空気読む犬

歯の治療のためヌンを病院へ連れて行こうと思った。

この「思った」ことがまずかった。

マチャヒコと治療費いくらかな？とか、ヌンのトイレ用ビニール袋持った？とか、先生に電話したら1時に来てくれって・・・とか・・・

ひそひそと話していたのもまずかった。

ヌンは察しの良い犬です。

雰囲気を感じ取り、これから何が行われるかについて、感覚が鋭い犬なのです。

ケージに入り、一歩も出てこなくなりました

こうなったらどんな美味しいおやつも効果なし。

小刻みに震えながら、上目遣いに私らを見上げているだけ。

仕方ないね、長期戦といくか。

私らも「ヌンとこれから動物病院に行く」なんて金輪際ない雰囲気を作るしかない。

おもむろにマチャヒコは本を読み出し、私はいつものようにパソコンに向かう。

そんなことしてたら、動物病院から電話

「すみません、ヌンの出待ちです、もう少ししたらいけますから・・・」

10分後やっと出てきました。

あきらめたのか、私らの演技に騙されたのか・・・。

もしかして騙された振りをしてくれたのかも？

頭良いんだよねぇ、ヌンって