ーー 第一論 『世界の未来は日本次第』 ーー
ウエブで、「世 界 は 日 本 次 第」を検索すると、件数は、323,000,000 件あって、『世界の未来は日本次第』 (Japanese) Tankobon Hardcover – February 21, 2015 、by 長谷川 慶太郎 (著), 渡邉 哲也 (著) の広告が真っ先に出て来る。 それも、最初の二ページ、件数にすると、凡そ十件程度迄で、其の他の厖大な件数の内容は「日本次第」とは関係が無い。
世界を相手に、大上段に振りかざした「未来は日本次第」の長谷川流評論は、出版後六年経った今日で、読者による評価が九件あった。ウエブは、特に、肯定的な評価と、批判的な評価を、一例ずつ挙げて、両極の対比をしているので、それを見てみたい。
先ず、Top positive review (肯定評価のトップ);
日本の展望がそう悲観したものでは無いと感じられる本
Reviewed in Japan on September 22, 2015
好きな点
オンリーワンの日本企業をいくつも例示している点
ルールを守ってもらえないと日本は困るということを書いてる点。
嫌いな点
人口減少や国際政治における発言力あるいは政治の安定性、安全保障の問題について触れられていないこと。
進める人 (筆者註,進めるは、勧めるの誤字だと思われる)
日本人
評価の理由
大前研一さんの本で日本の競争力は無いと思っていたが、実際にはまだ無くなる前の過渡期なんだなという印象になって少し気がらくになったから。
One person found this helpful (良い参考になったと言う人、一人)
次に、Top critical review (批判的評価のトップ}
殆ど内容が重複 6ヶ月に1階発刊でいい。
Reviewed in Japan on April 5, 2015
3か月前の内容と変化なし 年間2冊でいい 年間6冊以上は多すぎる。
9 people found this helpful (良い参考になったと言う人,九人)
著者は、経済専門家のようで、論旨も経済を基盤にしたものが多く、標題から見て、不景気に喘ぐ列島の次第で、世界の未来が左右されるという「意気軒昂」なる発言をしているが、それよりも、そして、先ず何よりも、「未来」では無しに、「現在」の列島の逆境打破に貢献するような方策を考え、国の為に脳味噌を絞る事をなぜしないのかと、不思議に思う。
「世界の未来」は決して短い時間帯では無い。この本の主著者は、1927 年生れの高齢者で、此から先の、短くない「未来」の推移を見届けるのは、常識で考え、到底無理だと思われる。
にも拘らず、未来について大言壮語を吐くのは、失礼ながら、無責任であるし、単なる気休めの「はったり」だとしか思えない。 或いは、ただ 単に、本の販路を良くする為に、日本人好みの「カッコ良い」書名を付けたものだとしか思えない。
2017年、この本は、米国の U.S.A. Yahoo に、広告を出していた。『世界の未来は、日本次第』という書名で、強敵米国の道場破りかと思ったが、日本語そのままで、英語は一言も付いて居ないから。相手は米国人では無しに、米国在住の日本人相手の広告である事が分かる。
この広告にも、六件の読者評価が明記されており、内四件が五つ星、一件が二つ星、一件が一つ星、となっている。その一つ星の評価は、『大局を読めない老人と自称経済評論家のたわいもない話。居酒屋で聞く酔っ払いの話と同レベル』と書いてあった。
日本人の「カッコ良い」日本論を、日本人が「居酒屋で聞く酔っ払いの話と同レベル」と酷評する人もいる。
さぞかし、漱石の雲雀が鳴くように、「美しき 、極 み の 歌 に 、悲 し さ の 、極 み の 想 い が籠 る 本」 と言う事になるになるようだ。
ーー 第二論 「日本の寿命」 ーー
日本の寿命 (PHP文庫) (Japanese) Paperback Bunko – November 1, 1994
by 日下 公人 (著) の本が、ウエブにも広告が出ている。
内容(「BOOK」データベースより)
「日本の寿命」はあと何年か―アメリカ・ロシアの凋落、アジアの勃興など、新たな枠組みを模索している国際社会。日本繁栄のカギは、世界を不安定な「政治・外交」の時代から、再び安定的な「経済」の時代に戻せるかどうかにある。自主外交、経済のソフト化、規制緩和の必然性を早くから予見していた著者が、独自の視点から描く二十一世紀日本の国家像。
【目次】(「BOOK」データベースより)
序章 日本のどこに問題があるのか/1章 それでも世界の未来は「日本次第」-地球劇場の第二幕「経済力」の場ですべきこと/2章 日本の寿命を延ばした「四捨五入」主義とは-「日本クラブ」入会資格は日本的体質の有無/3章 「日本の寿命」はあと何年か-超先端化社会への脱皮を妨げる制度と恵まれた人々/4章 これだけやれば日本の寿命は延びる-ニッチ化日本を長生きさせるのはあなた自身。
今年2021年の商品レビューの、ブックスのレビューでは 「まだレビューがありません」。 と明記してある。
この本の第一章見出しが 《 それでも世界の未来は「日本次第」》 となっており、そのあとに、あっと思わせる小さい見出しが数珠 ( じゅず) のように 並べられている。
曰く、デタントもペレストイカ も 日本が原因
世界は日本のショックに震えている
中国天安門事件も日本が原因だった
崇洋媚外の胡耀邦をひきずりおろした日本の大学生
アメリカ共和党政権の今後も「日本次第」
アジア N I ES の発展も「日本次第」
大恐慌の可能性も「日本次第」
ソ連、東欧も「日本次第」
ペレストイカの行方も「日本次第」
このように、これでもかこれもかと、食傷気味になるほど「日本次第」が本書の主な献立になって、至る所で強調されている。正( まさ) しく、一部の日本人が好んで使う言葉 日本版の偽りの「中華思想」をそのまま具象化しているようなものである。
筆者は、ロスの古本屋でこの本が目に付き、 日本という「国」の寿命を占うような書名に興味をそそられ、当たるわけがないと知りつつも、好奇心に駆られ、外れても一ドルだからまあいいやというので買った。
結構知名度もある著者の作品だから、という期待は、その晩、床に入り本をペラペラとめくってみた際、次のような文句が目の中に飛び込んだ為に、期待は、全く吹っ飛んでしまった。
《 いまや世界のあらゆる問題は、その結果が吉 (きち)
と出るか 凶 ( きょう) と出るか、すべて「日本の出
方次第」になっていると思う》
続けて、今や世界は、「日本次第の時代」に入っている、と著者は言い切る。
この本が、「玉」か「石」か、人によりそれぞれ評価は異なるだろう、が、私の読後感は、「一ドル(百円)で購入して良かったと、ほっとした。
この二つの論を「怪論」と言ったのは、日本は、実質、米国属國である、と多くの日本人は言う。米国ですら、まつろわせる事が出来ないのに、世界が日本次第になる訳がない、と言う、単純思考による結果である。
ウエブで、「世 界 は 日 本 次 第」を検索すると、件数は、323,000,000 件あって、『世界の未来は日本次第』 (Japanese) Tankobon Hardcover – February 21, 2015 、by 長谷川 慶太郎 (著), 渡邉 哲也 (著) の広告が真っ先に出て来る。 それも、最初の二ページ、件数にすると、凡そ十件程度迄で、其の他の厖大な件数の内容は「日本次第」とは関係が無い。
世界を相手に、大上段に振りかざした「未来は日本次第」の長谷川流評論は、出版後六年経った今日で、読者による評価が九件あった。ウエブは、特に、肯定的な評価と、批判的な評価を、一例ずつ挙げて、両極の対比をしているので、それを見てみたい。
先ず、Top positive review (肯定評価のトップ);
日本の展望がそう悲観したものでは無いと感じられる本
Reviewed in Japan on September 22, 2015
好きな点
オンリーワンの日本企業をいくつも例示している点
ルールを守ってもらえないと日本は困るということを書いてる点。
嫌いな点
人口減少や国際政治における発言力あるいは政治の安定性、安全保障の問題について触れられていないこと。
進める人 (筆者註,進めるは、勧めるの誤字だと思われる)
日本人
評価の理由
大前研一さんの本で日本の競争力は無いと思っていたが、実際にはまだ無くなる前の過渡期なんだなという印象になって少し気がらくになったから。
One person found this helpful (良い参考になったと言う人、一人)
次に、Top critical review (批判的評価のトップ}
殆ど内容が重複 6ヶ月に1階発刊でいい。
Reviewed in Japan on April 5, 2015
3か月前の内容と変化なし 年間2冊でいい 年間6冊以上は多すぎる。
9 people found this helpful (良い参考になったと言う人,九人)
著者は、経済専門家のようで、論旨も経済を基盤にしたものが多く、標題から見て、不景気に喘ぐ列島の次第で、世界の未来が左右されるという「意気軒昂」なる発言をしているが、それよりも、そして、先ず何よりも、「未来」では無しに、「現在」の列島の逆境打破に貢献するような方策を考え、国の為に脳味噌を絞る事をなぜしないのかと、不思議に思う。
「世界の未来」は決して短い時間帯では無い。この本の主著者は、1927 年生れの高齢者で、此から先の、短くない「未来」の推移を見届けるのは、常識で考え、到底無理だと思われる。
にも拘らず、未来について大言壮語を吐くのは、失礼ながら、無責任であるし、単なる気休めの「はったり」だとしか思えない。 或いは、ただ 単に、本の販路を良くする為に、日本人好みの「カッコ良い」書名を付けたものだとしか思えない。
2017年、この本は、米国の U.S.A. Yahoo に、広告を出していた。『世界の未来は、日本次第』という書名で、強敵米国の道場破りかと思ったが、日本語そのままで、英語は一言も付いて居ないから。相手は米国人では無しに、米国在住の日本人相手の広告である事が分かる。
この広告にも、六件の読者評価が明記されており、内四件が五つ星、一件が二つ星、一件が一つ星、となっている。その一つ星の評価は、『大局を読めない老人と自称経済評論家のたわいもない話。居酒屋で聞く酔っ払いの話と同レベル』と書いてあった。
日本人の「カッコ良い」日本論を、日本人が「居酒屋で聞く酔っ払いの話と同レベル」と酷評する人もいる。
さぞかし、漱石の雲雀が鳴くように、「美しき 、極 み の 歌 に 、悲 し さ の 、極 み の 想 い が籠 る 本」 と言う事になるになるようだ。
ーー 第二論 「日本の寿命」 ーー
日本の寿命 (PHP文庫) (Japanese) Paperback Bunko – November 1, 1994
by 日下 公人 (著) の本が、ウエブにも広告が出ている。
内容(「BOOK」データベースより)
「日本の寿命」はあと何年か―アメリカ・ロシアの凋落、アジアの勃興など、新たな枠組みを模索している国際社会。日本繁栄のカギは、世界を不安定な「政治・外交」の時代から、再び安定的な「経済」の時代に戻せるかどうかにある。自主外交、経済のソフト化、規制緩和の必然性を早くから予見していた著者が、独自の視点から描く二十一世紀日本の国家像。
【目次】(「BOOK」データベースより)
序章 日本のどこに問題があるのか/1章 それでも世界の未来は「日本次第」-地球劇場の第二幕「経済力」の場ですべきこと/2章 日本の寿命を延ばした「四捨五入」主義とは-「日本クラブ」入会資格は日本的体質の有無/3章 「日本の寿命」はあと何年か-超先端化社会への脱皮を妨げる制度と恵まれた人々/4章 これだけやれば日本の寿命は延びる-ニッチ化日本を長生きさせるのはあなた自身。
今年2021年の商品レビューの、ブックスのレビューでは 「まだレビューがありません」。 と明記してある。
この本の第一章見出しが 《 それでも世界の未来は「日本次第」》 となっており、そのあとに、あっと思わせる小さい見出しが数珠 ( じゅず) のように 並べられている。
曰く、デタントもペレストイカ も 日本が原因
世界は日本のショックに震えている
中国天安門事件も日本が原因だった
崇洋媚外の胡耀邦をひきずりおろした日本の大学生
アメリカ共和党政権の今後も「日本次第」
アジア N I ES の発展も「日本次第」
大恐慌の可能性も「日本次第」
ソ連、東欧も「日本次第」
ペレストイカの行方も「日本次第」
このように、これでもかこれもかと、食傷気味になるほど「日本次第」が本書の主な献立になって、至る所で強調されている。正( まさ) しく、一部の日本人が好んで使う言葉 日本版の偽りの「中華思想」をそのまま具象化しているようなものである。
筆者は、ロスの古本屋でこの本が目に付き、 日本という「国」の寿命を占うような書名に興味をそそられ、当たるわけがないと知りつつも、好奇心に駆られ、外れても一ドルだからまあいいやというので買った。
結構知名度もある著者の作品だから、という期待は、その晩、床に入り本をペラペラとめくってみた際、次のような文句が目の中に飛び込んだ為に、期待は、全く吹っ飛んでしまった。
《 いまや世界のあらゆる問題は、その結果が吉 (きち)
と出るか 凶 ( きょう) と出るか、すべて「日本の出
方次第」になっていると思う》
続けて、今や世界は、「日本次第の時代」に入っている、と著者は言い切る。
この本が、「玉」か「石」か、人によりそれぞれ評価は異なるだろう、が、私の読後感は、「一ドル(百円)で購入して良かったと、ほっとした。
この二つの論を「怪論」と言ったのは、日本は、実質、米国属國である、と多くの日本人は言う。米国ですら、まつろわせる事が出来ないのに、世界が日本次第になる訳がない、と言う、単純思考による結果である。