中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

指輪で小学校を建てた楊艾菁さん その2

2012年05月22日 | 中国の農村教育事情

さほど時間もかからず、200元の指輪が3万元のダイヤモンドの指輪に交換されたので、楊さんはもしかすると小学校を建てるという夢が実現するかもしれないと思い始めたそうです。この楊さんの微博は大きな反響を呼び、学校を何処に建てるかについても、楊さんの微博を見た人から、自薦、他薦で多くの候補地が寄せられてきたそうです。また、自分の村に是非お願いしたいという要望も数多くあったそうです。

ある人からは黎平県双江郷黄岡村の黄岡小の宿泊棟兼教室棟は、建物も古く、傾いており大変危険な状態だから、この黎平県双江郷黄岡村の小学校にしたらというアドバイスもあったそうです。
実は、私はこの黎平県双江郷黄岡村には何度も行っており、この小学校やいまにも倒れそうなこの危険な校舎も何度も目にしています。私としては、若し、ここに楊さんが学校を建ててくれたら感動も格別だったかも知れませんが、楊さんが最終候補地として選んだのは畢節地区の納雍県昆塞郷のある村でした。


昆塞郷の共産党書記李さんから、楊さんへ直接連絡があり、是非とも私の村に学校を建設して欲しいと要望があったそうです。それで、2月23日には現地へ視察しに向かい現地の状況を見て、楊さんは昆塞郷侠岩村(侠は人偏はありません)に学校を建てる決心をしたそうです。


現地視察から貴陽に戻ると見知らぬ上海在住の人から楊さんに連絡があり、その人は、「私が学校建設資金30万元を拠出する」と楊さんに伝え、ここに楊さんの夢、指輪を交換して小学校を建てるという計画がついに実現することになったのです。この30万元出した上海人は、絶対に自分の名前は出さないようにと楊さんに言っているそうで、この人の連絡方法なども楊さんしか知らないそうです。

また、楊さんもこの上海の人とは電話で一、二度話しただけだそうで、その後、すぐに楊さんの口座に最初10万元を、その後20万元を振り込んできたそうです。そこで今年3月8日に、楊さんと納雍県昆塞郷の共産党書記李さんの間で覚書を交わし侠岩村に小学校を建設する運びになり、その小学校は夢想小学校と名付けられたそうです。


学校建設資金は30万元として、この金額を越える分は郷および村の負担。学校は二階建てで、6つの教室以外は職員室、図書室、食堂、先生の宿舎なども建設し小学校の総面積は400平方メートル。この他にも運動場やトイレ、国旗掲揚塔なども建設するとの事です。






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