goo blog サービス終了のお知らせ 

nonocanonoco

お久しぶりです。またよろしくお願い致します。

the junejulyaugust「深く潜れ」2

2011年12月30日 | 好きなもの
 このアルバムは歌詞がとても良くて改めて「頭の良い人だなあ」「正直な人だなあ」と再確認したんだけど、それよりなによりアルバム全体から漂う幸せ&安心感はなんなんだろう・・・。

 こんなに幸せそうなアルバムって今までなかったよねえ。「深く潜れ」ってタイトルから暗~い重~い世界になってるんだろうなあ、と思ってたのに、聴いた印象も歌詞カードを読んだ印象もこれまでで一番ソフトで優しかった。

 「大きな空の下 大いなる意思のもと
 時に迷いさまよっても 時に願い叶わなくとも
 もう離ればなれにならないと言おう」

 とか(「僕らは試した」)、完全にラブソングだ・・・。哲くんの歌は何を歌っているのか、友情なのか恋愛なのか、映画や物語なのか実体験なのか、ちょっと分からないところがあって、そこがおもしろいところでもあったんだけど、これは完全にラブソング・・・。しかも強気・・・。

 「偶然です」も、「偶然」を「奇跡」に言い換えたらこれもすっごいラブソング。

 「奇跡が 積み重なって 喜びがたまに挟まって
  奇跡と今気づいた 
  全てはそう 奇跡なんだ 今気がついた」
 (本当の歌詞は奇跡でなく偶然が入る)

 「風が吹いて 鐘が鳴って 合図と共にみんなあつまって
 抱き合って ただ抱き合って 別れの時までただ抱き合って」

 とか、もう(哲くん結婚式挙げちゃったの?!)という勢いでびっくりしました。googleで「高野哲」と検索かけると「高野哲 結婚」が一時期一番上に出てたんだけど、それで検索しちゃった人の気持ちが分かる・・・。deepsid producerがexctive producerに思えてくる・・・(コラー)。

 今までずっと「私哲くんに恋愛感情ないし」と思ってたんだけど、ちょっと羨ましくなった・・・でも現実問題面倒そうだから私は遠慮しとくけど(どこまでも無礼!!)

 BUCK-TICKといい哲くんといい、30代後期になると落ち着いてくるのかなあ。私はまだ20代だから色々なことに色々焦っちゃうけど、あと10年位したら周りの生き死にや自分自身の人生を達観して「これからはゆっくり楽しく生きていきましょう」って気持ちになるのかなあ。

 そうなれればいいなあ、と改めて思いました。

 哲くんはすごい!このアルバムは素晴らしい!ツタヤでかした!って感じでした。

 他にもレビューしたい曲満載なので、コレを読んで興味お持ちになった方がいらっしゃったら、お近くのツタヤかタワレコに是非是非足を運んでみてください~。

 質素だけど優しい暖かい感動が待ってますよ!

THE JUNEJULYAUGUST 「深く潜れ」

2011年12月25日 | 好きなもの
 お久しぶりです。
 更新のない間も来てくださっていた方々、長らく申しわけありませんでした。


 私がこのブログを更新しなくなったのは、2009~10年に同世代のバンドマンが相次いで亡くなっていったからでした。私は人の生き死にに過敏な方なので単純に怖かったし、嫌だった。「なんで?!」と思ったし、残されたバンドのメンバーやご家族、年若いファンの子たちの気持ちを思うといたたまれなかった。 バンド業界を見ていたくなくなった。

 元々kamiくんの10回忌で辞めるつもりだったブログだし、MALICE MIZERにかかわりのあるkamijoやhitomiのバンドのメンバーが亡くなって、悲劇が繰り返されている気がして、もう見守るのはやめよう、と思いました。

 それからもう1年以上音楽は聴かなくて、情報も探すことなく過ごしていたのだけど、たまたまツタヤで哲くんのTHE JUNEJULYAUGUSTのCDを見つけて手にとって、そういえばいつから聴いてないんだろう、哲くんはあれからどうしてたんだろう、と思って、先日借りました。

 THE JUNEJULYAUGUSTは哲くんのnilとは別活動。ドラムとピアノとギターという変則的な構成になっていて、nilが近年歌詞が無意味に、ノリ重視になっていったのと対極に、静かでメロディアスで哲くんらしい文学的な歌詞を全面に出したバンド。

 元々楽しみにしていたCDだったし、期待していたバンドだったんだけど、その後はずっと忘れてた。偶然手に取って、聴いて、いいなあ、と素直に思いました。やっぱり好きだなあ、と思ったし、私が09~10年に抱えていた、抱えきれなくなってしまった「なんで?」への答えもあって、満足のCDでした。特に気に入ったのは「少年兵」「あなたの子供」と「生きてる実感さ」の流れ。

 「色々あって 色々知って 命を知って ありがとうを知って
  また僕たちはあなたの子供になるのだろう」

 「約束を守るんだ 順番を守るんだ 手土産を探すより 順番を守るんだ」

 という歌詞が「あなたの子供」にあって、分かるな~と思った。「色々あって」が哲くんにとって何を指しているのかは、私には分からない。でも私は09~10年のことを思い出しました。

 あの頃は自分と同世代のバンドマンが次々亡くなっていくニュースを毎月のように見聞きしてた。色々あったし、色々考えさせられたし、色々知った。命の重さ、人は一人で生きているのでないのおだな、これほど沢山の人が自身の死を辛く思うことを分かっていて去る決断をしたんだろうか、とか、ロックな生き方への疑問とか色々思った。

 私はそこで見守ることも嫌になってしまったんだけど、哲くんは「ありがとうを知っ」たんだねえ。さすがだなあ、強いなあ、と思います。


 「順番を守るんだ」は「あなたの子供」のタイトル通り、「親より先に死なない」ということでしょう。あんまり会いに帰れなくても、不安定な仕事で心配をかけても、絶対先には死なないよ、という約束をご両親にしたのでしょう。

 えらいなあ、毎年自分の誕生日にご両親に「生んでくれてありがとう」と電話している哲くんだからこそ歌える歌詞だなあ、と思った。改めて哲くんの凄さを知った気がした。なかなかこういうことを胡散臭くなく歌える人はいないよ。

 「心からの言葉として歌っている」と思えるのは、哲くんがそういう生き方をしてきたのをファンとして見てきたからだし。またこのブログにも戻ろうかな、とも思えました。


 良いアルバムでした。歌詞も素晴らしいけど、哲くんの歌唱がとても良い。声量も性質も色んな声を使い分けて歌っていて、とにかく飽きさせません。個性的な声質につい耳が行ってしまうけど、改めて上手いボーカリストだな、と納得させられました。


 それにしてもツタヤにレンタルで入ってたとは・・・見つけた時はちょっとびっくりでした。

 次はこの続きか、Versaillesのアルバムについて書こうかな。また必ず書きます。

Ziggy「What's Best!? -SINGLES 1987~1997」

2010年05月11日 | 好きなもの
 80年代にハマリ中の私はジギーにも手を出しました。これはベストアルバム。

 「jealousy」「君を乗せて」はリアルタイムで聴いてました。ゴージャスな雰囲気で良い曲だな、艶やかで美しい声だな、と思っていたのですが、当時テレビに出ている時の姿は古着のジーンズ+チェックのシャツ+痛んだ感じのブリーチヘアを逆立てて、マイクに布巻いたりしてて、全体的に小汚い感じがしてあんまり好きじゃなかった。音だけならいいのに、と思っちゃってました。

 http://mastermind.seesaa.net/article/113561949.html#more

 久々に見たら、全然変わってない・・・!もう47歳らしいけど、相変わらずタータンチェック着てる・・・。本当にこういう恰好が好きでこういうスタイルの人なんだな、ここまでくるとポリシーあってカッコいいかも。一生貫いてほしいです。

 そしてインタビュー読んで、早稲田卒という噂は知ってたけど、美声で作曲の才能があるだけじゃなく、賢いししっかりとした考えを持っている人だから支持されるんだろうな~と思いました。「ふるいにかけられる」話はリアルで、興味深く読みました。

 「ふるいに掛けられるっていう事は、才能うんぬんの事だけを言ってるわけじゃなくて、環境にも恵まれてるっていう事も大きいと思うんだよ。メンバーも勿論そうだけど、運良く良いスタッフに出会えたり、あと家族とか、友達とかさ。そういうのも全部含めてのふるいなんだよ」

 「辞めていった連中だって俺なんかに負けないぐらい音楽の事好きだったヤツだっていっぱいいると思うし。でもそいつらが亡霊にならずにちゃんと自分の行くべき場所を選んでそこに行くっていうのはすごい勇気のいる事だと思う。もし“自分に才能なんかないや”って思って20代の時に音楽の道を諦めてたら、それはそれで生き方として潔いと俺は思うし」

 のあたりとか、全く同感です。メガヒットを飛ばし続けたわけではなく、でも長年業界に居て色んなバンドマンの栄枯衰退を側で見てきたからこそ感じることもあるんだろうな・・・。「売れないやつは才能がない」とか「努力が足りない」とか「辞めたやつは根性がない」とか言わない人だから、森重さんはふるいにかかったんだろうな、と思いました。

 聴いたことなかった代表曲「stay gold」「gloria」も良い曲でした。本当に高級感のある綺麗な声で、聴いていて気持ちよいです。

デランジェ「13E CROSS INTOXICATION」

2010年04月10日 | 好きなもの
 デランジェの新作DVD。超ゴージャスな公演でした。

 二階建てのセット&両脇に階段、半裸の美女ダンサー10人くらい、可愛いビオラ奏者、電飾の十字架と本当に燃えてるたいまつ、巨大スクリーン。ドームならまだしもNHKホールでこの規模の演出はすごい!

 私はセット組んでのゴージャスな公演が好きなんです。地方に住んでるとステージセット持参でツアーに来るバンドは少ないし。「ステージ上に楽器とメンバーだけ」のライブDVDはそんなに欲しいと思わないんだけど、こういう視覚的に凝ってる公演のはつい見たくなってしまいます。また通販サイトでは「予約すると27%オフ」とかやたらお手ごろ価格になるんですよね~。6000円だとちょっと悩むけど、4400円だと即決しちゃいます。

 これを見ながら瀧川一郎&菊池哲のバンドにボーカルが居つかなかった理由が分かると思いました。ドラムの音大きすぎ!迫力ありすぎ!このドラムに張り合って歌うのは大変だと思う・・・。1~3年で精神的にも肉体的にも疲れて去っていくのはしょうがないかも・・・。

 Kyoさんは小柄で華奢なんだけど、強靭な体力の持ち主で喉も頑丈。最後まで全然疲れが見えなくて、シャウトもすごい。(なるほど、デスヴォイス発祥の地はココか・・・)と思いました。

 最近思うのだけど、ビジュアル系の起源って結局どこのバンドになるんでしょうね?私は数年前まで「エックスとバクチク」だと思っていたのだけど、morrieが復活してからryu、h氏、清春らが「憧れて~」と言い出して、実際似てるし。あっちゃんも上京した頃(←相当昔ですよね・・・)dead endのライブに通ったっていうし。デランジェもエックス/バクチクと同時代デビューのバンドだけど、メンバーは44マグナムのローディー出身だっていうし。現在50歳くらいの44マグナムの前はいるのかいないのか・・・。そのうち55歳くらいで「さらにそのルーツ」って人が出てきそう。

 そしてビジュアル系の限界年齢はいくつなんだろう、というのも気になります。「化粧する男」のルーツと言われる、美〇〇宏とジュ〇ーは体型崩れちゃって、見た目的にはもうアウトでしょう(美〇〇宏はあの腹回りでよく美を語れるな、と思っちゃう←コラ)。高見沢氏はまだいける。44マグナムのギターのjimmyさんはすごい綺麗に見えるんだけど、あれは一体どうなってるんだろう・・・。髪型も衣装の透け具合も、あれで今年50歳になる男性とは怖ろしい・・・。っていうか、あんな人だったっけ?近くで見たらどんな感じなんだろうとか気になって仕方ないです。Manaさまもああなってほしいなあ。

 http://rockinf.net/これこれ!立ち方からしてキテル・・・。

 話を元に戻して、ステージには10人くらいの踊り子が出てきて踊るのですが、女の目から見てもスタイル良くて綺麗な人ばかり。ただkyoさんは小柄だから、「美女をはべらせている」というより「美女に襲われている」ように見えちゃう・・・(キャー)。背はkyoさんの方が高いんだけど、幅と厚みがね・・・。歌詞カードを読みながら「現実感が薄いというか、耽美というよりバブルで時が止まってるみたいだな~」と思っていたのですが、美女軍団が羽根の扇子をもって登場した時は笑っちゃいました。まさにジュリアナ東京・・・!本当にバブルで時が止まってるよぉ。

 見てて、デランジェは続けて欲しいな、と思いました。私は脱退も解散も怖くないバンギャなんだけど、デランジェは時々でいいから続けて欲しい。昔の曲は昔の曲で「良い曲は年月が流れても輝きが失われないんだなあ」と実感するし、再結成後の曲もどれも良い!ライブ見てても楽曲と歌声の音色が合ってるし、演奏も煽りも迫力あってバランスがいいし、ビジュアル的にも、全てにおいてすごく「お似合い」なんだもの。15年以上の間離れていて、他の人とも組んだけど、ココへ戻ってきた・・・のはよく分かる。完璧なバランスの4人で、これ以上合う人は日本中探してもいないんじゃないかなあ。

追記。

 「ビジュアル系の起源はどこのバンドなのか?」「ビジュアル系の限界年齢は何歳なのか?」もさることながら、デランジェを見ていて思うのは「絡みの限界年齢はいくつなのか?」「絡みの限界はどこなのか?」ということです(コラ!)。

 DVD見てて43歳と42歳はまだいけると思いました・・・。Youtubeではラヴィアンローズのpvが18歳未満視聴禁止になってて笑えます。今回のDVDも組曲の途中、二人は何してるんだろう・・・・ドラマーや踊り子なんて写さずにそこをしっかりDVDに収めてくれないと!

デランジェ「デランジェ」

2010年03月21日 | 好きなもの
 デランジェの5thアルバム。07年の17年ぶりの再結成からは3枚目のアルバム。今ブームの再結成にも色々あって、新譜ナシの懐メロライブのみの再結成もあるけれど(エックス、ルナシー、黒夢)、デランジェは再結成後、既にフルアルバムを3枚。しかもこのクオリティは凄いです・・・。

 1月の「v-rock fes」のテレビでデランジェをはじめて見てその時歌っていた「dammy blue」が凄くかっこよくて、新譜をネットで視聴したら良さそうだったので、お店で手に取ったのですが、ジャケットが・・・。

 太った半裸のおっさんが燃えるたいまつを掲げて海の中で佇んでいる・・・。おっさんの身体には十字架のボディペイントが・・・。ジャケットの裏側では丘の上で木の十字架が燃えカスに・・・。「この悪魔信仰は一体・・・私これを買うの・・・?」と一瞬ひるみましたが、せっかくなので購入しました(欲しいCDがお店に置いてあることが珍しいのです。田舎なので・・・)。

 買ってよかった~。全然怖くなくてかっこいくて聴きやすかったです。デスヴォイスもあるんだけど1曲はサビだけだし、もう1曲は3分以内に終わるので許容範囲内です。ジャケットのデザインと音楽が相当違うよねえ・・・。なんでたいまつのおっさんをチョイスしたんだろう・・・。

 私はどうしても歌と歌詞に耳がいってしまうのだけど、ギターもベースもドラムもそれぞれにおもしろいので、意識してヘッドフォンで音を分解しながら聴くと楽しいです。立派な体格をしているだけあってドラムは迫力でした。手数も多いし、こういうの好き。

 ギターは普通なら早弾きにいきそうなところでいかないのがおもしろくて(これが瀧川一郎か~)と思いながら聴いてます・・・。昔からギターヒーローですよね!私も名前だけは随分前から知ってたけれど、ちゃんと聴くのは初めて。どうしても「cipher」を「ちっぱー」と読んでしまうのだけど「サイファ」です!ちゃんと覚える。これみよがしな早弾きのギターソロって時々聴いてて疲れるので、そのへん、さりげないのがベテランの実力なんだろうな~、と思いました。

 Kyoさんの声はすごく好み。何度聴いても飽きません。私は80年代のことは全く分からないので、最近やっと「サーベルタイガー」とか「ダイインクライス」とか「クレイズ」とかメンバーの元バンドを知って、(あああ名前だけ聞いたことある・・・!)という感じで、まだ全然ついていけてません。でもhideのトリビュートアルバムの「tell me」はあの中で一番好きだったことを思い出しました。あの人がこの人か~・・・って感じです。

 ずっと何年も(今時の音楽は何を聴いたらいいか分からないな~)と思っていたんだけど、最近になってdead end、44magnum、デランジェ、BUCK-TICKなどなど、80年代組に好きな音楽が見つかって嬉しいです。こんなに色々なバンドに興味が持てて、新譜をどれ買っても「当たり」なのは久しぶりで楽しくて、チマチマ買って聴いています。80年代組を「今時の音楽」と表現していいのか微妙だけど、新譜出して現在精力的に活動しているのは確かだし・・・。

 どこも30代~の元ファンがターゲット層のようで、ロックはもはや少年少女の音楽じゃないんだな~と感慨深いです。どれもこれも暗黒系の音楽なんだけど(トホホ)聴いてると、私も色々頑張ろう、と思わされます。

ーーーーーーーー

 余談ですが、ブックレットの最後のページの集合写真は3人掛けと思われるゴシックなソファに4人で座っていてすごく窮屈そう・・・。完全に肩ぶつかってる・・・。隣には一人掛けの椅子が写っていて、(一人そっちに移れば良かったのに・・・)と思わずにはいられません。だって格調高いゴシックなソファにベテラン4人が満員電車状態で座る意味って・・・。でも3人ソファで1人椅子だったら、仲間はずれっぽくて人間関係心配されるかもしれないし、これでいいのかも・・・。おもしろいな~、微笑ましいようなシュールなような、と思いました。


BUCK-TICK「Memento mori」

2009年08月09日 | 好きなもの
 BUCK-TICKの17枚目のアルバム。結成24年?43歳にして最高傑作が・・・!という驚きの作品です。「memento mori」とはラテン語で「自分がいつか死ぬということを忘れるな」という意味だそう。全15曲67分の特大ボリュームで「人生は愛と死」と高らかに歌われます。

 「泣ける」とか「感動」とか安易な言葉で褒めるのは嫌なんだけど、このアルバムは本当に泣けます。私にとってBUCK-TICKはどうやら心の弱った時に聴きたくなる音楽のようで、普段はあんまり興味ないのだけど年に何度かすごく聴きたくなります。聴くと毎回泣けるのだけど決してメランコリィな感じではなく、心が浄化される感じ。これまでも泣かされてきたのだけど、今回のが一番泣けました・・・。

 今回は今井さん作曲が12曲、内作詞作曲が6曲。この方は天才だな、と感服です。よくこれほどバラエティに富んだ楽曲を書き続けられるよねえ。私がこのアルバムを買った日は押〇学が合成薬物で逮捕された日で、「過去に薬物で逮捕された芸能人一覧」ってことで今井さんの事件も蒸し返されたりしてました。悪いことやったのは事実なんだからこういうことが起こる度に名前挙げられるのはしょうがないよね、と私はわりと冷たく思っちゃうのだけど、あれから20年。十分すぎるほど音楽で社会貢献してきたと思います。あの時BUCK-TICK解散or脱退になったり、今井さんが音楽業界を上がったりしなくて本当に良かった・・・。

 櫻井さん色の強い、歌い上げる系は今回少ないのだけど、シングル2曲と「coyote」と「message」がそういう感じ。「coyote」は私の大好きな異国情緒+悲壮感の名曲です。歌い方も歌詞もメロディも何もかも好き!「message」は「RENDEZVOUS」に続く、パパから娘へのラブソング。こういう私生活の透けて見える歌を嫌がる人もいるみたいだけど、私は微笑ましいな、幸せそうで良かったねって感じです。私自身、父に溺愛されて育ったし、女の孫は私一人だったから祖父にも(おそらくは女の子が欲しかったのであろう)叔父たちにも従兄弟たちにも可愛がってもらってきたので、男の人が娘を可愛くてしょうがないって気持ちはよく分かります。逆に女の人は息子が恋人!夫も娘もそっちのけ!になりがちですよね(トホホ)。

 櫻井さんの歌詞は個人的な出来事(お母様の死であったり、愛娘の誕生であったり)を歌いつつも、それを普遍的なものに昇華させているところがすごいと思います。選ぶテーマや使う言葉が毎回似通っているのを、マンネリとかネタ切れと感じる人もいるんでしょうけど、それだけ思い入れの深いテーマであったり言葉であったりするんだろうな、と私は好意的に受け止めます。同じ母恋しの歌だって、「さくら」や「ジュピター」から「鼓動」「long distance call」では表現の仕方も歌われる感情も進化しているもの。20年近く繰り返し同じテーマで詩を書くのは、本当に心からそう思ってる証拠なんでしょうし、徹底的に自己否定した「dtd」「S/N」の頃も含め、言葉に嘘がないな、と思います。

 全体としてはこれまでのBUCK-TICKの集大成的な作品で、「一度生まれて、一度死ぬ」とか、愛と死、死を前提とした生、がテーマなんだと思います。「自分がいつか死ぬということを忘れるな」そして「人生に愛と死はつきものなんだから、愛することも死ぬことも恐れるな」ってことなんでしょうね。

 他のバンドがいきなりこういうことを歌ったら「なんか説教くさいなあ」と思うかもしれないけど、BUCK-TICK、特に櫻井さんが「狂った太陽」以来18年?ずっとこのことを考え続けてきたのは分かってるから、ついにこの境地に達したか・・・と感慨深いです。後追いの私ですらこれだけ感動するんだから、この18年BUCK-TICKをリアルタイムで見守ってきたファンの方々は感無量でしょうね。そして40代だからこその説得力は絶対あると思います。これと同じことを20代のバンドマンが歌ってもここまでの説得力や深みは生まれないでしょう。

 ただこのアルバムだけを聴いてもこの感動が伝わるかな?アルバム全部揃えるのは無理でも「狂った太陽」だけはあらかじめ予習しておいた方がいいかも・・・。歌詞がこれまでの集大成的というか、キャンディーズの「微笑みがえし」っぽいんです(←たとえが古くてスミマセン・・・でも他に思い浮かばない・・・)。

 「この素晴らしき生まれゆく世界で 桜咲く風に吹かれて
  この素晴らしき翳りゆく世界で  胸に咲いた赤いカーネィション」

 というのがラストを飾る「HEAVEN」のサビなのだけど、これだけ読んでも「???」ですよね、きっと。これを理解するには「さくら」と「ジュピター」の母恋しの名曲と愛娘へのラブソング「message」と「RENDEZVOUS」を知ってなきゃ。「胸に挿した白いカーネィション」「胸に咲いた赤いカーネィション」とカーネィションは赤と白の2色出てくるのですが、「カーネーション 赤 白」で検索して、なるほど~と思いました。

 カーネーションはご存知の通り「母の日」の花なんだけど、花言葉は赤が「母への感謝・愛情」で白が「母の思い出」なんだそう。昔は母の日にお母さんが生きている人は赤の、もう亡くなった人は白のカーネーションを胸に挿して教会に行ったのだとか。櫻井さんは1990年にお母様を亡くされているから「胸に挿」すのは「白いカーネィション」、今も大切に思っているから「胸に咲」くのは「赤いカーネィション」なんでしょうね。上手い!「桜咲く風に吹かれて」も単なる春風ってだけじゃなく「さくら」という曲もあるし(このエピソードがまた泣けるんですよ~)。合わせて聴くといっそう感動的です。

 年月が流れて、子どもが生まれて、自分は歳を取って、でもお母様への愛は変わらないっていう歌なんじゃないかと思います。日本一の孝行息子だよねえ。こんな息子が欲しい!とワケワカンナイ事思ってしまいました。私がBUCK-TICKを好きになったのはハタチ過ぎてからで、それ以前は私よりずっと年上の男の人がお母様への愛を切々と歌うのを、どう受け止めたらいいのか分からなかった。それがある時「自分が櫻井さんのお母様になった気持ちで聴けばよい」と気づいて・・・ハマりました。

 男女の恋愛とか息子としてだけじゃなく、父としての愛も唄うようになって深みがでたな、と思います。生まれて、愛されて、愛して、生んで、死なれて、やがては死ぬ、という極めて普遍的なことを歌ってる。自然の摂理というか、時代や国境を超え、人が生きるというのはそういうことなのかな、と納得させられました。このアルバムは日本のロック史に残る名盤になるでしょうね。「dtd」「S/N」「SSL」の暗黒時代を乗り越え「よくぞ頑張って生きてきてくれました!幸せになれてよかったね」と思いました。

ZIGZO 「my problem」

2009年06月18日 | 好きなもの
 ZIGZOのファーストアルバム「MONSTER MUSIC」に収められている、タイトルそのまま、哲くんの問題を歌った歌です。

「センチメンタルでロマンティストで感動屋さんで泣き虫の僕は
 少し人よりデリカシーとカルシウムが足りないみたい
 つまりはそう、明るいノイローゼ タンラランラララーン」

 このアルバムが発売されたのは1999年の10月なのですが、この曲を初めて聴いた時のことは覚えてます。「この人、こんなに完璧な自己分析ができているのに、どうして直さないのかな?」と思ったんです、当時の私は。・・・この世に10代の少女ほど残酷なものはない、ですよね。

 ごめんね、哲くん。今なら分かるわ。「分かってる」のと、それを「直せる」かどうかっていうのは全く別の話よね!(キャー)

 私はZIGZOからのファンなので、今ファンになって10年近くたちます(元々マリスファンだったからその数年前から存在は知っていたけれど、「memoire」ではちょっとファンになれなかった・・・)。あれから10年たって、私も哲くんがZIGZOを始めた時と同じくらいの年齢になって。これからは「ああ、今の私と同じ年の頃に哲くんはこういうことを歌っていたんだな」と思いながらZIGZOやnilを聴くことになるし、それは10年近くファンをやってても初めての体験。きっと10年前、10代の頃に聞いたのと違う風に聞こえたり、感じたりすることがあるだろうなと、とても楽しみです。

 長年ファンをやっていると周囲を見てて、ファンにも色んなスタイルがあるな、と思います。私と対極なのは、ファンになった瞬間から全ての音源を集めまくって、ライブも遠征したりして、傍から見て呆れるくらいバンドに身も心も捧げて、たった数年でいなくなっちゃう人。ちょっと羨ましいのは「バンドシーンの全てが好き」って感じで、色んなバンドのライブにちょこちょこ行って、いろんな話題についてこられる人。

 私は持ってる音源も行ったライブの回数も、改めて数えるまでもなく高野哲、mana、kamijoがベスト3で、他はほとんど行ってないし持ってないし知らない。私はこういうやり方しか知らないからかもしれないけど、「ファン歴は長くなればなるほど楽しいよ」と思います。途中見ない時期があっても良いし、全てのツアーに行かなくても良いと私は思っていて、熱烈なファンの人からすれば「そんなんでファンなの?!」と思われそうなくらいゆる~い状態でやっているのだけど、長く見てると曲や歌詞のわずかな変化も感じられるし、ささいな出来事や発言もその裏の裏まで想像できたりして楽しいです。

 哲くんのこの歌も、聴いた当時はあまりにも正直すぎて笑っちゃったけど、今聞くと笑えるだけじゃなく「強いな」「愛嬌のある人だな」と思います。普通、自分の欠点はなかなか認められません。特にビジュアル系はかっこつけてなんぼの商売だし、周囲が皆そういう中で20代半ばの若さでこれだけ開けっぴろげでいられたのはすごい!そして自分の欠点に関する話題をクスっと笑えるように書けるのは、文才とユーモアのセンスがあるからこそだし、素晴らしい才能だと思います。

 「高野哲の作る音楽のファンになる」ことは、「高野哲という人間を好きになる」のとイコールだと私は思っていて。哲くんは哲くんの作る歌そのままの人だなあ、と思います。私は哲くんの音楽と同時代に生きていかれて幸せ。哲くんに関しても、MALICE MIZERにしても、kamijoにしても、10年前好きだった音楽や人を今も好きでいられるのはもしかするとすごく貴重なことなのかもしれないし、この貴重な時間がずっと続けばいいな、と思います。

ブルーデージー

2009年05月23日 | 好きなもの
 先週末買いました~。数年前からガーデニング図鑑で見て「いいな~」と思っていたら、偶然売っていたので。その名の通り青いデイジーで、すごく綺麗な青なんです。「青い薔薇」が開発されたと以前ニュースになってたけれど、実際には青みがかった薄紫がくすんだような色でガッカリでした。でもこちらは綺麗な青です。

 私は花は寒色が好き。赤とかピンクとか黄色も鮮やかで可愛いとは思うけど、自分で選ぶなら白~薄紫~青です。寒々しいかもしれないけど涼しげで好き。最近はチューリップや薔薇など定番の花に色んなバリエーションが出てきてて、20年前なら絶対なかった色や形があっておもしろいです。コスモスも細長い花びらで色はピンクの定番のなら別に何とも思わないのだけど、青色で花びらが丸いのが最近あちこちに植えられてて。街路樹の下に咲いてるのを見かけるたびに「お!」と思います。いいなあ、綺麗だなあ。

 「プラスティックのなら使ってない鉢あるよ」と言われたんだけど、わざわざお洒落な素焼きの鉢も買って植え替えました(重かった・・・)。液体肥料も買ってあげようかな~と思うのだけど、あれこれかまうとなぜか元気なくなってくのが花なんですよね。ほったらかしにしておいた方がしぶとく咲き続け、越冬までしたりして。でもあまりほったらかしすぎると枯れるし・・・。動物はかまえばかまうほどなつくし長生きするのに、植物は難しいです。

お出かけ

2009年05月12日 | 好きなもの
 ペットコーナーでミドリフグが500円で売られていました~。可愛い・・・!!顔の可愛いだけでなく、背中が綺麗な黄緑でそこも好き。チョコマカした動きも可愛い。500円とは安い!ただ顔に似合わず気性が激しく同じ水槽に入れた他の魚のうろこを齧ったりするらしいです。特にお腹すくと凶暴になるんだって。しかも「生餌」だし・・・。可愛いのは見た目だけか・・・やっぱり飼うのはちょっとなあって感じです。自分の家の水槽の中で食物連鎖?弱肉強食は見たくない・・・。

 隣にアベニーパファーという淡水フグも売られていたんだけど、すごく小さい!3×10mmって感じ。メダカより小さくて一瞬どこにいるのか分からなかった。よ~く見ると小さいのにちゃんとフグの形をしていて感動。これは水換えの時に排水溝に流しちゃいそうだな・・・と思いました。私は子どものころから動物や魚が好きだったので小学校では飼育係でした。教室でメダカを飼ってたんだけど、みんなテキトウだから、水換えの度にメダカの数が減っていって・・・(泣)。今思い出してもブルーになります。あんまり小さい魚も育てるの難しいかも。

 もうすぐ夏なのでペンギングッズも色々出てきています。やっぱり夏はシロクマとペンギンよねってことで、とりあえずペンギンのシールを購入。小学生のようですが私はいまだにシールを集めてます(トホホ)。見るとつい欲しくなります、全然使わないんだけど・・・。買ったのはペンギンとヒナと魚とアザラシのついたシールで「south pole penguin and friends」って書いてあるんだけど、魚とペンギンとアザラシは友達じゃない・・・食物連鎖・・・。

LAREINE 「フィエルテの海と共に消ゆ」

2009年05月07日 | 好きなもの
 ビジュアル系の隠れた名盤。本当におもしろいアルバムなのでオススメです。「これを聴かずに(なんか毎日つまんない・・)みたいに思って生きていたらもったいないよ!」と思います。もう廃盤だしブックオフにもあまり出回ってないんだけど、もし見つけたら3万円くらいまでなら出す価値あると思います。

 このアルバムがリリースされた頃のことは今も覚えています。「フィエルテの海と共に消ゆ」ってタイトルからして「上城炸裂!」で唖然としたし、もう時効だと思うから書くけど、このアルバムジャケットのkamijoは、MALICE MIZERの98年度版のオフィシャルカレンダーの2代目のコスプレなんです。衣装も背景もポーズも全く一緒!「もう何してんのよぉ~」という軽いブーイング交じりの衝撃がありました。そしてこの時はまだ発表されていなかったけど、この直後に伝説の「メンバー全員脱退事件」が起こったのです・・・忘れたくても忘れられません。

 「前世で愛し合った二人が現世で他人として出会い、そして新たに恋をしていく時代を超えたラブストーリー。今を生きる二人の感情と、次第に蘇る前世の記憶が複雑に絡み合いながら迎える恋の結末は・・・・? 時代を駆け抜けたある男女の生き様を耽美的に描く」

 というのが、裏ジャケットに書いてあるこのアルバムのコンセプト。この時点で既に頭痛がしてくる人もいるかと思いますが、ここでひるんではいけません。このアルバムは全16曲トータル74分の特大ボリュームでLAREINEの不思議な世界を堪能できるのですが(トホホ)、特にアルバムのタイトル曲「フィエルテの海と共に消ゆ」が凄まじいです。7分を超える超大作で作詞作曲はもちろんkamijo。これはセリフを交えながら展開していくのですが、

※ジャスティシア「離して!」「行かせて!」「なぜ止めるの?」
※アスフォデル「もうそれ以上傷つかなくていい」「彼は僕の中に目覚めた」」「僕は君が愛した“碧い幻影”として、この生涯を捧げよう!!」

・・・・???・・・・

 ジャスティシアのパートはフランス語で女性が演じ、アスフォデルのパートはkamijoです。Kamijoは歌はあんまり上手くないけど演技はすごく上手くって、このセリフ部分でも迫真のなりきりぶりを見せています(ま、アスフォデルとやらになりきられても困るんだけど・・・)。

 「ジャスティシアとかアスフォデルって誰?」「青い鳥ならぬ“碧い幻影”って何?」と思われる方は多いと思いますが、私にも何が何だかサッパリ分かりません(泣)。アスフォデルって名前からして外国人の設定なんでしょうに、kamijoのセリフが日本語でいいのかな?とか色々疑問なんだけど、曲はどんどん盛り上がっていきます。ついには「前世kamijo」と「現世kamijo」に分かれての一人芝居が・・・・。

※アスフォデル~esprit~「なぜこっちを見つめる・・・僕はほら、そこにいるよ・・・君を強く抱きしめている」
※アスフォデル「今、君が見ているのはこの時代に生まれた僕の思い出」
※アスフォデル~esprit~「寂しがらないで」
※アスフォデル「僕自身は消えない!・・・君を幸せにするのは僕しかいないから」
※アスフォデル~esprit~&アスフォデル「そうだろう?!・・・“碧い幻影”!!」

・・・・(ポカーン)・・・・・

 ここだけ取り上げると変な曲みたいだけど、そしてここまでkamijoをちゃかしておきながら言うのもなんなんだけど、この曲すごく良い曲なんです。メロディも良いし、「燃え尽きるまで離さない、愛してるよ!」なんて歌詞も良い。エミルのベースもブンブンいってるし、Machiくんのドラムの変拍子もかっこいい。ちなみにソプラノのバックコーラスで「ベルサイユのばら」の原作者:池田理代子先生が参加してくださっています。(エエエ~、これに付き合ってくれたの?!)とびっくりです。

 歌声って変わるのかな、と最近思います。歌い方を変えることもあるんでしょうけど、経年変化もするのかな、と。このアルバムのkamijoの声は、今聞くと子どもっぽくてすごく可愛いです。ブックレットの最後のページには、

 「私達LAREINEはこの作品を聴いて下さった全ての愛しいfleurに、より深い世界と素敵なロマンスを届けるために、本当の意味での生涯を捧げたいと思っています」

 なんて書いてあって、改めて読み返すと当時まだ20代前半だったメンバーの真っ直ぐさになんだかぐっときます。この直後にメンバー全員脱退事件が起こったことからして、本気でそう思ってたのはkamijo一人だったのかもしれないけど・・・。この時のファンへの約束を、今もちゃんと守ってくれてるkamijoはひそかに立派な人です。

 MALICE MIZERはよく「ようこそ、MALICE MIZERの不思議な世界へ・・・」とか言ってたけど、kamijoは一度も「LAREINEの不思議な世界へようこそ」とは言わなかったんです。Kamijoの口から「不思議」という単語が出たことすらなかった。でもマリスよりLAREINE の方がよっぽど不思議なバンドだったと私は思います。真に不思議な人は、自分が不思議だということに気づかないのかも・・・。他のメンバーもよくコレに付き合ってくれたよなあ、やっぱり彼らも普通じゃなかったのかなあ、とか今になって思います。

 いくら当時ビジュアルバブル真っ只中だったとはいえ、こんな不思議なアルバムを大金かけて売り出してくれたソニーに私は感謝の気持ちでいっぱいです。このアルバムはちょっと落ち込んでる時に聴くと救われます。あまりにも不思議なLAREINEの世界に唖然としたり突っ込んだりしてるうちに、現世の悩みなんてどうでもよくなってきます。そしてちょっと幸せな気持ちになれる。「フィエルテの海と共に消ゆ」は私の宝物。これからもずっと大切にします~。