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nonocanonoco

お久しぶりです。またよろしくお願い致します。

MALICE MIZERの音楽について

2019年06月04日 | weblog19
 今回の復活で改めて感じたのは「MALICE MIZERは曲が良い」ということでした。ド派手なビジュアルに話題が集中して、なかなか楽曲が評価されてこなかったけれど、音楽的にも優れたバンドだったのだな、と改めて思いました。

 mana曲も良いけどkozi曲も良い!二人以上作曲できる人のいるバンドは沢山あるけれど、「一人がメイン(シングル曲担当)でもう一人はサブ(アルバム曲やカップリング曲担当)」という場合が多いですよね。

 でもmanaとkoziくんは才能が対等。どっちの曲もメインを張れる華やかさがあるし、哀愁もある。mana曲にもkozi曲にも「MALICE MIZERらしさ」が等しくある。

 MALICE MIZERといえばmana様、みたいなところがあるけれど、MALICE MIZERの代表曲はmanaではなくkozi曲の「月下の夜想曲」なんですよね。この一枚岩ではない、2枚看板なところがMALICE MIZERの魅力だったりします。

 でも二人には、お互いを出し抜こうというようなライバル意識は感じられないですよね。今も昔もすごく仲が良い。koziくんはmanaをいつも立てているし、manaもkoziくんを深く信頼している。
 
 そして二人の目指すもの、向いている方向がいつも一緒でした。「manaちゃんの発想が飛躍しすぎて、俺もついていくのが大変だったころがある」と、koziくんは数年前の哲くんとの対談で言っていたけれど、それでもMALICE MIZERの9年間を通してmanaの最大の理解者はkoziくんだったと思います。manaとkoziくんの言ってることややっていることがバラバラ、というのはとうとう解散まで見なかった。

 話し合いを密に重ねているからMALICE MIZERのコンセプトをお互いにきちんと理解している、と二人はインタビューでよく言うけれど、ここまでくると元々持っている感性や思考の方向性が近いんじゃないかと思う。

 だからmana曲もkozi曲もどっちも「MALICE MIZERらしい」んだと思う。

 今回shujiもkamijoもhitomiも、mana曲とkozi曲を1曲ずつ選んで歌っていたけれど、それは社交辞令的な気遣いというより、純粋に「どっちの曲も歌ってみたい」からだったんじゃないかな、と思った。こんな機会はsakuraの言うように「最初で最後かもしれない」し、どうせならどっちのMALICE MIZERも味わいたい、みたいな。

 そして「mana曲はこうだけど、kozi曲はこう」とか、単純に言えないですよね。二人とも明るい曲もあれば、激しい曲もある。切ない曲もあるし、狙ったチープさのある曲もあって、作風が幅広い。

 二人の優れた作曲者のいた稀有バンドだったのだな、と改めて思ったのでした。

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 ここまでmanaとkoziくんについて書いてきましたが、私はyu~kiちゃん作曲の「shunikiss」がすごくすごく好きなのです。やたらと壮大で異国情緒にあふれ、荘厳かつ悲壮な感じがめちゃくちゃ好み。間奏で小鳥がピチピチ鳴くところも好き。

 kamijoは「ヴェルエール」と「shunikiss」で迷って、今回「ヴェルエール」を歌ったそうなのですが、その2曲で迷う気持ちはよく分かる!アルバムの「shunikiss」→「ヴェルエール」の流れは最高ですよね。次回があれば是非「shunikiss」をお願いしたいです・・・!

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 ついでにもし次があるのなら、hitomiには「死の舞踏」を、石井には「je te vix」をお願いしたいです・・・!

 hitomiはビジュアル的にも声質的にも「死の舞踏」は絶対はまると思う。石井には「踊ってくれ」と言っているのではなく、曲のアレンジもしてみてほしい。ニューウェーブな「je te vix」、聴いてみたいです。

MALICE MIZER 25周年 その2

2019年05月17日 | weblog19
  トータルアクセス数が63万になりました。大体毎日100~150人くらいの方が見てくださっているみたいです。11年前このブログを始めたころはアクセス数がなかなか伸びなくて、(やっぱり7年前に解散したバンドの10年前に亡くなったメンバーの追悼メインのサイトなんて誰にも興味持たれないのかな・・・)と気落ちしていたことを思い出します。

 でもそんなことはなかった。MALICE MIZERやkamiくんを新たに好きになる人、気になる人が10年後も19年後も出続けていて。それはmanaとkoziくんの現在までの活動のおかげでもあるけれど、やっぱりkamiくん自身が、kamiくんのドラムがかっこいいからだと思います。

 このブログを作っていた10年前、kamiくんに「今でも大好きだよ」と「MALICE MIZERのメンバーや関係者のことを見守っていてね」しか言えない、その二つが没後10年の私の気持ちの全てだと思っていました。

 それが今回の25周年のsakuraの登場で、

 「kamiくん見た?!sakuraがすごいよ。kamiくんのコスプレしてkamiくんのドラムセット叩いてるよ。kamiくんはsakuraにめちゃくちゃ愛されてるよ」

 と一気にテンションが上がりました。きっと、ではなく絶対に喜んでくれていると思う。19年経って、新たにkamiくんに語りたいことが沢山出てきました。こんな未来は予想もしていなかったので、すごく驚いているし、幸せです。

 このブログはmanaやkoziくんやyu~kiちゃん、それに哲くんがkamiくんのことをずっとに思い続けているのを伝えるために作ったものでした。メンバーや元メンバーのエピソードは色々集めたつもりだったのだけど、ここへきてドラムの先輩としてのsakuraから後輩のkamiくんへのエピソード、という新しいものが出てきて嬉しい悲鳴です。

 中でも嬉しいのはインスタに、

「紫(のドラムセット)に言った。『俺とKamiとで過ごした夏休みは楽しかっただろう!!また遊ぼうな』と。
  俺とKamiとではないね。MALICE MIZERとファンの皆と過ごした夏休みが正しかったね」

とか、「今回のライブは、sakuraさんがいなかったら実現できなかった」とのファンからの感謝のコメントに

「俺がいなかったら、のことですが、確かにそうかもしれませんが、manaくん、yu~kiちゃん、koziがMALICE MIZERでいてくれたから、kamiの戻るべき場所を守ってくれていたからですよ。感動しました?でもそれは、俺じゃなくて、kami、mana、kozi、yu~kiの絆が成せることでしかなかったありえないのかな・・・。」

と返信したり、いちいちMALICE MIZERというバンドとメンバーを立ててくれていていること!

 ファンとして、manaとkoziくんとyu~kiちゃんがkamiくんのこともMALICE MIZERのこともずっと大切にしてくれていることは分かっているけど、それとは別に、現実に彼らのすぐ身近にいる人からのこういう言葉が出ると感動してしまいます。

 この20年、MALICE MIZERはずっとあちらに言われっぱなしで世間から誤解されつづけ、ファンとして私も悔しい思いや悲しい思いを沢山してきたから、メンバーのことをきちんと理解してくれる人が側にいることは嬉しいし、安心します。
 
本当にsakuraありがとう!あなたのことを94年からずっと好きでいて良かったです。

1999年を振り返ってのZIGZOのインタビュー 

 過去の文章から掘り出しました。良かったら読んでみてください。1999年当時の哲くんとsakuraのkamiくんへの言葉。

MALICE MIZER 25周年 その1

2019年05月15日 | weblog19
 お久しぶりです。2019年です。このブログは2009年から2010年頃まで運営していたもので、(まだ残ってた・・・!)と久々に見つけた時は嬉しかったです。

 あれから10年の年月が流れ、ついにマリスが復活しました・・・!!

 もう嬉しくて嬉しくて。再結成も嬉しいのだけど、今も自分がMALICE MIZERの音楽に心が揺さぶられることが一番嬉しかったです。

 shujiもkamijoもhitomiも本当に出てくれてありがとう!そしてsakura・・・素敵なドラムをありがとう!!感動でした。

 この10年でパソコンも3台買い換えました。文章を打つのは久しぶりで、単語登録から始めて、漢字の変換も自分仕様になっていないので、書くのにすごく時間がかかり歯がゆいのですが、一曲ずつ感想を書いていきます。

「記憶と空」shuji(石井秀仁)。

 びっくりするくらい哲くんだ・・・!声質だけでなく、テンションが高くて気が狂いそうな雰囲気が激似。普段のgoatbedの時とまるで違っていて、事前に練習したんだろうな、哲くんの歌い方を研究したんだろうな、という影の努力が感じられます。哲くんと石井の歌声も歌い方も本来全く似てないのに・・・。モノマネというより「憑依」のレベル。石井は元々センスが良いし器用な人なのだけど、さらっと真似してみましたという感じではなく、細かい部分まで計算し尽していて、愛が感じられました。

「イルミナティ」shuji(石井秀仁)。

 (shujiはこの曲を選んだんだ・・!)という新鮮な驚きがありました。kozi曲だからというのもあるんだろうし、自分のニューウェーブな持ち味とかを考えて選んだのかな。「rock and read」のインタビューを読む限りかなり前から何をするかは決めていたみたいだし、他の2人の話からすると歌う曲は自分で決められたみたいだから、石井がどうして「イルミナティ」を選んだのか聞きたかったです。改めて良い曲だな、と思いました。

同じ「rock and read」のインタビューで「復活請負人」と言われ、「賛否の否が少ないのでは」と自己分析していたけれど、それは確かに。上手いんだもの。ケチのつけようがありません・・・。

 石井に関しては、出てくれてありがとう!と3人の中で一番言いたいです。まさかカリガリに加入した19年前は、こんな未来があるとは思わなかった。MALICE MIZERで働いていたことは一生隠したい過去なんだろうと、勝手に気を遣ってこのブログでもずっと名前を伏せて書いていたのに・・・。

 「ローディーはそれぞれの現在の立場もあるのに、よく引き受けてくれた」というyu~kiちゃんの言葉は、主に石井への言葉なんだろうな、と思います。

「あの自分だけ結構音楽的にも外様(とざま)感があるので。皆さんの脳内に焼き付いているMALICE MIZERのイメージからなるべく離れないように、と思って」

 sakuraもだけどshujiも、プロのアーティストがよく自分自身の持ち味を消す勢いでMALICE MIZERの完コピに挑んでくれたものだ、と思います。

 「でしゃばって喋るわけじゃないんですよ。結構喋れって言われてるんですよ」

 「すげえ喋ったと思います・・!」

 ホントだよ。こんなに喋る石井初めて・・・。貴重な話をありがとう~。


「アプレミディ」kamijo。

 LAREINEのkamijoならこの選曲ですよね。久しぶりに聴いてこんなに可愛い曲だったっけ?と思った。

「ヴェルエール」kamijo。

 こっちはversaillesのkamijoならこの選曲って感じ。そして sakuraのドラムがkamiくんの音にそっくりでびっくり。。sakuraはラルクでもzigzoでもどっしりとした重厚なドラムだけど、これはセカセカして前のめりな感じがすごくkamiくんぽい。こんなかっこいい曲だったのか、と思いました。

 kamijoはもう抜群の安定感ですよね。歌唱力うんぬんより、存在が明るくて華やか。いくらでも喋って場を和ませてくれるし、kamijoのこういうサービス精神旺盛なところが私は昔から好きでした。変わってなくて嬉しい・・・。そして今はもうkamijo自身、業界の中での立場は偉くなったのに、いかにも後輩っていう低姿勢で終始いてくれたのも先輩ファンとして感謝です。

「元々先にmayuがローディーをしていたんです。僕はローディーもやりたかったし、mayuとも一緒にバンドやりたくてローディーをさせて頂いていました」

 本っ当にkamijoはmayuが好きだったよね・・・(涙)。LAREINE 時代にあった色々なことを思い出してぐっときました。あの時の苦労があったから今日の成功があるのだと思います。報われて良かったね。


 「マドリガル」hitomi(sanaka,kanoma)。

一番泣けたのがコレ。

「今日この場所に立てることが本当に幸せです」
 「今日はここにいる皆さんと、kamiさんと、MALICE MIZERのために心を込めて歌います」
 
 というМCからのイントロと手拍子。「メルヴェイユ」のツアーを思い出して、ここだけでもう泣ける・・・。そして張りのある初々しい歌声。丁寧な歌い方に練習したんだろうな、と思ったし、本当にMALICE MIZERが好きなのが感じられて、すごく良かった。

 石井が出来る人なのは分かっていたし、私はkamijo贔屓だし、始まる前の期待値は一番低かったんだけど、私はこのhitomiの「マドリガル」が一番ぐっときました。

この曲のドラムもkamiくんぽいというより、もはやkamiくんにしか聞こえない。「影響を受けた先輩の完コピ」はよくある話だけど、プロのミュージシャンがする「後輩の完コピ」なんて聞いたことがない。

 「sakuraさんのkamiへの愛は本当にすごい」ってyu~kiちゃんが言ってたけど、ただ機械的にドラムの演奏をコピーするだけじゃなくて、きっとkamiくんとの思い出を振り返ったり思いを馳せたりしたんだろうな、というのが音から伝わってくるから、余計に貴重なものに感じられます。sakuraには本当に感謝しかありません。

 「マドリガル」はボーカルもドラムも違う人なのに「これぞMALICE MIZER」っていう感じがするのがすごい。それはやっぱり唯一無二の曲の個性なのでしょうね。mana曲だけでなくkozi曲もあるからMALICE MIZERの音楽世界は魅力的だったんだと改めて思いました。

 「本当に、この場に呼んで頂けただけで、感無量です」なんて、活動休止して16年経ってもここまで言ってくれる後輩がいるなんて、なんて幸せなんだろうと先輩ファンとして思いました。ありがとう!!

 yu~kiちゃんが「今回さぁ、久しぶりに会ってさ、すげぇ可愛くなったね」だって。キャラが迷走していただけで、sanakaは昔から顔は可愛いです!「yu~kiちゃんとshujiが(hitomiくんなんか可愛いんだけど)って。伯爵すげぇドキドキしてるから(笑)」こういうMALICE MIZERっぽいトークが久々に聞けたのも嬉しいです。(美形マニアはmanaちゃんだけでなかったのか・・・!)と思わず笑ってしまいました。

 10年前このブログを休止した原因のひとつが、sanakaの当時やっていたバンドmoranと前バンドfatimaのメンバーの相次ぐ逝去でした。あの時は本当にビジュアルシーンが怖かったし、sanakaの胸中を思うと気の毒でやりきれなかった。よく乗り越えられた、立派な人だなと思います。

 「N.P.S N.G.S」hitomi(sanaka,kanoma

 MALICE MIZERの曲って元々あえてねらったチープでレトロな雰囲気があるから、22年前も既にこの曲も「マドリガル」も懐かしい雰囲気がしたし、今聴いてもそんなに古くならないな、と思いました。97年のツアーの赤いライトの点滅を一気に思い出しました・・・。すっかり忘れて生きていたのに、音を聴いただけで、当時の記憶も映像も一気に蘇って胸が熱くなりました。

今日はここまで。