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nonocanonoco

お久しぶりです。またよろしくお願い致します。

金子國義

2009年01月08日 | 好きなアート
 の絵の展示&即売会に行きました。とは言っても結構前の話なんですけど。デパートに行ったら偶然やっててびっくり。別な日には先生ご本人もいたらしく、すごい!

 かつて私の好きだった「不思議の国のアリス」のレトグラフも沢山ありました。85000円くらい。リトグラフは『手彩色』と書いてあって、先生自ら色を後で足しているのだそう。8/35とか書いてあって、刷る枚数も少なかった。

 全くエレガントでないお金の話をすると、クリアファイルくらいの大きさの絵が200万円、ノートより小さいくらい?小冊子くらいの大きさで100万円でした。絵は美少年や美少女のバストアップの肖像画でどれも似た感じ。これが高いのか安いのかは私には判断つきません・・・。

 あとは畳二畳くらいの宗教画っぽい絵が2,3点、「最後の晩餐」の絵もありました。こちらの絵には値段が書いてなかったけど、単純計算で20倍の大きさとして・・・・ねえ?買える人はそういないと思います。

 金子國義の絵はどこかゴシックというか形式美かつ退廃的な感じがします。落ち着いていて、少女趣味でもあって、静かに冷たい。男の子はあどけなくて、女の子はちょっと意地悪そうで、黒い背景で無駄なものを全部そぎ落としたような独特の世界。マッチョで全裸でも生々しさがなくて、たまに血を流したりしてて、ビジュアル系好きな人がはまりそうな感じ(実際ハイドと仲いいらしいし・・・)

 どの絵もちょっと不気味入ってて、暗くて、生き生きとしてなくて、時が止まったような、その止まったときの中で永遠に続いていくような、そういう感じがしました。吸い込まれそう。

 2008年製作の絵も結構あって、今も積極的に創作活動を続けているんですね~。私の生まれる前に流行ったイメージがあって、ずっと本でしか見たことがなかったから、すごく不思議な気分でした。現代の絵も変わらず耽美でした。

 どうでもいいけど先生の息子さんが代理で来ていて、著名な親をもつとやっぱり普通にお勤めしないんだなあ、と思いました。そりゃそうですよね。でもちょっとうらやましい・・・。

讀賣新聞に藤城清治

2008年11月02日 | 好きなアート
 私の敬愛する影絵作家藤城清治先生が、讀賣の子どもコーナーに載ってました。そんなに長いインタビューではないのに度肝を抜く発言を連発!すごい84歳です。

 「何万枚もの木の葉を切り抜いているような時は、無心になれてとても楽しい時間です」

 楽しいのかぁぁ・・・・!!「何万枚もの木の葉」!この「何万枚」という数が決して誇張でないのが凄い!下絵だけ書いてああいう単純作業はアシスタントさんに任せてるのでは・・・と疑っていたのに、「楽しい時間」なんだ・・・!本当に自分で全部やってるんだ・・・!すごいです。

 「一心に作業を続けて迎える夜明けの時間が、一番好きです」

 84歳なのに、徹夜するんだ!しかも気力・体力が限界に達するはずの夜明けが一番好きな時間なんだ・・!すごすぎます。

 後ろに移っている新作(?)も流行りの犬「フレンチブルドッグ」をちゃんと登場させていて憎い。藤城先生の作品はちっとも枯れてなくて「今を生きてる」感じがします。感性が瑞々しいし、誇り高さと前向きさが共存しているように思います。小人も女の子も子猫も、凛々しくちゃんと立っていて、孤独を恐れずひとりでも生きていける強さを秘めているようで、そういうところが私は好き。ただ可愛いだけ、ファンタジックでメルヘンチックなだけでなく、気高さを感じます。

 「日本のディズニー」だなんて言われているみたいけれど、私にとってはディズニー以上の存在。凄い人がいるものです。ずっとずっと長生きしてほしいな・・・と思います。
 

レオナール・フジタ展

2008年08月21日 | 好きなアート
 先週行ってきました。素晴らしかったです。ただ夏に遠出すると暑くて喉かわく・・・。途中でエビアン買いました。信号待ちの間にも美術館に人がドンドン入っていくのが見えて(ヤバイ、混むのかな・・・?)と思ったのですが、会場内も広く、観にくい様なことは全くありませんでした。家族連れの小学生を除くと、入場者の中では多分私が最年少・・・。まあ、いつものことなんですけどね。

 60代くらいのふたりで話しながら熱心に鑑賞しているご夫婦がいて、共通した趣味があて年をとっても仲良くて、あんなふうになりたいな、と思いました。

 はじめのところは自画像。レオナール・フジタはご存知のとおりオカッパ頭+丸眼鏡の日本人男性で、イケメンとかでも全くなく(ま~これの自画像を見せられてもな・・・)とここは軽くでスルー。

 次は裸婦。「すばらしき乳白色」とフランスで絶賛されたそう。確かに美しい。0・38のペンで描かれたような細い輪郭と、肌の立体的な質感。観れば見るほどロマンティックな感じ。ただ「裸の絵」って男のロマンですよね、きっと。若い女性という立場で言わせてもらうと、「そんなに裸ばっかり見せられてもな・・・」という。自分の裸ならいつもお風呂で見てるし別に珍しいものでもないし、そんなものより、私は衣装や宝石の質感と肌の質感の表現が対比できるような作品、背景や小道具や衣装から描かれた時々の時代背景や地域の独自性が感じられる作品の方が好きだなあ。

 その次は思いがけず「裸夫(っていうの?裸の男性の絵)」でした。これが目のやり場に困るというか何というか・・・。筋肉隆々の裸の男二人がプロレス技かけあってるみたいな絵を大真面目に描かれても、これを私にどうしろっていうんだろう?みたいな・・・。うん、私は人間は服を着てほしい派です(芸術を理解しない発言でスミマセン)。

 次は宗教画。これは素晴らしかったです!服着てるし(笑)。厳かで華麗なマリア様、ポップかつロックなテイストの「黙示録」3部作。色遣いも鮮やかで構図もおもしろい。日本人じゃないみたい。子どもが色々な職業に扮してる絵も可愛かった。これで文房具とかグッズを作ったら売れると思う。本当に幅広い作風をもった人だったんだな、と思いました。

 フジタの作った絵皿や絵を描いた小箱、ジオラマなども展示されてました。器用な人だったんですね。こういう日々の暮らしを大切にする人って好き(フジタは生涯に妻が5人もいたらしく、それはどうかと思いますが)

 「花の洗礼」はとっても綺麗!目が輝いているし、花も鮮やかで瑞々しい感じで。これを生で観たくて行った展示会だったので、期待以上に素晴らしい作品で嬉しかったです。肌の質感も「すばらしき乳白色」だし、「青春」をテーマに描かれた作品らしいのですが、若さと青春への賛美にあふれてる感じがしました。真にロマンティックなもの、美しいものというのは永遠の命をもつのだなあ。描かれた当時の今から半世紀前も、今も、そしてこれから半世紀後もそれ以降もきっと見る人に感動を与え続ける絵画なのだろうな、と思いました。

 ここで終わりかと思ってしまいますが、最後はランス教会の壁画の実物大デッサン画。これがすごい!当たり前だけど上手すぎる・・・!白い模造紙のような紙に黒一色で描かれただけのシンプルなものなのですが、神聖さが伝わってきます。いつか行ってみたいと思う場所がまたひとつ増えました・・・。

 「イヴ」と「花の洗礼」のポストカードを買って帰宅。満足でした。

マイセン美術館

2008年06月07日 | 好きなアート
 アートが好きです。そういう番組を見るのも、見に行くのも好き。

 国内唯一の公式マイセン美術館。マイセンの五大芸術家によるウニアート、1970~90年ごろの作品を中心に展示。壷、壁飾りなどが多い。シャガール、ピカソっぽいというか、前衛的というか、ちょっと難解な作品が多かった。

 私はアンティークっぽいものの方が好きなので、販売スペースの18世紀の置物とかシャンデリアが気に入ったなあ。あのシャンデリアいくらなんだろう?どんな豪邸に飾られるんだろう?はああ・・・。

 マイセンで何か買うならブルーオニオンのお皿かなと思う。付属の喫茶店があって、そこでケーキセットを頼むとブルーオニオンのお皿とティーカップで食べることができるのだけど、想像より分厚いお皿で丈夫そうでした。重みがあって良い感じ。何にでも合いそうだしいつか買おうっと。

 マイセンは全て手作業なんですよね。ビデオでも見たけれど、レース編みのようにくりぬいたり、色を塗ったり、薔薇の絵を書き入れたり、マイセンマークを入れたり・・。あの作業工程を見ると、あのお値段にも納得できるかも。マイセン(ティーカップ一客2万5千円くらい)を見た後、ウェッジウッド(ティーカップ一客8千円くらい)を見ると安く感じられたりして・・・金銭感覚がおかしくなってくる。


ヨーロッパ絵画名作展

2008年06月02日 | 好きなアート
山寺、後藤美術館所蔵の「ヨーロッパ絵画名作展 ロココからコローとバルビゾン派の画家たち」へ行った。午前中だったせいか、お客さんの平均年齢は65歳以上・・・。
20代なんて私だけだったよ。でも行ってよかった~。素晴らしかった!

 金や銀の絵の具を使わずに、ベージュやグレイでそういう質感を表現したり、白を入れることによって目や真珠輝きを表現したり。遠目からみると金のネックレスをしているようでも、近寄ってみるとベージュで「ああ、こうなってたのね」という。あとは女性の肌の綺麗さ!どうやったらあんなに綺麗な肌色をつくって塗れるんだろうとうっとりした。

 65歳以上の方たちは田園風景、農業や牛や鶏の絵の方が気に入ったみたい。「羊はね~本当に大人しいのよ!」「懐かしいわ、うちでも鶏が・・・」みたいな、なんかロココでない話をしていた。

 平均年齢のせいか、多分目玉だったはずのベル薔薇チックな「夜会」(ジョアッキ―ノ・パリエイ)には全然人が群がっていない・・・。すごい絵なのにー。おかげでじっくり見れたけど、意外と小さな絵だった。

 知っている画家はルソーとジェリコー、ミレーくらいだったけれど、それ以外の知らない画家の絵が良いのが沢山でよかった。「少女と小鳥」は複製画をゲット。満足。

イワブチサチコ

2008年06月02日 | 好きなアート
 割と最近・・・といっても3.4年前に知った画家さんです。ポストカード売り場で見かけた鳥と葉っぱの絵が可愛くてひとめぼれ。それ以来、ポストカード、レターセット、メモパット、カレンダーと次々買っています。

 イワブチさんの絵を見ていて思うのは、牧歌的、ロマンティック、シンプルライフ、オーガニック、とかそういう感じ。淡色の無駄をはぶいたモチーフが、空白の妙を感じさせるというか。モチーフも配置も、きっとこだわって作られたものだと思う。全然計算高さは感じられないけれど。

 なんだか優しい気持になれる。夢のある、大人向けのメルヘンです。

 パジャマや寝具のデザインもやっているそうだけど、残念ながら私の住んでいる田舎には売っていません。ワコールの通販サイトにもないみたいだし、やっぱり東京に行くしかないのかな。。。

 イワブチさんのサイトには「ラッセ・ハルストラム監督の映画」が好きだと書かれてあって、同じファンとして嬉しかった!生活に寄り添って、素朴で優しい感じが、ラッセ・ハルストラム監督作品と似ていると思う。

 私はモノを沢山もつことは嫌いで、コレクションも基本的にはしないのですが、レターセットとポストカードだけは別です。使うときに良いのがないと困るし、また必要なときに限って良いのが見つからないものなので、これは!と思うものは見かけ次第買うことにしています

永田萌

2008年06月02日 | 好きなアート
 「ふみの日」の切手などで有名な、萌さん。小学生の頃からファンです。元々は私の母がファンで、10歳の時に行った原画展で買ったレターセットはいまだに大事にもってます。

 萌さんの絵はなんといっても花と妖精!色彩の美しさ!!

 「カラーインクの魔術師」とはよく言ったものです。

 毎年カレンダーが出ているのだけれど、それが絵が大きくて印刷も良くて「飾れる画集」的で素敵。・・・トイレに飾ってるのが申し訳ないくらい綺麗です・・・。保存も楽だし、他の画家さんも見習ってもらいたいようなカレンダーです。

 毎年秋にはカタログが来て、新作のグッズが通販で買えます。私はポストカードを気に入った分、全部!買ってます(全部!と気張って言ってみた。本当は一枚150円だから全然たいしたことない金額なんだけど・・・)。部屋にいくつかポストカード用の額を置いているので、それに入れて季節ごとに変えたりして飾っています。

  エッセーも優しくて暖かい人柄がにじみでていて大好きです。講演会もやっているそうだし、絵だけじゃなくって色々なことが出来る方なんだな~と尊敬しています。一人息子さんがいらっしゃるそうなんだけど、やっぱり画家になるのかしら?

藤城清治の影絵

2008年06月02日 | 好きなアート
 はじめっからマニアックな話題かも・・・。「暮しの手帖」などの挿絵で活躍した影絵作家藤城清治先生です。とはいっても、昭和50年代後半生まれの私はケロヨンも「暮しの手帳」も知らずに生きてきて、初めて見たのは一昨年のリトグラフ展でした。

 そこで見た、影絵のおもしろさ、色彩の美しさ、コビトの可愛らしさに一目ぼれしました。

 私が好きなのは、コビトや動物が沢山いるにぎやかな絵。「こたつと猫」「線香花火」なんかも好き。あとは「こねこのルミちゃん」も勇ましくて好き。印象深いのは原爆ドームの上を千羽鶴が飛んでゆく絵。なんだか藤城先生の深い人類愛とか、平和への願いとか、鎮魂、みたいなものが感じられてしばらく立ち止まってしまいました。

 今年のカレンダーももちろんゲットしました!

 1,2月は私の好きな「不思議の国のアリス」がモチーフになってる「アリスのハート」で嬉しい。(この絵はもちろんポストカードでゲット済み)私は色々な画家の書いたアリスの絵を集めているのですが、大抵のアリスが水色のふんわりしたドレスを着ているのに対して、藤城先生のアリスはエメラルドグリーンのぴったりしたノースリーヴを着ているのが印象的。

 リトグラフもいつか欲しいなあ。でもどれにするかすごく悩みそう。そして、やっぱり本物の影絵も見たい!山梨とホッカイドウの影絵美術館に行った方いらしたら、ぜひぜひ感想聞かせてください~。