~イ!(中高一貫校のNZでは14歳は一応高校生なんですが)
「オレなんかまだサモアにいたもんね~♪」
とロメが他人事のようにトラ~イ!(うそうそ´。`;彼はサモア代表でもウェリントン生まれです)
「オイラなんかまだ10歳。小学生だもんね~♪」
とイサイアがダメ押しの追加トラ~イ!

こうしてジンクスは粉々に打ち砕かれたのでした。

負けたハイランダーズは22ポイントでシャークス、チーフス、ブルースと並んで6位となったものの、すでに10試合を終えており(他の3チームは各9試合)、四強入りの望みは完全になくなりました。10番ニック・エバンスなどケガ人の多さに泣かされ、シーズン中といえどもホープの7番ジョシュ・ブラッキーをコモンウェルス大会(英連邦のオリンピック)のセブンス戦に惜しげもなく貸し出し、見事NZに金メダルをもたらしてくれたことは絶対忘れません。
ありがとう、ハイランダーズ!

ひぇ~、ハリケーンズだけでこの長さ@@
ハリケーンズ > チーフス > クルセイダーズという、天下御免のクルセイダーズ軽視。
ファンのみなさま、すいませ~ん(ササササっ)

スーパー14第10週 ハリケーンズ戦-訳ありの試合

2006-04-18 | スーパー14
昨日はクルセイダーズ戦とチーフス戦の話をしましたが、UPしたエントリをよくよく見て、
「どこの世界に天下のクルセイダーズよりチーフスの話の方が長くなるブログがあるかな」
と、自分でも可笑しくなってしまいました。しかも、クルセイダーズの話で出てくる選手は、
ブラッド・ミカだけ。
「誰ソレ?」
と言われても、キラ星を集めたようなチームにあっては文句の言えないドラフト選手。

世界最高の7番と言われるリッチー・マッコウの「リ」の字も、国の至宝となりつつあるダニエル・カーターの「ダ」の字も出て来ないなんて、やっぱり素人ブログ。書いてる本人も先が読めませ~ん。

それでも、4年半も続いているNZ移住日記「さいらん日和」 (去年11月からブログ化)よりも、
このラグビーブログの方がアクセスの多い日がけっこうあって、驚きです☆_☆
う~ん、世の中、不思議がいっぱい@@
たくさんのご訪問、本当にありがとうございます。ラグビー強し、です。

さて、前置きが長くなりましたが昨日の続きです。

ハリケーンズ対ハイランダーズ戦■29:13
前半はお互いミスが目立ち、キックもボロボロ、ハリケーンズの7番クリス・マソエにはペナルティーの多さから早々に警告が出るなど、なんだか雑~な印象の試合。テレビ解説者の、
「なんてsloppy(ずさんな、だらしない、ルーズな、粗雑な、いい加減な、でれでれする:英辞郎より)な試合なんでしょう!」
という感嘆に思わずうなずいてしまいました。

「ハリケーンズはこれだけオールブラックスを揃え今年は戦績も悪くないのに、10番ニック・エバンスのいないハイランダーズにここまでてこずるってどういうこと?」
と、ビックリ@@ 
しかし、これにはちょっとした訳が・・・。

そんなモヤモヤにもケガからカンバックしたタナ・ウマガの先制トライでちょっと晴れ間が。しかし、10番ジミー・ゴパースがまったく不振で、キックが決まらないばかりか、バックパスならぬ世にも珍し~いバックキックなんかやって、もーガタガタ。けっきょく、13:5と力強さはないもののハイランダーズのリードで前半終了。

後半はジミーに代わって夫が「ヤンキー」と呼んで気に入ってるデビッド・ホルウェル登場。
リーゼントっぽいヘアスタイルといい、マッチョなハリケーンズのポリネシアン軍団に囲まれると、優男(やさおとこ)に見えるところといい、都会で花開くことなく故郷で終わった往年のロックンローラーという雰囲気。

「これでキックも決まるだろう♪」
とホッとしてたら、甘い甘い。ハリケーンズですからね~、安心なんかさせてくれません(笑)
せっかく最年少オールブラックの15番イサイア・トエアバが2本目のトライを決めたのに、デビッドはゴールキックを外し、計2本のキックをフイに。

50メートルのペナルティーキックでは、とうとう9番ピリ・ウィープまで借り出され、本人、
「なっ、なんでオレが?」
という浮かない表情のまま、「今シーズン初」という練習してないのがアリアリのキックを一発・・・
もちろん外れました。
(キックはね~、6割男なんだよ、オレ。特に今シーズンは標高の高いチーターズのホームで高山病になったり、「謎の熱」に苦しめられたりなんだから、カンベンしてよ~→)

こんなにチャンスがあるのにスコアは13:10のままTT
(あまりにも前置きが長すぎて~、つづく)

スーパー14第10週 クルセイダーズ戦とチーフス戦

2006-04-17 | スーパー14
ニュージーランドは今日までイースター・ホリデーの4連休でした。
「だからナニ?」ということはありません。スーパー14の試合は通常通り、サクサク進められました。ブルース対フォース戦以降、テレビ観戦した試合をサラッと振り返ってみます。

クルセイダーズ対チーターズ戦■53:17
「クルセイダーズが50点取るのは間違いないだろう」と思っていたら、本当に間違いありませんでした(笑)アーロン・メイジャーなど主力選手を数人休ませ、多少戦力を落としてきたものの、そこはさすがにクルセイダーズ、戦力に遜色ないのは立派です。

意外だったのは、最初から果敢な攻めできたこと。
このチームはいつも前半で様子見、後半でジリジリっ~と追い上げ、まったく疲れもミスもないまま、気がつくと大差で勝っているという、不気味にして底力のほどを見せ付けるチームなのですが、今回は前半からガンガンきました。これはチーターズ側も「見誤った」と認めるところで、後半戦に焦点を合わせてきた彼らは大いに外されました。
クルセイダーズは余裕で全勝を守って1位、チーターズは10位。

個人的には5番ブラッド・ミカが良かったです。
彼はNPCの所属はオークランドですが、スーパー14はドラフトでクルセイダーズに行っています。しかし、誇り高き赤ジャージを着るとなると、走って走って走って、さらに走らないといけないので、本当にどんどんプレーが洗練されていく感じです。オークランドの青白の段柄ジャージ(そうでなくても太って見える横縞!)でモサモサぁ~と走ったり、ラインアウトで重そぉ~にリフティングされたりしていたのとは雲泥の差。
一回り大きくなって、じゃなかった、一回りほっそりして帰って来てね♪

チーフス対ストーマーズ戦■30:20
「これはチーフスで決まりでしょう!いくら緊張感が80分持たないチームでも・・・」
と思っていましたが、前半は14:7でストーマーズのリード。新聞に「ブルドーザー」「破壊マシーン」と好き放題に褒められている(これでも´▽`?)シオネ・ラウアキが珍し~くケガで休場しているのも、ちょぉぉっとばかり心細いか?

まとまりがない割には、それを補うほどの個人技もなく、形勢が不利になってくると途中で投げ出さんばかりにメルトダウンしてしまうのがチーフス。

応援だけはピカ一でも、ファンがプレーするわけじゃなし・・・

(←何世代にも跨る熱い応援。子どもが多い球場には未来を感じます)

しかし、先週のチーフスは違いました。
チーム全体に妙な落ち着きがあり、ホームのハミルトンではないマウント・マウンガヌイの地方球場にやってきた選手とファンの間には、強い自信が立ちこめていました。相変わらずカウベルがガランガラン鳴り響き、ピッチを取り巻く黒いツナギにアフロヘアのおニイさんたちが応援の音頭を取り、マスコットが走り回り・・・どこにあっても、とってもチーフスでした♪
(初めて見た時はギョッとしてもだんだん愛くるしく見えてくる、不思議なマスコット。ホントにお人形がほしいよ~♪→)
(チーフスの熱い応援についてはコチラをどうぞ)

「このままメルトダウンするよりもガツンと一発、行きそー♪」
と、観ているこちらまで、期待ムンムン。今年は特別にハリケーンズを応援していますが、そうでなければ常にNZチームびいきですからね~、相手がNZ以外のチームとなると俄然応援に力が入るってもんです。

予想通り、後半は全体がぐっと締まり、ミスも少なく、キックも決まり、トライも2本決まって、
いぃ~感じ♪ 
時間が経つにつれ、どんどん自信をつけ、波に乗っていくのがわかりました。こうなると、ストーマーズには付け入るのが難しく、終了まであと10分というところで比較的簡単なペナルティー・キックを外してしまったところで、「勝負あり!」という感じでした。

実際、その直後にチーフスが3本目のトライ+キックを決め、得点差を10点と広げ、ストーマーズは得点7点差以内で獲得できるボーナス・ポイントも逃してしまいました。
チーフスは22ポイントで、シャークス、ブルース、ハイランダーズに並んで6位。
これに23ポイントのブルスも加え、本当にどんぐりの背比べ。

しかし、四強はクルセイダーズ、ワラタス、ハリケーンズ、ブランビーズでほぼ決まりのようで、どんぐりたちがここから頭ひとつ飛び出るのは、自力ではかなり難しそう。
でも、何が起きるかわからないのが勝負の世界。
まだまだわからないですよ~(えっ?わかる´▽`?)

「ハイランダーズ対ハリケーンズ戦」「ワラタス対ブランビーズ戦」は、また次回。(つづく)

青い竜、今週も快調

2006-04-14 | スーパー14
行ってきました、「ブルース対フォース戦」。

試合はいつものイーデンパークではなく、ノースショアにあるノースハーバー・スタジアムでした。なぜそんな所でするかと言うと、ブルースの下にはフランチャイズと呼ばれる3つのNPC(地域代表)チーム、オークランド、ノースハーバー(通称ハーバー)、ノースランドがあります。
ノースハーバー・スタジアムは名前の通りハーバーの本拠地なのです。

(←新しいものの資金不足もあってかなりローカルちっくなスタジアム。男性が集まるこの手の場所には珍しい「資生堂」の広告。写真は座席のない学生スタンド。雨の日はちょっとツラいです。経験者語る´▽`)

去年のNPCはオークランドが優勝したのにもかかわらず、今年のブルースには驚くほどたくさんのハーバーの選手がレギュラーとして出ています。
(屋根があるのも片側だけ。大きな試合をイーデンパークに取られてしまい、非常に苦しい台所事情のよう。そのためにも強くなって集客力を上げるのが命題なんだそうです→)

これは、
1) オークランドの選手にかなりの負傷者が出ている
2) ハーバーはNPCで準決勝まで進み、粒よりな選手を揃えている

ということが理由のようです。

例年であれば、ハーバーからのレギュラー組はオールブラックスの1番トニー・ウッドコック、10番ルーク・マクアリスターくらいなものでした。ところが今年は、

4番 グレッグ・ロウリンソン (スタメン定着でアリ・ウィリアムズとコンビに)
6番 トロイ・フラベル     (日本帰りの元オールブラック。危険なプレーヤーで有名)
8番 ニック・ウィリアムズ  (ケガをしたジャスティン・コリンズの代わり)
12番 ルア・ティポキ     (チーフスにドラフトされたサム・トゥイトゥポの代わり)

がレギュラーで出ており、他にもケガをしたブルース選手の代わりに、

13番 アントニー・トゥイタバケ     (ベン・アティガの代わり)
14番 ヴィリアム・ワカセドゥアドゥア (ダグ・ハウレットの代わり)

が数試合連続で出場し、よくよくピッチを見ると、
「半分がハーバーの選手ぅ@@」
というほどでした。

しかも、今シーズンは初戦から9番のポジションをノースランドのジョン・セニオ(クルセイダーズの9番ケビン・セニオの弟)が務めています。(オークランドの9番、手術後のデイビッド・ギブソン、初戦で頭を強く打ったスティーブ・ディバインはともに休場中)

本当に今シーズンのブルースはオークランドの選手を中心にケガ人の山!
他にもオールブラックのジェローム・カイノがシーズン最初から術後の療養で休養中。アンガス・マクドナルドも全治半年というケガをしてしまい、休場中。

ケガ人が出るたび、普段は一緒に練習していない選手で埋めてきたわけですから、混成チームもいいところ。しかも、急なメンバーチェンジでなかなか息が合わず、今年のブルースが勝ちに行けないチームとなってしまったのも、ある意味仕方がなかったのかもしれません。
しかし、勝負の世界には言い訳はありません。
勝ちは勝ち。負けは負けです。
キビシイですよね?

ハーバーの説明が長くなりこれで終わってしまいそうですが、今日のフォース戦。
来週からの南アフリカ遠征を控え、かなり抑えた戦力で臨みましたが39:8と圧勝しました。
青い竜の瞳こと、ルークの華麗にして力強い采配が再びカギを握りました。

実際の試合運びはブルースがグイグイ押していくというよりも、フォースの緩いディフェンスをついて得点を積み上げたという感じでしたが、負け癖がつき、すっかり自信を失くしていたチームが、遅ればせながら勝ちに行くチームへと体勢を整えようとしているのを強く感じました。立て直しを支え、自ら先陣を切っているのがルークです。

試合開始後11分で彼が初トライを決めたのは、その典型でしょう。
パスしてよし、蹴ってよし、当たってよし。
たくさんのカードが次々と切れる実力とフィジカルと度胸。そして、チームを勝利に導く天賦の才と精神力。先週のストーマーズ戦以降、メディアがこぞって、
Class player (ワンランク上の選手)
と褒め称えていたのがよくわかります。

今夜は特に、彼らのホームでの試合ということも追い風だったでしょう。
ハーバーでキャプテンを務めるティポキはハットトリックまで決めて大喝采でした。これで6トライのうち4トライがハーバー勢@@
ハーバーでスーパー14の試合があるのは1年に1度なのでファンもさぞや大喜びだったはず。
(←今夜のためだけに描かれた「スーパー14」のロゴ。色が鮮やか)

これでゲーム感覚をより確実なものにし、アウェイの南アフリカでいい戦績を残して!

竜の瞳

2006-04-09 | スーパー14
昨夜もイーデンパークに出向き、「ブルース対ストーマーズ戦」を見てきました。
再び南アフリカ・チームで、先週みたいにガラガラなのかと思いきや、少し早目に出たにもかかわらず、スタジアムからかなり遠いところにクルマを停めざるを得ないほどの混み方で、意外や意外。さすが先週のブルス戦で「負けなかった」ため(詳細はコチラで)、ファンも気合を入れて観に来てるんでしょうか?

試合の方ですが、ご存知のように連勝でした。
先週の一番の感想として、
今、彼らに欠けているのは「自信」じゃないかと思います。
と書きましたが、今週、特に後半戦、彼らは自信の片鱗をつかんだように思います。
それをリードしたのは紛れもなく、10番ルーク・マクアリスターでしょう。

前半のブルースは、先週は哀しいほど決まらなかったラインアウトの好調もあって、手堅い試合運び。しかし、波に乗っているという風でもなく、相手のペナルティーの多さなどにも助けられ13:6で折り返し。
先週同様、単に「負けていない」状態でした。
この辺の器用な展開は、マルチタレントで再び司令塔の10番をサクサク務めた、 イサ・ナセワらしい感じがしました。
しかし、「負けない」から「勝つ」に変わるためには、何かが足りないのです。

後半早々、イライラが募ってきたストーマーズに2枚もイエローカードが出、その直後、ブルースの新キャプテン、ケビン・メアラムがしっかりとトライを決めたものの、それ以外はむしろ押されがちで、もっけのチャンスを得点に結びつけることができませんでした。しかし、そこで崩れてしまうことなく、ゲーム展開をガラリと変えたのが、イサの代わりに10番に入ったルークだと思っています。

あごの骨折、肩のケガと、今シーズンは立ち上がりからケガに泣かされて来た彼がピッチに出るや、急にブルースラインがピシッと締まったような錯覚を覚えました。14番に下がってピッチに残ったイサも、なんだか水を得た魚のように一層軽やかに見え、
画竜点睛――
竜の絵にとうとう最後の瞳が入り、いよいよ動き出した――
そんな感じがしました。

特にルークが何か特別なことをしたと言うわけではないのですが、
「ミスらないように、負けないように」
と、用心深くプレーをしてきたチームに、竜の息吹を吹き込み、
「自分のプレーをして、勝ちに行こう!」
と自信の炎をめらめらと燃え上がらせたようです。

そうなれば、話は早いというもの。もともと、
star-studded (スター軍団)
と呼ばれているチーム。精巧な機械にたっぷり油が差されたも同然。
最終的にトライ4本を決め、今シーズン初のボーナス・ポイントまで取っての勝利。
(14チーム中、ボーナス・ポイントを取っていなかったのはブルースだけでした)

「これがオールブラックスの10番なんだろうな。」
試合後の夫の感想に同感でした。ルークに率いられ、チームが一段上に上ったようでした。彼のオールブラックス・デビューは12年に一度しかない、去年のライオンズ戦。しかも、ルーキーとは思えない安定したプレーとキックでチームを勝利に導いたその実力。今、ブルースが最もほしいのはこんな勝ちに行く司令塔なのでは?
(試合後のイサとルーク。ふたりで話し込んでました→)

イサは本当にそつがなく、とんでもないプレッシャーの下でも本当に良くやったと思いますが、やはり別のポジションの方が向いているように思います。(本人は専任のポジションがほしいところでしょうが)チームとしても、彼のマルチタレントぶりを活かす方法がもっとあるように思います。

今の時点で、イサがスーパー14クラスだとしたら、
タセサ・ラヴェアはNPCクラスなのかもしれません。
タセサは、先週はベンチで出番がなく、今週はとうとうベンチ入りもできませんでした。辛いところですが、国内選手権のNPCと強豪3カ国で争われるスーパー14では、それほどレベルが違うということを、改めて思い知らされました。

さて来週は、そのルーク、同じくオールブラックのトニー・ウッドコック、12番ルア・ティポキ、今年人気のニック・ウィリアムズやアントニー・トゥイタバケなど、NPCではノースハーバー所属の面々のホームである、ノースハーバー・スタジアムでのフォース戦。

今週の自信がどうつながるか、しかと見届けてきます。

黄色い青二才

2006-04-02 | スーパー14
昨日はすべての予定を投げ打って(うそうそ´。`A)、夕方5時からスーパー14のハリケーンズ対クルセイダーズ戦を観ました。観るまでは、
「今年一番の大勝負?」
と期待満々。例年はひいきのチームもないまま万遍な~く応援しているのですが、今年はハリケーンズに並々ならぬ肩入れ中。
「ここは何としても全勝中のクルセイダーズに“待った”をかけてほしい・・・」
と思っていました。

しかし、結果は20:11と、クルセイダーズが余裕で全勝を守りました。
個人技を超えたチームプレー、
基本に忠実な安定した試合運び、
正確なキック
と、クルセイダーズの勝因を挙げていったら切りがありませんが、何よりも秀でていたのは、
精神力とプライド
じゃないかと思います。

クルセイダーズが大人なら、ハリケーンズは元気のいいティーンエイジャーでした。
踏んでいる場数、選手の足並みに多大な差があるのは歴然でした。特に試合が膠着し、攻めても攻めても堅いディフェンスを突破できなくなるや、黄色いジャージ軍団のフラストレーションがグィ~ンと上がっていくのが手に取るようにわかり、
「なんだかヤ~な予感」
と思っていたら、いきなりオールブラックでもある3番ニーミア・ティアラタが、あろうことに7番リッチー・マッコウの首をグッとしめて離さないじゃありませんか!他にも、
「よっしゃ!」
と周りで身構えてる黄色ジャージが何人か@@

この時点で負けを覚悟しました。
こういうことがあると、試合の流れってなぜか変わってしまうものです。
去年のスーパー12のブルース対クルセイダーズ戦で、カルロス・スペンサーがいきなりダニエル・カーターに襲いかかり、リッチーが必死で止めに入るのを目の前で見たとき、
「カルロス、終わったな。」
とはっきり思い、本当に彼はそれを最後にシーズン途中でいなくなり、2度と青ジャージを着てグラウンドに立つことはありませんでした。

あの時の想いにも似た寂寞感。
残酷なまでの精神力の差。
どんなに個人技で勝ってもどうしても超えられないチーム力。
クルセイダーズは何枚も上手でした。

ニーミアの一件の直後、今後はオールブラックでも中堅に入る6番ジェリー・コリンズが、ボールをリッチーの首筋に向けて投げつけるのを見て、
せっかく買ったTAB(ラグビーくじ)が紙くずになったのを自覚しました。

青いよ、ハリケーンズ!
イエローカードが出なかったのに感謝しなきゃ。

ここにタナ・ウマガがいたら、みんなを集めて喝を入れることもできたでしょうが(ケガで休場中)、新キャプテン8番ロドニー・ソオイアロにはそこまでの統率力はなかったのでしょう。むしろ年齢的にちょっと上の7番クリス・マソエあたりの方が、メルトダウンしてきた士気に砂を噛む思いだったのでは?

5番ジェイソン・イートンが飄々としながらも相変わらずの活躍で(新聞も絶賛)、
15番イサイア・トエアバが兄貴たちの動揺を尻目に手堅かった(来年はブルースでしょうが)
のが、せめてもの救いでしょうか?

どうかこの悔しさをバネに四強入りを果たし、再びクルセイダーズの前に立ちはからんことを!

負けなかったブルース

2006-03-31 | スーパー14
行ってきました!イーデンパークでのブルース対ブルス戦。

いつもクルマで行って球場近くで路駐するのですが(ニュージーランドではごく普通)、今夜は、
「えぇぇ?」
と思うほどクルマが少なくて、かなり球場近くに停めることができました。
「これって相手が南アフリカ・チームだから?それともブルースが負けこんでるから?」
という疑問は、どっちも「当たり」だったようで・・・´。`A

でも、今日のブルースは負けませんでした。
「勝ったぁ~!!!」
というより、本当に、
「負けなかったぁ~!!!」
という展開。それでも、30:17という大差をつけたんだから勝ちは勝ち!おめでとう!

雰囲気としては、26:15で勝ったブランビーズ戦にそっくりでした。
ホームの地の利と相手の不調で、ジリジリジリィ~~~と点を積み上げ、気がついたら、
「勝っちゃったぁ?!」
というような´。`v

それもそのはず、スーパー14は今週で第8週目だというのに、ブルースはこれで3勝目。
監督解任論など不振の戦犯探しがすでに始まっており、山のようなケガ人とともに(今夜もアンガス・マクドナルドが試合開始後5、6分で退場TT)、非常に厳しい環境にあります。勢いとか力強さというものがなくても仕方ないでしょう。

去年、NPCでオークランドが優勝した後、
「来年、スーパー14でレギュラーになれたらそれで満足。」
と謙虚に言っていたイサ・ナセワ。半年後に自分がブルーの10番ジャージを着ることになるとは、よもや思っていなかったことでしょう。
今夜の彼は本当によくやってました。
(去年のNPCで優勝後、嬉しそうにメダルを握り締めるイサ。後ろは“エセ兄弟”のダグ・ハウレット→)

そもそも生粋のユーティリティーの彼が10番という司令塔に大抜擢されたのは、本来の10番タセサ・ラヴェアが先週のワラタス戦で43:9と大敗を喫してしまい、オールブラックでもあるルーク・マクアリスターもケガで出場できないためだったのです。
(イサはプレシーズンマッチのフォース戦で1度10番をやっていたそうですが、テレビ報道がなかったので、みんなが彼の10番を観たのは今夜が初めて)

想像を絶するプレッシャーの下、器用に大役をこなし、キッカーまで務め(本チャンのキッカー、15番ブレント・ワードがいたのに@@)、彼の安定度が今日の試合の流れに大きく影響したのは否めないでしょう。期待がそれほど高くなかった分、上手く回り始めたことで思いがけないプラス効果が出たように思います。みんなが彼を守り立てているのがよくわかりました。
(←キックは7本蹴り、外したのは1本だけ)

特にNPCのノースハーバーではキャプテンを務める、12番のルア・ティポキはプレーヤーとしてだけでなくリーダー格としてもチームを引っ張り、彼らしいラインブレークでガンガン行ってました。

「ブルースは大器晩成?!」で言っていたことが、予想以上のケガ人輩出もあって現実味を帯びてますが、
「場数を踏むにしたがって“凝った仕掛け”(多数のセットプレーなど)に油が差されて回り始め、そうなると強いんでしょうが回り出すまではちょっと辛抱という感じでは?」
という印象は今も変わりません。

今、彼らに欠けているのは「自信」じゃないかと思います。
戦略のなさ、オーストラリア人のヌシフォラ監督としっくりいっていないと言われることよりも、ね。
がんばれ~!

4月1日はなんの日?

2006-03-30 | スーパー14
大いに反省して、今日も更新。

さっそくですが、4月1日はなんの日でしょう?
言わずと知れたエイプリルフールですね。今から、気の利いたウソでも考えとかなきゃ。

それから?
私たち西蘭夫婦の結婚記念日です。
・・・ってみなさんには全然関係なかったですね~。
「何かの事情で続かなくなった時は、“この結婚は冗談でしてぇ~、チャンチャン”とずらかろう」
と示し合わせていたんですが、その辺、ミョーに意気投合してしまい、いまだに続いてます。
今年で結婚15周年@@ 
スゴ~い!海外生活以外、人生でこんなに長く続いたことはないです、ハイ。

それから? まだある?
またまた私事ですが、自営業の私たちの創業記念日です。
・・・って誰も知りませんよね、そんなこと。こちらの方は創業1周年のホヤホヤ~。
「創業してること自体知らないのに、1周年って言われてもね~」
ってなもんです。忘れてください。

それから? まだあります!
そう! 昨日も前触れしましたが、
ハリケーンズ対クルセイダーズ戦でーす♪

ウェリントンまで観にいけないのが残念ですが、ここはテレビの前にかしこまって、しっかり観させてもらおうと。普段は無条件でオールブラックスを応援する以外、特にひいきのチームはなく、
なんでも万遍なく観てるんですが、今年は大~~~いにハリケーンズに肩入れしてます(素) 
「絶対優勝まちがいなし!TAB(ラグビーくじ)でも買おうか?」
の勢いですよ(笑)

ところで、「謎の熱」(英語でもまんま“ミステリアス・フィーバー”)で今週末のプレーが危ぶまれていた、ハリケーンズの9 番ピリ・ウィープ。昨日退院して(熱だけで入院って、そりゃミステリアス@@!)今日から練習に復帰。週末はOKそうです♪ よかった~(喜) 

←「イーデンパーク」の選手紹介の時のスクリーン。
実際に下から見上げるとこの「ミロ」(こっちじゃ「マイロ」と呼ばれてます)がすっごく邪魔!なにもチョコの上に「ハーフバック」って書かなくても~TT

ここ一番の大勝負、すでにタナ・ウマガとコンラッド・スミスをケガで失っているだけに、ぜひぜひ総力戦でいってほしいです。
がんばれ、イエローウォール!!

ラグビーと縄跳び

2006-03-29 | スーパー14
大変、大変、大変~~~ごぶさたしてました(伏)
とっくに香港から帰ってます。他のブログメルマガはさくさくUPしてたんですが、なぜかココだけは止まったままで・・・申し訳ないです。なんでなのか管理人にもわからなくて(素)
縄跳びに入れないあの感覚というか(どの感覚´。`?)

「今ドキの若い人が縄跳びなんかするんだろうか?」
などと考え出すと、言い訳のドつぼ。
「管理人が自分のブログに入れなくてどーする?」
というツっこみも甘んじて受けます。
ともあれ、再開しますので、どうぞよろしくお願いしま~す。

この間もずっとご訪問して下さっていた方々に、心よりお礼申し上げます。こんなに間が開いてしまっても、アクセス数はそう変わらず、恐縮&感激の至りです(再び伏)
メールのお返事も順次していきますので、ぜひぜひよろしくお願いします。

で、今週末。
行きますよ~、金曜日の「ブルース対ブルス」!
ブルースのヌシフォラ監督が頬ずりしちゃうんじゃないかと思うくらい可愛がってるイサ・ナセワが
10番ジャージを着るって、もうこれはなんと言っていいやら・・・(なのでなにも言いません)

シーズン初めには丸々太って見えた(今は目が慣れたのか、本当にほっそりしてきたのか)タセサ・ラヴェアはベンチ。10番の呼び声が高かったルーク・マクアリスターは再びケガに泣き・・・。
う~ん、迷走中のブルースだけにこの辺のところ、しかと見てきます。(ブルースの試合前の練習風景→)

どうかケビン・メアラム新キャプテンがうつむいてませんように。がんばれ、ケビン! 

そして、翌4月1日は、スーパー14の事実上の決勝戦! 
だって、
「ハリケーンズ対クルセイダーズ」
あ~、クラクラクラ~~@@