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縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

あ”~んと大口をあけた男の子の土偶・・・八戸の筒型土偶

2021年06月10日 07時34分32秒 | 縄文

「はい、あ~んして」・・・「あ”~ん!」

作者の子育てを物語っているかのような筒型土偶。
八戸市の縄文仲間、佐京さんがSNSに投稿した土偶の写真に笑ってしまい、詳細が知りたいと連絡したら複製を送ってきてくれた。
以下の写真は、佐京窯さん製作の複製。側面。
 
底近くにチンポコ風の突起があり、内部まで貫通しているので、注口器土偶の類型であるらしい。
側面その2.
 
顔が「合掌土偶」に似ているし、文様からも後期から晩期くらいの土偶ではないか?
背部。
 
中期だと口から底に貫通した孔を持つ「笛形土偶」もあるので、このあ”~んと大口をあけた土偶をモチーフで、オカリナを作ってみることにした。
正面
 
「筒型土偶」としか名前がなく、それほど有名な土偶ではないので、ニックネーム募集中!
 
長野の考古学者さんなら親しみやすいネーミングをして、博物館のマスコットにしそうですぞ。
 
ボトムアップ式にかわいい土偶として人気者になり、出土地の階上町のマスコットキャラクターになったら面白い。
 
日本列島に住む人々は、大昔からお家芸といえるくらいに漫画的表現が好きであったらしい。
 
目と口を点だけで簡素に表現しただけの、北斎漫画、松浦武四郎の描くところのアイヌ民族風物画などなど。
 
かわいい!が好きなのね。
 
 
 

縄文の音・・・中空土偶はオカリナであったのか?

2021年06月08日 07時45分22秒 | 縄文

久しぶりにオカリナ教室をやることになり、今回は大人ばかりなので見本を一工夫。

縄文時代の土笛には、粘土塊に孔をあけて模様を付けや簡素なタイプと、凝った意匠を施した中空土偶タイプがあり、子供向けなら前者がベストで、好みのキャラクターを作ればいい。
粘土に孔をあけて成形しただけのシンプルタイプ。下側は「縄文の杜の楽しい仲間たちシリーズ」の、手乗りのテトラとヤッホー・カテイちゃんデス( ´艸`)
中空土偶タイプは上下に別れたパーツを潰さないように接合して成形、文様を付けるので作る手間暇がかかるが、容積がある分、一升瓶を吹いた時のようなボーという低い音がする。
 
土笛と報告されている出土品もあるが、はたして孔が1個ないし2個ついた中空土偶がオカリナであったのかどうかは不明。
 
中空土偶がオカリナのバリエーションを幾つか見本に作ることにした。シンプルだけど奥深い縄文の楽器は、息の音、風の音。
呼吸器も消火器も大気と繋がっているから、人間の体と相似形なんだなぁ、と思えてくる。
 
弦楽器も打楽器も空気を振動させているんだなぁ、と当り前なことに気付いて、不思議な感動をする。
 
こういった発見が体験会の醍醐味。
 
 

スマートで、目はしが利いて、几帳面、これぞ船乗り・・・上越市の木造ヨットEzkism号

2021年06月06日 08時08分12秒 | 田舎暮らし
以前から気になっていた、有間川漁港に停泊している木造ヨットが、メンテのために上架されていた。
木造というだけでクラッシックなのだが、船首から槍のように突き出た「バウスプリット」が帆船のような絶滅危惧種のヨット。
しかし、水押し(みおし・バウ)が垂直になった「サバニ船型」、ウイングキールと、船体はモダンな設計だから帆走性能は高そう。
 
もしや天才ヨットデザイナー横山晃の設計では?と、物音のするキャビンに声をかけたら、オーナーが出てきて、上がってきなさいと声をかけてもらった。
 
やはり設計者は横山晃で、20年かけて自作!使用材はマホガニーとチークという現在では入手できない超高級材!
 
頂いた名刺を頼りに調べたら、オーナーは日本有数と評判の脳外科医だった。
「スマートで、目はしが利いて、几帳面、これぞ船乗り」という格言そのままのオーナー。その名は江塚勇船長。船名はEzkism号
 
新潟大学医学部時代にはボート部所属、音楽家であり登山家でもある多趣味な紳士。糸魚川の高名な登山家の故小野健さんとは、登山仲間だったとのこと。小野さんは親父とも友だちだった。
 
ナイトクルーズが好みで、越佐海峡を横断して佐渡一周クルーズをした時などは、360度全周が満天の星で、天の川が水平線から水平線へと繋がって観えたそう。
 
私は客船でのナイトクルーズ経験はあっても、プライベートヨットではデイクルーズしか経験していない。
小さな船の方が見晴らしはいいし、マストトップの航海灯だけで済むので星空も凄いだろう。今時はアルミ製が普通だが、マストもブーム(帆桁)はスプルース製。オーニング(日除け)のフレームはハホガニー製。
 
今度は能登へ行きたいというので、クルーを志願した。すごい先輩と知り合ったもんだ。

チューリップ王国の守護神・・・かわいい武人埴輪の物語

2021年06月05日 07時46分09秒 | 縄文

武人埴輪であるらしいが・・・本来なら衝角付兜を被っているはずが、チューリップの蕾を被っている?

はたして作者がこっちの方が売れると考案したのか?
いやいや、チューリップ王国を守る武人の物語が独創されているのか?大映のSF特撮映画「大魔神」みたいな・・・怒ると形相が一変するような・・・あれはおっかなかったナ。
 
それとも本当にこんな武人埴輪があるのか?
 
笑いをこらえて観察していたら、「ヤマダさ~ん、欲しいのぉ?」と聞かれてたので、「いやぁ・・・かわいい埴輪ですねぇ」
 
「安くしておくよぉ~・・・✕✕円でどう?」「そりゃぁ安い!わははははははぁ~、どーもどーも」とお茶を濁すしかなかった( ´艸`)
 
唯一無二のかわいい置物を飾りたい方に、おすすめしたいデス。
 
私はモノより、この埴輪を作った人に会ってみたいデス。すぐ友達になれると思うナ。
 
 

軒を貸して母屋をとられた哀れなパレスチナ難民に光を!・・・「ぼくの村は壁で囲まれた」

2021年06月03日 08時04分11秒 | 記録しておきたいヒト・モノ・本・映画

中山防衛副大臣の「心はイスラエルと共にあります」ツィート問題に対し、明治大学の助川哲也さん(ドリアン助川)がFacebook投稿でよい本を紹介してくれた。

欧州キリスト教社会でのユダヤ人差別、19世紀後半のシオニズム誕生、第一次世界大戦を境に盛んになったユダヤ人のパレスチナへ入植など、パレスチナ問題の起因から現在までが、丁寧にわかりやすく書かれた入門書。
 
中東問題を研究する学者の資料は難解だけども、この本は文章も易しいので中学生でも理解できる。
 
入門書といっても、図解や資料も豊富な上に、実際を知ることのできないパレスチナ現地取材を重ねた記事もあり、座右の書としたい内容。
 
軒を貸して母屋をとられた哀れなパレスチナ難民に光を!
 
中山氏のようなイスラエル寄りの人からは陰謀論と一蹴されるかも知れないが、真逆な見解も知って公平さを保つ視点も大事。
 
レッツ、情報リテラシー。
 
 

母校美術部の後輩にエールを!

2021年06月01日 07時09分54秒 | 糸魚川自慢
母校美術部の後輩が快挙。
糸魚川タイムス5月29日版より
 
私が在学中は運動部と違って、県展に入選しても校内で話題になることも全校生徒の前で表彰状授与なんてことはなく、くやしい想いをしていたのでエールを贈りたい。
 
母校には美術教師が不在となって久しく、部員も女子ばかり、石膏デッサンもせず、イラストの模写ばかりしていると元美術部員たちは嘆いていた。
 
が、しかし渡邊さんの作品は、いかにも高校美術部らしいアカデミックな絵画手法とは異なり、おそらく漫画を描き続けて独自に得たであろう手練れの技を感じる。
 
背景の墨や骨太で勢いのある線など、「博多っ子純情」で長谷川法世が描いた、迫真のラクビーや山笠シーンを彷彿とさせるではないか。
 
写実的な絵画は、基本さえあれば実は意外に易しい。
 
その点、渡邊さんの絵はアカデミズムの呪縛に委縮せず、野放図なまでに大胆。これは才能がないと描けない。
 
彼女が美術系の学校に進学しても、周囲は委縮するようなアドバイスをせず、ノビノビと育てて欲しい。
 
もしかしたら、彼女は21世紀の北斎になる可能性だってあるのだ。
 
こういった褒め言葉も委縮させるので、本人には「すげえ迫力だねぇ!」くらいにしておかなければいけませんネ( ´艸`)