日暮らし通信


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ある悲しい出来事

2015年11月29日 13時59分27秒 | 日暮らし通信
日暮らし通信

■□ 写真タイトル と 撮影場所 □■

皇帝ダリア

空堀川沿いにて
(撮影: H271129)



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毎朝5時前後に起床、それから二時間半ほどすると朝のやるべき仕事が終わるので、やっとDKで(くつろ)ぎながら新聞を読む

世の中、あまりにもショッキングな出来事が毎日のように起きているのが、それを紙面で確かめながら複雑な気持ちにもなる時間でもある

だが今日の朝刊の社会面には釘付けになってしまった

四段見出しには 「孝行娘 絶望の河原」 サブ二段見出しは 「埼玉親子3人入水」 そして、横見出しには 「母の介護10年・父の病気退職・生活苦」 で、父母と無理心中して逮捕された娘さんの記事だった

埼玉、群馬県境の利根川で22日朝、高齢の夫婦が遺体で見つかった。近くには娘さんがうずくまるように倒れていた

 「お母さんの介護に疲れた。お父さんも死にたいと言ったので3人で川に入った」 。警察は娘さんを殺人と自殺ほう助容疑で逮捕した

さらに紙面によれば近所の人に 「嫁にも行かず、お母さんの面倒を一生見る」 と話し、認知症の母の介護を続けてきた娘さんだったようだ

この記事を読んで、いささか悲しく、空しく、そして 「死を選ぶ前に何とかならなかったのだろうか?」 との深い懸念に陥ってしまった

市には生活保護を申請中だったようだが、行政側でもう少し突っ込んだ環境調査はできなかったのであろうか?

父親は連れ合いを施設に預けたり、公的支援に頼ったりする道を選ばなかったようだが、その思いが娘さんには負担になっていたのかもしれない

この娘さんの行為は法的には重い罪を(あがな)うことになろうが、これからは父母を失ったことで心の中に消すことのできない後悔の念が残ってしまうことが心配でもある

介護に疲れて同様な事件が多々起こっている。その当事者でないと判らない複雑な環境もあるのだろうが、妻を介護する私からすれば、この娘さんを一気に法律優先で犯罪者扱いせず、何らかの温情的な救いを適用することを願いたい

高齢者介護とは出口の見えないトンネルの中にいるようだ。幾ら介護する者が願っても介護される者が常人に戻るという保証は全くない。そのため夢も希望も持てないから、張り詰めた気持ちがいつか 「プツン」 と途切れてしまうこともある

そんな気持ちを私も何回も持ったことがある。だからこの娘さんの心情は他人事だとは思えないのだ

この朝刊の記事は一ページの約半分ほどを使ってこの事故を報じているが、それを防げなかった背景については触れていない

この記事を見ながらいささか気が滅入ってしまった。介護とは複雑な仕事であること改めて思いなおしてしまった






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2 コメント

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悲しい事件ですね (屋根裏人のワイコマです)
2015-11-29 19:41:24
新聞の記者は数日前の市役所とのやり取りなどに
ついて記述していますが・・その背景など、深く踏み
込んではいませんが・・仕方ありませんね。事件となって
今度は娘さんのことに触れざるを得なくなりそして
裁判にも・・捜査の方針にも・・そして役所の対応など
いろんなことが絡むので・・難しいことですね
でも 返す返すも残念な事件でした。
日本人の殆どの人の心のなかに、お上に迷惑かけて
はいけない、自分のことは自分で・・との精神性が
あること・・それが美談として当然なこと。と言われる
風潮・・中には生活保護は当たり前・・如何にたくさんの
助成を受けるかと奔走している人もいれば・・
この親子のように、もったいないことを知っている
人たちに・・涙してしまいます。ほんと悲しい。
同感です (のぶまつ)
2015-11-29 20:06:53
このような話を聞くだけで寂しい気がします

でも巷ではこのような事がまだまだ埋もれているのではないでしょうか

この記事を読んで私は少し介護に対して
消極的になってしまいました

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