【時事(爺)放論】岳道茶房

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菅 小沢金庫を強奪 狙いは兵糧攻め

2010年06月08日 | ニュース政治
菅、小沢金庫を強奪 狙いは兵糧攻め“反小沢"小宮山選出

 菅直人新首相(63)による内閣が8日夜、発足する。最後まで難航していた農水相には、山田正彦副大臣(68)が昇格することになり、17人の全閣僚が内定した。民主党の役員人事も7日の両院議員総会で、幹事長に枝野幸男氏(46)らを充てる人事を承認。小沢一郎前幹事長(68)に批判的な議員を多く登用し“脱小沢”を鮮明にした布陣だ。中でも、党財務委員長に反小沢の小宮山洋子衆院議員(61)を充てた人事が「小沢氏から金庫を剥奪(はくだつ)する一方、小沢氏のカネの使い方を公開する狙いもあるのでは」と話題になっている。

 「本物の安定政権をつくるため、参院選を一丸となって勝ち抜きたい」

 7日の総会で菅氏はこうあいさつ。枝野氏は就任記者会見で「党運営の徹底した透明化を進める」と強調した。要するに、小沢氏の鶴の一声ですべてが決まった“党高政低”の構図が変わることをアピールすることで、参院選を勝ち抜きたいというワケだ。

 菅氏は8日午後1時過ぎから、首相官邸で新内閣の閣僚の呼び込みを行うと同時に、仙谷由人新官房長官(64)が閣僚名簿を発表した。

 菅氏は同日夜に皇居での首相親任式(任命式)に臨み、第94代、61人目の首相に正式に就任。閣僚の認証式を経て新内閣が発足する。新内閣の閣僚は17人のうち11人が鳩山内閣からの再任となった。

 党役員人事では、政調会長に玄葉光一郎氏(46)、国対委員長に樽床伸二氏(50)、選対委員長に安住淳氏(48)、財務委員長に小宮山氏を充てるなどの人事が承認された。脱小沢カラーだけでなく、主要幹部の平均年齢が50代前半になり、清新さを訴えたい考えもある。

 このうち、党内の注目を集めたのが小宮山氏の人事だ。

 財務委員長は幹事長の指示で各議員に資金を配分するほか、自ら資金配分のやり方などを提案する権限のあるポスト。前任は、すでに引退を表明している佐藤泰介参院議員(66)だった。

 このポストが注目されたのは、小沢幹事長時代、参院選の改選2議席の選挙区に現職に続く2人目を擁立する小沢戦略に異論を唱えた静岡県連に対し、活動費がストップされていたことが明らかになった際のことだ。

 小沢氏は記者会見で問われ、「資金については、最終的に私のいろいろな判断を基礎にしながら、財務委員長と相談して、決定している。その具体的なことについては、マスコミ諸君に言う必要も理由もない」と説明を拒んでいた。

 民主党ベテラン秘書は「小沢氏は自分の秘書を派遣するなど、息がかかった新人候補に多く資金を配分してきた。佐藤氏の前任は、小沢氏に近い山岡賢次広報委員長(67)。子飼いや引退議員を充てることで、党の資金が小沢氏が意のままにできる第2の財布になっていた疑いがある」と話す。

 一部マスコミで、2006-08年の間に、佐藤、山岡両氏に「組織対策費」として計約22億円が党本部から集中的に支出されていることについて「使途不明金」と報じられたこともある。

 新財務委員長の小宮山氏は、反小沢色の強い議員グループ「凌雲会」に枝野氏らとともに所属し、小沢代表時代には辞任を強く求めてきた急先鋒だ。

 それだけに、民主党中堅議員は「小沢氏から金庫を取り戻し、兵糧攻めにする狙いがある。さらに、官房機密費ほどではないが、ブラックボックス化している党の資金の使途や使用目的を透明化するというが、要は小沢氏のカネの使い道を把握し、小沢氏を牽制するカードにしようとしているのだろう」と話す。

 実際、小宮山氏は8日午前、早くも「(資金が)へこんでいるところは元に戻す。公平にやる」と述べ、静岡県連などへの活動費支給を復活させることを宣言した。

 カネだけでなく、選挙や陳情、政策決定のプロセスでも“脱小沢”構想は進行中だ。

 安住氏は7日朝、2人区への2人目戦略について「共倒れの懸念があるところは、首相と相談することがあるかもしれない」と見直しを示唆。窓口を幹事長室に一元化していた陳情処理についても、枝野氏が「利権的な誤解を招くような部分が若干あった」と改善する方針だ。

 また、小沢氏の強い意向で廃止した政調も、復活する。

 玄葉氏は参院選マニフェスト(政権公約)で、小沢氏が難色を示していた次期総選挙での消費税率引き上げに言及する意向を示した。

 いずれも党内の不満の温床を片づけようという試みだが、自民党の谷垣禎一総裁(65)は「小沢さんを抵抗勢力に仕立てて戦っている」と述べ、党内に敵を作って国民世論を喚起した小泉純一郎元首相(68)の戦術とダブらせた。

 一方で、小沢氏側近は「気にくわないが、参院選が終わるまでは、好きにさせておく。勝負は9月の代表選だ」と話す。「菅対小沢」の水面下のバトルは日々、激しさを増しているようだ。

2010.06.08 ZAKZAK


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